レズビアンカップルは男女やゲイのカップルより破局率が高い 作:テンプテーション
五十代男は、目の前の女の子は確実に低所得者だと判断していた。パパ活をしている女は概ね二種類に分けられる。遊ぶ金が目当ての女と生活費が目当ての女だ。一概に言えることではないが前者は比較的若い女で後者は中年女であることが多い。ともこは若くても生活費目当ての女だ。五十代男は、ともこの服装からそう判断した。ともこは、あまり良いものを身につけているとはいえなかった。そんな女に8万払うといっているのに落ちないことが不思議だった。
パパ活で生活費目当ての女は、切羽っまっている。最初は生ハメは嫌だと言った女でも最後は必ず金の魅力には抗えずに落ちて中出しまでさせた。遊ぶ金目当ての女は、そこまでして金を稼ごうとは思わないのだ。
10万に値を吊り上げるべきだろうか?確かに、ともこは魅力的な女だ。しかしセックスに10万払う価値があるとも思えず躊躇していた。
「ともこちゃん、失礼なこと言うかもしれないけど生活きついんでしょ?」
ともこは五十代男の言葉に赤面した。
「ともこちゃん28でしょ?別に生娘ってわけじゃないよね?一晩セックスして8万円は悪くないと思うけどな」
ともこは8万という金額に再び生生唾を飲んだ。8万という金額には心が動かされたが、やはり男とセックスするということは受け入れがたかった。席を立ってしまおうかと考えたが、やはり、どうせパパにするならば、この男にしておきたかった。
五十代男は、ともこが8万という金額に、また生唾を飲んだのを見逃さなかった。五十代男は今夜のところは、ともこに生唾ではなく精液を飲ませることで妥協しようと思った。すると、ともこが
「あの…私…私…レズビアンなんです…それで…男性は…知らなくて…………」
消え入りそうな声でそう告白したのだった。
ともこは家族や学校や職場でレズビアンであることをカミングアウトしていない。ともこをレズビアンと知っているのは19歳の時から通い始めたレズビアンバーで知り合ったレズビアンたちだけだった。
目の前の五十代の男にレズビアンをカミングアウトするのは恥ずかしかった。しかし、ともこは五十代男に自分はレズビアンだと言えばセックスは許して貰えるのではないか。もしかしたら男性器としゃぶるのも許して貰えるのではないか。時々、デートの真似事だけして性的な関係は抜きにしてお金を貰えるのではないかと浅はかにも考えたのだった。ともことて、この世にレズビアンのセックスを見たい混ざりたいと思っている気色の悪い男の存在を認識していた。もちろん、もっと最低な身の毛もよだつような考えの男の存在もだ。しかし、ともこはさとみとは違い、そんな男に出くわすなどとは考えてもみなかった。
五十代男は、ともこの思わぬ告白に呆然とした。そして猛烈に下半身に血液が集まるのを感じた。五十代男は激しい性的な興奮状態になり勃起したのだった。五十代男も男性向けポルノのレズのチン負けを好んで楽しむタイプの男だったのだ。
ともこが処女などにわかには信じがたかったがレズビアンということならば納得することができた。ともこが男にモテないはずなどない。この女は、何人もの男の交際の申し込みやセックスの誘いを袖にしてきたのだろう。そう思うと苦々しい気持ちになったのだった。しかし五十代男はそんなことは噯にも出さなかった。
「君の大切な秘密を打ち明けてくれてありがとう」
五十代男は職場でLGBTQに関する研修を受けたことがあった。
その時にLGBTQからカミングアウトされたときには、このように対応することが望ましいと聞いた記憶があったのだ。それをこの場で実践したのだ。すると、ともこの顔がパッと明るくなったのだった。
「レズビアンなのにパパ活なんて大変だね」
ともこは五十代男に思いきってレズビアンだと打ち明けて良かったと思った。
「僕の本名ってね新井っていうんだLGBTQを支援する異性愛者のことをアメリカではストレートアライっていうんだそうだね」
ともこは目の前の五十代男がこういったLGBTQに関係することに詳しことが嬉しかった。そして、それを率直に打ち明けた。彼になら何でも話せそうだった。五十代男は職場で研修を受けたのだと言った。
「ともこがレズビアンで僕がストレートアライだね」
男は穏やかな表情をして優しくそう言ったのだった。ともこはデートだけで金が貰えるそんな図々しい確信を持った。ところが、五十代男は、じゃあ、そろそろラブホテルに行こうか。
「ともこは射精回数無制限で精液ごっくんありのフェラチオで一ヶ月に二万五千円欲しいんだったよね一ヶ月で三万円稼がせてあげるよ」
ともこは男と性的な関係を結ばないといけないことに激しく落胆した。しかし一ヶ月に三万円は、たまらなく魅力的で、思わず生唾を飲み込んだ。五十代男はそれを見逃さなかった。そして男は立ち上がったのだった。