「仲間を募集しようと思うの」
街の酒場に着いたアリシア一行、席に着くなり金髪ツインテールの王女にして勇者であるアリシアがそう言い出した。
「仲間、ですか?アリシア様」
そう尋ねるのはこの世界最大宗教であるメスマーゾ教団の聖女セイシル。
「そう仲間、って言うより護衛かな?私たち2人共オジサンの側を離れちゃったら弱~いザコザコオジサンがあっという間に殺されちゃいそうだし。だからオジサンの護衛」
「成る程。つまり最低でも1人オジ様の隣に居れる状況が望ましいという事ですね」
因みにオジサン、オジ様と呼ばれているオレは、農夫なのに女神様の神託により彼女たちの従者として指名された結果彼女たちの旅に同行する事になったのだ。
取り敢えず後でアリシアにはお仕置きする事を決めた、とはいえ誰でも良いわけではない。その事をこのメスガキたちは理解しているのだろうか?
3人で新たに募集する仲間についてあーでもないこーでもないと話し合っていると突然声をかけられた。
「話は聞かせてもらったよ、そう言う事ならボクを雇ってみるのはどうかな?」
声のする方に顔を向けるとそこには青い髪の毛と同じ色で先端だけが黒いピンっと立った犬の耳の中性的な少年が立っていた。
「あら、紅狼族?珍しいわね」
「紅狼族、確か聞いた事が有ります。一族で山の奥に暮らしている方々で、世間とは隔絶した生活を送られていたはずです。確かに街にお居るのは珍しいですね」
アリシアとセイシルの言葉を聞いてもどうしてその紅狼族だと判断出来るのかが分からない男、そんな男にセイシルが耳打ちして来る。
「彼の眼を見てくださいオジ様、瞳が紅いですよね。紅狼族は全員紅い瞳をしているんです、この彩な紅色は紅狼族だけの特徴なんですよ。本当は体毛も紅いはずなんですけど」
セイシルの言葉が聞こえたのかその瞬間顔色を曇らせた気がするが、次の瞬間には元に戻っていたため気のせいだという事にした。
「どうかな、こう見えてもボクは戦士だから護衛も出来るし前衛として戦闘も出来るよ。ああ、名乗り遅れたね、ボクの名前はメッス。紅狼族のメッスだよ、メッスと呼んでくれると嬉しいな」
暫くの間はお試し期間という事で契約する事にしたアリシア一行だった。
戦士という職業に違わずメッスは非常に優秀だった。素早い動きと強力な攻撃、ある程度のタフネスも兼ね備えていてる。
セイシルの回復で耐えながら適度に攻撃しヘイトを集めアリシアがトドメを刺す。
そうして既に何度か戦闘経験を積み、連携も形になってきている、現在アリシア一行は休憩している所だ
「流石勇者一行だね、アリシア様の攻撃力は大人顔負けだし、セイシル様の回復魔法に神聖魔法に何度も助けられたよ。オジサンは、うん、まあ。荷物を持ってくれてるおかげでボクは身軽に動けるしね」
言外に役立たずと言われるがオレが出ばった所で邪魔にしかならないとは分かりきっているから苦笑しか出てこない。
ホントなんで女神様はオレみたいなただのオッサンをアリシアたちの旅の同行に決定したのか。
「オジサンの事よりこれからどうしようか、まだ全然行けるけど、もうすぐ夜になっちゃうし」
「それなら本日は此処で野宿してはいかがでしょう、確かに少し早いとは思いますが」
「ボクはまだお試し期間だからね、2人の決定に従うよ」
2人の言葉を受けてう~んと悩むアリシア、このパーティーのリーダーは当然ながらアリシアだ。
この旅はアリシアとセイシルが成長する為の旅なのだ。いくら支配されたがりのマゾメスガキ王女様と、始めは騙されていたとはいえ今では被虐の悦びに目覚めた聖女様とはいえそこは決して譲られない。
「じゃあ、今日は此処で野宿しよう。オジサン薪を集めに行こ、戦闘ザコザコオジサンでもこれくらいの雑用くらいなら出来るでしょ~♥」
「ならわたくしは料理をしてますね」
「うーんボクはどうしようかな~」
「それならメッスはセイシルの護衛と周辺の警戒をお願い」
テキパキと役割りを決めていくアリシア、いつもの負けたがりのマゾガキの姿を知らないメッスには将来の女王の姿を見たのだった。
「う~ん、アリシア様もセイシル様も戦闘も出来るし立ち振舞いも立派なんだけど……何であんなオジサンを連れてるんだろう?
女神様の神託っては言ってたけど」
メッスは神を信じていない、信仰をしていないという意味だが。もし紅狼族が女神を信仰していたらメッスもその母親もこんな人生を歩んでなどいなかったのだろうか、そう思うと今さら女神を信仰する気にならないのだ。
メッスの母親は紅狼族の長の末娘として生を受けた、明るく朗らかで誰に対しても優しく族長の娘だからと威張らない性格で紅狼族の里の全員から可愛がられていた。
ある日仲間と狩りに出たかけた日に彼女は行方不明となった、里の全員で手分けして昼夜を問わず探し続けたのだが見つからず生存を諦めかけられ存在も忘れかけられたある日彼女は帰ってきた、ボロボロの状態で腕にはまだ赤子のメッスを抱えて。
物心がついた頃からメッスの扱いは腫れ物に触れる様なものだったのを覚えている。
紅狼族にとって紅色は愛情の証であり、青色は不義の証であるとされている。愛し合う2人の魔力に反応して多種族との子でも夫婦が愛し合っていれば紅色の体毛を持って産まれて来ると信じられていたのだ。
つまり紅色以外の体毛であるメッスは無理矢理産まされた子供であり、望まぬ子として扱われた。
族長の娘の子供だからそこまで邪険には扱われる事は無かったが何時も汚ならしいモノを見る目を向けられていた、そして母親からは辛く厳しくされていた。
幼少期は顔を会わせれば罵倒され、物を投げつけられ過ごす毎日。
メッスが10歳になった時、母親が自害した。『私はメッスを愛せない、これ以上は耐えられない』という遺書と共に。
そうして紅狼族を追い出されたメッスはこれまで冒険者として生きて来た、その過程で何度も騙されたがあの日母親から『お前なんて産むんじゃ無かった』という呪いの言葉を否定し、今まで生きて良い理由を探す為に生きて来たのだ。
「ん?なんだろう、何かぶつかり合う様な音かな?う~ん、モンスターだったら問題だし、ちょっと様子を見て行こうかな」
(それにしても何だろうこの臭い、音のする方から漂って来てるけど、この臭いを嗅ぐ度にお腹の奥が疼いて、胸の先っぽがジンジンする。はっ、もしかしてモンスターの攻撃?!くっ!油断したっ!!)
これはただの発情期であり、年頃の獣人族なら誰でもかかるのだがメッスは紅狼族の里と母親から疎まれていた、当然そんな環境で育ったメッスに性知識は皆無であるため気が付かない。
(くっ、卑劣なモンスターめ!アリシア様とセイシル様の元には行かせないぞ。必ずここで倒してみせる!)
そう意気込んで向かった先でアリシアとオジサンがセックスの真っ最中だった。
ツインテールをハンドルに喉奥にぐっぽぐっぽ♥っと突き込まれ、明らかに苦しそうなのに唇を伸ばして吸い付くアリシア。脚の間からは白濁とした液体が垂れ落ちている。
一際奥に突き入れたかと思うとごきゅ♥ごくっ♥となにかを飲み込み大きなゲップ音。蕩けきったアリシアの顔はとても先ほどまでの聡明な王族としての顔ではなく、浅ましいメスのそれだ。
良い歳をした大人が年端もいかない娘を犯している、嫌悪を覚える筈なのに発情期のメッスの目にはオジサンの逞しいイチモツにしか目につかない。
(なにアレ?大っき過ぎ、アンナのがアリシア様の口の中に入ってたの?それにこの臭い、ココに来るまでに臭って来た……ッッ♥かっ、身体がおかしくなっちゃうっ♥)
「ほら、戻るぞ。いつまでもココに居たらセイシルとメッスが来るかも知れないからな」
「は~い。あっそうだオジサン、今度からは貯まったら遠慮無く言ってね。私はオジサンの性処理穴なんだから、何時でも何処でも使ってくれないと♥」
分かった分かったっと軽く返すオジサンの腕に嬉々として抱きつくアリシア、その様子から無理矢理や脅されての関係では無い事が容易に想像できる。
此方に向かって歩き出した2人から逃げる様にもと来た道を慌てて駆け戻る。
お腹の疼きをから目を反らして。