※この作品はR-18です。

多分子供向けTCG世界か何かに転生したっぽいが、俺だけ成人誌の世界なんだが?   作:輝く羊モドキ

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成りたくもないのに
自分のままで居たかったのに


誰かが成り代わった結果

 目が覚める。

 相変わらず俺の世界は灰色の石で出来た小さい部屋で、カビとゲロと糞尿の臭いが染み付いた硬いベッドから起き上がると目に入る鉄格子越しの明るい空。

 

 戦争で国が敗北した日から一週間も立たない内に、治安維持隊を名乗る元敵国の軍人達が、戦場に残されていた少年兵達を()()しに来た。

 戦場で産まれ、終戦を理解出来ない平和を知らない大多数の少年兵達は敵を殲滅せんと必死になって抵抗した。結果、多くの少年兵は反撃でその命を散らせ、運良く生き残った奴、始めから無気力で無抵抗だった奴、そして気力はあっても上官の指示に忠実だった奴は治安維持隊に()()された。

 

 ただ、俺だけは治安維持隊から逃げていた。

 理由は単純、死にたくないから。

 治安維持隊の奴らは、俺の事を生死問わずで探しているらしい。俺と似た背格好の奴、黒髪の奴は問答無用で両手足を折られて、捕虜となった少年兵とは別の特別車両にご招待されている。碌な目に遭わないだろうという確信があった。

 俺は上官として、生き残った部下達に指示を出す。俺に似た特徴を持っているやつには、とにかく生き延びる事だけを考えるように。それ以外の奴には、武装解除して治安維持隊に投降するように。

 そうして最後の作戦行動は恙無く実行され、俺はこの街を後にした。

 

 街から逃げた俺は近くの山に潜み続けながら逃走を続けていた。既に街の周囲には治安維持隊の捜索包囲網が出来ていたからだ。奴らは俺の事をどうしても捕まえたいらしい。

 終戦から僅か一週間足らずで街を包囲していた事から、どうしても俺を捕まえたいようだ。

 まあ、もともと『前回』の業と合わせて『今回』もあまりにも人を殺し過ぎた。楽な死に方出来るとははなから思っちゃいない。

 逃走に邪魔な小銃は既に捨ててある。懐に忍ばせたナイフの感触を感じながら、包囲網を突破する機会を待ち続けた。

 

 それから2日後、奴らは山狩を始めた。

 狭まる包囲網は未だ突破出来ず、獣のように身を潜めながら奴らが通り過ぎるのを待っている。

 吹き飛んだ片足を抱えながらの追いかけっこに勝ち目は無く、山に来る全員を殺すには俺の身体はダメージを負いすぎていた。

 山狩の連中が『戦争は終わった』『もう安心しろ』『保護しに来た』等とほざきながら山を荒らして行く。

 妖怪はこういう言動を覚えるんだなと、何処かズレた感想を覚える自分を見下ろす感覚で居ると、大仰なガスマスクを装備した集団が山の下から現れた。

 ガスマスクの集団が何かを指しながらほぼ真っすぐ俺の隠れている方向に向かって来る。

 俺は既に居場所がバレたものと判断して即座に逃走を始める。

 

 山に鳴り響く銃声。駆ける俺。立ちふさがる治安維持隊をナイフ1本で斬り伏せながら鹵獲した小銃で一人、また一人とキルスコアが増えていく。

 

『殺さなくても良い人間を殺してまで生きたいか?』

 

 心の中の自分が問う。焼けるような痛みが尽きない、吹き飛んだ片足。人間を刺し殺した感覚が残り続ける両手。硝煙の匂いが染み付いて消えない身体。全身に浴びる返り血。戦争という非日常に狂ってしまった常識人の背中から断ち切った頚椎の硬さ。

 その全てがカルマとなって、逃走する俺の両足を掴み続ける。

 

『コイツにも家族が居ただろうに』

 

 吹き出る血を浴びながら、聞こえる声を無視して逃走を続ける。

 

『アイツにも友人が居ただろうに』

 

 飛び散る脳梁を見ながら、弾の無くなった小銃を投げ捨て別の小銃を引っ掴む。

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

『お前は産まれてすぐに死ぬべきだった』

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

『今のお前を家族が見たらどう思うか』

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

『魔技はお前を見て失望するだろうな』

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

『お前は世界の嫌われ者で』

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

『誰もお前を愛さない』

 

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

 

 

 

 

 

 

『お前はこの世界で、何がしたいんだ。この異物め』

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 そうして、俺はついに逃げ切れず治安維持隊に捕まった。

 両手足は切り落とされ、肘と膝より先の部位は焼き捨てられた。

 イモムシのような姿になった俺は、裸同然の格好で特別収容所とやらへ入れられた。

 此処に収容されているのは俺以外に居なく、24時間体制で俺の監視を続け、時折与えられる飯には臭い体液やら体毛やらが混ざり、異常性癖者が抵抗出来ない俺をわざわざ押さえつけて腰を振るのを眺めるアトラクション付きのスーパースイートルームだ。極稀に差し入れられる生ソーセージはありがたく半ばから噛み千切り、時折来る刺激的で強いマッサージに思わず鼻血を流しちゃうぜ。

 

「おい、顔は辞めろ顔は。財華院の令嬢が買いに来るんだぞ」

 

「うるせぇ!コイツさえ……コイツさえ居なければオレのアニキは死なずに済んだんだ!!殺してやる!殺してやる!!!」

 

「……ハッ!インポ野郎が、ロクに抵抗出来ないイモムシ君にびびってるのか?可哀想に、お前のアニキとやらもあの世で神に嘆いてるぜ!おぅジーザス!オレサマのブラザーはいつの間にビビリの童貞野郎になっちまったんだぁ!ひひゃはは!」

 

「殺す!殺させろ!」

 

「馬鹿!止めろ!」

 

 顔に向けて拳を振り上げる馬鹿の感情を刺激し、その暴力を頬で受け止める。

 

「あ」

 

 グリンと首、背骨、腰骨を回転させ、馬鹿のテレフォンパンチを身体全体で受け流すと体勢を崩した男がベッドに向かって倒れ込む。

 無防備同然の首に噛み付き、その頸動脈を引きちぎった

 

「あ……が……!?」

 

「こ、コイツ……!手足が無くてもッ……!!!」

 

「ひひひゃははは!おら、お前もすぐに兄貴の所に逝きなァ!」

 

 何が起こったか分からないまま血液が噴き出す男は、それを理解する前に肘先と膝で首を挟み頸椎を捩じり折って死んだ。

 

『無意味に人を殺してまで、お前は何がしたい』

 

「ひ、非常事態!非常事態発生!増援求む!増援を求む!!!」

 

「ひゃぁははは!!!手足のねえガキ一人に怯えやがって!!テメェらそれでもタマついてんのか!ああ!!?」

 

 フル装備の軍人共がただでさえ狭いスイートルームにドカドカと押し入る。

 ケブラー繊維のようなものでガチガチに固められた防護服で身を守る軍人が四人がかりで俺の手足を抑え、一人が俺の首に何かの薬物を注入する。

 

「ひゃははは!ひゃぁははははは!!!」

 

 視界が黒く染まっていく。全身の血が鉛に変化していくように重くなっていく。

 それでも笑う。嗤う。嘲笑う。

 

 そうして自身の嗤い声さえ何処か遠くの風の音のように遠ざかって行って、俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

「……うふふふ、随分()()()くれたみたいねぇ~」

 

「い、いえ!これは!手足が無くとも危害を加えてくる死神故に仕方なく!」

 

「―――まあ良いわぁ、使()()()ままなら。それで?この子のデッキは傷一つついてないわよねぇ~?」

 

「は、はい!此処に輸送されてからは、誰も手を触れてません!!」

 

「―――嘘は良くないわねぇ。良くないわぁ」

 

「ヒィッ!!?う、嘘などけ、決して!!!」

 

「臭う……臭うわよぉ……隠しきれないとっておきカードの臭いが……ねえ?そこの貴方?」

 

「わ、私でありますか!?」

 

「どうかしら?今すぐ元に戻してくれるなら貴方の命だけは助けてあげる……でも嘘を吐き続けると言うのなら……貴方の死体から探しても良いのよぉ?」

 

「わ私にはなんの、ことだかさっぱり……!」

 

「……そう」

 

 

 

「舐められたものね。私を財華院最華と知って、そんな態度を取れるなんて」

 

 パァン

 

「―――ぁ」

 

「ざ、財華院殿!!?」

 

「おい、ソレの服を漁りなさい」

 

「ハッ」

 

 

 

 

「こちらにデッキがありました!」

 

「ええ、此処に広げて」

 

「ハッ」

 

 

 

「……ふぅん、【ハウンドドッグ】ね。上級スピリット無し、汎用カードも無し……雑魚ね」

 

「おひい様、こちらに不審なカードが」

 

「……ふふ、やぁっぱり嘘ついてるじゃない……【悪食スライム グラトニー】ねぇ。そ・れ・にぃ……このEXスピリット……とても良い波動を感じるわぁ♥―――お前みたいな(ゴミクズ)に合う訳が無いでしょう?」

 

「ざ、財華院殿……このような暴挙は……許されませんぞ……!」

 

「―――私に、楯突くつもりかしら?」

 

「ヒッ」

 

「……そもそも、まだこの子は裁判すら終わってない捕虜。デッキ没収の刑罰も無く、虜囚のデッキを勝手に盗むのは犯罪ではなくて?」

 

「そ、それは……」

 

「この子の上官だと言うのなら……貴方にも責任があるわよねぇ~?」

 

「し、しかし!」

 

「そもそも、戦争していたとはいえこんな小さな子供の手足を切り落とし、不当に痛めつけた上強姦していたなんて世界に知られれば……困るのはあなた方では?」

 

「そ、それは財華院殿が!」

 

「私のせいにしてもらっちゃ困るわぁ。私は行き場の無い可哀そうな少年兵を一人預かるだけ。そして戦争で大変だった貴方達に()()()()()()()()を送るだけ。ただそれだけでしょう?」

 

「―――ッ!」

 

「ねぇ♥―――お前と私では立場が天と地ほどの差があるんだよゴミ共。黙って言うことを聞きやがれ殺すぞ」

 

「ッッッ!……わかり、ました……!」

 

「ふふ、貴方達は適当なタイミングで、戦争を激化させた()()を処刑する。私はただの少年兵を一人保護する……それだけ、よぉ♥」

 

「……はい」

 

「さ、帰るわよ」

 

「ハッ。どうぞこちらに」

 

 

 

「……ああ、そうそう。この子に手ぇ出した芥共……表に並べておきなさい」

 

「そ、それは……?」

 

「これ?私の開発した新作の兵器よぉ♥」

 

 

 

 

 

可哀(かわい)いこの子に手を出した芥共で実践してあげる♥」

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 意識が闇から浮上する。

 それと同時に、嗅ぎなれない臭いが鼻に飛び込んでくる。

 糞尿とは違うツンと刺す臭い……消毒液か?

 目を開くと、全く見覚えの無い天井が見えた。

 

「ようやく起きたようねぇ」

 

 未だに鉛のように重い四肢をよじらせ、声のした方向に顔を向ける。

 

「おはよう♥」

 

 其処には変態が居た。

 全裸にピンヒールだけ履いて立っている妙齢の女。なんと言っても特徴的なのはその胸の大きさである。恐らく人間だと思われるが、同じ身長で換算するとグラトニーよりもデカい。

 なんだこの変態。

 

「動けるかしらぁ?」

 

「……」

 

 身体はまだ鉛のように重いが、にちゃぁと笑いながら乳を揺らして近づいてくる女が不気味すぎて思わず逃げようと腕を捻りもがいて、乗せられていた手術台のようなベッドから落ちる。

 

「あらあらぁ♥本当に活きが良いわねぇ……♥」

 

 重い腕脚を動かして床を這いずりながら自分の姿を改めて観察する。特別収容所で受けた傷等は手当をされているが、未だに全裸のままで俺の事を放置していたという事はコイツもまあ碌でもないタイプの人間なのだろう。

 

『碌でもない人間はお前だろうに』

 

 あるいは全裸で居る事が当たり前すぎて保護した子供に服を着せ忘れるタイプかもしれないが。

 しかし俺の姿を見て尚にちゃにちゃと笑い、股間を濡らしている姿は仮に善人であろうともヤバいタイプの異常性癖者だろう。

 

「ふふ……つ・か・ま・え・た♥」

 

 手足が無くなり同年代の子供と比べて遥かに軽い俺の脇に手を差し入れて、赤子のように持ち上げると手術台のようなベッドに乗せた。

 

「ふふっふふふふふ……♥手足を捥がれても、碌に色が見えなくても、それでも生き残る()を探している……♥貴方みたいな子供、私、大好きよ♥」

 

 口が裂けんばかりに粘度の高い笑みを浮かべる女性は、ベッドの傍にあった注射器を一つ取り、その針を自身の舌に刺して中の薬液を注入する。

 

「んっ……♥くぅっ……ふっ♥貴方を()()前に、ねぇっとり『味見』しちゃお♥」

 

 言葉に熱を帯び始めた女性は、別の注射器を取って俺に向ける。

 俺は鉛のような腕脚を振り回して抵抗を行う。

 

『無駄な事をする』

 

「ふふ♥動くと危ないでしょぉ~♥」

 

 女性の注射器を持っている手と違う方の手が固く握られ、俺の鳩尾に突き入れられる。

 ドッと鈍い音が部屋に響き、俺は襲い来る嘔吐感と致命に至りかける衝撃に堪えられずデロッとした胃液と血の塊を口から吐き出す。

 俺の動きが止まった僅かな隙に女は注射器を頸動脈に突き刺し、中の薬液を全て注入した。

 

『死ね。そのまま死ねばいい』

 

「ふふふ♥これの中身は即効性の媚薬♥あまりにも()()すぎて、頭の中全部灼けちゃうと思うけど安心しなさいな♥早く灼け焦げちゃった方が色々と楽よぉ~♥」

 

 直後、全身が火に炙られたかのような熱を帯び、骨の内側に大量のムカデが這いまわる様な不快感、脳にフル稼働の発電機を入れられたかのような衝撃、明るさしか映さない眼からの光景が突如として真っ白に染まる。穴と言う穴から体液が出てくる。口からは意味の無い絶叫が意思に関係なく吐き出され、無くなった筈の四肢の先が氷水に付け込まれたかのようにキンキンに冷える。

 

「ガッ―――ああああああ!!!!!!!」

 

 どびゅっ!びゅるるっ!

 

 この身体に生まれて初の射精。ドロドロの塊が吐き出される。

 

「ふふふ♥精通おめでと♥このまま頭の中まで『気持ちいい』で焼き焦がしてあげる♥」

 

 女が俺の身体に跨り、濡れそぼった膣をビクビク震えるイチモツに押し付け、そのまま挿入した。

 

「んんん~ッッッ♥♥♥」

 

 

「ぎィ―――」

 

 びゅぶるるるっ!

 

 腰から背中、首、脳天まで針が突き抜けていったかのような、まるで神経締めを受けたイカのように全身が動かなくなった。

 しかし全身が焼けるような熱と不快感はそのまま、視界が何度も弾けるような衝撃と至近距離で手榴弾が爆発したかのような痛みが追加される。

 

「ああんッ♥♥♥熱いのがビュルッ!びゅるるってッ♥♥♥イクッ♥♥♥イくうっ♥♥♥♥♥」

 

 パンパンと腰を振って快楽を貪る女は小便を垂らしながら、絶叫しすぎて喉が裂けている俺の口を塞ぐ。

 

「んふぅーッ♥♥♥んむふ~ッ♥♥♥」

 

 自身の巨大な乳ごと俺を潰しながら、激しいオナニーに励む女。

 全身が皮膚の内側から爆発したかのような痛みと熱と骨の中がゴソゴソと動き回る様な不快感、そして脳に落雷が落ち続けている俺。

 たった二人しかいない筈の部屋はベッドを中心に互いの体液が激しく飛び散り汚れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 びゅるるっ!びゅ~っ!

 

 何度目かも分からない射精。時間感覚は完全にイかれて朝か夜かもわからない。喉は完全に裂けて声を出す事すら出来ない。手足の感覚は完全に死に、意識的な身じろぎ一つすることも出来ない。

 視神経は役割を放棄し、もはや白か黒しか脳に映すことはなく。その脳も神経が電気信号で焼き焦げたのか、自身が上を向いてるのか下を向いてるのか、立ってるのか座ってるのか、水に浮いてるのかベッドに寝ているのかすら分からない。

 それなのに、だというのに。

 

「ふーッ♥♥♥ふーッ♥♥♥ふふふっ……まだ正気を保ててるのね♥」

 

「―――」

 

『いっそ狂ってしまえば楽なのにな』

 

 俺は、未だに生存を諦めていなかった。

 

「ふふふ♥ここまで精神が強いのは想定外ねぇ……本当に素敵♥でも……お遊びの時間はおしまぁい♥貴方が生まれ変わる時間よぉ♥」

 

 女は俺から離れ、ガチャガチャと何かの端末を操作する。

 ウォォォォォォンと唸り声のような起動音が部屋全体に鳴り、部屋が光に満ちた。

 

「ふーんふふーん♥」

 

 女は鼻歌交じりに端末を操作しながら、独り言のように俺へと話しかける。

 

「知ってるかしら?魂ってモノが何処にあるか♥」

 

 ベッドが動く。

 

「心臓?いいえ、心臓はただ血液を送り出すポンプでしかない」

 

 辺りに大きな機械が現れる。

 

「脳みそ?正確じゃあないわね。脳は情報を保存して適切に処理をする器官。でも、脳機能が無い精霊達にも魂があるわ」

 

 大きな機械は俺を中心に囲み、様々な器具を展開する。

 

「魂と呼ばれるモノは、()()に宿るの。肉体の連続性を失ったはずの精霊が、新たな存在となって転生しても『前』の記憶を持っている事がある……そこに脳の機能は関係ないわ」

 

 様々な器具が俺の全身に取り付けられる。

 

「畢竟。肉体の力が魂の持つ力より強い人間は、脳の機能が停止したその時に実質的な死を迎える。肉体の力より魂の力が強い精霊は、肉体が滅びても魂さえあれば新しい自分へ『引き継ぐ』事が出来る」

 

 俺のイチモツと尻の穴ににゅるにゅるとした何かが絡みついてくる。

 

「麻酔が無くてごめんなさいね?何せ今から行う手術には麻酔が使えないのよ。だからせめて気が狂ってた方が良かったのだけれど……まあ、代わりの手段はあるわ。また頭ふっとんじゃいなさい♥」

 

 股間に纏わりついた何かが激しく蠢きだす。焼き切れた神経を上書きするような快楽信号が再び脳を壊滅的に荒らしていく。

 同時に動き出す周囲の機械。激しく回転する丸鋸が俺の頭を切り開いていった。

 激しく飛び散る血液、頭蓋骨の破片。

 

「さて、お話の続きね。魂とはすなわち『意識』。自分が自分であるという思考証明。人間は死ねばネクローシスによって脳細胞は死んでいく。魂の機能を脳機能に依存している生物は、死ねば死ぬのよ。まあ当たり前ね」

 

 剥き出しにされた脳に突き刺さる数多もの電極。

 別の機械が俺の胸からへその下まで切り開き、内臓を動かしていく。

 

「でも極稀に生き物でありながら精霊のように魂の機能を脳機能に依存していない者が居るのよ。肉体的な死が訪れても、新たな生を受ける者が。死んでも意識の連続性を保ててる特別な人間が」

 

 切り取られた内臓の代わりに機械が血管に接続され、また別の内臓が切り取られる。

 

「私はそんな人間を研究したの。そして、精霊のように強い魂を検出する機械を作った。はじめは失敗したと思ったのよ?ただ単に、機械の探知範囲に精霊が居なかっただけなんだったけどね」

 

 内臓の大部分が機械に置き換わった後、突如視界が完全にブラックアウトした。

 思考は続いている。気が狂いそうな快楽と痛みが未だに続いている。なのに気絶したかのような視界の消え方。

 

「精霊を探知する機械。精霊持ちのファイターを探す機械。そして、貴方のように精霊よりも遥かに上質な魂を持つ人間を探し出す機械。ふふふ……天才と謳われた私でも、とても苦労したわぁ♥」

 

 甦る視界。しかし、映し出す景色は今までのものとは遥かに違うモノとなっていた。

 

「テセウスの船って知ってるかしらぁ?とある物体があって、それの修復・修繕を繰り返し繰り返し繰り返し……遂には、その物体を構成していた元々の物質が完全に無くなった時。それは果たして元の物体と同じ物なのか……そんな思考実験よぉ」

 

 視界の全て……否。感覚の全てが。

 0と1の構成するナニカに変わっていた。

 

「結論から言うとぉ……『それ』を構成する魂が変わらなければ、『それ』と元の物体は同じ物なの……ちょうど、今の貴方みたいにねぇ♥」

 

 全身が焼け焦げるような熱さも、骨が蠢く不快感も、内臓を切り裂かれる痛みも、快楽も。

 全てが『ある』か『ない』かだけとなっていた。

 

「あらゆるものの魂は()()に宿る。でも、ただの人間が貴方と同じように肉体の入れ替えを行っても意識の連続性を保てずに『死ぬ』わぁ。でも、精霊よりも強い魂の力を持つ貴方なら……精霊に出来る事が貴方に出来ない訳が無いのよぉ♥」

 

 無限に等しい世界の情報が0と1の有限桁に圧縮される。脳に刺さった電極からの電気信号によって記憶が記録に変わる。意識も無意識もごちゃ混ぜになり、全ては外部からのプログラムによって制御される。

 

「ふふふ……肉体変換率99パーセント……記憶の複製も問題無し―――あら?一部の記憶にロックが掛けられてる?……ふふふ♥なるほどねぇ……所詮精霊の浅知恵って所かしらぁ♥」

 

 カタカタとキーボードを踊る指先。電気刺激によって直接想起される『前』の記憶。深く深く深く沈んでいく俺の身体。暗い海の底に光る二対の眼。■■■■と■■■■の眼。

 

「記憶領域のアクセス制限……無駄な事♥()()()()()のには変わらないわぁ。丸ごと複製して解析を続ける。所詮長くても100年の記憶程度なら……1000倍の思考加速で良いわねぇ」

 

 カタカタと踊る指先の音が伸びていく。延びていく。流れる血の勢いが弱まる。否、弱まっているのではなく、遅くなっている。

 ベッドから滴り落ちる血液は空中で新円を描き、ゆっくり、ゆぅっくりと落ちていく。

 1000秒。俺から溢れ出た血液がベッドの縁から零れ落ち、床に落ちるまでの時間。

 あらゆる現象がカタツムリの動く速度よりも遅くなっているにも拘らず、電極が刺さった脳は全てを過不足無く0と1のデータとして観測していた。

 

「――――――――――」

 

 さあ、最終調整に入りましょう、と。

 言っている事は全く聞き取れないが、その情報はデータとして脳に問題なく保管された。

 身体から流れ出ていく血液の代わりに流し込まれる機械油。

 全身の皮膚・筋肉・骨・内臓は目の前で整然と並べられ、ホルマリンに似た薬液に漬けられる。

 鏡を見る以外の方法で自身の姿を見た。

 

 

 

 

 永遠にも似た時間感覚と殆ど一切の熱を持たない金属の身体。これが、俺が足掻いて足掻いて足掻き続け、何百人という命を殺した末に得たモノだった。

 

『醜いなぁ。醜いなぁ。あの時死んでおけばよかったのに。何故こんな姿になって迄生き足掻くのか』

 

『愚かだなぁ。愚かだなぁ。死にながら生かされ続け、玩具のようにもてあそばされ続ける人生に意味は有るのか』

 

『死ね。死んでしまえ。何も成せず。何を成さず。生きたいと願う者達を徒に殺したお前は無為に死ね』

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 長い、永い時が過ぎた。

 小さき死神と呼ばれた俺の代わりに、背格好が近い少年の首が断頭台によって落ちた後の事。

 全身が機械の身体になった俺は、女に連れられて日本と思われる国のある島に来た。

 俺達以外誰も居ない、広い無人島。そこには作られたばかりの巨大な校舎がそびえ立っていた。

 

「――――――」

 

 女によると、此処で俺は教師として過ごすらしい。

 

『人殺しが教師とは。世も末ってヤツだ』

 

 超高性能高等教育兼スピリット・ワルツ教導アンドロイド。それが『俺』に与えられた役割(ロール)だと言う。

 俺の行うほぼ全ての動作に俺の意思は介入せず、全ては女が作り上げ随時更新するプログラムによって制御され続けている。

 誰も居なかった校舎に、次々と人間が辿り着く。この人間達は、この学校で様々な科目を教える教師も居れば、実質『街』と言っても過言ではないこの島を運営するための人員も居る。

 

「―――!――――――!」

 

 校長を名乗る、身長とほぼ同じ長さの白髭を蓄えた長身のお爺さんが俺に向けて挨拶と握手を求める。

 返答を行い、その皺枯れた手を金属の手で握る。

 そこに俺の意思は無く、ただプログラミングされた動作を行っていただけだった。

 校長に続くように多くの男女が俺と女に挨拶を行っていく。

 俺はただ、1000倍に延ばされた時間の中一人で立っていた。

 

『可哀想に。同僚が殺人鬼と知ったら、こいつらはどんな顔をするだろうな』

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 夜。島はごく一部を除いて人工的な明かりは消え失せ、夜空には満天の星が浮かんでいる。

 先ほどまで俺を使っての一人遊びに夢中だった女も今は深い眠りについている。

 眠る事をプログラムされていない俺は、太陽の沈んだ世界を眺め続けている。しかしそれは、ただ反射した光が(カメラ)に入り込んでいただけに過ぎない。

 俺は、この永い時を消費するために、脳内(シミュレーター)でスピリット・ワルツを行い続けていた。

 有限の世界でありながら無限に存在するスピリット・ワルツのカードをほぼ全てをインプットされた(この機械)は、忘れないという機能を有効利用して延々と様々なデッキをシミュレーションし続ける。

 

 俺のターン、ドロー。

 

 今の俺が使うデッキは『特殊勝利軸グリム』と名付けたデッキ。そして、対戦する相手は……

 

 ―――ドロー。

 

 『前』の俺が使っていた、100枚を超えるデッキ。そのデッキを十全に扱うのは、ダウンサイジングしたグラトニーだ。

 時に自身を召喚し、時に自身を生け贄にし、時に()を呼び出す。脳内(シミュレーター)という限られた世界であり、最も自由な世界で何万回も対戦を行い、何万回も勝ち、負けた。

 グラトニーが扱うデッキもまた千差万別。時に精霊界から持ち込んだ、こちらの世界にはまだ来ていないカードをも使って貪欲に勝利を望んでくる。

 そんな、俺の相棒にしてライバルとも言える唯一の相手に、脳内(シミュレーター)だけとはいえ俺も全力を尽くしている。既知のコンボ、未知のコンボ、時に運否天賦に任せれば、時に緻密に計算された確殺コンボを繰り出す。

 互いに全力で何万回もぶつかり合う。当然、それに見合う濃厚な経験。量も質も完璧に兼ね揃えた俺のカードタクティクスは当然そこらの学生なんかに負ける訳が無い。

 一夜が千夜に成ってしまった俺と唯一時間を共有できるのは、グラトニーだけだった。

 

 永劫とも思える夜が明ければ、『精霊(カード)に愛された』だけの生半可な学生達に指導を行う昼が来る。

 

「―――!――――――!」

 

「いいでしょう。全力で手加減してあげます。この程度で勝てないようであれば風紀委員には向いてないですよ。それでは対戦よろしくお願いします」

 

 目の前の愚かな女学生もまた、そんな一人であった。

 『精霊(カード)に愛された』だけ、それでいて勝つ努力が圧倒的に足りない。勝ちたいという意思が薄い。勝ち切るという熱量が無い。

 故に多少の盤面変化で一喜一憂し、相手に直接攻撃しただけで勝ち誇り、ピーピングカードを卑怯と罵り、そして負けるとガーガーと喚く。

 

「貴方のエースである『極光の天使』は確かに1枚で強力な力を持つカードです。しかし今回私が行ったように、低ランクのカードでも複数枚あれば効果の再現は可能な上、同レベル帯でより召喚しやすいスピリットも多い。

 更に言えば『極光の天使』の破壊耐性は不完全であり汎用カード一枚で対策可能だというのに、貴方のデッキにはそれに対するケアが無い。

 好きなカードを入れてスピリット・ワルツを『遊ぶ』のであれば十分ですが、風紀委員に入りたいと言うのなら勝てなければゴミです。本気で風紀委員に成りたいと言うのなら、本気でデッキのカードに向き合う所から始めなさい」

 

「―――!?――――!!!」

 

 愚かな女学生が泣き叫びながら逃げ出す。そんな彼女を追いながら、殺気の籠った眼で俺を睨みつける『極光の天使』。

 この眼のセンサーは本来であれば見えない筈のカードの精霊と言うものをしっかりと認識していた。

 

「―――♥――――――」

 

「そうですか。では次の授業に向かいます」

 

 女はにちゃにちゃと笑いながら駆けていく女学生を見て皮肉を言う。俺はその言葉を無視し、プログラムされた動作通りに教室へ向かった。

 次の教室は一年次。スピリット・ワルツの本当に基礎的なルールの説明を行い、簡潔にルールを用いた盤面での詰めワルツの授業だ。

 

『お前が殺した奴らも、その子供も、生きていればこうして未来に向けて必死な表情で勉強していたのかもな?』

 

 二年次の授業は実用的なコンボの解説、一部カードによる特殊ルールの説明、そして実践授業だ。

 

『殺し合いじゃない事に真剣になれるのは才能だよなぁ』

 

 三年次になれば選択式の授業となり、実用性の無い浪漫コンボと呼ばれるデッキ、プロファイターになりたいと思う者向けのデッキ、そしてごく一部の学生にのみ選択出来る勝つ事だけを考えたデッキ、そんなデッキ構築論と実践授業。

 

『才能溢れる若者を容赦なく殺していったお前は、()()()()()()が才能だよ』

 

 どの授業もつまらない下らない退屈な授業だ。

 だというのに学生達は置いてかれまいと必死になって授業を受け、教科書とノートに噛り付き、授業レポートを提出する。こんなゴミみたいな授業で良い点数をとって何になる?

 放課後に入れば、この島の警察機関である風紀委員室に向かう。

 

「―――!――――――!」

 

「お疲れさま。今日も強化訓練をやっていきますよ。いつも通り4人ずつかかってきなさい」

 

 円形に囲まれたテーブル型の特注ワルツフィールドの中心に立つ。

 風紀委員という、スピリット・ワルツを学ぶ学校において頂点に近い位置に居る者達でも俺の本気には及ばない。あくびが出る程退屈な勝負を一人ずつ行うのは非効率ゆえに、俺は一人で4つのデッキを同時に扱って風紀委員達を同時に叩きのめしていく。

 

「―――!!―――――!!!」

 

「――!――――!!」

 

「――――!」

 

「―――!――――!―――――!!」

 

「勝負に熱くなるのは結構、しかし足元が留守ですよ。墓地からアイテムカード発動」

「相手の手札枚数は常に確認するようにと伝えた筈ですが?手札からプレストカード発動」

「その召喚を無効にします。……どうしました?まさか召喚を無効にされることを想定していなかったと?」

「相手にトドメを刺さずに油断が出来るとは、随分と強くなったものですね。ターン終了前にスピリットカードの効果を使用します」

 

 機械の身体は発声を喉に頼らず、同時に複数音声を流すことも出来る。この程度の並列思考で脳内(メモリ)は圧迫されず、手加減用のデッキですら負けた事の無い程に彼ら彼女らは弱い。

 知識が足りない。

 技術が足りない。

 カードが足りない。

 

 なによりも、相手をカードで殺すという殺意が足りない。

 

「君たちに足りないのは真心(殺意)です。負けたくないという消極的な意思では勝負時に決めきれず、機会を逃します。

 真心(殺意)を込めてカードパックを買いなさい。真心(殺意)を込めて自身のデッキに向き合いなさい。そして何よりも、真心(殺意)を込めて相手と向き合いなさい。

 勝負(殺し合い)はいつだって勝つか負けるか(殺すか殺されるか)の二択です。勝負(殺し合い)の前には十全の準備無くして勝利は無く、弱いデッキ(折れたナイフ)で相手に勝つ(を殺す)のは難しい。

 まあ私は君たちに手加減をしていますが」

 

 こんなふざけた理論に対して悔し気に、しかし真剣に聞いている学生達。反吐が出る。

 

『平和を奪う事しか出来ないヤツが、平和な世界を生きていく才能に満ち溢れた若者へ唾を吐くな。反吐が出る』

 

 4人との勝負が終われば、更に次の4人と入れ替わる。

 再び始まる退屈な勝負は、やはり俺の完勝という形で終わる。

 中には『俺』に向けての対策カードを積んだデッキで挑む者も居たが、それでもだ。

 無限のカード、無限の戦術、そして無限の時間。

 世界に比べて1000倍長い時間を生きている俺に、ただの学生が勝てる訳も無い。

 

 強化訓練が終われば、風紀委員は学校の警らに出る。あくびが出る程弱い彼らでも、この島では尊敬と畏怖の眼で見られているのだ。

 

「―――」

 

「委員長ですか。貴方の特別訓練はまだ先ですよ」

 

 実力を持っている風紀委員の中でも最も強い女学生、風紀委員長が俺に話しかける

 

「―――♥」

 

「馬鹿な事を言う暇があれば、カードパックの一つでも買えば良いでしょう。私の本気に勝ててから言いなさい」

 

 内容はつまらない愛の告白だ。一番強い者になった、だから私は貴方に相応しいと。

 本当に馬鹿馬鹿しい。

 

「―――♥♥♥」

 

 そして風紀委員長に選ばれたものは、女から『俺』への『特殊な暗号』が教えられる。

 

「『裏コード発動―――』」

 

 女学生が命じた暗号は、俺への『完全無抵抗指示』だった。

 風紀委員室の裏にある仮眠室に連れ込まれた俺は、女学生にベッドの上へ押し倒され衣服を脱がされる。

 

「―――♥―――♥♥♥♥♥」

 

「…………」

 

 女学生は俺の金属製のボディを弄り、隠されたスイッチを押す。

 全身が金属と入れ替わり、脳には数多もの電極が刺さっている俺に残された唯一の肉体的部分、イチモツが電気信号によって強制的に勃起状態へ移行された。

 

「―――♥♥♥♥♥―――♥♥♥♥♥」

 

「……………………」

 

 ハアハアと息を荒げながら股間にしゃぶりつく女学生。それに対して無抵抗を強要され、ただ眺めているだけ。

 

「―――♥♥♥♥♥―――――!♥♥♥♥♥」

 

 制服を脱ぎ捨てた女学生は俺に跨り、血走った目でその秘裂を押し付ける。

 

「……………………」

 

 俺はそんな光景を眺めながら脳内(シミュレーター)でグラトニーと勝負をしていた。

 

 

 

 

 

「―――!!♥♥♥♥♥――――――!!!♥♥♥♥♥」

 

 5分(83時間)程度腰を振ってた女学生が絶頂を迎えたころ、丁度グラトニーとの勝負が終わりシミュレーターを停止させる。

 興奮で息を荒げる女学生はそのまま二回戦を行おうとした所で、突如仮眠室の扉が開け放たれる。

 

「―――。――――?」

 

「!?―――!!―――――!!!」

 

 現れたのは俺を作った女と生徒指導の女教師だった。

 女教師は信じられない物を見たかのような表情を浮かべ、女学生に向けて駆け出しそのまま拳を振り抜いた。

 そしてそのまま始まる糾弾に近い説教。泣き出す女学生。背後でにちゃにちゃと笑い続ける女。

 

「―――。――――♥」

 

「―――!!!――――!?」

 

 俺は女によって服を着せられ、そのまま保健室という名の研究所へ連れていかれる。

 保健室に連れてかれた俺はそのまま秘密の部屋に押し込まれ、メンテナンスという名の女の自慰行為に強制参加させられる。

 

「―――?―――――♥♥♥」

 

 俺は再び脳内(シミュレーター)を起動してグラトニーとスピリット・ワルツを行うことにした。

 

 

 

 




・DDG
ある学者が発明し、非殺傷兵器として開発されたガス兵器。
無臭無色のガスで、吸った人間に様々な精神疾患を発症させる。
確認された事例として解離性障害、睡眠障害、統合失調症、パーソナリティ障害等がある。
■■■■年に起きたX国・P国間戦争においてX国側が勝利した際、暴徒鎮圧の目的で初めて使用されたが効果があまりにも強く、無臭無色であったために想定以上の範囲に作用し、現地の人間を無差別に巻き込んでしまった。
また、X国・P国間戦争では多くの少年兵が投入されていたため、パラノイアを発症した精神障害に混乱した少年兵達による凄惨な乱射事件は鎮圧作戦終了後も続き、多くの犠牲者を生み出してしまった。
現在では製造・所持どちらも禁止されている。

~未来編アカデミアの歴史教科書の記述より~
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