どうしてそこで手を止めてしまうのだろう。
あともう2,3回もこすれば射精できたのに。
「フェルの顔、とってもやらしいわよ。出したかった? うふふ」
言われてムッとする。おちんちんを放された途端、冷水をかけられたみたいにボクは急激に興奮から覚めて落ち着きを取り戻していた。
「そんなわけ、ないじゃないですか……」
ようやくいつものように毒気つくことができた。しかし射精しかかったおちんちんの快感の余韻はまだ残っている。あと少し、あともう少しでも触りでもすれば……。
「んもうっ、かわいいんだからフェルゥ! んちゅぅ」
いきなりルビーが頭ごとギュッと締め付けるようにボクの身体を引き寄せ、グイっと強引に唇を奪った。いつもこうやってルビーは挨拶のように唐突なキスを迫ってくる。まるであやされている子供みたいでなんか嫌だ。
「ほら、フェル、アンタの左腕、見てみなさい?」
言われて左腕を見る。さっきまで消えかかっていた呪印が今まさに、じわじわと身体の中に染みこんで消えていくのがはっきりと見えてしまった。
つまり、これでとうとうこの呪いが完了してしまったことを意味する。
それと同時に、ボク自身にも大きな変化が現れた。ルビーの言葉通りに、ボクのおちんちんは数倍に、いやそれ以上に敏感になっていた。
「ちょ~っとなごり惜しいけど、これでツンツンした反抗的なフェルとはお別れね」
ボクがボクでなくなってしまう。今それを身体で理解できてしまった。
「ぅぅぁ……」
触らなきゃ。早くおちんちんに触らなきゃ。心の何処かで急かすような声が聞こえた。もう少しで射精ができる。そうすればきっと気持ちいい。
「へっへっへ……」
気がついたらルビーがベッドから降りて、ボクの前に屈み、おちんちんの前に前かがみになっていた。
「な、何をする気……ですか?」
ものすごく嫌な汗が噴き出してきた。ボクの中で何かが終わってしまう。そんな予感。
「やめてくださいよ、今そんなことしたら……、ボク……」
そんなことを言ったところでルビーが聞くわけもないことを知っている。しかしそれでも懇願したかった。それがきっとボクの中にある最後の砦だったから。
「えいっ」
ルビーの二つの豊満な乳房が、ボクのおちんちんを挟み込む。
胸の中に埋没してしまったおちんちんは爆発としか例えようのない凄まじく強烈な快感の波を下半身から上半身へ、頭のてっぺんへ、脳髄の芯の芯まで一気に行き渡り、世界がまるごと反転してしまったかのような異常な錯覚を覚えた。
それは快感と呼べる快感なんかじゃなかった。ボクの心の全部を破壊する強大な爆弾。
「ぁぁああぁああ、ああああ……! ひぅぅぁああああはあぁあぁああああ……っっ!!」
絶頂と気づくのに数秒掛かった。そしてそれに気づいたときにはもう既に何度も射精していた。
「うわぁ、すんごい一杯だわ。どうどう? フェル? どんな気分?」
「ひぁい、きもちいい……れす……すごく、きもちいいんれす……、ひぅぅ」
ろれつの回らない口でそれしか言えなかった。そういっている間にもまた射精る。止まりようのない波が次から次へと襲い掛かり、理性なんて欠片も逃してはくれない。
「ご主人しゃまぁ……ひうっ! はぁぁ……ご主人様ぁぁ、ぁは。もっと……もっとぉ……ぁぁ」
「もっとどうしてほしいの?」
すっかりボクの精液にまみれてしまった顔で、ルビーが、ご主人様がうっとりと言う。
「おちんちんをきもちよくしてくらしゃい」
「うふふ、いい子ね。いいわよ」
ご主人様のおっぱいがおちんちんをすりあげては、またおっぱいの中に落とす。まるで牛から搾乳するみたいな上下運動で、ボクは精液を搾り取られていく。
「ぁはぁあ……、きもちいぃぃ……ありがとうごじゃいましゅ……ごしゅじんしゃ、ま……ひゃっ! ……ありがとうございましゅ……、おちんち、おちんちん、とっても、とってもきもちいれすぅぅ……ぁひゃぁ! またでちゃぅぅ……!」
もうボクは降りてこられなくなっていた。心が身体が、全部まとめて快感に打ち上げられて、正気に戻れない。
ただおちんちんが気持ちよくて、それだけあればもうどうでもよくなっていた。
そして心の中でご主人様に何度も何度もお礼の言葉を叫び続けていた。こんなに気持ちいいことを教えてくれてありがとうありがとう、と。
「どう? まだ続けてほしい?」
「やめないでぇぇっ! おねがいやめないでくだしゃいいぃぃ!! ボ、ボクはごしゅじんさまのドレイだから……だからごしゅじんんさまのすきにしてくだしゃぁぃぃ……、ボクも、もうこれがないのイヤですぅ! おちんちんきもちいいずっと、ずっとしてたいでしゅぅっ……! だから、だからおねがいしますごしゅじんしゃまぁぁ……」
「うっふっふ……、いいわよ、夜もまだ長いもの、ね」
※
※ ※
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ボクは今日も、ご主人様のために晩御飯を作っていた。鍋からはいい匂いが立ち上り、家中を香りで包んで食欲をそそらせる。
「フェル、ご飯まだー?」
「はい、ご主人様、今出来上がりますのでもう少しお待ちください」
今日のスープの出来栄えも会心の一品だ。
味もよし、栄養もよし、精力もたっぷりつく。これもご主人様のためにと思えば当然だ。
鍋にいっぱい作ったから何杯もおかわりしてもらえるととっても嬉しい。そして食べたら食べた分だけ……えへへ。
「わぁ、今日のスープもなかなかのもんね。香り嗅いでるだけでもうお腹が鳴っちゃうわ」
「えへへ、ありがとうございます、ご主人様」
「このスープ飲んだら今日はもう、ベッドにいこっか」
その言葉だけでボクの心は天にも昇るような気持ちだ。
こうしているだけでボクの頬は緩み、だらしなくにやにやしてしまう。はやる想像が止められなくて、もうそれだけでイッてしまいそうだった。
「はい、ご主人様。今日もいっぱいいっぱいおちんちん気持ちよくしてくださいっ♪」
おちんちんのためならボクはご主人様にどんなことだってできちゃう。だって、とってもとっても気持ちいいのだから。もう他に何も考える必要はないんだ。
ボクはご主人様のおちんちん奴隷なのだから。
奴隷にしてくれてありがとう、ご主人様。
これからもずっと、ずっとずっとよろしくお願いします。