※この作品はR-18です。

Re:SuperMonster~AnotherHeroHert   作:カオスサイン

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EPⅣ「唄ウタイPARTⅡ」

Sideゴブリナ

「♪~」

セレネちゃんと仲良くなってここの所ほとんど毎日会いに行っていた。

だがこの日は衝撃的な光景を目の当たりにする事となる。

「セレネちゃーん?いないのー?」

待ち合わせ場所に着いたものの肝心の彼女の姿が見当たらない…何か用事があって遅れて来るのかな?と思っていた矢先に…

「うう…」

「!この声!…」

待ち合わせ場所からはちょっと離れた所で苦しそうな声が聞こえ私は急いで向かう。

すると其処には…

「!?セレネちゃんどうしたのその酷い怪我は…!?」

体中のあちこちに酷い傷がいくつもつけられたセレネちゃんがいたのだ。

「り、リナちゃん…私達の故郷を襲ってきた人間達に見つかってそれで皆が捕まって…」

「分かった…それ以上喋らないでいいから…」

彼女から事の次第を聞いた私は彼女を担いで拠点へと急いで戻った。

「ソウビお兄さん、セレネちゃんを助けて!」

「うおっ!?…リナかってその子!…もしかしてセイレーンか!ヒデエ傷だなすぐに治癒してやるからこっちに!」

「う、うん!」

私が拠点へ戻ってソウビお兄さんに声をかけると彼は担いでいるセレネちゃんの容態に驚きつつもすぐに治療してくれ事無きを得た。

 

Sideソウビ

「ふう!…これで大丈夫な筈だ」

「よかった!…」

リナが抱えて連れ帰って来た傷だらけのセイレーン族の少女を急いで治癒スキルで治療し事無きを得る。

「う…此処は?…」

「セレネちゃん!此処は私達の拠点だよ」

「一体何があったのか詳しく話してくれないか?」

「わ、分かりました…」

しばらくして目覚めた少女、セレネから詳しい経緯を聞いた。

どうやら人間に二度も住処を襲われたようだ。

「君の話から推測するに恐らくその襲ってきた人間らの目的は君達セイレーン族の女を性奴隷にする為だろうな」

「せ!?…///」

彼女の話を聞いて立てた推測を俺は告げる。

性奴隷と聞いたリナが顔を真っ赤にするが今はそれ所ではない。

セイレーンといわれれば女しかいないと思われるだろうがこの世界では男のセイレーンも存在しているようだ。

それがほぼ皆殺しにされたのなら…

「そして二度も奴等に見つかったとしたなら恐らく国が主導して動いているとみて間違い無いな。

一度目は傷付けられなかったみたいだが二度目はこの結果だ…傷を負わせてでも手に入れたいと余程思っているのだろう…ロクでもねえ輩が権力持っちまっているようだな…ソイツ等の特徴とか教えてくれ」

「た、確か…鎧に青い炎の紋章が付いていたかと…」

「何だと?…」

待て待て!それって確か昔にあった戦争が原因で既に滅びている筈の国であるドゥルーヴァン共和国の紋章じゃなかったか?!

そういえば現在はシュテルンベルト王国とキーリカ帝国の二国家間の領土だったな…恐らく国家間の領土とはいえまともに機能していない土地はきちんと管理などがされおらず不穏分子が勝手に名乗っている可能性が高いな…。

恐らくは亜人の命が最も軽いキーリカ帝国の…いやきっとシュテルンベルトの連中もこの襲撃事件に関わっているのかもしれないな。

「分かった!捕まってしまっている連中は俺達が必ず助け出してやる!

時は一刻を争う!リア、準備するぞ!」

「うん!…大切な妹と友達を泣かせた人間達は絶対に許さない!…」

セレネの話を聞いてすぐに動こうと決めた俺はリアにも指示する。

彼女も相当に怒っているようだ。

「あ、あの、もしかしてお二人だけで向かわれるおつもりなのですか?」

それを聞いたセレネが問いかけてくる。

「そうだが?」

「で、ですがあまりにも数の差が…」

「多いといっても恐らくは帝国が数百から数千、王国がせいぜい数百といった所だろうな。

我欲に塗れて戦っているだけの雑兵がどれだけいようとも今の俺達の力の前には何の脅威にもなりはしないよ」

「ん…」

「!?その翼!…仲間の事をどうかお願いします!」

「受け賜った!」

俺とリアがドラゴンウィングを広げて見せるとセレネは驚きつつも納得したようだ。

そして俺とリアは元ドゥルーヴァンの地へと足を運んだ。

「敵情視察だ、リアは俺が指示するまで待機していてくれ」

「分かった!」

人間に化ける術を行使し俺はまんまと奴等の拠点へと潜入する事に成功する。

「しかしだ、第五皇子様が真逆セイレーン族狩りの命を下してくるとはな

おかげで俺達もおこぼれに預かれるって訳だ」

「男は死体にしてやった後に何かの実験体にするって言っていたっけか?

女はいわずもがな」

「…」

予想していた通りに下種な会話をする両軍兵達だったので俺は即座に行動に出る。

「これ以上テメエ等の下種な話を聞く気は無い!…とっとと片をつけさせてもらうぞ!」

「んなっ!?…て、敵しゅ……」

「ぐぎゃ!?……」

完全に油断しきっていた二人の兵の腹に俺はドラゴンの爪を突き立ててその息を断ってやる。

「今の物音は何だ!?…ってオーガだと!?…貴様一体何処から侵入した!?」

「それを理解した所でテメエ等如きじゃ俺には勝てないぜ!」

「何を!?…者共かかれえー!」

「「うおおおおー!!」」

俺の挑発にまんまと両軍の兵達は一斉に突撃を仕掛けて来る。

「それと背後には注意…といってももう遅いか」

「ぎゃ!?……」

「何だと!?…」

既に指示を飛ばす寸前にリアが増援に気付いて奴等の背後をとって仕掛けていた。

背後に注意を払っていなかった連中の半数は彼女の新型コンバットナイフに貫かれて息絶える。

「不味そうだけどお肉に変えてあげる!…」

「女オーガだとお!?…いや違う!?…彼方側に居るオーガといいあの鱗はま、真逆!?…」

漸く兵の一人が俺達の正体に行き着いたようだが

「今更気が付いた所でもう遅いんだよ!リア、合わせろ!」

「うん!」

「「ドラグニティブレス!!」」

「「うぎゃあああ!?……」」

リアとの同時攻撃で雑兵の八割を焼き払う。

「ひ、ひいいいー!?い、命だけは!…」

俺達の正体に行き着いていた兵はギリギリの所で回避したが流石に戦意を喪失したようだった。

「ならばセイレーン族狩を指示してる奴の下へと案内してもらおうか」

「は、はいいいい!」

俺は半ば強制的に案内させ向かう。

「こ、此処です!」

「ご苦労」

「!?な、何故……」

「逆になんで生かしてもらえると思った?」

道案内させた奴は勿論始末する。

逆恨みされちゃあたまらないからな。

にしても…真逆城じゃなくてこんな所に如何にも怪しげな研究所だとはな…

「リアは捕まっている子達の解放を!

俺は第五皇子をとっちめる!」

「うん!…気を付けて!…」

リアに先に向かわせて俺は首謀者である第五皇子を探す。

「ぐひ、オーガがこんな所に何用かな?」

「お前が帝国の第五皇子で間違いは無いな?」

「ぐひひ、如何にもこの私こそがキーリカ帝国第五皇子にして次期皇帝となるゴボル・ヴォ・キーリカである!」

「セイレーン族を誘拐して一体何を企んでいやがる?!」

「オーガ如きが頭が高いわ!…だが此処を嗅ぎ付けてきた礼はしよう。

捕縛した男のセイレーンは我々人間が人工的にスキルを獲得する為の実験体よお。

いずれは他の亜人共も捕らえて皇帝の地位を揺るがないものとしてくれるわあ!

まずは私が身に付ける事が出来た力を身を以て知るが良い!

ーーーーー!」

「!」

奴はセイレーンのスキルを繰り出してくる。

だが無駄な事だ…

「それだけか?」

「そ、そんな馬鹿な!?…オーガ如きに何百体もののセイレーンの麻痺ボイススキルを重ね合わせた物が防がれるなどと!?…」

「魂のこもっていねえ攻撃なんか通じるかよ!…それに俺は普通のオーガじゃねえ!」

「ど、ドラゴン!?し、信じられん!?何故オーガがドラゴンの力を!?…」

「当ててみな!出来るものならな!」

「がふっ!?…」

俺は反撃にドラゴンテイルを伸ばし奴のどてっ腹へと突き刺す。

「わ、私を殺したら帝国が黙ってはいないぞ!…」

「未だに表立って亜人差別をしているような国には最初から喧嘩売る気満々なんだよ!」

捨て台詞を吐いて息絶えた馬鹿皇子の遺体を消し飛ばす。

「うう…」

「!」

その直後に奥の方から呻き声が聞こえてきたので急ぐ。

「運良く生き残りがいたか!…」

どうやらたった一人運良く生き残れた男性セイレーンが居たようで俺はソイツを救出しリアと合流する事にした。

 

Sideゴブリア

「漸く見つけた!…」

ソウビからセレネちゃんの仲間の救出を頼まれた私は見張りの兵の動向を上手く見極めて捕まっているであろう場所を探り当てる。

「オーガ!?なんでこんな所に!?…」

「大丈夫!…妹の友達、セレネちゃんに頼まれて貴方達を助けに来た!…」

「セレネから!?…よかった!…私達の運命はまだ終わってなかったのね!…」

私がそう告げると彼女達は安堵する。

「今牢の鍵をぶっ壊すからちょっと離れてて!…」

「ま、待って!その鍵には魔法を反射する術が施されてて…!」

「それなら大丈夫…力尽くなら破壊出来るって事だから!…はっ!…」

捕まっていた一人がそう言ってくるが私にはそんなもの何の意味も成さない。

オーラを纏わせたコンバットナイフを鍵に思いっ切り叩きつけて破壊した。

「これで自由…」

「お、お待ち下さい!私の兄を含む者達がまだ奴等に捕まっていて…」

「ん、そっちも大丈夫…もうすぐ此処にやって来る筈だから…!」

私がそう言っていると足音が聞こえてくる。

「お待たせ!」

ソウビが傷付いた男性セイレーンを抱えて降りてきた。

 

Sideソウビ

「お兄様!酷い怪我…」

「君の兄貴だったか…他の者達も治療するから安心しろ」

「お、お願いします!」

救出したセイレーンを抱えてリアと合流した俺は捕まっていた女性セイレーン達の治療も開始する。

「う…此処は…」

「オースお兄様!本当に良かった!…」

「ミイロ!それに皆も…は!?そういえば他の者はどうなったのだ!?…」

オースと呼ばれたセイレーンがそれに気が付き辺りを見渡すが…

「すまない、お前以外の男のセイレーン達は既にスキル薬の材料にされちまっていたようでな…」

「そんな!?…すまない私があまりにも不甲斐なかったばかりに…」

俺が真実を告げると彼は項垂れる。

「お兄様のせいじゃないですよ…」

「そうだ、悪いのは不穏分子の輩達だ」

「だ、だが…」

「此処の警備が戻って来る前にとっととおいとまするぞ」

脱出後…

「本当に君達には助けられた!礼として私の唄を贈らせてもらうとしよう!」

「「あ!?…」」

オースが礼として歌おうとするとミイロ達が気まずそうな顔をする。

「♪~ーーーー」

「「ギャー!?」」

「お、オースお兄様は何故だか物凄い音痴でして…」

「そ、それを先に言ってくれええええ!」

「きゅううー!?…」

「わー!?拠点が崩れかけてるってええええー!?」

かくしてセイレーン族誘拐事件は幕を閉じオースは歌以外の補佐に、ミイロとセレネは拠点に滞在する事となり残りの他の者達は又湖へと帰っていったのだった。

 

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