思えばつまらない人生だった。
家庭では親の体裁のために毎日のように習い事に通い、更には帰宅したと思ったら夜遅くまで勉強。
学校では勉強漬けの毎日のせいでサブカルチャーに疎く、そのせいで小中高と陰キャぼっちまっしぐら。クラスのイキっているやつらからは「つまんねーやつ」「臭そう」という理由だけでいじられる毎日。修学旅行や体育祭といった青春には欠かせないイベントでは毎度のごとく風景のモブだった。
ついでに言うと自分の外見が10人に聞いたら10人全員まるで牛丼屋でチーズ牛丼(温玉つき)を食べていそうだと答える陰キャ顔なのも自分の人生が量産型の人生を送っている1因なのは否めない。
自分だって最初のうちはこんな自分の人生を変えてやるんだと努力したこともある。男子がお近づきになりたくなるような美少女に囲まれて、周りのやつらからは羨望を集めるようなそんな物語のような理想の人生を。そのためにネットでリア充男子のなり方を調べ、髪形をセットしたりなけなしのお小遣いで渋谷のいけている男子が着ているような服をそろえてみたりとできる限りのことをやってみた。
だが、、結果は惨憺たるものだった。ドキドキしながら若者たちがよくいくような街に行ってみると待っていたのは痛々しいやつを見るような視線の嵐だった。心の中で歯を食いしばりながら歩いていると「陰キャ」、「キモい」というひそひそ声まできこえてくる始末。
耐えきれなくなってダッシュで家まで帰り、暗い部屋で啜り泣きするはめになった。俺が何をしたっていうんだ、何で俺の人生はこんなにもみじめで息苦しいんだ。いくら心の中で叫んでみても答えが返ってくるはずもなく、俺は真っ暗な部屋でずっと自分の心の痛みを耐えているしかできなかった。
それからの俺はすっかり自分の人生を変えてやるという情熱をすっかり失ってしまった。
代わりにアニメや漫画などのサブカルチャー、、その中でも特に「ライトノベル」にすっかりのめり込んでいた。主に主人公が複数のヒロインから好意を持たれるといった内容のものを好んで読んでいた。今思えば主人公が自分がどうしてもできなかったことを平然とやってのけるその姿に現実のやりきれなさを晴らしていたのかもしれない。
そのなかでもライトノベル好きなら一度は名前を聞いたことがあるようなSFハーレムラブコメ「インフィニット・ストラトス」は毎日のように読んでいた。平凡な生活を送っていた主人公がある出来事をきっかけに自身に好意を持つヒロインたちと毎日を送っていく。まさに自分がどうしても手に入れたかった物語がそこにはあった。
もちろんそんな生活を送っているこのラノベの主人公、、「織斑一夏」に嫉妬の感情を向けたことは数えきれないほどある。だが、どうせ自分にはラノベの主人公のようにはなれないだろう。せいぜい女の子から蔑みの視線をもらうのがオチだ。 友達も恋人もおらず部屋で一人寂しくラノベやアニメにのめり込んでいる。 それが俺の日常だった。
赤い髪の勇者です ハーメルン初投稿です。 始めたばかりなので至らない所もあるかもしれませんがどうぞよろしくお願いいたします。 だいぶ陰鬱なオープニングですが、ここから主人公が幸せになっていくストーリーを作ってみますのでご期待ください。
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