異世界『TS出産』レビュワーズ ~産んでたらなぜか『聖女扱い』されてくんだが~ 作:馬路まんじ……?
オーク串刺し生活から脱出して一日。魔女の屋敷にて。
無事に魔晶石や使い魔の武器を回収し、俺たちは街に戻ることが出来た。
だけど俺には、やらなきゃいけないことがあるわけで……!
「エリカ、トゥルーデ、手を繋いでてくれよ……!?」
「は、はいっ!」「うむぅ♡」
はいというわけで、ベッドに寝そべって足を開いて、
「専用天技【
一気にボコッと膨れる胎! そしてッ、
『――ゴキャァァァァァッ! マンマァ~~!』
『――チュララァ~~~~~~! マ~!』
俺の使い魔……子ゴブリンと子スライムが再出産されたのだった。
「ふぅ~~~相変わらず大変だぜ……!」
「レ、レーテさん。これ完全に出産じゃないですか……!使い魔を自由に消したり出せるそうですが、毎回こんな風に出してるんです……?」
「毎回つっても、二回目だけどな」
「普通の人間は人生で二回も出産すれば大したものですよ!? 使い魔出し入れだけでもうその経験値満たしちゃってますよ!?」
おかしいですよその技ッ! と叫ぶエリカ。うんまぁ俺もそう思う。改めて【出産テイマー】なんてジョブを与えてくれた神にファックだ。一体どんな性癖してるんだか……。
『……プキュゥ?』
と、そこで。部屋の隅に隠れていた豚のゆるキャラみたいな魔物が近寄ってきた。
『プキィイ、マンマァ~……!』
「ママ言うなっての」
子オークだ。俺が昨日産んだ子だな。めっちゃビビりな性格なのか、いつもプルプル震えてるし、さっき出産する時に大きな声出したら隠れちゃったみたいだ。
「おー、こいこい子オーク。ほれ、お前のお兄ちゃんを紹介するぞ。子ゴブリンと子スライムだ」
『ゴキャァ~!』
『チュラ~!』
挨拶をする二匹。それに対して子オークは一瞬ビクッとするも、すんすんと匂いを嗅いで、俺から生まれたがゆえの血縁の香りを感じ取ると、安心した様子で抱き着きにいった。
可愛いもんだな。成体のオークはとんでもねぇ変態だったのに。
「はぁーあ。よく考えたら俺のファーストキス、オークに奪われちまったよ……」
美人なお姉さんがよかったのに。と、内心後悔していた時だ。ピンク魔女のトゥルーデが何やらイタズラな笑みを浮かべてきた。
な、なんだよ?
「やいレーテや♡」
「どうしたんだよ」
「ファーストキスに後悔あるなら――わらわのキッスでッ、上書きしてやるっ! んちゅぅ~!」
ぶふぐっ!? こ、こいつ、無駄に高速で俺の唇を奪ってきやがった!?
「んぁっ、おいトゥル……んっ……!♡」
や、柔らかい唇に沈みこむぅううう……! くっそ、顔だけは最高な泣きボクロお姉さんだけあって、く、くやしいけど気持ちいい~……っ!
「ぷはぁっ♡ どーじゃレーテよ、おんしの唇はこれでわらわのモノじゃぁ~~~~!♡」
「ふっ、ふっっざけんな! 急になにしやがんだテメェ!?」
本当に外見はタイプだけど中身がお前だと複雑なんだよッ!
「てか自分の唇を大切にしろぉ! お前も一応女の子だろうが!」
「むッ、親にすら叱られたことないわらわに説教かますか!?」
「だったらこれから何度でも俺が叱ってやらぁ!」
「むむっ……!?」
と、なんか妙に嬉しそうなトゥルーデにデコピンでもかまそうとした時だ。
エリカが「あ、あのっ」と近寄ってきた、
「わ、わたしもオークがハジメテは嫌なので――レーテさんで、上書きさせていただきますっ!」
「んぁっ!?」
チュッと、エリカまでキスしてきやがった!? てかッ、
「ンチュゥッ、ジュルッベロロッ……!」
「ぬひぁっ、ふぇ、エリカァぁ!? ンジュッ……!」
こいつ、ベロチューかましてきてんじゃねぇか!?
あっ、あっ、キツキツ系美少女の形のいい舌が、口の中まさぐりまくってぇ……!?
「ンッ――ぷはぁっ!♡ ふぅ、ふぅ♡ ど、どうでしたかレーテさん、わたしのキスは……!」
「ど、どうってお前、なんでベロキス……!?」
「? ベロキスってなんですか?」
えっ。……あぁっ!? もしかしてこいつ、ベロキス知らない!? お堅い騎士家の生まれだっていうし、まさか……!
「えっと、不本意ながらオークにされていたキスを真似てみたのですが? キスって唇を合わせてるだけに見えて、舌を入れ合ってたんですね」
「まじかぁー……」
まさかのまさかだった。エリカ、めっちゃ箱入り娘じゃねえか。出産したのにベロキスも知らないとかマジかよ。
「あぁー、いいかエリカ? 舌を入れ合うキスっていうのはな」
「はい」
「主に、セックスの時にするやつだ」
「!?!?!?」
エリカの顔が真っ赤になった。
「そそそっ、そうだったんですか!? じゃあわたし今ッ、もしかしてレーテさんにすっごく淫らな真似を……!?」
「してたな。めっちゃ堂々としてたな」
「っ~~~!? 忘れてください~~~~~~!」
俺の膝に突っ伏するエリカが可愛い。最初はとんでもなくツンツンだった彼女だが、ずいぶんと心を開いてくれたみたいだ。
なにせ一緒に出産した仲だからな。なかなかいないだろそんな関係のヤツ。
「ぎゃはははははははっ! 清楚すぎてビッチ行為するとは面白すぎるぞ女騎士ぃ~!」
「って黙りなさい魔女! 人の無知を馬鹿にするとは無礼ですよ!?」
「どの口が言っとんじゃ! おんしこの前まで人種を馬鹿にしてたじゃろがい!」
「うぅうううっ!? う、うるさいうるさいうるさぁい!」
ギャーギャーと喧嘩を始める二人。どうやら相性が悪いようだ。
「やれやれ、騒がしくなっちまったなぁ。……って、んん?」
と、その時だ。俺は子ゴブリンが、なにやらコチラをちらちらと見て股を押さえているのに気付いた。
あ、出ていった。……どうしたんだあいつ?
◆ ◇ ◆
――魔女の屋敷には大浴場がある。
水の発生する大魔晶石と火の発生する大魔晶石が地下に設置されているため、温泉のようにいつでもたっぷりのお湯に浸かれるわけだ。
で、出産の疲れを癒すためにもじ~っくり入ってたんだが、
「……なんでお前まで来るんだよ、トゥルーデ」
「いいじゃろぉ~♡ 裸の付き合いしようではないかぁ~!♡」
途中から入ってきた爆乳魔女により、俺は後ろから抱き締められていた……!
「ぐぬぬぬぬ……っ! 元々ここはお前んちだから強くは言えねーけど、これだけは言っとくぞ!? 女ならそんな恥知らずな真似はやめろ!」
「はぁ? 何が恥知らずなんじゃい?」
「だってお前は女で、俺は男だぞ!?」
男女が混浴していいのは子供の時までだっつのーの! 部別を付けろってんだ!
「ふはっ、何を言うかと思えば! 今のおんしは可愛い美少女ではないかぁ~!」
「そ、そーだけど魂的によぉ……!」
「ああ。男といえばおんし、エリカには言わんのか? 元の性別」
ぬぐっ!? そ、それはまぁ仲間になったわけだし言おうかなーと思ってたがよ……。
「……今さら言えないだろ。ベロチューなんてしちまった後で」
「ふははははっ! そりゃ確かにのぉ~!」
魔女は俺を抱き締めながら大爆笑した。爆乳がグニグニするからやめろっつの。
「まぁあやつはおんしに懐いとるからの。言ったところで別にと思うが……いや。やっぱり黙っておこう」
「万が一エリカがショックを受けないようにか? 人を気遣うなんて珍しいな」
「いいやぁ。おんしと二人だけの秘密が欲しかったのじゃ♡」
「なんだそりゃ」
と、魔女とテキトーに話してた時だ。ふと浴場の戸の隙間から、子ゴブリンがコチラを覗いているのに気付いた。
「お、どうした子ゴブ。お前も入るか?」
『ゴキャァッ!? ヤ、ヤァ~!』
またもどっかに去っていく子ゴブ。どうしたんだアイツ。よく一緒に入ってたのに。
「なぁトゥルーデ、あいつどうしたんだ?」
「くくくっ。さてのぉ~」
魔女は何やら意味深に笑った後、「あぁそういえば」と言った。
「わらわとエリカの産んだオークは、いつもの魔物研究者に預けてきたのだがな」
「ああ、例の」
――人から生まれた魔物を一から育てたらどうなるか――。
そんなことを研究しているという、魔女トゥルーデの知り合いだ。よく出産レビューを見ては勝手に分析しまくって金をくれてる人らしい。
なんかめっちゃ助かってるんだと。魔物に捕まって凌辱された女性はみんな精神崩壊するか引きこもるか自殺するから、なかなか詳しいデータが取れなかったそうで。
「その人がどうしたんだよ」
「うむ。一度おんしに会ってみたいんじゃと」
「そりゃかまわんけど」
どんな人だろうか。トゥルーデは赤ん坊の様子を見に行く関係で、ちょくちょく会ってるそうだが。
「あと、子ゴブリンを連れてきてほしいそうじゃぞ~。おんしと子ゴブに、『お年頃』な話があるそうでのぉ?」
「お年頃ぉ~?」
一体何のことだろうか。追求してみても、魔女は「楽しみじゃのぉ~」とニヤニヤ笑うだけだった。
・次回、番外チラシ『息子への性教育レッスン』。
◇↓皆様からのご感想&評価と、活動報告にて『相手役になってほしい魔物』、待っておるぞ!(トゥルーデ)
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=314698&uid=151111