みかづき荘の住人 七海やちよの恋人
神浜市。
日本のとある場所にある町。
そこの商店街の路地裏で奇妙な空間で1人の青年が異形の怪物と戦っていた。
「はぁっ!」
青年が一発拳で殴ると異形の怪物は形を失って消滅した。
奇妙な空間もユラユラと元の景色に戻った。
「ふぅ…今回はグリーフシードが手に入ったな」
青年は落ちてきた変な形の卵のようなもの…グリーフシードをパシッと空中でキャッチする。
この青年の名は明日川未来。
神浜市に住む19歳の大学生で先程の怪物…魔女と時々戦っている。
「帰るか」
未来はグリーフシードをポケットにしまって歩き出す。
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未来が帰ってきたのは『みかづき荘』という一軒家だ。
ガチャと玄関を開ける。
「おかえりなさい」
ここの住人は1人ではない。
出迎えてくれたのは同じ大学生の青髪美女、七海やちよ。
彼女は大学生にして雑誌やテレビでも有名なモデルでもある。
「ただいま」
未来はキッチンで夕食を作っているエプロン姿のやちよに歩み寄る。
「んっ…チュッ…」
未来はやちよの唇に軽くキスをする。
「チュッ…もう…料理中よ///」
やちよが照れながら言い返す。
この2人は恋人である。
12歳の頃からの幼馴染みで、やちよが一目惚れして数年後に告白し付き合うことになった。
「今日はどうだった?」
「魔女を倒したよ。といっても1体だけどな」
未来はグリーフシードをポケットから取り出してテーブルの上に置く。
「あまり無理しないでよ。あなたに何かあったら私…」
「大丈夫だ。心配するな」
未来はそう返す。
彼は普通の人間ではない。
いくつかの特殊な能力を持ち、身体能力も常人を凌駕している。
「手伝うよ」
未来はキッチンに入って料理の手伝いを申し出る。
「じゃあ…人参切ってくれる?」
「分かった」
未来は包丁を持って人参を切る。
「最近この街に魔女が増えているわ」
「らしいな」
「それと同時に魔法少女も増えてる」
「キュゥべえが契約しまくってるんじゃないか?」
「いいえ。外からよ」
「…それは荒れるな。色々と」
「ええ。だからちゃんと監視しておかないと」
調理をしながら2人が会話を交わす。
魔法少女。
キュゥべえと願いを代償に契約し魔女と戦う存在。
キュゥべえ。
白いタヌキのぬいぐるみのような生物で若い女性に対して願いを叶えることを代償に契約して魔法少女にさせている。
七海やちよも魔法少女なのである。
出来上がった料理は野菜炒め。
2人はその他の料理もテーブルに並べて座る。
「「いただきます」」
手を合わせて食事を始める。
「少し量が多かったわね。鶴乃がいればよかったけど」
「鶴乃がいたらあの50点料理を作るだろうな」
2人がそんな冗談を言い合う。
やちよが一旦、箸を置いて真剣な顔になる。
「話があるの。夕食の後に」
「分かった」
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夕食後。
「いつものお願い」
そう言って未来に見せたのは卵のような形の球体…ソウルジェム。
魔法少女の心臓とも言えるものである。
そのソウルジェムに黒い濁りが入っていた。
未来が左手をかざすと黒い濁りがソウルジェムから放出されて未来の左手に吸い込まれていく。
未来の能力の1つ、穢れの吸収。
黒い濁りは魔力の穢れと呼ばれるものでソウルジェムに溜まっていくと魔法少女にとって害となる。
未来の左手はその穢れを吸収して、さらに吸収することで身体能力が上がっていくのである。
ちなみにグリーフシードはソウルジェムの穢れを吸収するアイテムである。
魔女を倒した時にゲームのドロップアイテムのように手に入ることがある。
「実はもう1人、この町に近づいてる魔法少女がいるの。どうする?」
やちよが未来に訊く。
「とりあえずは会って様子見だな。その上で判断しよう」
未来はそう決めた。
この町に来る魔法少女。
その魔法少女と出会うことで運命は大きく動き出す。
プロローグなので短めです。
明日川未来。
19歳の大学生。
身長180cm。
七海やちよの恋人。