絞り袋から直接飲むように下品に、それでいて口先で器用にちゅうちゅうとしながらも、ゴクゴクとのど奥に収めていく。それを真横で見ていたアリスは複雑そうな、残念そうな表情で顔で曇らせる。
なにせ、あれだけ溜まった生クリームは一番最初に絞ったヤツが一番甘くておいしいのだから。真っ先に欲しかった、と思いながらもゴクリと喉を鳴らす。あまくとろけた女王様の恍惚な顔が、期待を高まらせる。
「また、甘くなったのう。ふふふ」
「はぃぃ……、女王様のためにずっと、ずぅっと生クリームの中で寝ていましたからぁ……」
天井を見上げながら、ぼんやりとした口調、ほんわかとした表情で少年が答える。
「ひっぐっ!?」
「それじゃ、今度はこれをハニーポットに注ぎ込むのじゃな」
女王様がまだ生クリームの垂れ流しているおちんちんを再びギュッと握り締めると、そのまま手綱のようにグイっとおちんちんごと少年を引っ張る。とたとた転びそうなくらいもつれた足で、無理やり歩かされる。
「ひゃいぃぃ♥ かしこみゃりましちゃぁ~♥」
ろれつの回らない口調で、少年がアリスのまん前までやってくる。アリスの顔の前に少年のおちんちんが突きつけられる。今か今かと待ち遠しそうに、アリスは口をあーんと開いて、餌を求めるヒナのよう。
「ぁぁ……ぁぁ……女王様、早く生クリームをください……ぁぁ……」
ぱくぱくとさせているアリスを見下ろして、いじわるそうな笑みを浮かべた女王様が少年のおちんちんから手を離す。少年は堪えきれない様子で、一歩踏み出し、アリスの後ろ頭をがっしりと掴むと、おちんちんを押し付けるように、アリスの喉奥を突く。
女王様は口元に残った生クリームをぺろりと舐め上げ、アリスと少年を傍らから見守る。そして愉快な玩具でも見ているかのような上機嫌っぷりで、にやにやと笑いをこぼしていた。
少年がおちんちんを挿し込み、どぴゅりと生クリームを出し、また腰を引いては挿し込み、その一方でアリスはガタ、ゴトとテーブルを鳴らしながら、ちゃぷんちゃぷんと蜜を波打たせていた。
それが繰り返し、繰り返され、まさに愉快な玩具のよう。女王様はもう笑いが止まらない。
「はぁ……♥ にょんでぇ、くらはい♥ にゃまくりぃみゅぅぅ♥」
「んむぅぅ、んぐぐぅぅ♥ ひゃいぃぃ♥ もっろらしてぇぇ♥」
ズボズボ、ドピュドピュ、ガタゴト、ちゃぷんちゃぷん。
もはやそれは留め金の壊れた玩具。誰かが止めなければ永久に繰り返しているんじゃないかというくらいに、二人はただただ生クリームにまみれて、とろけた甘い声をあげていた。
「はぁ……♥ はぁぁ……♥ ひゃっ!?」
頃合を見計らってか、女王様が割って入る。少年があっさりと突き飛ばされ、床に仰向けに落ち、そのまま噴水のように生クリームを天井に向けて、ぴゅるると打ち上げられ、むなしく床にこぼれる。
「さぁて、そろそろ溜まってきたのではないか?」
女王様がアリスの頭をぐりぐりとなでる。
「あはぁ♥」
ガタ、ゴト、ガタ、ゴト。ちゃぷんちゃぷん。アリスの中の蜜がいい音を立てる。たっぷり入っている音だ。
すっかり顔中生クリームまみれにしたアリスはおちんちんがなくなったことにも気付いていないのか、まだぽっかりと口を空けたまま、はぁはぁと熱い吐息と、生クリームをどろりとこぼしていた。
構わず、女王様は生クリームまみれのアリスの口にキスをする。キスというよりかは、吸い付くといった方が正しいか。アリスはお腹の中から喉にかけて、極上の甘いものがこみ上げてくるのを感じた。
くちゅ、にちゅ。じゅるる。アリスと女王様の口の中をとろりと甘い蜜が行き交いする。
それが生クリームとまた混ざり合い、一層蜜の甘さが際立つ。
女王様が味わっているのか、それともアリスが味わっているのか。二人の口の中で混ざり合う蜜と生クリームの甘い甘いキスは長く、息の仕方さえ忘れたんじゃないかというくらい、しばらくの間、続いた。
そうしている間も、アリスの顔もまた元の顔が分からなくなるほどにとろとろのとろんとした恍惚の笑みに歪み、女王様の唇を惜しむように、伸ばした舌を絡めようと必死だ。
アリスを抱きかかえるように、女王様が手をまわし、側面からアリスの肌をなでる。次の瞬間には、感極まって、ボーっとしたアリスは我を忘れ、おしっこをもらすような気持ちよさそうな呆けた顔で、蜜をじゃぼじゃぼともらしてしまう。
「ふぁぁー……」
じょぼぼぼぼぼぼ。それはもう底に穴の空いた花瓶のようにテーブルからも落ち、床いっぱいに水溜りができるほど。もちろんアリスの身体を抱え込むようにしている女王様はそのハート柄のドレスごとびしょびしょに濡らしていた。
そっと、女王様の唇がアリスからようやくして離される。
「ふはぁ、……ふふふ、こんなにわらわの蜜をこぼしおって……わらわの高貴なるドレスがびしょ濡れではないか」
「はぁ……、はぁ……、もうしわけ、ごじゃい、ましぇん……」
女王様の両手の中でアリスは、にへら顔で言葉を紡ぐ。返す女王様はまたいじわるそうな笑顔でアリスの顔を見つめて、どうしてやろうかと企むようにわしゃわしゃと指を動かす。
「ぁっひゃ♥」
コト。アリスが女王様の手から下ろされ、テーブルに戻される。
すっかり蜜も空っぽになってしまったアリスの中は揺らしてもコトコト鳴るのがせいぜい。また溜め込まないと、と明後日の方向を見ながらもアリスは身体中を包み込むような快楽の余韻に浸っていた。
女王様の触れる手も、少年のおちんちんも、蜜を垂れ流すその時でさえも、アリスには快感でしかなく、こうやってただテーブルの上に置かれているだけでも身体の隅々まで感じてしまうアリスには触れる空気もまた快楽の波に誘われる。
ぽんぽん、とアリスの頭を大事そうに軽く叩く。
「またたっぷり蜜を作るのじゃぞ」
見下ろすよう、にやり顔でそう言うと、床に倒れた生クリームまみれの少年の足をひょいと持ち上げては引きずり、女王様はそのままずりずりと少年と共に部屋から出て行った。
部屋に残された空っぽアリスはまだふわふわ心地、おなかいっぱいに蜜が溜まるのも待ち望むだけ。それだけで幸せだった。
もうそれがどれだけ続いたのかアリスはとっくに忘れた。女王様が現れては、蜜を出し、なくなれば体中を弄ばれたり、少年の生クリームのいただく。体中があますことなく甘くとろけるようなハニーポットとしての使命を全うしていた。
寂しさよりも快楽の余韻が体を震わせ、眠らない夜が更けるのをテーブルの上で待つばかり。
手も足もない、ほとんど何にもできないアリスは、暗闇の部屋に視界を沈めようとする。
シャシャシャ。
部屋の闇の奥、不意なその笑い声は、ぼんやりアリスの耳に届いた。それはまるでハニーポットのアリスを嗤うようにも聞こえた。
「やあ」
アリスの視界に映るくらいすぐ近く、それは姿を現した。
床にこぼれた生クリームと蜜がまざった水溜りをぺちゃぺちゃと一舐め二舐めして、三日月のような笑みを浮かべたチェシャネコが身軽にひょいとアリスのテーブルの上に飛び乗ってくる。