ルビーはまだそこで寝ていた。服を着る余裕もなく、昨晩のまま裸で疲れ果てていた。心なしか、寝息も弱い。
ボクはルビーを起こすことも考えず、ルビーのあられもない姿の前に立ち尽くし、本能に動かされるままに、よだれを垂らしていた。
一体、ボクは何を考えているのだろう。そう思うも、喉は鳴り、生唾を飲み込んでいた。
―――オイシソウ。ノミタイ。ハヤク、ハヤク。
ベッドの上を這うように、ボクはルビーのお腹の下に顔をうずめた。
そこはほんのりしめっていて、ルビーの匂いが立ち上っていた。ボクの空腹感が一気に爆発する。舌が伸びる。
ルビーの身体が少しピクリと動く。しかし、そんなことに気に留めることもなく、ボクの舌はルビーの奥を掻き出す。
「ジュルジュルゥ……ズズゥ……ジュルリ……」
すっかり舌の扱いに慣れてしまったボクはルビーの一番感じる場所を的確に愛撫し、震えるルビーの身体から新鮮な愛液をしたたらせた。
それは極上の蜜のようにさえ感じられた。ずっと飲んでいたのに今まで感じたことのなかった感動を覚えた。
一滴さえこぼしたくない。全てを飲み干したい。飢えた感情がボクを突き動かす。
犬みたいに、行儀悪く、下品な音を立ててボクはむさぼっていた。
「ん……んぁぁ……、んっ!」
意識がないのにルビーは感じて、イッていた。
顔を真っ赤に紅潮させて、身体を突かれた芋虫のようによじらせる。強烈な快感に襲われているのだろう、声を堪えられないでいる。
そんな姿にボクはどうしてかまた興奮し、心をたぎらせていた。
ゴクゴク、ゴクン。ルビーのソレがボクの身体に染み渡っていく。
もうとっくにお腹の中はルビーの色んな体液で一杯になっているのに、空腹感が消えてくれない。
飲み込む度にそれが膨れあがり、ボクの理性が食欲に押しつぶされていった。
「んぁっ!? ちょ、ちょっとフェル? 何してんの?」
「おはほう、ほはいまふ……、あさぼはん、いただいてまふ」
ルビーに吸い付きながらもボクはそう返事した。
ようやく目を覚ましたけどもう遅い。ルビーのそこはだらだらに垂れ流し、ふやけていて、ちょっと触れただけでもイッてしまうくらいに敏感に開発されている。
「ぁっ……んん……、ちょ、あ……、やめなさっ……」
抵抗したくても疲労に次ぐ疲労でルビーは身体に力が入らないようだった。
抵抗も弱い。愛液を垂れ流し、潮を噴き、おしっこまでもらして、何度も何度も連続でイカされて、逃げ出すこともできない。
すっかりルビーはボク専用のごはんになっていた。
「もう出ない、……ってば!」
上の口ではそういうが、下の口はそんなことはなく、ボクは啜れるだけのものをルビーから頂いていた。
「おいひいでふ……、ごひゅじんひゃま、んっふ……、おいひいれふよ……」
ボクは自分がどんな顔をしていたのかは分からないけれど、ボクはとても気分がよかった。きっと引きつるくらいに笑っていたと思う。
飲め切れないほどの極上なものを飲んでいることもあるが、それよりなにより、ルビーの悦びに歪んだそのまぬけな顔がとても面白かったから。
ボクは悪くない。ボクをルビーしか飲めないような身体に改造したルビーが悪いんだよ、とボクは心の中でも笑っていた。
※ ※ ※
あれからまた、結構経った。
あの後、最終的にルビーは根競べでボクに勝利し、魔法でボクの感情を抑制することで事なきことを得た。もうボクにあのときのような飢えた感情はない。
さすがに意識もはっきりしている。
今回のことでルビーも珍しく反省した様子で、前みたいに無茶するようなことは少なくなった。あくまで、少なくなった程度だけれど。
結局ボクの奴隷生活がそのまま元に戻っただけなので、大して変わったような気はしない。
「ご主人様、朝ごはんの支度ができましたよ」
「おー、今日も美味しそうだね。むっふっふ」
テーブルに並んだ一人分の朝食を見て、ルビーは喉を鳴らす。
そしてルビーは椅子に座るとおもむろにするりと穿いていた下着を脱ぎ、足を大胆にも蟹股に開く。それに続くようにボクはテーブルの下に潜り込む。
そしていつもののように、ルビーの足の付け根に顔をうずめて舌を這わせる。
ルビーはもう期待していたのか、小刻みにひくついていて、蜜が濡れそぼっており、一舐めしただけで溢れて口いっぱいにその味が広がってきた。
「ご主人様、んちゅ、ぇろ……、おいしいですか?」
「ぁは……今日もバツグンに美味しいね。フェルはどう?」
「ふぁい、ご主人様の、今日も美味しいです」
「そぅ……それは、よかった。んっ……!」
お礼のつもりなのか、ルビーが勢いよく潮を吹く。これがまたおいしいんだ。ボクは喉を鳴らしてルビーの奥に舌を突き刺すようにしてまた強く啜った。
あれから変わったことは特にはないが、ボクに掛けられた呪いは当然解けていない。
感情が暴走することがなくなっただけであって、ボクはルビーからあふれ出すそれしか口にすることができないままだ。
料理を作っても全く喉を通ってくれないし、無理に食べても吐き出す始末。
だから今のボクの食事はこれしかない。毎日ルビーにこの極上の蜜をいただいて過ごしている。どう考えても栄養が偏りそうなものだが、どうやらボクの身体もこれに適応するように作り変えられてしまっているようで、そういった心配はないらしい。
ルビーのは美味しいし、好きだからこれはこれで別にいい。一日中だって飲んでいたいほどだ。
変わったというならば、むしろルビーの方かもしれない。
こうしてボクに愛液を飲ませることが気に入ってしまったらしく、夜になってもいつもこうやってボクに飲ませてくれる。
前はどちらかといえばルビーの方から迫ってくる感じだったけど、最近ではすっかり逆だ。
ボクの方が積極的になることが多くなった。
でも、主従関係までは逆転していなくて、むしろボクは飼い犬気分が抜けず、ルビーも大きな犬を飼っているような感覚みたい。
「ぁん……、そこぉ、もっと強く吸ってぇ……」
「んちゅぅぅ……じゅる……」
「はふぅ……」
こんな奴隷生活も、いいのかもしれない。ふとそんなことを考えながらも、ボクはまたルビーをすすり、ルビーからはおしっこのおかわりをいただいた。