最近、彼女は同じ夢を見る。
誰か知らない女の子が病室にいて、ベッドの上に座ったまま本を読んだり、食事をしたりする姿をただ眺める夢。
その子は時々、彼女に笑いかけて何かを言う。
だけど彼女にはその声が聞こえない。
きっとそれは彼女が病室にいないから。
彼女は画面の向こうにある別の世界をただ眺めているだけだから。
どうして彼女は…こんな夢ばかり見るようになったんだろう。
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神浜市 新西区。
「(私が繰り返しあの夢を見るようになったのは前にこの町に来てから…あれからずっと夢を見る度に胸がざわめく…私の中に押し込められた何かがしきりにうごめくように…)だから、私は真相を知りたい。夢のことも、胸がざわめく理由も…だって、そのためにこの町に来たんだから…」
見つけないと…そして確かめないと…
桃色の髪の少女はそう考えてこの町にやってきた。
時間は進み夕方になる。
「(魔女を追っていれば見つかると思ったけど…魔女も使い魔も多くて思うように魔力を追えない…)だけど…(多分この辺りに魔女がいる…)もう一度、探ってみよう…」
魔力を感知できるソウルジェムを手に魔力の痕跡を探る。
「やっぱり、近い…」
その時、気づいた。
「っ⁉違う。すぐそこにいる!」
桃色の髪の少女は迷う。
「(あまり遅くなるとお母さんに怒られちゃうし…急いで確認しないと!)」
しばらく移動していると、
「あった。魔女の結界…あれ?先に誰か入ってる?」
魔女の結界。
魔女や使い魔が潜む奇妙な空間。
一般人が巻き込まられるとかなり危険。
桃色の髪の少女は中の様子を探る。
「(苦戦してる⁉)いけない!助けないと!」
桃色の髪の少女は居ても立っても居られず結界の中に飛び込む。
「どこにいるの?」
彼女の格好は先程と変わって、白いフードにマント、ピンクのスカート、両手には手袋、お腹の布は透けていておへそが見える。
「(魔法少女の魔力反応があればすぐに見つけられるんだけど…)」
彼女は魔力の反応を探る。
「反応は近い…(きっとどこかに…)」
彼女が反応があった魔力の場所に向かおうとすると、
「ひゃああ‼」
「っ⁉あっちだ!」
桃色の髪の少女は声のした方向に走り出した。
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「ふゆぅっ!はぅぅ…早く逃げないと…」
少し赤みがかった髪、胸元に大きなリボン、背中には大きなバッグ、お腹の部分の服は開いていておへそがまる見えで、ショートパンツを履いた少女が攻撃を受ける。
「ふぇっ⁉」
「大丈夫⁉」
桃色の髪の少女が駆けつける。
「え、あ、あの…うん…」
ショートパンツの少女が突然の事態に戸惑う。
「よかったぁ…一緒に結界から逃げよう!」
桃色の髪の少女がそう提案する。
「う、うん!」
ショートパンツの少女はその提案に従って魔女の結界を脱出した。
「ふゆぅ…」
「はぁ…何とか逃げられたね。もう落ち着いた?」
「う、うん。ごめんね…助けてくれてありがとう…」
ショートパンツの少女がお礼を言う。
「ううん…気にしないで。ただ…使い魔が強くてちょっと驚いちゃった」
「強くて?あの…もしかして神浜の外から来たの?」
ショートパンツの少女が疑問を口にする。
「え?うん…そうだよ?」
「それなら戻った方が良いよ。この町の魔女って強いから。今の使い魔でもきっと弱いぐらいだもん」
ショートパンツの少女が忠告する。
「え…うそ?」
「嘘じゃないよ。だから…」
「心配してくれてありがとう。でもね私…まだ帰れないんだ」
桃色の髪の少女がそう笑いかける。
「え…でも本当に…」
ショートパンツの少女が心配そうな声を出す。
「あ、えっと…疑ってるわけじゃないの!」
桃色の髪の少女が誤解を解こうとする。
「ただね。ちょっとここに来たのは理由があって…」
「理由?」
「うん…」
「あ…そうだ…この町で見たことないかな?」
「な、なにを?」
ショートパンツの少女が何を訊かれるんだろうと少し身構える。
「小さいキュゥべえ…なんだけど…キュゥべえの子供みたいな…」
「小さい…キュゥべえ?」
桃色の髪の少女の言葉にショートパンツの少女が考え込む表情をする。
「ご、ごめんね…知らないよね…」
「う、ううん…見たことあるよ」
ショートパンツの少女が笑顔で返す。
「ホント⁉」
桃色の髪の少女が身を乗り出す。
「う、うん…最近ね…この町ってあのキュゥべえしかいないから」
「私ね。その子を探しに来たの!」
桃色の髪の少女が手掛かりに辿り着いてテンションを上げる。
「ふぇえ⁉」
ショートパンツの少女が驚いて声を上げる。
「前に一度見てるんだけど…どこにいるか分からなくて…」
「あ、えっと!それなら急いだ方がいいよ!」
ショートパンツの少女が声を上げる。
「え…急いだ方がいい?」
「うんうん!さっきの結界にいたと思う!見間違いじゃなければ…だけど…」
ショートパンツの少女が頷くが途中から自信のないトーンに変わっていく。
「えぇ⁉」
桃色の髪の少女が驚く。
「(さっきの魔女の結界は…)」
桃色の髪の少女が逃げてきた方向を見る。
「(うぅ…さすがにもう逃げてるよね。でも…)」
桃色の髪の少女が気を取り直す。
「教えてくれてありがとう!私、さっきの魔女を追ってみる!」
「でも…慎重にね。あの小さいキュゥべえ、警戒心が強くて逃げちゃうから」
「うん。分かった…ありがとう!」
桃色の髪の少女が笑顔で返す。
「私こそ助けてくれてありがとう!」
ショートパンツの少女にお礼を言われて、桃色の髪の少女が去っていく。
「…小さいキュゥべえなんて見つけてどうするのかな?」
ショートパンツの少女には桃色の髪の少女の目的が理解出来なかった。
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「(見つけた!これ…さっきの魔女と同じ魔力パターンだ。これなら追っていけるけど…なんだか変な感じ…さっきは人が多いところにいたはずなのに…今は人が少ないところにいる。何が目的なんだろ?)」
桃色の髪の少女が探していた魔力の痕跡を見つけて路地裏に入り込んでいく。
「っ⁉」
桃色の髪の少女が気づく。
「(急に反応が近く…)魔女が…近い⁉(違う!向こうから来てる⁉)」
桃色の髪の少女が魔女の結界に呑み込まれる。
「…あれ?使い魔は…いない?」
桃色の髪の少女が周囲を探る。
「っ⁉」
桃色の髪の少女が何かを見つけた。
「キュ?」
それは白い小動物のようで体と同じくらいの大きな尻尾で、大きな耳、目はルビーのように綺麗な瞳をしている。
「いたぁ!」
探し求めていた存在に桃色の髪の少女が舞い上がる。
「(あ…ゆっくり近づかないと逃げられるかもしれないし…)」
慎重に行動しようとする桃色の髪の少女。
「モキュ~‼」
しかし、小さいキュゥべえはまるで飼い主を見つけたペットのように駆け寄ってきた。
「(あれ⁉向こうから近づいてくる⁉警戒心が強いんじゃ…)」
想定外の事態に困惑する桃色の髪の少女。
その時、魔女が現れた。
「こんな時に…っ⁉」
桃色の髪の少女がボウガンのような弓を構える。
「なに…この数⁉(まさかこの使い魔…私が追いかけてるって気づいてた⁉)」
現れた魔女の使い魔の数は尋常ではなかった。
「くっ!まだ‼」
ダメージを受けながらも反撃する。
「っ⁉そんな…こっちからも⁉」
今の彼女はまさに袋の鼠だった。
「ふぅぅぅう!」
さらにダメージを受けてピンチになる。
「はぁ…はぁ…はぁ…(だめ…1回戻らないと…)」
退却を考える彼女に使い魔の攻撃が向かってきた。
「あっ…ゥアアァッ‼」
桃色の髪の少女はその攻撃をまともに受けてしまう。
「(あれ…私…どうなったの?力が…はい…らない…)」
意識が薄れていく。
目の前にぼんやりと白い物体が見えた。
「(キュゥべえ…)」
白いキュゥべえだった。
「(だ…れ?)」
次に見えたのは黒髪の男性と青髪の女性。
「大丈夫か?」
「ここは…あなたが居ていい町じゃないわ」
黒髪の男性が安否を確認し、青髪の女性がそう言い放った。
魔法少女の衣装ってみんなエロい。