「それにしても、リンネちゃんだっけ、なんというか」
「私達以上に、凄い子ね」
そうアカネ達が言ってしまうのも、無理はない。
話を聞いた限りでも、彼女の世界には、いわゆる魔法というのが存在していたらしい。
それは、俺達の知っている魔法というよりも、科学の延長である。
「私の所では次元世界というのがあるのは知っていますが、この現象は、次元世界というには、何か違うと言いますか」
「まったく異なる世界が、パズルのように組み合わさっているからね。正直に言って、ここが夢の中だと言われた方が納得できるけど」
「……いくら夢でも、可笑しいぐらいだからね」
すると、ちらりと俺の方を見ているけど、それは行為を行った際の出来事を思い出しているのだろうか。
「けど、まぁ、うん。もう一人の私は、その」
「怪獣を暴れさせる為に造りだしたんだっけ、この世界を」
そう、アカネは、自分のもう一つの人格であるアカネについて語り始めた。
「これまで、分かっているだけでも、かなり黒幕要素は強いよね」
ここにいる銀髪のアカネとは違い、黒い髪のアカネはかなり我儘な性格をしていると思える。
怪獣を暴れさせる為に、街を破壊させたりしているし、他の人を怪獣の核をさせるなど、やりたい放題ではある。
だからこそ、疑問なのは。
「なんで、アカネとそっくりなんだろうか」
「それは、私も知りたい」
それは、この場にいるアカネとなぜ似ているのか。同じ名前であることや、容姿が似ていることも含めて、どうしてなのか気になる。
アカネと同じ姿になっている理由が分かれば、この世界のアカネと黒いアカネの違いについても分かるかもしれない。
「その本人が言っていたけど、黒いアカネさんは私達を怪獣の核に変えて、怪獣を生み出したりしていたみたいだけど」
「けど、それがどうしてアカネに似ているのかな?」
アカネと黒いアカネは同一人物であり、アカネが二人存在しているということなのだろうか?
というよりも、未だにこの世界の事が分からない事ばかりだ。
「……こうして考えると、まるでゲームね」
すると、シノンがふと、そんな事を言った。
「ゲーム?」
「えぇ、ここまで何もかも違うと、まるでゲームの世界に迷い込んだって感じよ」
……言われてみると確かにそうだ。
ここまで、無茶苦茶な世界観だと、現実世界というよりはゲームの世界のような感覚になってくる。
「……確かに、そうかもしれない」
ここまで、世界を広げたのは、あのパソコン。
それが広げているのならば。