篠ノ之箒の爆弾発言に俺はフリーズした。それもそうだろう。いきなりそういう関係になってほしいと言われれば誰でも固まってしまうというものだ。
「一夏?どうしたんだ、、?やはり、ダメなのか?」
なんとか頭を再起動させると篠ノ之箒が手を前に向けてあたふたしていた。
「い、いやいきなり何言っているんだよ!?その、、俺と、せ、セフ、、男女の関係になってくれだなんて?」
俺もあたふたしながらそう言うと篠ノ之箒は急に暗い表情になってポツリと呟いた。
「、、、負けたくないと思ったんだ。」
「え?」
「小学生のころ、私が男子にからかわれて黙っているしかなかった私を、お前は身を挺して庇ってくれただろう?あの時からお前のことが頭から離れなくなった。こいつとなら人生を共に歩んでいける。そう思ったんだ。」
「そ、そうか、、。」
篠ノ之箒が織斑一夏に惚れた理由は変わってないんだなと思った。この世界でも織斑一夏がイケメン過ぎる件。
「だが、お前だからだろうな、、恋敵が現れ始めた。鳳鈴音は前から知っていたが、セシリア・オルコットやチェルシー・ブランケットなどの新しいライバルが現れ始めた、、。」
「おいちょっと待て!それはちょっと大げさすぎるんじゃないか?鳳鈴音はともかくセシリア・オルコットとチェルシー・ブランケットさんは今日会ったばかりだぞ!?」
セシリア・オルコットとチェルシー・ブランケットの反応から俺が憑依する前の織斑一夏と面識があったとは考えづらい。さすがに俺みたいな陰キャの言動で一目惚れしたとは考えづらいだろう。
「何を言っているんだ?あきらかにあの二人はお前に好意を持っていただろう?」
「そうなの!?」
「あの様子を見れば誰だって分かるだろう?全く相変わらずお前は鈍感だな。」
どうやら篠ノ之箒から見てあの二人は恋する乙女に見えていたらしい。マジか。この世界の女性、チョロすぎやしないか?
「、、私はお前の一番になりたいんだ。お前の初めては私にしてほしいとずっと思っていた。だからあの3人に奪われないうちに抜け駆けしようとした訳だ。浅ましい女だろ?」
篠ノ之箒は自嘲気味に笑った。
「篠ノ之箒、、。」
「そうだよな、がっかりしたよな、このような卑しい女で、、こんな形で一夏と結ばれたらあの3人に申し訳がたたない、、やはりこの話はなかったことにしよう。」
そう言うと篠ノ之箒はベットから腰を上げ部屋から出ようとした。
(篠ノ之箒、、そんなに織斑一夏のことを思っていたのか、、)
俺は篠ノ之箒が知っている織斑一夏ではないし織斑一夏が篠ノ之箒の事をどう思っていたのか知らない。だが俺の心はもう決まっていた。
「箒!」
「!?」
俺が名前を呼ぶと篠ノ之箒が驚いた顔でこちらを向いた。
「詳しいことは言えないけど、俺は今日の朝からずっと変だった!まるで俺が俺じゃないみたいだった!」
「な、何を言っているんだ、、?」
「だけどお前はそんな俺にずっと優しく接してくれた!食事を作ってくれたし、知らないことを教えてくれたりした。それに友達になってくれた!」
「一夏、、」
「そんなお前がずっと欲しかったというのなら俺の初めてなんてくれてやる!お前が俺にくれた分を返させてくれ!」
「、、!」
「箒!俺とセッ〇スしてください!」
俺が自分の心のままにそういうと篠ノ之箒はうるんだ目でこちらを見つめていた。
「本当にいいのか、一夏、、?私がお前の初めてで、、」
「ああ。俺は篠ノ之箒推しだからな!」
「ふふ、確かに今日からずっと変だぞ、一夏。」
篠ノ之箒は涙をぬぐうと花が咲いたような笑顔を見せてくれた。
「わかった。私の初めてをもらってくれ。一夏。」
語彙力、、語彙力が欲しい、、。
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