※この作品はR-18です。

狩りの終焉 二部   作:伊駒辰葉

62 / 191
ここから14章です。
ここにはエロシーンはありません。
あ、でも入浴シーンはありますw


十四章
由梨佳といちゃいちゃしてる最中に 1


 ひなたのいる街には数多くの蟲が蔓延っていた。由梨佳の言っていたことはやはり間違いではなかったのだ。多輝は由梨佳と共に彼らに取り憑いていた蟲を悉く排除した。

 

 だが色町はやはり色町だ。蟲を追い出され、正気に返った女達は前と同じように多輝に誘いをかける。多輝は由梨佳を連れて慌てて通りを後にした。別れ際、ひなたが由梨佳に大声で礼を言っていたのがとても印象的だった。

 

「……やばいなあ……」

 

 多輝はごく小さな声で言ってから慌てて口を手で覆った。だが隣で眠る由梨佳に起きる気配はない。多輝はそのことにほっとしてから壁にかかる時計を見上げた。時計の針は朝の九時を回っている。無事に修復も終わったとかで、今日から高校は通常の授業に戻るのだ。が、多輝は変わらず男の姿のままだった。これでは学校に行くに行けない。

 

 だが多輝は自分で女性に戻ろうとは思わなかった。由梨佳と共にいたいという気持ちが強く、どうしても踏ん切りがつかないのだ。多輝は自分の腕を枕にして眠っている由梨佳の寝顔をそっと見つめた。安心しきった顔で眠る由梨佳を見ているだけで抱きたい気分になってくる。いかん、と慌てて首を振って多輝はそっとため息を吐いた。

 

「……んっ。多輝……くん」

 

 掠れた声で言って由梨佳が身じろぎする。だがどうやら寝言だったらしい。多輝はそっと由梨佳の頭の下から腕を抜いた。由梨佳を起こさないように気をつけながらベッドを降りる。大きく伸びをしてから多輝は真っ直ぐにシャワー室に向かった。

 

 優一郎は珍しく地下施設をずっと空けている。街が凍りついていたあの間に何かがあったのだろう。どうやら今は女性になって吉良瀬の屋敷にいるようだ。多輝は手早く身体を洗いながらバスタブにたっぷりと湯を張った。一旦、外に出てバスローブを引っ掛けてからベッドに戻る。そこで多輝は眠っていた由梨佳に声をかけた。由梨佳が眠そうに目を擦りながら身を起こす。

 

「あっ、多輝くん。おはようっ」

 

 焦ったように挨拶して由梨佳が乱れた髪を慌ただしく手櫛で梳く。多輝は苦笑して由梨佳の額に唇を触れさせた。軽く音を立てて口づけしてから身を起こす。

 

「風呂、入らないか? 湯を溜めたんだけど」

 

 身を起こした由梨佳は何も身につけていない。多輝は出来るだけ欲望を抑えて由梨佳にそう問い掛けた。平静を装っている多輝を見て由梨佳が小さく吹き出す。何事かと多輝が眉を寄せたところで、由梨佳が手を伸ばした。バスローブの隙間から股間に触れられたところで多輝は困ったように笑った。どんなに平静を装っていても身体は如実に反応している。由梨佳は身体を伸ばして多輝のバスローブの裾をめくると勃起したペニスに音を立てて口づけた。

 

「お風呂の前に、いいわよ」

 

 それとも、お風呂の中でする? ペニスを指で撫でながら由梨佳が上目遣いに多輝を見つめる。多輝は苦笑して身を屈めた。

 

「ゆっくりしたいから風呂」

 

 そう言って多輝は軽々と由梨佳を腕に抱え上げた。はしゃいだ声を上げて由梨佳が多輝の首に腕を回す。多輝はそのまま由梨佳を連れてバスルームに入った。バスローブを脱いでシャワーのコックを捻る。温かい湯の流れの中に由梨佳を入れて、多輝は慣れた手つきで髪を洗い始めた。長い由梨佳の髪を丁寧に梳き解して洗っていく。

 

「あ、ありがとう」

 

 恥ずかしそうに頬を染めて由梨佳が言う。多輝はこのくらいはどうってことない、と当り前の顔で答えて由梨佳の髪を洗い終えた。次は身体、と言いながらスポンジを取り上げる。

 

「そういえばマット欲しいなあ」

 

 スポンジにボディソープを取って泡を作りながら多輝は何の気なしに言った。すると由梨佳が不思議そうに首を傾げる。

 

「マット? スポンジの?」

「タイルの上でするのって痛いじゃん。だから敷きたいなと思って」

 

 自然と正直に答えてしまってから多輝は慌てて由梨佳を見た。由梨佳がああ、と納得したように頷いてから意味ありげに微笑む。多輝はええと、と口ごもって手にしたスポンジに目を落とした。照れ隠しに慌ただしくスポンジを揉んで泡を細かくする。

 

「お風呂じゃなくて、ヒューマノイド用の洗浄室にはマットがあるみたい」

「うわっ」

 

 由梨佳の答えに驚いた多輝の手からスポンジがすっぽ抜ける。多輝は耳まで真っ赤になって急いで落ちたスポンジを拾い上げた。ヒューマノイドの洗浄室にマットがあるのは知っている。だが多輝は自分の部屋のバスルームで由梨佳とゆっくり交わる様を想像していたのだ。

 

 多輝は恥ずかしさに顔を赤くしたまま由梨佳の身体を洗い終えた。綺麗に泡をシャワーで流してから一緒にバスタブに入る。部屋に設えられたバスタブは大きな作りで、二人で一緒に入ってもゆったりと身体を伸ばすことが出来る。

 

「多輝くん、私を選んでくれて、ありがとう」

 

 にっこりと由梨佳が微笑む。だがその笑みの中には儚げなものが見え隠れしていた。訝りに眉を寄せて多輝は由梨佳を膝の上に抱き上げた。斜めになった浴槽に寄りかかって由梨佳を胸に抱く。ぴったりと身を寄せたところで多輝は由梨佳に深く口づけをした。舌を絡めて由梨佳の口の中を探る。

 

「何でそんなに寂しそうなんだ?」

 

 長い口づけの後で多輝はそう訊ねた。

 

「寂しい?」

 

 不思議そうに首を傾げて由梨佳が訊ね返す。多輝は少しだけ眉を寄せて由梨佳を軽く持ち上げた。反り返った男茎の上に陰唇が乗るようにそっと由梨佳を下ろす。由梨佳は多輝が注文しなくても二枚の陰唇の間に男茎をゆっくりと擦り始めた。反り返ったペニスの裏側を愛撫される心地の良さにうっとりしつつ、多輝は言った。

 

「何か寂しそうに見えたから」

 

 少し身を起こした由梨佳の胸に手を当てる。多輝は柔らかな手つきで二つの乳房を包み込んだ。乳首を指の間に挟んで手全体で乳房をゆっくり揉む。

 

「私、怖がっているのかしら。今、とても幸せだから」

 

 腰を緩やかに前後させつつ由梨佳が答える。そうか、と笑って多輝は由梨佳の腰をつかんだ。軽く由梨佳を抱え上げたところで身を起こす。




この間、うっかり時間設定を間違えて公開しました(汗)
今後は気をつけます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。