異世界『TS出産』レビュワーズ ~産んでたらなぜか『聖女扱い』されてくんだが~ 作:馬路まんじ……?
『チュゥ~チュゥ~、ママァ、ゴギャゴギャ……!』
「……最悪の目覚めだぁ」
ゴブリンの巣を脱出してから一日。俺は魔女の屋敷で目を覚ました。
これまでの全てが夢だったらよかったんだが……しかし。胸元には、乳に吸い付く子ゴブリンが。もうそれだけで夢じゃないとわかったよチクショウ。
『ムニャムニャァ』
「んンっ!? あっ、甘噛みすんなぁ……っ!」
乳首はすっかり敏感になっていた……!
ゴブリンによる監禁と輪姦。そして受胎による乳腺の発達により、いじれば甘い刺激と共に勃起し、射精感に近い快楽を伴いながら、ピュルピュルと母乳を噴出してしまう……!
「くそぉ、俺は絶対にお前なんて認知しないぞ!? おい聞いてるかゴブリン!?」
『ゴギャァ、ママァ?』
「ママじゃない!」
俺は男だっつのと。そう教育しようとしていた、その時。
「――お、目覚めたか~!」
屋敷の奥からバタバタと。泣きぼくろ最強ピンク魔女トゥルーデが、乳暖簾を揺らしながらやってきた。
「ちょっ、乳チラチラ見えるんですけど!? えっちなんですけど!」
「別にええじゃろ~。だってわらわたち、ママ友だし♡」
「ママじゃねーよ!」
俺は産んでも男だからな!?
「まぁ細かいことはええじゃろ」
「出産は細かくねーだろ!」
「そんなことより」
「そんなことより!?」
「ほれ!」
アホのピンクが指を振る。するとシチューの注がれた皿が廊下の奥から飛んできた。
「こ、これは」
「メシじゃよ。不慣れながら作ってみた」
こ、この女がか。〝面白そう〟って理由だけで出産レビューなんぞしやがった女が、メシを?
「家庭的という言葉から一万光年離れたお前が、手料理を……!?」
「失礼じゃな! これでも産みたてホヤホヤの人妻じゃぞ♡」
「ゴブリン妻だろ……」
受け取ったシチューを思わず覗き込んでしまう。変な具材は……おう、入ってないな。どれも元の世界にあったジャガイモやらニンジンやらだ。匂いも、変じゃない。むしろ甘さすら感じるほど濃厚で素晴らしい。
「ゴブリンとの暮らしは塩分とカルシウムに欠けておったからのぉ。その点、シチューはどちらも豊富に摂れるからな! おぬしの身体を考えてみたんじゃよっ」
「トゥルーデ……」
素直に感動してしまう。まさかコイツにも人を思いやる気持ちがあったなんて……!
「というわけで、冷めぬうちにほれ」
「あ、ああ! いただきます!」
受け取ったスプーンで早速いただく。どれどれ……って、おおおっ!? すっげーうまい!?
「うぅんっ! 甘くてクリーミーだな~! レトルトのシチュー粉じゃない、本物の乳を使ってる感じだ! いくらでも食えるよ!」
「そうじゃろ! 搾りたてじゃよ!」
「へーっ、もしかして乳牛でも飼ってるのか!?」
「いや、わらわの母乳を使った!」
「ふぁっっっ?!」
ってお前なんてもう食わせてんだよ!?
「だって、わらわもおっぱい出るんじゃモーン」
「モーンじゃねえよ!?」
「おぬしと違って産んだ魔物は預けてきたからのぉ。吸わせ先に悩んでたんじゃよ。そこで、おぬしが寝てる間に『チュ~チュ~♡』させたり、料理に使えばいいと思いついたんじゃ~!」
「お前寝てる間に吸わせてたの!?」
おっげーっ、アホピンクの乳で育っちまった! 頭パーになる!
「お前それ、立派な眠姦だぞ……? 訴えてもいいんだぞ? 出るとこ出るぞ?」
「ぎゃはははは! ガキひり出したメスがなんか言っとる!」
「ぶっ殺すぞテメェ!?」
お前も一緒に出しただろうが!
「そんなことより」
「そんなことより!?」
「レーテよ。おぬしこれからどうするつもりじゃ? 心が折れたなら、飼ってやっても別によいが」
試すような眼で魔女はこちらを見てきた。
は。これからどうするだと? 心が折れただと? 馬鹿を言え。
「決まってんだろ。男に戻るために足掻くだけだ!」
「ふははっ、そーかそーか! そりゃぁいいわ!」
何が愉快なのかトゥルーデは笑って頭を撫でてきた。ぬあーっ触んな!
「戦いまくって稼いでやるよ。この世には『魔宝具』って不思議アイテムがあって、それを手にすれば性別も変えられるんだろ?」
「おぉそうじゃよ。ただしそれほどの効果を持つ魔宝具は高いぞ~? よほど稼がねばならんと思うが」
「上等だ」
魔物を狩りまくって男に戻ってやる。二度と出産レビューなんざするもんか。
「ふむふむ。ならば強くなりたいところじゃよな? そんなおぬしに良いニュースがあるぞ~!」
なんだと?
「レーテよ。もしかしたらおぬしにも【天職】が宿ったかもしれんぞ。わらわの乳吸いながら全身光ったし」
「俺おっぱい吸いながら全身光ったの!?」
ち、恥辱だ! いやまぁ孕ませ出産に比べたら恥ずかしくないが……!
「で、【天職】だったか。なんか昨日も言ってたよな。なんだそれ」
「うむ。この世界の人間は十四になると、それまでの経験に応じて【天職】というのが神から与えられる。このトゥルーデの場合は【魔女】じゃな。理学知識に優れておるとなる」
「へー。魔女って自称じゃなくて、決められたものだったのか」
最初イタい人かと思ったわ。実際はヤバい人だったが。
「【天職】に就けばお前みたいに不思議パワーが使えるんだよな。で、何の職になったかはどう調べればいいんだよ?」
「うむむ。本来は【神官】に長ったらしい時間をかけて『判定の儀』を行ってもらわねばじゃが……おい『
〝解:イエス、トゥルーデ。神の遣いなれば容易です〟
ぬわぁ頭の輪っか喋った!? 今までだんまりだったのに!?
〝謝:そのうち死ぬと思って寝ていました。アナタ様のしぶとさに謝罪です〟
「相変わらず微妙に失礼だな……。で、俺の【天職】ってのはなんなんだよ?」
〝告:アナタ様は、【出産テイマー】になりました〟
「【出産テイマー】!?!?!?」
なんだそれ頭おかしいんじゃねーの!?
〝祝:おめでとうございます。魔物操術の使い手【テイマー】の強化職です。通常、【テイマー】は何か月も調教した魔物しか従属化に置けませんが、【出産テイマー】であれば、産んだ魔物を瞬時に操ることが出来ます〟
「それ産む方がめんどくさいだろ!?」
何が強化職だよ。むしろ狂化じゃねーか。
「クソジョブになっちまった……! おいトゥルーデなんとかしてくれっ。職業変える方法はないのか!?」
「ぶははははははははは~! ヒキニートが【出産テイマー】に就職しおった~~~~!!!」
「爆笑してんじゃねーよ!?」
テメェおっぱい引きちぎるぞ!?
「ふっ、ふひひ。まぁよかったではないか。通常の【テイマー】は魔物に裏切られることもあるからな。魔物には人間を殺すか凌辱したくなる本能があり、他の【天職】ならば、従属など絶対にさせられぬほど狂暴なのじゃ。【テイマー】だろうと油断してると害される」
ってこっわ!? 危ないじゃねえか【テイマー】!
「じゃが【出産テイマー】となれば話は別じゃろ。相手が『ママ』なら魔物もなつき度マックスじゃからなぁ。おぬしの子も、ほれ!」
『ゴキャキャ~! ママァッ! チュ~チュ~ッ!』
ぬああああっ人前で乳吸うな~!?
「ふはは。親殺しを忌避する動物的本能もあるからの。愛してやれば、決して裏切らぬナイトになってくれるだろーよ」
ぐぬぬ……頼りたくはないが、素人の俺が前に出るよりはマシか。にしてもテイマー職ってのはどんなふうに戦うんだ?
〝告:従属下にある魔物を強化して戦闘させます。アナタ様はテイマー系統共通の天技として、第壱級天技【
って、天技だと? そういえばトゥルーデもそんなの使ってたっけか。
「うむ。天技というのは職業の持つオリジナル技じゃな。大気中のマナを取り込み、物理法則を超えた現象を起こすのじゃ」
「ほほう。お前も突然氷出してたもんな」
「ただしマナは毒素と同じじゃ。種族にもよるが、取り込みすぎると疲弊するから要注意じゃよ」
へえ、MP限界みたいなもんか。ゲームみたいだな。
〝続:レーテ様。アナタ様は【出産テイマー】限定の天技として、【
「ぬあっ!?」
急に俺のお腹が光った! 服をまくって見てみると、下っ腹のあたりにハートマークみたいな紋様が……!
「って淫紋じゃねーか!?」
〝褒:お似合いかと〟
「似合ってたまるか!」
クソボケ輪っかが! お前やっぱしばらく黙ってろ!
〝了:では最後に説明を。【
あっ淫紋って言った!?
〝続:淫紋内は栄養に満ちた温かな異空間です。致命傷もその中なら癒えるでしょう。そして呼び出したい時は、【
魔物が出てくるのか。そりゃ便利だな。
〝続:はい、子宮から出てきます〟
「って子宮から出てくるの!? えッ、淫紋じゃなくて!?」
なんで入口と出口がちげーーんだよ!? もう一回出産しろってのか!? おい説明しろぉ!
〝終:黙ってろと思われたので黙ります。さようなら〟
「あっおい待て輪っか!?」
「ぶひゃひゃひゃひゃ!!! ガキ出し入れできるメス初めて見た~!!!」
「お前は笑うなクソ魔女ぉ!」
あーーーもう! 俺の異世界生活どうなるんだよぉ!?
ポケモンみたいな話。
◇次回、恐怖・6穴征服のスライム編――!
↓皆様からのご感想&評価と、活動報告にて『相手役になってほしい魔物』、待っておるぞ!(トゥルーデ)
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=314698&uid=151111