ボクは魔女の赤ちゃん
「ふぅ……んちゅ、んん……、んはぁ……、ぇろ」
長く長く、しゃぶるようにルビーはボクの唇を放さないでいた。正直、そろそろ息が苦しくなってきたところだ。
しかしどうも最近はこういうのが気に入ってきたようで、ベッドの上でなくても迫ってくることが多くなってきた。ちょっと困った話だが、もっと困った話がある。ルビーにそう迫られて、拒まなくなってきている自分がいるのだ。
慣れてきてしまった、というのもあるかもしれない。もうこんな節操のない生活を毎日のように続けてきてしまったのだ。
不本意ながら、本当に、不本意ながらこれが日常的なものに成り代わってしまっているのかもしれない。でも断固として言いたい。ボクはこんなふしだらじゃない。ルビーが求めてくるから仕方なく、ただ受け入れてるだけなんだ。
「はふぅ……、フェルの顔、とろとろぉ。そんなに気持ちよかった?」
「そんなわけ、ないじゃないですか……、ボクはご主人様に、合わせてるだけなんです」
「もうっ! もうちょ~っと素直になってもいいんじゃないの?」
「イヤです」
すっかり拒むことがなくなってきたせいで、こんな感じでルビーもすぐに調子に乗り始める。やっぱりルビーには気を許さない方がよかったのかもしれない。
しかし今更言っても本当に今更だ。この生活にボクは馴染んでしまっている。心も身体もルビーを受け入れてしまってもうどうにもならない。
かといって、あまり意地を張ってばかりいると魔法や呪印で無理やりにでも従順にさせられてしまう。
「しょうがないわね、うふふ」
今日もどうやらそんな感じになってしまいそうだ。
「何をするつもりですか?」
「今日はそうね、ちょっと甘えん坊さんになってもらおうかしら」
そういい終わるか終わらない前に、ルビーの手が淡く光る。
そしてその手をボクの顔に当てる。とても温かくて、なんだか安心する。目の前がふわふわしてきて、なんだか夢を見ているような気分になる。
ぼんやりと、ぐにゃぐにゃと、周りがなんだかよく分からなくなってくる。全部へにゃへにゃだ。
「うふふ、フェル。聞こえるかしら?」
「……はい、ご主人様」
ふんわりふわふわしてあったかいそこに、ルビーの声が聞こえてきた。なんだか落ち着いてしまう。
この声を聞いているだけで気分がいい。
「気分は?」
ああ、ルビーの声が心地よい。答えなきゃ。
「とても……、気持ちが、いいです……」
そう口にしたら、もっと気持ちよくなってきた。とても、とても不思議な気分。
「ふふ……、ちゃあんと覚えているようね。その感覚を忘れちゃダメだからね」
ふわふわな気持ちが膨らんでいく。ルビーの言葉をもっと聞いていたい。
「さて、フェル。あたしは誰?」
「ご主人様、です……」
そうだ、この人はご主人様だ。ボクの、ご主人様。
「いいえ、違うの。あたしはね、フェルのお母さん、ママよ」
そうだったっけ? でもそうだったような気がする。この人は、ボクの母さん。ママなんだ。
「フェルは子供だからね。ママにはたくさん甘えていいのよ。だって、フェルはママのこと好きでしょ?」
ああ、ママ。そうだよ。ボクずっと会いたかった。ボクずっと寂しかったんだ。ママ、どうかずっと一緒にいてほしい。ママに甘えたい。甘えていたい。だってボクはママの子なんだもの。
「よしよし、ママに甘えられて嬉しい?」
「うん」
ママが頭を撫でてくれた。優しい。ママ、ボクとっても嬉しい。ママと一緒にいられて嬉しい。胸の中がなんだかほんわかして、ぽかぽかしてきた。
ああ、ママ。ボク、子供だから、ママに甘えていたい。
「くっくっ……だいぶこの催眠魔法も馴染んできたわね。この分ならそろそろ魔法を使わなくても……くふふ」
なんだかママが喜んでいる。よく分からないけど、ボクも嬉しい。ねえ、ママ。もっと、も~っと、ギューって、ギューってしてほしい。こうしているとボク、とっても気持ちいいの。だからママ、お願い。
「そんなに甘えたかったの?」
「うん、ボク、ママのこと大好き。だからギューってするの」
「フェルは甘えん坊さんね」
「ボク甘えん坊なの」
ママがボクをギューっとしてくれた。
ママの身体とってもあったかくて気持ちいい。
なんだか雲の中に入っちゃったみたいだ。
もっとこうしていたい。こうしているだけでボクの胸の中も頭の中もふわふわでいっぱいになる。
そしたら今度はママとちゅっちゅしたくなっちゃった。ママにちゅっちゅおねだりする。そしたらママもちゅっちゅしてくれた。
ありがとうママ。これ、好き。これもとっても気持ちいい。
「んん……、ふぅ……、さてと、フェル。お腹はどう? 空いているんじゃない?」
ママがあったかい手でボクのおなかをポンポンと撫でる。
別におなか空いてなかったけど、なんだかおなか空いてきた。それが大きくなってきてグゥーってなっちゃった。ああ、おなかすいた。おなかすいたよ、ママ。
「うふふ、それじゃおっぱいあげようねぇ」
ああ、おっぱい。おっぱいだ。ママの大きなおっぱいがボクの目の前にあった。おなかすいておなかすいてたまらなかったから、ボクはガマンできなくなって、ママのおっぱいを吸った。
「ぁん……っ! ふふ、遠慮しないで吸いなさい」
ちゅぅちゅぅ。ボクはおっぱいを飲むのが止められなかった。だってとっても甘くておいしいから。飲んでいるととっても気持ちよくなっていくから。
ママのおっぱいは一度飲んだらおなかがいっぱいになるまで飲んでいたくなる。でも、なぜか気持ちいいのが一番上までいかない。とちゅうで止まっちゃう。
もっと気持ちよくなれるのに、止まっちゃう。もっともっと気持ちよくなりたくて、もっともっともっとおっぱいを飲むけど、やっぱり気持ちいいのが止まっちゃう。どうして。ママ、ボクもっと気持ちよくなりたいよ。
「イキたいけどイケない? そうよね、ママのおっぱいはそういうふうにできてるからね。飲んだら飲むだけ気持ちよくなれるけど、それだけじゃ絶対にイケないの。ほら、そんなにいっぱい飲むとイケないのがどんどん辛くなるだけ。と、言っても今のフェルには分からないんだろうけどね、ふふ」
「んん……っ、んんん……っ、んちゅ、んちゅ……」