諦めるな。
そんな言葉が聞こえた。
その言葉を言ったのは、一体誰なのか。
俺は、そのまま、目を向ける。
「貴方達は」
それに対して、彼らは答えない。
また、キアラの幻覚なのか。
それは一瞬考えた。
けど、彼らの言葉からは、それがまるで感じない。
そして。
『君が、ここまで戦ってきたのは一体なんでだ?』
「俺がここまで、戦ってきた訳、それは」
最初は成り行きだった。
目の前にいたアカネが助けを求めた。
だから、戦った。
そして、生きる為に戦った。
けど、その戦いの最中で、怪獣にされていた彼女達がいた。
『君は、彼女達の運命を変えたかった』
「だけど、ここには、本物は」
そう、全てはキアラが。
あいつが造り出した幻。
俺達は、幻だった。
『そうだったかもしれない。最初は幻想だったかもしれない』
『けど、君が、ここまで戦ってきた理由を決めたのは、君自身だ』
そう、彼らが言った。
その言葉に、俺は頷いた。
「あぁ、そうだ」
『だからこそ、君は戦える。例え、他の誰かに見られなくても、君はヒーローだ』
『そして、運命を変えられる。僕達は、それを確かに見ていた』
そう、彼らの光が、ゆっくりとこちらに届く。
『だから戦え、夢のヒーロー』
『そして、抗え、幻のヒーロー』
夢、幻。
確かに、それは存在しないかもしれない。
だけど、誰かの心の中にある。
それがあれば。
「あぁ、俺は!」
それと共に、俺はその手にある二つの光を掴む。
そして、その手にある新たなアイテムを、ゆっくりと起動させる。
「融合!アイゴー!ヒアウィーゴー!」
それと共に、俺の後ろには二人のヒーローが現れる。
「顕現するぜ!幻夢!!」
それと共に叫ぶ。
『アルティメットエボリューション!グリッドマン!』
その言葉と同時だった。
俺の身体に、二人のヒーロー。
ウルトラマンジードとグリッドマンが重なる。
それと共に、俺の姿も変わる。
『ウルトラマンジード!グリッドマン・アルター!』
鳴り響いた音声と共に、グリッドマン・アルターとしての内側から剥がれる。
それと共に、俺の姿が変わる。
その姿はウルトラマンジードへと変わった。
それだけじゃない。
その上に、グリッドマンのアーマーが身に纏う。
「なんですか、その姿は」
俺の、その姿を見て、キアラは、驚きを隠せなかった様子。
「グリッドマンでもない。ウルトラマンでもない。このような事、想定など」
「ここは、夢、幻が集っている。お前は確かに、そう言った」
ゆっくりと、俺はキアラを見つめる。
「確かに、俺は夢、幻かもしれない。ならば、俺には、不可能を超える夢のヒーローにも、決して存在しないはずの幻のヒーローにもなれる」
そう、俺は構える。
「行くぞ、ここからは運命だって、変えてやるよ」