※この作品はR-18です。

異世界『TS出産』レビュワーズ ~産んでたらなぜか『聖女扱い』されてくんだが~   作:馬路まんじ……?

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第11話

 

 魔物狩りの帰り。屋敷で俺を出迎えたトゥルーデは、すごい勢いでペコペコしてきた。

 

 

「ひぇ~~レーテさんじゃ! おつかれさぁーーーっす!!」

 

「敬うなトゥルーデッ!」

 

 

 ……子ゴブリンとの性教育事件から数日。ピンク魔女はちょくちょく俺を茶化してきた。

 

 

「やめろっての。狩りの帰りで疲れてるんだからよぉ」

 

「えぇ~~だってあの日のレーテさんはわらわを超えたエロ女だったしぃ……!」

 

「さん付けるな! あとエロでも女でもないっつの!」

 

 

 あの日は……あれだ! たぶん熱とかあったんだよ! それでおかしくなってただけだ!

 

 

「いいかぁ? 俺の目標は今でも変わらず男に戻ることなんだからな。そのために、性別変更の魔宝具を買うべくあくせく狩りをしてだな……!」

 

『――ママ……!』

 

 

 と、そこで。さっきまで側にいたはずの子ゴブリンが、屋敷の奥からお盆を持ってやってきた。その上にはジュースとお菓子が。

 

 

『ゴキャァ、オヤツ準備、シタ。ドウカ、休スンデ』

 

「あっ、う、うん……!」

 

 

 お盆の上には冷えたおしぼりもあった。すばらしい気遣いだ。森の中を歩き回って汗ばんでたからな。

 

 

「あ、ありがとう……!」

 

「ぬっはっはっはっはぁ! おんしの息子、ずいぶんと立派になったのぉ~!?」

 

 

 ニヤニヤとしたトゥルーデがほっぺをめっちゃつついてきた。うぜぇ!

 

 

「やめろっつの~!」

 

「うっひっひ。こうなったのも、ママで童貞を捨ててからじゃよなぁ~?」

 

「うぅっ……!?」

 

 

 そう言われると恥ずかしくなってしまう。本当に、とんでもないことをしちゃったものだ……!

 

 

「うぁあぁぁぁ~~穴があったら入りたいぃい~~!」

 

「おんしは穴のほうじゃろがい」

 

「うるせぇ!」

 

 

 などと話しつつ、これからの展望を考える。

 

 今日は十万ゴールド稼いだ。これで今の貯金は三百万ほどだ。

 

 はたして性別を下に戻す魔宝具とやらは、一体いくらするのだろうか?

 

 

「このままじゃ男としてのアイデンティティが本気でダメになるからな……。もっとガッツリ稼いでやる」

 

 

 五千万だろうが一億だろうが、諦めはしない。

 

 絶対に男に戻って、穴に入るほうの人生になってやるからなぁ~~~~!?

 

 

 

 ◆ ◇ ◆

 

 

 

「――じゅ、十億……?」

 

「ええ、わたくしの知る限りですと……」

 

 

 後日。エルフ糸目シスターのエルダーさん(実は権力者!)と偶然出会ったため、ふと『性別変える魔宝具っていくらくらいするかな?』と聞いてみた。

 

 そしたら、帰ってきた答えが十億ゴールドだ。え、え?

 

 

「たたたたたた、高すぎないか……!?」

 

「あはは、本当にそうですね。でも肉体を強化するアイテムならまだしも、一から作り変えるものとなれば、それくらいしても仕方ないかと」

 

「ぐぬぅうう……!?」

 

 

 そりゃそうか。そんなもんが安値で売ってるわけがないわな。

 

 

「そもそもここ百年は、そのような魔宝具が見つかったという話もないですからね」

 

「マジかぁ……」

 

 

 おいおいおい……重ねて前途多難じゃないか……!

 

 

「じ、自作することって出来ないかなぁ、魔宝具」

 

「魔宝具をですか!? う~んそれは難しいかと」

 

「どうしてだ?」

 

 

 そもそも魔宝具ってヤツを俺は詳しく知らない。名前からして、魔法のアイテムってことでいいんだろうが。

 

 

「魔宝具はですね。『願い』の結晶なんですよ」

 

「願い、の?」

 

 

 エルダーさんは神妙に頷いた。「創世神話曰く」と前置きし、言葉を続ける。

 

 

「夢、希望、欲望。人々は様々な願いを胸に生きています。〝ソレを叶える機会をあげよう〟と思った主神ノーデンス様は、危険なダンジョンの奥地に、魔法の力が宿った宝物――魔宝具を出現させるようにしたそうです」

 

 

 なるほど……手に入れるのは相応の苦労を重ねないとダメなのか。つまり。

 

 

「魔宝具は、人知を超えた神の送りものです。人の手で作ることは叶いません」

 

「そっかぁー……」

 

 

 お、俺の願いは散ったよチクショウッ!

 

 くそぉ、なぜか俺をこんな姿で召喚しやがった主神ノーデンスめ! お前いつかぶっ飛ばしてやるからなぁ!?

 

 

「ちなみにレーテさん。ノーデンス様の愛する妻『女神ゼヒレーテ』様も、性別変更の魔宝具が欲しいとぼやいた記録があるそうですよ」

 

「は? なんでだよ?」

 

「うふふふふ♡ 慈悲深きゼヒレーテ様のことです、きっと男性の苦悩を身をもって理解したいと思ってのことでしょう。あぁ~なんて献身的な……!」

 

 

 はぁ、そりゃご立派なことだなぁ。俺なんて男に戻って美人な嫁さんとエチエチしたいから魔宝具求めてるのによ。

 

 

「ところで、レーテさんはなぜ性別変更の魔宝具を求めて?」

 

「ぶえッ!?」

 

 

 それは俺が元男で、美人な嫁さんとエチエチするために――って、言えるわけがねぇ~……!

 

 なんかエルダーさん、俺のことを勘違いしてやたら評価してくれてるもんなぁ。

 

 

「レーテさん?」

 

 

 うぅッ……期待は裏切れない……! だからここは……!

 

 

「お、俺も、男の人の大変さがわかるようになったらなぁって……!」

 

「まぁっ女神さまと一緒なのですね!? 流石はレーテさぁ~んっ!♡」

 

「ハハハハハハ……!」

 

 

 それでこそッ、と褒めてくる司教(おえらい)様に、俺は乾いた笑いを出すしかなかった……!





次回、王都へ!&ダンジョンアタック!




◇↓皆様からのご感想&評価まっておるぞ~~!、活動報告にて『相手役になってほしい魔物』『理想のシチュエーション』もぜひ!(トゥルーデ)
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=314698&uid=151111

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