マリンの身体はノワール様のソレをお尻に銜え込んだまま、すっかり小さくなってしまい、そこにあるのは、人間と呼べる形のものじゃない。
マリンの特徴を数える程度残しただけの、何かだ。
筒状で、ノワール様のものの形をくっきりと浮かび上がらせる、おちんちんを丸ごと包み込むだけの道具。目の前で変化していく光景を見ていなければ、そこにあるものをマリンと認識することはできなかったと思う。
ノワール様が、マリンだったものを引き抜く。
するとノワール様のモノによほど引き伸ばされていたのか、マリンだったものの身体がキュゥゥっと締まり、収縮し、ノワール様の両手に収まるくらいの小さなものになる。
大きさは、ちょっとした花瓶くらいだろうか。お尻の穴と、上の口の穴は拳ほどの大きさもないくらいだが、ぽっかり空いたまま閉じない。
「なかなかいい格好になったではないか」
ノワール様の両手の中で、道具になってしまったマリンは答えない。しかし、少し動いているようには見える。どうやらあれで一応生きているらしい。
それは喜んでいいのかどうかは分からないが、あれでは人間として生きることはもうできないだろう。
ノワール様が、マリンを飽きた玩具のように雑に放る。マリンが玉座の上から転がって、ボクの足元までやってくる。思わず、ボクはマリンを拾い上げてしまう。
「マリン……?」
聞いてみるが、答えは返ってこない。口も開きっぱなしだし、そもそも喋る器官も潰されてしまっているのだろう。
ただ、少し身体を震わせているので、反応はしているらしい。
改めて見てみる。手や足を折りたたんで、身を蹲らせた体勢のまま、身体を凝縮させたような形。若干楕円に近い、筒状。
口とお尻の穴はやはりぽっかりと開いていて、中の方は締まっている。たぶん、拳を入れたら反対側にたやすく突き抜けてしまうだろう。
元々小さい身体だったマリンもボクの頭より少し大きいくらい。持った感じでは水の入ったバケツより軽い程度。
マリンと判別できる数少ない箇所である、青い髪を撫でる。くすぐったそうにマリンが震える。瞳は涙が溢れ、筋を作るほどに潤んでいるが、喜んでいるようだ。
どうやらマリンはまだマリンらしい。
「小僧、そいつを使ってもいいのだぞ?」
「え?」
ノワール様がボクに向けて言い放つ。
「使いたかったのだろう? ソイツを」
マリンを、使う? さっきのノワール様のように、ボクのおちんちんをマリンに挿入れるってこと? そんなこと。そんなことしたら、本当にマリンが道具みたいじゃないか。そんなことをしてしまったら、とっても気持ちよさそうじゃないか。
そんなことを言われてしまったら、ボクは、ボクは、どうすればいいのだろう。
「ずっと見ていただろう? 目も逸らさずに。何を躊躇う必要がある?」
ノワール様が笑みを浮かべ、瞳の奥を怪しく光らせる。
そうだ、なんで躊躇うんだろう。きっと気持ちいいんだから。
手の中のマリンの顔をのぞく。ほら、マリンもしてほしそうな顔をしている。ボクのおちんちんを食べたい、って目が訴えかけている。
迷うことなんてないはずだ。あんなのを目の前で見せられて、ガマンできるほうがおかしい。それに、マリンはもう、人間じゃない。ただの道具なんだ。
だから、ボクはボクの思い通りにしたっていいんだ。
「使え、小僧」
ほら、ノワール様もああいってくれている。使えばいいんだ。
何も悩むことなんてないじゃないか。
「はい……ありがとうございます」
急くように、片手でマリンを抱え込み、もう片手で下を脱ぐ。ボクのおちんちんは、痛いくらいに、はち切れんばかりに勃っていた。もう待ちきれない。
ボクのおちんちんを、マリンのぽっかり開いたままの口にあてがう。ぬるりとした感触。飲み込まれてしまいそうな感触。
そこにおちんちんを入れてしまったら、もう二度と戻ってこれないような、おちんちんを永遠にしゃぶられてしまいそうな、ゾクゾク感。
両手で抱え込んだマリンをボクのおちんちんの押し付ける。驚くほどすっぽりとおちんちんはマリンに食べられてしまう。
そして、マリンの中でボクのおちんちんはギュゥゥっと締め付けられる。ボクのおちんちんの形を覚えてしまうんじゃないかってくらい、凄い締め付けだ。
そして肉壁は想像していた以上に気持ちよくて、気持ちよすぎて、まるでボクのおちんちんのためにあるような、心地よさを覚える。
これはマリンなんかじゃない。おちんちんを気持ちよくするためのただの道具。
「ぅぁ……ぁぁ……、ぁぁ……」
ズズズ、ズズ……グチュ。マリンの中にボクのおちんちんが根元まで挿入る。
ノワール様のモノだったらきっとマリンのお尻の穴まで貫いていただろうが、さすがにボクのモノではそこまではいかなかった。
それは当然か。だって、ノワール様のはあんなに大きいんだから。妬むこともできないくらい、比較にならない。むしろ憧れさえ覚えるくらいだ。
ぬちゅうぅぅ。マリンを引き抜く。ぎゅっぽ。そしてまた挿入れる。
挿入っている間はマリンがボクのおちんちんをおいしそうにしゃぶり、引き抜くと悲しいくらいにものほしそうにする。まるでマリンの全てを支配しているかのよう。
背筋のゾクゾクが収まらない。上り詰める快感に感情が焼き殺される感覚。もっと、もっとやれば、もっともっと気持ちよくなれる。
ぬちゅ、ぐぽっ。抜く、挿入れる、抜く、挿入れる。ぬちゅ、ぐぽっ。もう、ボクはボクを止められなくなっていた。
マリンを使ってオナニーするのが、楽しくて、気持ちよくて、もう何も分からなくなっていた。これじゃまるで周りにいる女の人みたいだ。
何も気にすることなく、ただただ気持ちいいをむさぼるだけ。だって気持ちいいんだ。他に何もいらない。
もう、時間の感覚も分からなくなってきた。
たった今、始めたばかりのように思えたけれど、マリンのお尻から白くて濁ったものが溢れ出している。あんなものさっきまでなかった。
アレが、ボクの精液だってようやく気づいた。ああ、ボク、ずっと射精してたんだ。そんなことも分からないくらい、気持ちよくなっていたのか。
どうしよう、止められない。まだしていたい。ずっとしていたい。心が抑えられなくて、心が暴走したままで、心を止めることができない。
このままだとボク、きっと死ぬまでオナニーしてしまう。どうしよう。そんなことになったらもう、ボクは幸せすぎる。
永久に、永久に、ボクは精液を射精し続けるだけの人形になる。他の誰でもない、ボク自身がそれを願っていた。そうなるべきなんだ、と。
「小僧」
誰かの手が、ボクを抑える。
えっと、誰だっけ。ああ、そうだ。ノワール様だ。ボク、ずっとノワール様の前でオナニーしてたんだった。どうして忘れてしまっていたんだろう。
それくらいに、ボクはオナニーに没頭していたのか。
ノワール様の手が、マリンをボクから引き抜く。あまりに乱暴に引き抜くものだから、ビュビュッと、射精してしまう。何度目の絶頂かなんて分からない。
絶頂していたかさえも射精していたかさえも分からなくなるくらい、ずっと気持ちよかったから。
「さらに快感を得たいか?」
「はぃ」
ノワール様の言葉がボクの頭の中に染み込んでくるようだった。もっと気持ちよくなれる。そんなことを言われたら、ボクが断れるわけがない。
「ならば、俺様に忠義を誓え」
ボクは、一瞬たりとも悩むこともなく、ノワール様のものになることを誓った。