「お? 少しは入ってきたか?」
下腹部から内臓を丸ごと全部無理やり押し上げられる不快感。
胃袋はひっくり返り、肺は酸素もろくに取り込めず、何もかも苦しい。
そうでなくとも、膣口をこじ開けられる激痛はベロニカの意識を何度も飛ばした。
飛ばしたところで直ぐにまた衝撃で強制的に覚醒させられる。
「おごっ――ッ! せ……、せーにゃぁ……」
白目を剥いて、泡も吹き、涙なのか鼻水なのか分からないものも垂れ流し状態で、ベロニカは走馬灯を見ていた。故郷でセーニャと花を摘んでいる光景だ。
自然と口角が吊り上がり、その表情はアヘり狂っている。
こんな性行為でも何でもない暴力的で一方的なピストンの前に、ベロニカの脳みそはもう現実逃避するしかなかった。それは防衛本能とも言えたのかもしれない。
「ボス、それ以上やったら死んじまうんじゃ?」
「ん? おお、それは困る! 調子に乗ったガキをこらしめるつもりがやりすぎた。殺しちまったら元も子もねえ。ベロニカは生かしておかないとな」
加減をするという知能もないのか、デンダは子分の一声でようやく気付く。
一方でベロニカはデンダの肉棒に秘所を突き立てられ、もはや瀕死の重体だった。
もう少し止めるのが遅かったら間違いなくベロニカは死んでいただろう。
ずりゅずりゅと、デンダは肉棒からベロニカを引き抜く。
酷い有様だ。血まみれな上に、何度も失禁したのかツンと臭う。
肉穴もぽっかりと閉じられなくなっており、奥が覗けてしまうほど。
「これからじっくりと肉壺として開発してやるから覚悟しておけよ、ベロニカ」
ゲラゲラとデンダは笑って見せるが、ベロニカからの反応はない。
ヒクヒクと身体を痙攣させては、ぐったりとするばかりだ。
この日を境に、ホムラの里では一層亡霊の噂が絶えなくなる。
何でも、何処からともなく女の悲鳴が山間に響き渡ってくるのだとか。
ホムスビ山地を通りすがる旅人も地下迷宮だけは避けて通るようになったという。
その真相を知るのは無論、魔物たちとベロニカだけだった――……。
※ ※ ※
※ ※
※
――あれから数カ月。
ホムスビ山地の地下迷宮の奥底に、ベロニカは未だ囚われていた。
毎日のようにデンダに調教され、最初こそ抵抗の意思を見せていたベロニカだが、日に日に身体は開発されていき、デンダの肉棒にも馴染むようになっていた。
今では常に何かを挿入していないと落ち着かなくなってしまっているくらいだ。
今日もまた、地下迷宮の牢獄から女の悩ましい声が響いてくる。
ただ、数カ月前と違うのは、その声が悲痛なものではなくなっていることか。
「ゲッヘッヘッヘ……お前の肉壺もなかなか入りやすくなったものだな、ベロニカ。まあ相変わらず窮屈なのは変わらないが、それも悪くない」
「ふあぁぁ……っ♡ しゅご、しゅごいのぉぉ♡ デンダしゃまのおちんちんっ♡ おなかの奥ずんずんって突いてるよぉぉ♡」
デンダの竜ペニスを受け入れているベロニカの膣道は、何度とねじ込まれた結果、もはやデンダの形ぴったりのものに成り果てていた。
半分も入らなかったはずなのに、根元までしっかり咥え込むことができてしまう。
さらには無理やり回復呪文で治癒され続けてきたのだろう。肉体そのものも完全にその形で癒着しきっており、デンダの肉棒を健気に締め付ける。
まさしく、ベロニカはデンダ専用の肉壺と化していた。
(ああ……ダメなの。ダメだと分かってるのにデンダのおちんちんが入ってるだけで何も考えられなくなっちゃう……おちんちんのことしか考えられない……♡)
ホムラの里に置いていってしまった妹のこととか、自分自身の使命のことだとか、考えるべきことはあるはずなのに、全部がどうでもいいことのように思えてしまう。
こうやってデンダの肉棒を受け入れることだけが生きる意味であるかのように。
「よし、ベロニカ。そろそろ射精すぞ」
「きてぇぇ♡ デンダしゃまの赤ちゃん汁を、いっぱい出してぇぇえ♡」
びゅる、どぷどぷ、びゅううぅぅっ。
デンダの竜ペニスを通して、熱い液体が直接子宮内にまで注がれていく。
膣内を通り過ぎているその感触だけでベロニカは何度も絶頂してしまう。
そして、自分の身体の中にデンダの精液が満たされていく心地よさに身を委ねる。どうしてだか、それは言葉通りに自分の中に何かを注がれているように思えていた。
それもそのはず。デンダがベロニカに注ぎ込んでいるものはただの精液ではない。ベロニカや他のさらってきた人間から奪ってきたものだ。
一度身体から吸い出された魔力が充填されていき、力が漲るのは当然のこと。
しかし、それはそれだけで終わるはずもなかった。
その魔力はデンダの壺の中で熟成され、濃厚な魔素が練りこまれている状態。
そんなものを人間の体に取り込んでしまえばどうなるか。
「ククク……、分かるか、ベロニカ。今、お前の体の中にこれまで奪ってきた魔力がみっちり閉じ込められているのが」
「……?」
ベロニカは呆けた顔でデンダの言葉に反応するが、その意味は汲み取れていない。
今はただ、デンダの肉棒を咥えながら絶頂の余韻に浸りたい様子だ。
「壺の中で熟成された魔力が、お前の胎内で練り直されて、極上に仕上がっていく。そしてお前の肉体もそれに適応した身体に変わっていくんだ」
よく見れば、ベロニカの肌の一部は青色に変色しつつあった。
金髪の中に隠れ、小さな角のようなものも生え始めている。
まだ見えるほどのものはないが、お尻にも尻尾らしきものも見えていた。
「さあ、ベロニカ。オレに魔力をよこすんだ」
「ふぁい……デンダしゃま」
デンダに言われるままにベロニカは自分自身の下腹部――肉棒の挿入された膣内に気を集中させる。きゅうきゅうと締め付けては、そこに魔力が集約される。
ポゥっと温かいソレがベロニカの膣道を通って、デンダへと流し込まれていった。
「はぁん♡」
「いいぞ、ベロニカ。その調子でもっと魔力をオレによこせ」
ベロニカは魔力を奪われていくその感覚に悶え、喘ぐばかりだ。
こうしてベロニカは、肉壺として魔力を熟成させる道具と化したのだった。
次第にその肉体はデンダのような魔物に変わり果てていくのだろう。
ただ、今のベロニカには知る由もない話――。