「ん、あ……? あ、あれ……?」
ふと意識が戻った俺は、眼前の光景に思わず目を見開いた。
あられもない姿をしたメリナ、ローデリカ、ネフェリ・ルーが大きく呼吸を繰り返しながら倒れていたのだ。
その体には白濁液が大量に掛けられ、秘部からも漏れ出ている。
初めて遭遇したレイプ現場。そして、被害者が全員俺の知り合いであることに、血の気が引く思いだった。
「大丈夫かお前たち! 一体誰がこんな酷いことをッ!」
メリナたちを抱き起こす。三人の中で意識がありそうなのはメリナだけで、ローデリカとネフェリ・ルーは息も絶え絶えな状態で気を失っていた。
「くそっ、これもゴドリックの仕業なのか!?」
記憶があやふやだ。接ぎ木のゴドリックと戦っていたところまでは覚えているが、途中から記憶がハッキリとしない。
凄惨な戦いの跡が残った広場にはゴドリックの姿はなく。代わりに祝福が顕現している。
「意識が、戻ったのね。雷斗……」
「メリナ……!」
俺の腕の中で弱々しく目を開くメリナ。どこかホッとした顔をしている。
くっ、自分たちは尊厳を犯されたというのに、俺の心配をするだなんて……!
メリナたちをこんな目にした野郎許さねぇ。ぶっ殺してやるッ!
「教えてくれ、誰がこんなことをしたんだ……」
「……貴方よ」
「……え?」
途方もない怒りで全身が震える中、メリナが俺を指差す。
何のことか分からず呆けた顔をしてしまった。後ろに誰かいるのかと振り返るが、此処にいるのは俺たちだけで。
もう一度、腕の中で弱々しく横たわるメリナに視線を向けると、さっきより少しだけハッキリとした声で告げた。
ご丁寧に俺の胸に指を突き付けながら。
「だから、貴方」
「……えっ?」
1
貴方は覚えていないみたいだけど、酷かったのよ。色々とね。
熾烈を極める戦いが終わったと思ったら、今度はアソコを勃起させて暴走するんだもの。
具体的に? そうね。一瞬で裸になるとまずローデリカに襲いかかったわ。
彼女もあまりの出来事に追い付いていなかったのでしょうね。固まったまま動けないでいたから、仕方なく私が身代わりになってあげたの。
ええ。幸いにも暴走する前に祝福に触れてくれたから、姿を見せることが出来たわ。
ネフェリ・ルーが貴方を抑えていなかったら、ローデリカの初体験は強姦だったでしょうね。彼女に感謝しなさい。
それでどうなったか、ですって?
ご想像の通りよ。私が姿を見せた途端、こっちに襲い掛かってきたわ。さながら獲物に襲い掛かる狼のようにね。
ああ、それだと狼に失礼よね。あの時の貴方はただのケダモノだったのだし。
別に怒ってるわけじゃないのよ? ただ、そうね。理性を失っていたとはいえ、こんなところで盛らなくてもとか。城の兵士が来たらどうするんだろう、とか。
色々と思うところがあっただけで。それが怒ってる? 貴方がそう思うならそうなんじゃない。
で、貴方は暴走したまま私を押し倒し、服を脱ぐ暇さえ与えず、まだ濡れてもいない私の中に突っ込んで、自分だけ気持ちよくなる独り善がりなセックスをしたって訳ね。
あぁ、謝らなくていいの。あの時の貴方は暴走していたのだし、普段は理性的であるのも知ってるから。
だけど、そうね。もし償いたいって言うなら、茹でエビが食べてみたいわね。
本当はエビじゃなくてザリガニだけど、美味しいっていう話だし。
そういえば、貴方のポーチの中に確か茹でエビが、あったわよね。
いえ、催促してるわけじゃないの。ただ、どうしても償いたいと言うのであれば、私も鬼ではないですし。償いの機会を与えてもいいと思ってるだけで、ええ。
うぅん……あ、雷斗様! 良かった、いつもの雷斗に戻られたんですね……!
いえ、そんな……戦いでは何のお役にも立ちませんでしたから、私なんかの身体で、その……雷斗様が少しでもご満足頂けるなら……。
えっ? 怒ってないかって、そんな怒るわけがないですよ。
初めては人のいない部屋で、もっとロマンティックに、とは思いましたけど、あの時の雷斗様は暴走されていましたし。
ネフェリ様が仰っていましたけど、何でも戦士は戦の後、その高ぶりを伴侶にぶつけることが珍しくないのだとか。
あ、私なんかが雷斗様の伴侶だなんて、そんな烏滸がましいことを言うつもりは……!
でも、こんな貧相な小娘に女を感じてくれたから、雷斗様は襲ってくれた訳で……。
その、少し嬉しかったです……あぅ……。
──? 雷斗様が初めての相手ですけど……えっ? いえ、そんな不満なんて!
寧ろ、私なんかの初めてを雷斗様に貰って頂いて、恐れ多いと言いますか……。
だって雷斗様は凄い褪せ人じゃないですか。こんなに強くて勇気もあって。
知っていますか? ゴドリックたちデミゴッドを倒した褪せ人は久しくいないんですよ。
あんな沢山の竜祈祷を扱って、ゴドリックをコテンパンにしちゃうんですから、雷斗様はすごい褪せ人なんです!
何よりも、私の心を救ってくれたのは他ならない雷斗様です。お慕いするのも当然じゃないですか……。
あら。どうされましたかメリナ様。そんな驚いた顔をされて。私が雷斗様に懸想するのがそんなに意外でしたか?
正直、メリナ様が羨ましくて仕方ありません。
だって、メリナ様は雷斗様を導く指巫女様じゃないですか。いつもお側に控えることが出来て、お世話出来るんですよ? これが、羨ましくないわけがありません。
……雷斗様も、メリナ様が一番大切なお方のようですし。
でも、お二人は褪せ人と指巫女の関係なだけで、交際されてるわけじゃないんですよね?
なら、私にもまだチャンスがありますね。メリナ様には負けません……!
──えっ、性処理?
──ハッ! むぅ……私としたことが、これしきのことで気を失うとは。修行不足だな。
おぉ、雷斗よ。気がついたか。……なぜ第一声が謝罪なんだ?
あぁ、この状況のことか。うむ、既にメリナ殿から聞いたと思うが、中々お主の高ぶりが収まらないようだったからな。ローデリカ殿と共に参戦した次第だ。
まあ、あっという間に蹴散らされたんだがな。ハッハッハッ!
うん? 別に謝られる筋合いはないぞ。私の意思で行ったのだから。
戦の後も高ぶりが収まらず、伴侶や恋人に鎮めて貰うことはよくある。雷斗ほどの優れた戦士ならこうなっても不思議ではあるまい。
──伴侶でも恋人でもなく、ただ共闘した間柄なのにそこまでする理由か。
うむ、ぶっちゃけると惚れた!
戦士として育てられたからか、強い男が好みでな。少なくとも伴侶となる男は私よりも強い男であることを最低条件として求めていた。
もちろん、ただ強いだけでは駄目だ。戦士たる者、常に堂々と構え、誇りを持って戦わなければならん。誇りなき力など、ただの蛮族よ。
その点、お主は申し分ない! 剣の腕は一流だし、何より未来を見通しているかの如き洞察力! ゴドリックの戦斧をその細い剣で弾き返す技量! 全てが私の上を行く猛者だ。
何よりも、お主の竜に対する熱き想いに敬服した。
ゴドリックの何がお主の中の逆鱗に触れたか分からんが、竜祈祷を駆使して戦う様は、竜に対する深い敬愛や尊敬、畏怖を感じるものだった。
あの時の雷斗殿は、誇りを汚された戦士そのもの。正しく、お主が優れた戦士である証であり、そんな雷斗殿だからこそ惚れ込んだのだ!
惚れた相手であれば、猛りを鎮めるのも当然であろう?
2
三人から事情を聴いた俺は、自分のやらかしっぷりに本日二度目の土下座を披露する羽目に。
何をやってるんだ俺はああああああああッ! 記憶にないから当事者意識が持てないのが辛いッ!
意識がない間は暴走していたらしく、竜の祈祷術のみで圧勝したらしいが、まずその時点で意味わからん。
竜の祈禱術を使うのは分かるよ。使えるし。でも、なんでそれのみで戦ったんだ俺!?
そして、何でそんなに憤っていたのかがサッパリだ!
あの時のムカムカした思いは今でも思い出せるけど、やっぱり振り返ってみても何にそんなに腹を立てていたのか全然分かんないし。
とりあえず、ポーチから三人分の布と水を用意した俺は、体を綺麗にしている間、茹でエビと茹でカニを大量に用意するのであった。
エルデンリングはどこまで知っている?
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ストーリー考察含めて大体熟知している
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本編クリア済だが難しくてよく分からん
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本編未プレイだが、考察動画で大体履修済み
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大雑把な概要だけ知ってる
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タイトルは聞いたことがある