ちょっとだけエロシーンがあります。TS警報は必要……でしょうか。
一応、佑は女性で今のところは固定しているのですが。
二階に上がって真っ直ぐに元の立城の部屋を目指す。確か屋敷の奥にあるあの部屋を今は優一郎が使っている筈だ。多輝は広々とした廊下を慌ただしく駆けて大きな扉の前にたどり着いた。深い茶色の扉を神妙な顔でノックする。すると意外なことに知らない声が中から答えた。
「伊東さん、ありがとう。今、開けるわね」
涼しい女性の声に多輝は緊張した。誰だろう。そんなことを考えている間に部屋のドアが静かに開く。現れた女性が多輝を見止めて目を見張る。多輝は息を飲んでその女性を見つめた。
「まさか……優……一郎?」
水輝の結界に阻まれていてこれまで判らなくなっていたのだろう。だが今はしっかりと気配が読める。慣れ親しんだ優一郎の気配に驚いて多輝は目の前に立つ女性を凝視した。
「雨宮くん、いえ、多輝! ……どうして!?」
「そりゃ、こっちのせりふだ!」
驚きの声に怒鳴り声で返して多輝は強引に部屋に入った。身を翻しかけた女性の手をつかむ。小さな悲鳴を上げてよろけた女性を多輝は腕で抱きとめた。
見た目は祐にとてもよく似ている。だが気配はまるで違う。柔らかな長い髪は色素が薄く、男性体をとった時の優一郎と同じ色だ。多輝の腕に寄りかかる格好になった女性が慌てて身を起こす。
吉良瀬佑。その名を多輝は胸の奥で呟いた。恐らく優一郎が女性の姿をとった時の名がそれなのだ。目の前の女性が佑であると理解した多輝は呆然とその場に立ち尽くした。
「雨宮くん、離して……」
弱々しく言って佑が俯く。多輝は歯軋りして余計に強く佑の手を握り締めた。
「何で避けるんだよ!」
由梨佳が寂しそうに言っていたことを思い出す。重荷になっているのではないか。そのことを思い出した多輝は顔を歪めて俯いた。もしかして自分は優一郎の重荷になっているのではないか。避けられていると気付いた時からずっと多輝はそう思っていたのだ。
「……もしかしておれ、もう要らないのか?」
消沈した面持ちで言いながら多輝はそっと佑の手を離した。
「違うの! 今は、今だけは駄目なの!」
慌てたように顔を上げた佑を見つめて多輝は息を飲んだ。何故かは判らないが、祐には感じなかったものを感じる。同じような容姿をしていても別人だから当り前だ。多輝はそう自分に言い聞かせようとした。
「何で」
感情を殺して多輝は平坦な声で訊ねた。じりじりと多輝を避けて下がる佑の手を再びつかむ。素早い動きについていけなかったのか、佑はあっさりと手をつかまれて小さな声を上げた。
「水輝さんの妻、だから」
「またあいつかよ。何で優一郎があいつの……待てよ……妻?」
眉を寄せて多輝はまじまじと佑を見つめた。表面的には佑は特に変わったところはなく見える。だが意識を懲らすと佑の下腹部に不思議な光が見て取れた。
「……まさか妊娠、してるんじゃねえよな?」
そんなことある筈がない、と思いつつも多輝は緊張した面持ちで訊ねた。すると佑が多輝から目を逸らして小さく頷く。多輝は驚きに絶句して吸い込まれるように佑の下腹部を凝視した。
「ええそうよ。ふたつの命がわたしのお腹の中に宿っているわ」
多輝の視線を追うように目を落として佑が大事そうに腹を押さえる。それを見た多輝の中で何かがはちきれる。歯軋りをして多輝は佑を強く引き寄せた。悲鳴を上げた佑を素早く抱え上げて歩き出す。軽々と抱え上げられた佑は慌てたように身を捩った。
「何をする気? 離してっ!」
「落ちたいのか?」
冷ややかに告げて多輝は部屋を横切った。窓際に設えられた大きなベッドに歩み寄って佑を放り出す。悲鳴を上げた佑が慌てたように身を起こそうとする。だがそれより早く、多輝はベッドに飛び乗って佑に圧し掛かった。
「……なるほどな。こうなるのがやばいから避けてたってことか」
多輝はそう言って唇を歪めた。
「今、あなたには宇田川さんがいるわ。そして、わたしには水輝さんが居る。それじゃだめなの? この状態がずっと続くわけじゃないわ。子供達を無事に産むまでの短い間よ」
懸命な面持ちで佑が訴える。だが多輝はそれを無視して佑の唇を塞いだ。佑が身を強張らせて口づけから逃れようとする。暴れる身体を身体で押さえつけて多輝は佑の頭を両手につかんだ。頑なに閉じた形のいい唇をついばむように吸いながら舌を伸ばす。僅かに緩んだ隙に多輝は佑の口に舌を滑り込ませた。多輝の背を必死で叩いていた佑の手がぴたりと止まる。
「んっ、雨宮くんっ!」
口づけの合間に佑が掠れた声を上げる。多輝は二人の身体の間に手を入れて佑の服をはだけさせた。薄いブラウスのボタンを開いてブラジャー越しに乳房を揉む。夢中で舌を絡めながら多輝は無意識に股間を佑の身体に擦りつけた。
「あいつにやらせといておれは駄目ってこたあねえよな」
嗤いを浮かべて言いながら多輝は強引にブラジャーを引いた。布が千切れて佑の乳房が露わになる。
「好きよ! わたしは誰よりもあなたが好き。だけど……」
「好きならいいよな」
嘲笑うように言い返して多輝は柔らかな乳房をつかんだ。多輝を押し返そうと肩をつかんでいた佑の手がぴくりと震えて力をなくす。その隙に多輝は佑の身体を肩で押さえ、片手を下に伸ばした。スカートを跳ね上げて佑の足の間に自分の膝を入れる。無理やり足を開かせたところで多輝はショーツ越しに佑の股間を弄った。
これを予約しているのは9月ですが、公開は十月です。
少しは涼しくなっていると嬉しいのですが……(泣)