四年目の大学生活。就職活動は難航した。怠けていたつもりなんてなかっただけに、ショックであった。自信もそれなりにあったが、周りが進路を決めていくたびに、自分はなにかダメなんじゃないかという思いがよぎることもあった。
だけど、そんな時期を乗り越え。秋になる頃には内定を決められた。
人生の一つの節目を迎えた僕は、色んな人に祝福され、社会人としてのスタート地点に点く。ようやくだ。嬉しいような、不安のような。そんな心境だった。だけど、それ以上に強かったのは焦りだった。
麗さんはもう、社会人として立派に独り立ちしている。僕はそんな彼女に追いつかないといけない。
内定なんか、所詮はスタートにすぎないのだ。
★
社会人の日々は忙しく、時の流れが早く感じた。希望した職種にも就けて仕事にやりがいや面白さを感じたけれど、大変さも伴ってしまうため、日々の疲労は心身共にかなりのものとなった。
だから、麗さんと体を重ね合わせる回数は自然と減っていく。これは仕方のないことなんだ……。そうして年をとっていって、きっと、いつの日か欲求が抑えられていく。そういう話を聞いたことがある。僕達もそうなっていくんだ。
――なんてことになると思ったけど。全くそうはならなかった。
「あ、あ♡ いい、おっ、きいよ♡」
ギシギシギシ、というベッドが軋む音と共に、麗さんが喘ぎ乱れる。今夜は随分と積極的で、騎乗位バックで大きなお尻を僕に向けながら、激しく腰を振っていた。エッチだ。だけどそれがとても煽情的で興奮する。柔らかいもっちりとしたお尻を揉む。麗さんの膣がきゅうううう、と締まって僕のペニスを絞り上げた。
「あ、ぐ。麗さん、なんか最近、締まりよくなっている……?」
「ん♡ 亮くんのが、大きくなっているんだよ……♡」
「どっちなんだろ……」
「エッチするたびに、気持ち良くなっている気がするんだよね」
相性がどんどん良くなっているのだろうか。まあ、性器は使えば使うほど発達するって聞いたことはあるけど……都市伝説みたいなものだからなあ。AV会社がAV売るために流した噂、みたいな説あるし。
なんてことを考えていたら、麗さんが大きく腰を振り出した。膣のぬるぬるとした感触が上下にからみついていく。
「麗さん、は、早い」
「あ、ん♡ 亮くんと、もっと、したい♡ あ、あん♡」
可愛いお尻がパンパンパン! と上下して、ペニスをくわえているみたいだった。この体制だとあのおっぱいを触れないけど、これはこれでかなりエッチだし気持ち良い。それに麗さんはお尻も大きくてきれいだ。
「ん、ん♡ 亮くん、亮くん♡」
「あ、で、出そう」
「いいよ♡ この、まま……♡♡」
麗さんがラストスパートをかけるように、さらに激しく腰を振り出す。痺れるような快感にのけ反らせながら、淫らに交わりを堪能する。獣のような、求め合うセックス。麗さんの膣がビクビクと、震えだした。
「い、イク……♡ ああああああん♡」
同時に僕も射精して、中で一緒に震えた。大きな射精は麗さんの中を精液で満たす。愛液と混じりあった、とろりと温かい精液が溢れ出た。
「ん……♡ もう一回……♡」
「麗さん、もう夜遅くなっちゃうから……」
「むうう……明日も仕事かぁ……」
「そうですよ。お互いに」
「わたし、あと三回はいけるのに」
僕達は相変わらず、ヤリまくりであった。だけど、堕落といえば堕落なのかもしれない。
「ダメですって」
「こういうの、依存症なのかな……」
「かもしれないですね」
「じゃあせめて、腕枕して?」
麗さんが甘えた声を出して、腕に抱き着いて来る。
「もちろんいいですよ」
「やったぁ♡」
年上のおねえさんだけど、甘えん坊というギャップが、僕にとっては愛おしくてしょうがない。
「ねえ、亮くん」
「なんですか?」
「……えっと。おやすみ」
「??? はい、おやすみなさい」
「うん……」
時折。麗さんは、なにか伝えたそうにする時がある。この日も、おやすみの前に、なにか言いたそうにしていた。だけど、結局それを言葉にすることはなかった。
「麗さん、最近なにか言いかけています? 今だって……」
「うんうん。なんでもない」
「そうですか?」
「うん。だから、おやすみ」
……本当は、薄々気づいてはいた。なにを言いたのか。だけど、僕自身も困っている問題だから、上手く口にすることが出来なかった。
「……わかりました。今度こそ、おやすみなさい」
そう口にすると、セックスのあとだからか、すぐに眠くなった。深い眠りへと、意識があっという間に沈んでいく。そうして僕達は朝を迎える。
……こんな感じの習慣だから、裸で目覚めることが多い。これは非常によくないのだけれど、お互いにやめられることはなかった。
★
ところで僕達がお互いになにを言いあぐねているのかというと、そう。それは「結婚」のことであった。
月日はあっという間に経過していき。早いもので、同棲して五年目になった。僕は二十三歳で、麗さんは二十七になった。
正直、年齢的には結婚しても良い頃合いだ。麗さんは二十台後半なのである。子供を作る、とかそういう将来のことを考えるのなら尚更だ。
僕はまだ社会人二年目で、ちょっと早いような気がするが、同棲五年目で結婚しないのはどうにも違和感がある。
だから、僕達の脳裏には結婚の二文字が自然と踊り出ているのだが……問題が問題なだけに、中々切り出せないでいた。
それに。これが踏み出せない最大の理由なのだが……お互い、口に出さずとも、どこか今の距離感、関係で満足してしまっているところがあるのだ。今の生活が楽しい。だからまだ結婚しなくても、しばらくこの状態を続けたい……そんな思いがあった。
しかし人間というのは難儀もので。結婚をしたいという思いも、当然ある……。
どうしたらいいのだろう、これ。
★
僕の会社には同僚というものがいない。年が近い人で、三つ上の先輩がいるくらいだ。そしてその先輩はここ最近、ずっと同棲していた彼女にフラれたらしくて、会社の昼休憩でひどく嘆いていた。
「くううっ。クソ、ずっと一緒だったんだぞ! 三年も一緒に暮らしていたのにさ……はあ」
「原因とか、ないんですか?」
「知らんよ。わからんよ。突然だったよ」
「ええー。そんなことあるんですね」
「お前も気をつけろよ。年上の彼女と同棲しているんだろ?」
「うーん……」
想像つかない。昨日もあれだけヤッたわけだし……。って、その考えは卑猥すぎるか。でも、別れるなんてことはあり得ない。ずっと共に暮らしてきたのだ。もはやそれが当たり前になっている。
「大丈夫です。ずっと一緒にいますから」
「そりゃお熱いことで。けど、そういうの、良くないと思うぞ」
「え?」
「オレ、子供の時に父親を癌で亡くしたからよ。大切な人とか、好きな人って、側にいるのが当たり前じゃねーんだ。常に後悔ないようにしねーと」
「フラれた先輩に言われましても……」
言いたいことはなんとなくわかる気がするが。
「うるせえ! 余裕こいていると、いつか痛い目に遭うぞって意味だ!」
「まあでも、その通りですね……一緒にいるのが当たり前だからこそ、ちゃんと大切にしないといけないんですよね」
「そうそう。そういうことだ」
「ちょっと心当たりもありますし」
「なんだよそれ」
「結婚ですよ」
「切り出された?」
「出したいけど、お互いに出せない感じです」
「ほう?」
「あの人、僕より四つも上なので。婚期も意識していると思うんですよね」
「えーっと、つまり、二十七ってことか? まあ、女性なら、二十代の内に結婚してーかもな。こういう時代とはいえ」
「……プロポーズって、やっぱり、男からのがいいですか」
「そらそーだろ」
「僕が年下でも」
「関係ねーだろ」
「ジェンダー平等の時代でも」
「おう。全く関係ねーよ」
「ですよね」
「女々しいぞ、お前」
「しょ、しょうがないじゃないですか。大体、まさかこんな年で結婚を意識するなんて、思いもしなかったですし……」
「まあ、若干早いよなあ。オレの年でぼちぼちそういうのが現れてきたくらいだし」
「……やっぱり、まだ後回しでもいいのかな」
出会った時、僕は高校二年生で、麗さんは大学生だった。
そう。あれから、もう八年も経っているのだ。
★
「はあ。今日、亮くん遅いのかぁ……」
夜の七時。部屋の中で独り言をこぼしながら、テレビをダラダラと見る。亮くんは遅くまで残業するらしいから、今日はぼっち確定だ。
「そうだ。メッセージ送っておこうかな。「ごはん作って待っているね♡」と。えへへ、奥さんみたい」
そう。奥さん。わたしと、あときっと亮くんの脳裏には、結婚の二文字が浮かび始めている。亮くんが仕事に慣れてきたし、今の所わたし達は共に収入が安定しているから、タイミングとしては悪くないと思う。
だけど、今の距離感も捨てがたくて……新婚気分だけなら、さっきみたいので味わえるわけだから。
でも、同棲カップルの欠点で、このままずるずる行くのも、なにか違うような気がして……。
とても難しい問題であった。亮くんの年齢的にはまだまだ早いような気がした。せめて二十後半までは待った方がいいような気もする。だけど、亮くんが二十代後半になるってことは、わたしは二十代の終わりか、下手をすれば三十代に突入している。焦る必要はないけど、やっぱり好きな人がいる身としては、結婚はしたいという思いはあった。
「うううっ。でも、上手く相談出来ないんだよね……口にしたら、いよいよ逃げられないから」
逃げる。そう、わたしはこの問題から逃げたいのだ。そういう思いもあるのだ。
今の生活が、とても幸せだから。
……今の日常が、壊れてほしくないから。
そう思うのって、わたしのわがままなのかな。
そんな感じで、どこか悶々としながらも、時間は経過していく。
タンタン、と亮くんが階段を上がる音がした。ガチャン、と鍵が開けられる。
「亮くん、おかえり」
「ただいま、麗さん」
わたしは作った料理を温めようと立ち上がる。
その瞬間、亮くんがさらっと言った。
「たまには。将来の話でもしますか、麗さん」
亮くんはやっぱり、男だった。
わたしが迷っているとこうやって、引っ張ってくれる。
……ごめんね。年上なのはわたしだから、本当は全部やってあげないといけないのに。
★
僕達は二人で話し合って、一年後を目標に結婚しようと決めた。それまでの間は今の距離感のままでいられる。時期が決まれば気も楽になれるし、その間に一歩踏み出す勇気も作れるだろう。
二人で過ごす、当たり前だけど当たり前じゃない日常はとてもかけがえがなくて。麗さんのことを、以前よりもずっと好きになれたような気がした。
時間の流れは早かった。一日一日を大切にしたけど、一年なんてあっという間だった。
ある休日の、昼だった。結婚指輪を買った僕は、麗さんにプロポーズした。
「結婚してください。麗さん」
「……うん♡ もちろん」
麗さんのはにかみが、とても愛らしかった。
「ねえ、亮くん。指輪、はめてもらっていい?」
そう言われて、僕は新品の指輪を麗さんの薬指にはめた。サイズはピッタリだった。
「えへへ。じゃあ、亮くん。今から初夜だね……♡」
「まだ昼ですよ?」
「細かいことはいいの♡ わたしの旦那さま♡」
★
麗さんにベッドの上へ押し倒されるような形で、絡み合いながらディープキスを交わした。互いの舌と舌を絡ませあいながら、服を脱がせ合う。裸にさせた麗さんの爆乳を下から揉んで、舌を吸い込んだ。
「ん、ちゅ♡ わたしも……♡」
麗さんが僕の舌を吸い上げる。互いの唾液が絡み合い、痺れるような快感が脳を走った。
「わたしは、亮くんの妻なんだよね……♡」
そう言いながら、麗さんは僕のペニスに爆乳を挟んだ。手には婚約指輪がはめられている。似合っていて、妻になったことを視覚で感じられるのは、例えようもない幸福感があった。それにこういう時だと……なんか、エロい。人妻感が出ている。
「妻として、ちゃんと気持ち良くするね……♡」
麗さんが爆乳を両手で動かし、ペニスをポヨンポヨン、と挟み込む。大きいおっぱいはふにゃんと形を歪ませ、溢れんばかりの膨らみで包み込んでくれる。ものすごい弾力に、ふわふわ感。麗さんのおっぱいはエロくて気持ち良い。
麗さんにそのまま両腕ホールドしてもらって、たわわになったおっぱいをマンコにするように、僕は腰を振った。おっぱいの真ん中を僕のペニスがパンパンパン、と出たり入ったりする。そのたびに爆乳の温かさとろけるような柔らかさ感じられ、何度もペニスを突き上げた。
「あ♡ ん、ん♡」
「いやらしく形変わりますね、麗さんのおっぱい」
「うん♡ 亮くんの形、おっぱいでも刻まれているから……♡」
「もっと刻んでいいですか」
「好きにしていんだよ♡ たくさん、君の形を刻み込んで♡」
そんなエッチなことを言ってくれる麗さんが愛おしくて、僕はぎゅっと抱きしめた。
「幸せにします、麗さん」
「ん♡ なんか恥ずかしい……♡」
麗さんが顔を赤くする。僕はそんな彼女を横にして、股を開かせた。濡れたマンコに、勃起したペニスをあてがう。
「あ♡ もう、入れる……?」
「はい」
ずぶずぶ、とマンコの中へペニスを沈み込ませる。ぴっちりした中は体液でとろとろであった。腰を振り、中をかき回す。麗さんが艶やかな喘ぎ声を上げた。
「あ、あ♡ かた、い♡」
お互い強く抱き合いながら、再びキスを交わす。その間にも腰を振り上げる。パンパンパン! という音とディープキスをする音が溶け合う。互いの体の感触を刻み合うように、強く強く抱き合う。そして快感が昇っていき、僕達は唇を離した。瞬間、麗さんの喘ぎ声が大きく響き渡った。
「ん、ああああ♡ すご、すご、い♡」
中はぐちょぐちょ、ぎゅっと締まって来る。すっかり僕の形で刻まれているから、ジャストフィットするのだ。お互いに気持ちが良いように開発されてしまっているから、体の相性がものすごくよくなっている。
「あん、あ♡ もっと、して♡ ねえ、亮♡ 奥、わたしの好きなとこ、突いてぇ♡」
何度もセックスして、麗さんが好きなところを強く突き上げる。そうすると、麗さんは体を仰け反らせ、顔を赤くし喘ぎ乱れ、快楽に溺れ始めた。
「ん、あああああああ♡ すごいぃ、ダメになっちゃう♡」
「麗、さん……」
「もう、麗で、いいから♡ それとも、いや?」
「っ。いやじゃないよ、麗」
「えへへ♡ じゃあ、たくさん突いて♡ 亮♡ ん、ん、ああああ♡」
麗のマンコめがけて、何度も腰を振る。ベッドが強く揺れる。それでも、僕達は止まらない。むしろ動きは激しくなるばかりだった。麗が僕と求めるように、両足でホールドしてくる。両手はシーツをぎゅっと握り、快楽に狂わされているかのように、体を何度ものたうちまわらせていた。爆乳がそのたびに派手に弾み、僕はその乳首を口の中に含み、吸い込んだ。
「あっ、んあ♡ きも、ちいい♡ やっ、あん♡」
「麗、中、出していい?」
「ん♡ 出して、このまま、出して♡」
セックスがラストスパートを迎える。僕の動きが一番激しくなり、パンパンパン!と短く強く音が鳴り響く。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、んあ♡ 亮、はげしっ♡」
「もう、出る……! 麗の中に出す!」
「出して、出して、このまま、わたしの中に♡ 一緒に、一緒に、あ、あ、あ、あ、す、すごいっ、わたしも♡ わたしも、わたしも――ん、ああああああああ♡」
ビクビク! と麗の中でペニスが暴れまわる。迸りは長く、長く続いた。温かい精液がとめどなくマンコの中で溢れ、入っていった。
「すごい、たくさん……♡」
「うん。というか、昼間から、つい、やっちゃったね……って、わっ!」
麗がペニスを繋げたまま、僕を押し倒した。
「なに抜こうとしているの? 君の、まだ硬いから。このまま続けるよ♡」
「で、でも、激しかったったから。ちょっと休ませて――」
「ふふふ♡ ダメ。休ませないから♡」
「ええ?」
「初夜は長いの♡ あ、あ♡ これ、いい……♡ ほら、出したばかりなのに、こんなにもガチガチだよ♡ ん、あん♡」
「そうだけど、体力が……っ、ぁ」
「やだ♡ 逃がさない♡」
麗はそう言って、僕の唇に軽くキスをした。
「大好きだよ、亮」
プロポーズを受け、麗はすっかり発情してしまった。そう。結局、こうなるから、あんまり変わらないと言えば変わらないのだ。結婚しても、爆乳お姉さんとヤリまくる日常は、まだまだ続くのである。