お待たせしました!投稿です。
「どうしたの一夏?ボーっとして?」
「え?」
気がつくと鈴が心配そうな顔を向けていた。今、、昼休み中だよな?
「俺、、固まっていた?」
「ええ、白身フライと見つめ合っていましたわよ?」
目の前には最近好物になったタルタルソースの白身フライが箸につままれていた。窓からの日差しを反射して美味しそうに輝いている。
「どうしたんだ一夏?具合が悪いのか?」
優しく額に手を当ててくる箒を見た俺はーーーーーーー
「ち、ちょっと水を飲んでくる!」
思わず教室を飛び出してしまったのだった。
「一夏、どうしたんだろう、、。」
シャルが心配そうに呟く。一夏が自分たちを放っておいて何処かに行くなんて初めての経験だった。他の恋人たちも困惑した様子を見せる。
「確かに最近あいつ何処かおかしいのよね、、、心ここにあらずって感じで。」
「わたくしも気になっていましたわ。箒さん。何か心当たりがありませんの?」
そう言われて箒は顎に手を当てて思慮顔になった。
「最近の一夏は何処か様子がおかしかったな。風呂にいつまでも入っていてのぼせたり、夕餉を食べるスピードが遅かったりしたな。」
「箒さんがおかしいっていうなら、確かに何かあったのかもしれませんわね。」
日頃から一夏と暮らしている事から、箒はヒロインズの中でも一目置かれていた。中にはそのポジションを狙おうとしている者もいるとかいないとか。
「そういえば、、、。」
「何かあったの?」
「今更なような気がするが、、一夏は常識に欠けている所があるな。」
「そうなの?結構常識人だと思うけど。」
「ああ、主に何故かセックスを目撃すると動揺していた時があったな。今では少なくなったが。」
「それは確かに変ですわね、、。」
ヒロインズにとって、セックスとは食事や運動と同じぐらいありふれたものだ。セシリアもリビングで両親が激しく腰を打ち付け合っている場面は何度も目撃した事がある。
「昔は一夏って恋を意識してなかったから、、思春期になって意識し始めただけじゃない?」
「それはそうかもしれないが、、。」
その割にはまるで信じられないものを見たかのように動揺していた。そこが引っかかる。
「まあ、一夏ならきっと自分から話してくれるよ。それまで見守っていよう?」
「そうだな。私たちがどっしりと構えていなくてどうする。」
シャルとラウラの言葉にヒロインズ達は笑顔で頷く。例えどんな事があっても一夏との絆は途切れない。そんな盲信に近い確信があった。
「はあああああ、、。」
自宅のソファーで俺は頭を抱えて項垂れる。
(今日は生徒会の仕事、散々だったな、、、。)
何だか仕事が身に入らなくて、簪の指示を聞き逃してしまったり対処中もボーっとしてしまったり、、とにかく無様を晒してしまったのだ。これが、、挫折、、、。
簪からも心配されてしまったよ。会長からも「今日はいいから帰りなさい」と言われる始末だ。ご迷惑をおかけしました。
そんな事をグルグルと考えていると、トン、と音がした。見るとテーブルの上にマグカップ。
「一夏、今日は疲れただろう。これを飲んでゆっくりとしてくれ。」
ニットを着た箒がポスンと隣に座ってきた。どうやらこれを用意してくれたらしい。口に含むと、中身はココア。
「!美味しい。」
「ああ、偶には甘いものをと思ってな。」
疲れがたちまち溶けていく。何か入っているのか?いや、美少女幼馴染が入れてくれたのだから当然の効果か。
「どうだ?次は体の芯から癒されてはどうだ?」
箒はそう言うとニットをまくり上げた。こ、このおっぱい、更に成長している、、!
「い、いや、大丈夫だ。風邪を引くからしまったほうがいいぞ。」
「何、気にするな。一夏にならーーー」
「一夏、帰っていたのか。」
いつの間にかソファーの後ろに、スーツ姿の麗人が立っていた。要するに織斑千冬先生だった。
「あ、ああ。お帰り千冬姉。」
「早かったな。生徒会の活動はどうしたんだ?」
「ちょっと、、早退させてもらったんだよ。」
「そうか、、、。」
織斑千冬先生は何やらじっと俺を見つめている。そ、そんなに見られても何も出ませんよ?
「一夏。」
「は、はい。」
「ちょっと付き合え。」
「え?」
ーーどうしてこうなった?
俺は今裸で立ち尽くしている。ーーーー銭湯に。
周りでは裸の女性が子供の頭を洗ったり、おじさんが湯船に浸かって顔を緩ませていた。
ーーーそう。この世界の銭湯では男女で風呂場が分かれていないのだ。千冬姉に連れられて来た時はびっくりしたね。前世で見かけた青と赤の暖簾が無いんだもん。思わず二の足を踏んでしまった。
「ふう、、、やはり暖かくて心地よいな、、。」
その時聞きなれた声が。振り向くと千冬姉が一糸まとわぬ姿で立っていた。
(うわあ、、、。)
まるで女神、かと見間違うかのような体だった。女神は女神でも戦女神だが。
胸と臀部はこれでもかというほどに大きいのに、ウエストは限りなく引き締まっており手足もすらりと細い。特に目を惹くのはおっぱい。箒と同じぐらい、、、いや更に上回る大きさだった。しかも下に垂れ下がらず張りがあるとかどうなっているんだ?
もし箒たちで慣れていなかったら暴発していたかもしれない。他の利用客もチラチラと熱のこもった視線を向ける。
「どれ一夏。頭でも洗ってやろう。」
織斑千冬先生はそんな視線を気にもせずスタスタと洗い場へと向かう。俺も慌てて後を追った。
シャワーを浴びて椅子に座ると、織斑千冬先生がボディシャンプーを泡立てる。そして俺の体を泡で包んだ。ああ、暖かい泡が気持ちいい、、、。
「一夏、髪が伸びたんじゃないか?」
「そうだね、、生徒会の活動で忙しかったから切りに行けなかったな。」
「そろそろ切りに行った方がいいな。清潔感は大事だぞ。」
織斑千冬先生が優しく俺の頭を洗う。綺麗な細い指が俺の髪をといていく。何か眠くなってきたな、、、。
むにゅん。
(る!!?)
背中に途方もなく柔らかいものを感じた。もしかして、おっぱーーーーー
「どうだ?私もまだいけるだろう♡」
柔らかい感触が上へ行ったり、下に行ったりする。そのたびに心臓がバクバクと鼓動を鳴らす。
「一夏、こっちを向いてみろ。」
「る?」
くるりと椅子を回転させられた。織斑千冬先生の暴力的なまでの整った顔、メロンを数倍大きくしたような爆乳、引き締まった腹が目に飛び込んできた。
「ほう、中々引き締まっているな。」
自身の姉が俺の胸板におっぱいを押し当ててくる。まるでエロCGのような経験に俺の頭はショート寸前だあああ。
織斑千冬先生が丁寧に俺の体を洗う。正面を。本当に現実なのか分からなくなるな。
「わぷっ、、!」
頭からお湯をかけられて、俺はさっぱりとした。おお、体がツヤツヤだ、、。
「どれ、次は私の身体を洗ってくれ。」
「お、おう。」
泡を手に俺は織斑千冬先生の背中をこする。大きいな、、それに凄く綺麗だ、、。
「ふふ♡次は胸を洗ってくれないか?」
「る!?」
聞き間違いかと思ったが、期待のこもった視線を向けられる。マジか、、?
俺はおそるおそる泡を泡立てる。とても、、柔らかかったです、、、。
「ふぅ〜〜、、、芯まで温まるな。一夏。」
「そうだな、、。」
俺は織斑千冬先生と隣り合わせで湯船に浸かっていた。もう彼女の乳房がね、、、湯船に浮かぶんです。必死に目がいかないように力を入れています。
「千冬姉、、、」
「何か、隠している事があるんだろ?」
「!!!!!」
織斑千冬先生の予想外の言葉に、思わず湯船から立ち上がりそうになる。周りの迷惑になるならしなかったが。
「やはりそうか。」
ふぅーー、と息を吐く織斑千冬先生。も、もしかして俺が弟を乗っ取ったってバレたのか?俺は処されても文句は言えないかもしれない、、。
「まぁ落ち着け。それは箒達に関する事なんだろ?」
「、、、、、。」
そうだーーーーー俺は箒、鈴、ラウラが恋をした織斑一夏じゃない。彼女達の愛した人を乗っ取った、、最低の人間なんだ。
(やっぱり、、こんな俺が箒達とーーーーー)
頭がグルグルとなる。胸がキュッと締め付けられる。改めて自分の罪を向き合うと自分の愚かさに吐き気がする。俺は、俺はーーーーー
「てい。」
「あいた!?」
織斑千冬先生が俺の頭にチョップを喰らわせた。
「全くこの愚弟は。隠し事の一つや二つぐらい、誰にもあるだろう。」
「だ、だけど千冬姉、」
「一夏。」
織斑千冬先生が真剣な表情を向ける。思わず背筋がしゃんとなる。
「もし何か道に迷った時、何処に向かえばいいか分からない時は、、自分が歩いてきた道を振り返ってみるといい。」
「道、、、。」
「ああ。私はお前の姉だから分かる。お前は箒達のためにがむしゃらに前に進んできた。それは誰にだって誇れる、お前だけの道だ。」
「、、、、、。」
「お前が箒達と歩んだ道のりは凸凹ながらも輝いているだろう。これまでも、そしてこれからも。」
(そうか、、、俺のこれまでの道はーーーーー)
そうだ、俺は彼女達と沢山笑ったり、努力してきたり、、、色んな事を経験してきた。それはかけがえのない絆だ。
俺は、向き合いたい。織斑一夏としても、 と、しても。
「まぁお前なら大丈夫だ。私の姉だからな。」
織斑千冬先生はくっくっと笑った。