TSした後なので、ノーマル……かな?
「ううん。前は黒い、鳥の翼みたいじゃなかったかしら?」
「へえ。そんなのつけてたのか、おれ」
苦笑して言って水輝は羽ばたきをした。すると今度は白い空間にぼんやりとどこかの景色が浮かび上がる。断片的に見えていた景色と同様に、映し出された景色が徐々に色を帯びる。
「こんどはどこかしら?」
そう言って優一郎は水輝の胸に頭を預けた。優一郎の髪を優しく撫でていた水輝がふと、手を止める。
「それで? 優一郎って呼んでいいのか?」
淡々とした水輝の声に優一郎は目を見張った。水輝が長い優一郎の髪を指の間にもてあそぶ。
「優一郎って誰?」
不思議に思いながら目を丸くした優一郎の頭を水輝が片手につかむ。水輝はため息をついて告げた。
「おれは名前も訊いてないんですがね。お嬢さん」
それにおれは確か、優一郎と居た筈なんだが。淡々と告げた水輝を凝視して優一郎は慌てて身を起こした。
「だから優一郎って誰よ! 水輝さん、あなた、婚約者の名前も忘れたの?」
呆れたように言った優一郎は腰に手を当てて水輝を睨んだ。水輝がしかめっ面になって頭をかく。
「悪い。おれ、記憶がないらしいんだ」
降参の印なのか水輝が両手を上げる。
「また、わたしをからかって遊んでるの? まあいいわ。わたしは吉良瀬佑。あなたのフィ、ア、ン、セよ」
そう言って優一郎……佑は水輝に唇を寄せた。軽く口づけた佑に水輝が苦い笑みを向ける。だがすぐに水輝は悪戯っぽい笑みを浮かべて佑を引き寄せた。小さな悲鳴を上げた佑を水輝が胸に受け止める。
「そうか……。これがお前の夢か」
殆ど声にならない声で呟いた水輝の言葉に佑は首を傾げた。
「夢? これ、夢なの?」
「さあ、どうだろうな」
そう水輝が言った直後、周囲の様子が一変した。見慣れた部屋の様子に佑は瞬きをした。結婚したら使うのだと新しく買ったダブルベッドの上に自分達が乗っている。寝室は広々としていて、窓辺には花も飾られている。あれは昨日、花屋で買ってきたカーネーションだ。色とりどりのカーネーションに紛れているのは小さなかすみ草だ。窓にかかったレースのカーテンが風に揺れている。内装は落ち着いた茶系でまとめられていて、じゅうたんは敷いていない。これから暑い夏だから、ということでフローリングのままなのだ。
「また、わたしをからかっていたのね? 青、龍、王。おじさまにいいつけるわよ!」
「勘弁してくれ」
そう言って笑った水輝に佑ははしゃいだ声を上げて跨った。うわ、と声を上げて水輝がベッドに引っくり返る。佑は胸にまたがって水輝の髪を手でぐしゃぐしゃと混ぜた。止めろ、と笑って水輝が佑の乳房をいきなりつかむ。
「あっもう。えっちっ!」
歓声とも悲鳴ともつかぬ声を上げて佑は身を捩った。
「えっちはないだろ、えっちは。裸で男にまたがるほうが……」
そこまで言って水輝が佑の股間をくすぐるように撫でる。
「よっぽどえっちだろうが!」
笑い混じりに言いながら水輝が指先を小刻みに揺らす。
「服脱げって言ったの水輝さんじゃない!」
ぷくっと頬を膨らませて佑はそっぽを向いた。だが、触られるうちに焦れたものがこみ上げてくる。佑は小さく呻いて思わず腰を少し持ち上げた。待ち構えていたかのように水輝の指がするりと佑の膣内に潜り込む。
「あっ、みずきさんっ!」
甘えた声を上げて佑はうっとりとした目で水輝を見つめた。ほら、と水輝が佑の身体を持ち上げる。ベッドの上に身を滑らせた水輝が膝立ちになった佑の股間に顔を寄せる。クリトリスに吸い付かれた佑は小さな悲鳴を上げてベッドに手をついた。
「あっ、やっ! んっ! そんなとこ、だめぇっ!」
クリトリスから膣口を舌先になぞられた佑は掠れた声で言ってベッドに額を押し付けた。浮いた佑の腰の下から抜け出した水輝が、今度は後ろから佑の陰部を舐め始める。
「あっ、うふぅんっ! 水輝さぁんっ!」
膣内に水輝の舌が潜り込んでくる。佑は声を上げて腰を震わせた。近くの部屋に他の誰かがいるのだということも判らなくなってくる。最初は抑えがちだった佑の声は次第に艶を帯び、激しくなっていった。
「ここ、どうだ?」
少し顔を離した水輝が佑のクリトリスを指で捏ねる。弾かれたように顔を上げた佑は肩越しに水輝を見返った。
「んっ、いいっ。いいのぉっ!」
甘えた声を上げて佑は、自分から陰唇を両手で左右に開いて膣口を水輝に晒してみせた。水輝が苦笑して佑の膣内に指を突き入れる。クリトリスと膣内の両方を弄られて佑は強い快楽に声を上げた。
「あっ、ああんっ! みずきさぁんっ!」
「凄いな。ずるずるだ」
膣内を弄りながら水輝がそう言って笑う。羞恥にかっと頬を染めつつも佑はされるがままに快楽に溺れていった。愛液の漏れる膣口に水輝が指を何度も出し入れする。中を指で探られるたびに佑は声を上げた。たっぷりと溢れた愛液が腿を伝っては落ちていく。
「あんっ、わたしを、こんなふうにしたの、水輝さんじゃないっ! ああんっ!」
「そうだっけ?」
懸命な佑の訴えに水輝が軽く答えて指を膣内に深く押し込む。急に膣壁を強く擦られた佑は腰をひくつかせて悲鳴じみた声をあげた。切羽詰った焦れたようなものが次第に下腹からこみ上げ、背中を伝って頭に届く。
「みずきさんの、いじわるっ! ああんっ!」
「ほら。そろそろいいだろ?」
そう言って笑いながら水輝が唐突に佑の膣から指を抜く。後ろから腰を抱えられた佑は思わず身構えた。緩んだ膣口に熱いものがあてがわれる。
「ああんっ! 水輝さんっ!」
膣内を進む水輝を感じながら佑は遠慮のない声を上げた。太く屹立したペニスが潤んだ膣壁を強く擦って奥に進んでいく。けっこう狭いな、という水輝の声に佑は涙を浮かべて肩越しに振り返った。
「んっ、いれるの、嫌、なの? んくっ!」
「いや、気持ち良すぎてちょっとな」
苦笑した直後、水輝が一気に腰を突き出す。急に膣の奥にペニスをねじ込まれて佑は息を飲んだ。ベッドに突っ伏した佑の腰を水輝がしっかりとつかむ。
「きゃふっ! あっああんっ!」
ストレートに感じる場所を突かれて佑は激しい声を上げた。さっきまで指で弄られていたために、あっという間に焦れたものが溜まる。だがそんな余裕のない佑に水輝が強い抽迭を繰り返す。佑は腰を動かす余裕もないままに絶頂に導かれた。声を上げて仰け反った佑の腕を水輝がつかむ。
「おっと。まだこれからだろ」
そう言って水輝が佑の腕を引く。背を反らした格好のままで膣を突かれて佑は狂ったように頭を振った。感じる場所を何度もペニスの先端で突かれる。
「あっ、あっ、ああんっ! あんあんっ!」
佑はされるがままに強い快楽に囚われた。制止の声をかける間もなく、佑の膣内に水輝の精液が飛び込んでくる。熱を膣内に吹き付けられた瞬間、佑は何度目かの絶頂に到達した。
「あっ! あああんっ! みずきさん、すきっ! 愛してるっ!」
佑の意識はそこで途切れた。
佑、登場。