※この作品はR-18です。

ラキュースの部屋を覗く   作:カール

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オリジナル設定がありますので、ご理解の程宜しくお願い致します。


アルシェとガゼフ

クーデリカとウレイリカは、王都の自宅で家庭教師に勉強を教えてもらったり、アールビアやアルシェと一緒にフォーサイトの護衛付きで買い物や公園に遊びに行ったりして過ごしている。

 

アルシェは、本当の両親に手紙を書きながらロール家の養子になる前の出来事を思い出していた。

 

 

 

アルシェは、両親が商人から借りた金貨を返済してから3週間振りに実家に帰ってきた。

 

アルシェが家に帰ると、クーデリカとウレイリカが出迎えてくれた。

 

「ただいま」

 

「お姉様だぁ♪」

 

「おかえりなさい♪」

 

アルシェは、クーデリカとウレイリカが窶れていたのが気になったので、使用人に詳しく事情を聞いた。

 

「アルシェお嬢様・・・旦那様と奥様は、魔皇の剣の捜索に向かわれました」

 

「えっ!?魔皇の剣を!」

 

「はい・・・旦那様と奥様は、3日前に出発されました」

 

アルシェは、クーデリカとウレイリカと使用人が窶れている理由を尋ねた。

 

使用人は、主が食費を置いて行かなかったので、まとめ買いしていたスープの素と果物のジュースや水等で3日間を過ごしたと答えた。

 

使用人は、3ヶ月前から給金が支払われていないので手持ちが無かったのと屋敷の物を勝手に質屋に持って行く事はできなかった。

 

アルシェは、卵と野菜を買ってきて料理を作って皆で食べた。

 

食器の後片付けが終わった後に、使用人から重要な話を聞いた。

 

「アルシェお嬢様・・・旦那様は、ヤーバン商会から金貨を借りたようです」

 

ヤーバン商会は、法に触れないギリギリのラインでヤバい商売をしている事で有名だった。

 

「えっ!」

 

アルシェは、すぐに書斎に行って机の上にある書類を確認した。

 

「金貨を400枚も借りたの!?利子の金貨40枚を返済しないと・・・クーデリカとウレイリカが、1年間の奉公に行く事になるですって!?」

 

アルシェは、必死に解決策を考えたが答えは出なかった。

 

「フォーサイトの皆に相談しよう・・・うっ・・・ごめんなさい」

 

アルシェは、涙を溢した。

 

 

 

 

 

 

 

アルシェは、フォーサイトが仕事の打ち合わせで使っている歌う林檎亭に行った。

 

部屋に入るとイミーナとロバーデイクが居たので相談をした。

 

「えっ!ヤーバン商会から金を借りた!?」

 

「いくらだ?」

 

アルシェは、絶望の表情で話し始めた。

 

「金貨400枚・・・しかも、返済が無理な状態になったら、双子の妹達が奉公に行く事になってる・・・」

 

3人は、暗い表情で対策を考えていたらヘッケランが部屋に入って来た。

 

事情を聞いたヘッケランは、ある事を提案した。

 

「噂で聞いた話だけどロール商会には、金貨100枚の仕事があるらしい!それを、やらせて貰えるように頼もう!残りの金貨300枚は、それが終わってから考えよう!」

 

アルシェは、その話を聞いてから思った事を話し始めた。

 

「金貨100枚の仕事をさせてもらえたとしても、命懸けの仕事になる可能性が高いから・・・皆の命を危険にさらす事になるし・・・皆の取り分もっ」

 

イミーナは、アルシェの肩に手を添えた。

 

「大丈夫だよ!アルシェ!」

 

ヘッケランは、冗談交じりの発言をした。

 

「ロール商会は、王国で有名な商会だから・・・命懸けの仕事はないだろう!多分だけどなぁ!」

 

ロバーデイクは、笑顔で話し始めた。

 

「ロール商会が、仕事を他のワーカーに依頼するかもしれないから急ごう」

 

アルシェは、涙を拭いてから笑顔で返事をした。

 

 

 

 

 

 

アルシェは、帝都で開店準備中のロール商会の店舗で、会長代行の秘書をしているカル・ロールに事情を話した。

 

「私は、アルシェ・イーブ・リイル・フルトと申します。私の個人的な事情になりますが、聞いて頂けたらと思います」

 

カルは、震えながら話しているアルシェの話を真剣に聞いた。

 

「私の両親は、元貴族で・・・魔皇の剣を捜索する為に帝都を出ました。その際に、ヤーバン商会から400枚の金貨を借りました」

 

「ヤーバン商会ですか!?」

 

ヤーバン商会は、王国の商人達の間でも噂になっていた。

 

「はい・・・そうです。それだけではなくて、返済が無理な状態になったら、双子の妹達が奉公に行く事になっているのです。誠に勝手なのですが高額な依頼を任せて頂けないでしょうか?」

 

アルシェ達は、頭を下げた。

 

「事情は、分かりました・・・今の内容を、会長代行に話して下さい。今から案内します」

 

カルは、自分にはどうすることもできなかったので、母親に任せる事にした。

 

 

 

 

 

アルシェが、会長代行のアールビア・ロールに事情を話したら、金貨440枚を用意して妹達に会いに行くと言ってくれた。

 

アルシェは、自宅でアールビアから養子の話を聞いてから妹達の居る部屋に移動した。

 

「これから大事な話をするから真剣に聞いてね」

 

クーデリカとウレイリカは、アルシェが真剣な表情をしているので何かあったのだと思って不安な表情になった。

 

「お父様とお母様は、見つけるのがとても難しい物を探しに帝国中を飛び回っているの・・・多分だけど数ヵ月は帰ってこない可能性が高いの」

 

アルシェは、2人を抱きしめた。

 

「それとね。お父様とお母様が、大金を借りたの・・・」

 

アルシェは、大金が返せなかったら2人が1年間の奉公に行く事になるとは言えなかった。

 

「その関係で、この家に住めなくなるの・・・」

 

2人は、アルシェが深刻な表情だったので、普通の引っ越しではなくて一緒に住めなくなるのではないかと思った。

 

「えっ・・・もしかして、お姉様と離れ離れになるの?」

 

「お姉様と離れたくない」

 

2人は、力強くアルシェを抱きしめた。

 

「大丈夫よ!王国のロール商会のアールビア・ロール様が、私達を養子に迎えてくれると言っているの・・・」

 

5歳の2人には、養子の意味がはっきりと分からなかった。

 

「養子というのは、別のお義父様とお義母様の子供になる事なの・・・養子になったら3人で一緒にいられるわ」

 

2人は、養子の意味を何となく理解した。

 

「お姉様と一緒にいられるなら養子になる♪」

 

「私もなる♪」

 

アルシェ達は、アールビア達に養子になる事を伝えた。

 

 

 

 

 

アルシェは、ヤーバン商会の借金を返済した後に、フォーサイトが両親が宿泊していたホテルの場所を突き止めたので、アールビアとホテルに向かった。

 

帝都から少し離れた都市にある高級ホテルのレストランの個室で、アルシェとアルシェの父親とアールビアで話し合いをした。

 

アルシェの母親は、ホテルの部屋にいる。

 

「アルシェ。ロール商会の会長代行と一緒だが・・・何があった?」

 

「お父様に、大切なお話があります」

 

アルシェは、深呼吸をしてから話し始めた。

 

「私とクーデリカとウレイリカは、ロール商会のロール家の養子になります・・・この書類にサインをして下さい」

 

アルシェの父親は、ため息をついてから話し始めた。

 

「アルシェ。面白くない冗談はやめなさい。魔皇の剣が見つかれば、全ては元通りになる」

 

「お父様!そんな危険な物に、関わるべきではありません!」

 

アルシェが、強い口調で話していると、個室のドアをノックしてからホテルの従業員が入ってきた。

 

「フルト様。伯爵家の方から手紙を届けるようにと言われました」

 

従業員は、アルシェの父親に手紙を渡してから部屋を出て行った。

 

アルシェの父親は、手紙を読んで少し困った表情をした。

 

「アルシェ。私は、明日の朝一で王都に行く事になった。3週間程で帰る予定だ。屋敷で待っていなさい」

 

「お父様!魔皇の剣を、探している者は多くいます!中には、危険な人物がいると噂で聞いています!」

 

アルシェの父親は、笑顔で話し始めた。

 

「奪い取られる事を気にしてるのか?大丈夫だ。高額な武具を購入したので、装備して戦えばそのような輩は一捻りだ!」

 

「高額な武具・・・」

 

「だが、装備を揃えるのに手持ちの殆どを使ってしまったから、ヤーバン商会に行って金を融通してもらうか・・・帝都まで帰らないと」

 

「お父様。400枚の金貨は・・・もうないのですか?」

 

「半分以上を装備に使った。王国に行くなら冒険者を雇うから、ヤーバン商会に金貨400枚程用意してもらおう」

 

アルシェは、父親の金銭感覚が恐ろしくなって涙を溢した。

 

アールビアは、アルシェが説得すると言ったので口を出さなかったが、アルシェの様子を見て交渉に参加する事にした。

 

「フルト様。帝都まで戻っていては、他の方に先を越される可能性がありますわ。私が、この場で金貨400枚を渡しますので、養子縁組の書類にサインをして頂けないでしょうか?」

 

アルシェは、驚いて声が出なかったが、アルシェの父親は笑顔で話し始めた。

 

「分かった。サインをしよう」

 

「交渉は、成立ですね」

 

アールビアは、鞄の中から400枚の金貨を出して渡した。

 

アルシェの父親は、金貨を鞄に入れてから書類にサインをした。

 

「アルシェ。3週間程で、屋敷に帰るので待っていなさい」

 

アルシェの父親は、アールビアに挨拶をしてから部屋を出た。

 

アルシェは、養子縁組のサインをしたのに屋敷で待つように言ったのか理解ができなかった。

 

アールビアは、アルシェを優しく抱きしめた。

 

「アルシェ。アルシェのお父様は、元の地位に復帰する事に取り憑かれているの・・・多分だけど、貴族と商人が養子縁組をする事は無理だと思ってサインをしたのよ」

 

アルシェは、アールビアを力強く抱きしめた。

 

「はい・・・お父様は、正常な判断ができなくなっています」

 

「ごめんなさい。こんな形で、家族を引き離してしまったわ」

 

「いえっ・・・助けて頂いてっ・・・ありがとうございますっ」

 

アルシェは、色々な事が起こったので頭の中で処理できずに困惑していた。

 

 

 

 

アルシェは、ワーカー時代に貯めていた金貨11枚を、フルト家の使用人に退職金として渡したいとアールビアに相談した。

 

アールビアは、優しい声でそうしなさいと言った。

 

アルシェは、引っ越しが終わってから使用人に話し掛けた。

 

「今まで・・・本当に、ありがとう」

 

「お嬢様・・・フルト家に、仕えられたことを誇りに思います」

 

使用人は、金貨を受け取った。

 

「3ヶ月程は、旦那様と奥様のお帰りを屋敷で待とうと思っています」

 

「お願いします・・・ありがとう」

 

アルシェは、両親の顔が頭の中に浮かんだ。

 

 

 

 

 

アールビアは、ヤーバン商会がアルシェの父親に大金を貸した理由を調べる事にした。

 

大金を貸した場合は、屋敷や宝石といったものを担保にするはずなので疑問に思った。

 

貴族のパーティーや商会の会合等で情報収集をしたら、タクバ・クシール・アンガ・ルージルという名の公爵家の次男とヤーバン商会が繋がっている情報を手に入れた。

 

ヤーバン商会は色々と目立っていたので、情報を集めるのは比較的簡単だった。

 

アールビアは執務室で、カルと会話をしていた。

 

「カル。ルージル家の次男とヤーバン商会が繋がっている情報を手に入れたわ」

 

「何を企んでたの?」

 

「まぁ・・・簡単に言うと元貴族の令嬢を罠にはめる感じね」

 

アールビアは、怒りの表情で話した。

 

「えっ!?」

 

「3ヶ月程前に、元貴族の令嬢を罠にはめようとして失敗したみたい。令嬢の両親が、大金が必要になるように誘導して、ヤーバン商会が大金を貸して、利子が払えなかったら令嬢を1年間の奉公に出させるという感じらしいわ。けど、令嬢が軍人と結婚したので奉公の話が消えたそうよ」

 

「酷い計画だ・・・アルシェ達が、罠にはまらなくて良かった」

 

カルは、疑問に思った事を話した。

 

「けど・・・母さん。どうやって、そんな情報を手に入れたの?」

 

「商人は、相手の嘘を見抜く能力が必要よ。集めた情報で、本物の情報を繋ぎ合わせて時系列にまとめるの・・・そうしたら真実に辿り着くわ。けど、本当の事を言っていたとしても、大袈裟に伝えたり、遠慮して表現を和らげる事があるから注意が必要になるのと人づてに聞いた話は本人に聞きに行く事が重要よ」

 

カルは、自分の母親の凄さに改めて驚いた。

 

「契約書や金銭が動いた証拠はないけど、ルージル家の当主様は、真面目な方だから調査をしてくれると思うわ。カル。アルシェとイミーナさんを呼んでちょうだい」

 

アールビアは、アルシェとイミーナに警戒するように伝えた。

 

アールビアとカルは、ルージル家の当主に、タクバの事を話に向かった。

 

ルージル家の当主は、王国で有名なロール商会の会長代行であるアールビアの話を信じて調査をした。

 

ルージル家のメイドの証言で、タクバがヤーバン商会と3ヶ月以上前から接触していた事が確認されたので別荘で軟禁する事が決定した。

 

アールビア達は、タクバがワーカーの天武にアルシェの誘拐を依頼したとは夢にも思っていなかった。

 

 

 

 

 

タクバは、ルージル家の別宅で天武がアルシェを誘拐して連れてくるのを待っていた。

 

タクバが、別宅の寝室で妄想していたら執事が入ってきた。

 

「何だ!私は、忙しんだ!」

 

「旦那様から伝言を預りました。ヤーバン商会と無断で関わりを持った事が分かったので、別荘で軟禁生活をせよとの事です」

 

「え?」

 

タクバは、強制的に別荘に連れて行かれた。

 

アルシェは、天武に誘拐されかけたが、偶然通りかかったガゼフ・ストロノーフによって助けられた。

 

 

 

 

アルシェは、ガゼフに恩返しがしたいと考えて行動をした。

 

冒険者組合で、浮遊板の魔法の手配をした。

 

アルシェは、家に帰ってからクーデリカとウレイリカに事情を話した。

 

誘拐されそうになったとは言えなかったので、大怪我をしそうになったがガゼフが助けてくれたと説明した。

 

「お姉様!大怪我をする所だったのっ!?」

 

「大怪我しなくて良かった!」

 

2人は、アルシェを抱きしめた。

 

「それでね。戦士長様に、恩返しをするために王都に向かうの・・・一緒に暮らせるようになったのに離れ離れになってしまうの・・・」

 

2人は、複雑な表情で話し始めた。

 

「お姉様。1週間ぐらいで、帰ってこれるの?」

 

「2週間ぐらい?」

 

「王都に着いたら、お義父様にも挨拶したりするから・・・1ヶ月くらいかな?」

 

2人は、笑顔で話し始めた。

 

「分かった♪戦士長様に、お姉様を助けてくれてありがとうございます♪と伝えて下さい」

 

「クーデリカも、お礼を言いたい♪」

 

2人は、淋しい気持ちもあったが、お礼をする事は大切だと思って我慢した。

 

 

 

 

次の日の朝に、アルシェとカルとイミーナは、冒険者のマジックキャスターの浮遊板でガゼフと合流した。

 

「戦士長様。浮遊板を、手配しましたので乗って下さい」

 

「ロール殿・・・ありがとう」

 

ガゼフは一瞬だけ躊躇ったが、王国の危機なのでお言葉に甘えることにした。

 

アルシェは、王都に到着するまで、ガゼフの食事等の世話を積極的に行った。

 

「ロール殿の作る料理は、美味しいなぁ!」

 

アルシェは、ガゼフの事を憧れの人物を見るような眼差しで見ていた。

 

「喜んで頂けて嬉しいです♪」

 

アルシェは、ガゼフにクーデリカとウレイリカからのお礼の言葉を伝えたりして過ごした。

 

 

 

 

 

アルシェ達は、王都に到着した。

 

アルシェは、第三位階の魔法を使用できるので、ガゼフの手伝いがしたいと伝えた。

 

ガゼフは、少しだけ悩んだ後に、王城まで一緒に行く事を決めた。

 

ガゼフとアルシェとイミーナは、王城に向かった。

 

カルは、ラキュースの所に向かった。

 

王城に到着すると、ヤルダバオトの対応で貴族や戦士達が慌ただしくしていた。

 

アルシェとイミーナは、アインズが第七位階魔法を使用して戦う事を聞いて、自分達では支援する事が難しいと判断して、ガゼフの計らいで王城の予備の部屋で一泊した。

 

次の日の朝に、ガゼフにお礼を言ってからロール商会の本店に向かった。

 

 

 

 

アルシェとイミーナは、カルと合流してからロール商会の会長のサンキ・ロールに挨拶して誘拐未遂事件等の話をした。

 

アルシェは、自分と妹達を救ってくれた事に対する恩返しについては結論は出なかったが、ロール家の人達が本当の家族のように接してくれるので気持ちは楽だった。

 

ヤルダバオトとアインズの決戦の当日に、アルシェは従業員達と一緒に、ロール商会の本店で炊き出しをしていたら、ガゼフと戦士達が巡回にきた。

 

「戦士長様。巡回お疲れ様です!ロール商会の炊き出しです。召し上がってください♪」

 

アルシェは、ガゼフに炊き出しの野菜スープを手渡した。

 

「ロール殿。ありがとう」

 

ガゼフは、美味しそうに食べた。

 

 

 

 

 

アインズが、ヤルダバオトを撃退した後に行われた式典が終わってから10日が経った。

 

アールビアが、帝都でのロール商会の開店を中止して王都に帰ってきたので、アルシェは妹達とフォーサイトと再会する事ができた。

 

アルシェは、クーデリカとウレイリカが、フォーサイトやロール商会の従業員達に受け入れられている様子を見て安心した。

 

 

 

 

アルシェは、手紙を書き終わってから部屋を出てリビングに向かった。

 

リビングには、アールビアが居る。

 

「お義母様。手紙を書き終わったので、明日投函します」

 

「分かったわ♪」

 

アールビアは、エプロンをつけた。

 

「夕食は、ポトフを作るわよ♪クーデリカとウレイリカを呼んできてね」  

 

「はい♪」

 

アールビアは、ガゼフを招待する食事会までに、沢山の料理を教えようと思っている。

 

 

 

 

ガゼフは、国王の護衛で会議室に居た。

 

会議室にはガゼフの他に、国王とザナックと50人の貴族が居る。

 

バルブロは、体調不良と言う事にして自宅に軟禁されている。

 

「私は、ザナックを次期国王に指名する。指名する理由は、王としての資質である状況判断と配慮を兼ね備えているからだ」

 

貴族派閥のトップのボウロロープは、国王に意見をした。

 

「国王陛下。バルブロ王子は、体調不良で自宅療養中です。体調が、回復してから議論をするべきです!」

 

バルブロを国王にしようとする10人の貴族と、ザナックを国王にしようとする25人の貴族と、どちらにするか検討中の15人の貴族で議論は長引いた。

 

 

 

 

 

 

国王とガゼフは、会議が終わってから執務室で雑談をした。

 

「次期国王を早く決めなければ、王国の立て直しの議論に移れない・・・」

 

八本指は消滅したが、八本指の被害にあった者達の支援や帝国との交渉等、決める事は山のようにあった。

 

ガゼフは、国王の体調を心配した。

 

「陛下。休憩の時は、休まれた方が良いと思います」

 

国王は、笑顔になってから話し始めた。

 

「そうだな・・・」

 

国王は、ソファーに座ってから紅茶を飲んだ。

 

「そういえば、ロール商会の会長に食事会に誘われている話はどうなった?」

 

「それでしたら、会議が忙しいので次期国王が決定してからにして欲しいと手紙を送りました。会長の義娘のアルシェ・ロール殿が、手料理を振る舞うのを楽しみにしていると返信がきました」

 

「そうか・・・ロール商会の跡取りであるカル・ロール殿と蒼の薔薇のアインドラ殿が結婚すると言っていたな」

 

「はい。そのように聞いています」

 

国王は、腕を組んで考え込んだ。

 

「何か?」

 

「いや・・・八本指の討伐を漆黒に依頼した商人は、1人の女性を守りたいという想いで依頼をしてきたとモモン殿が言っていたので、もしかしたらカル・ロール殿がアインドラ殿を守る為に依頼したのではないかと思ってなぁ・・・」

 

ガゼフは、真剣な表情で話し始めた。

 

「ロール殿は、大人しい性格ですが、婚約者の為に命懸けで動いた可能性はあると思います」

 

「可能性の話だな。もしも、そうだったとしても本人は名乗り出ないだろうがな」

 

国王は、笑顔で話した。

 

「私もそう思います」

 

ガゼフは、カルが依頼主だったらお礼を言いたいと思った。

 

 

 

 

 

国王とザナックとレエブンは、国王の寝室で極秘の会議を開いていた。

 

「父上。兄上に、王位継承権の辞退をするように伝えます。宜しいですね?」

 

ザナックは、バルブロを国王にしようと動いている、ボウロロープと貴族達をあきらめさせる為の作戦を提案した。

 

「私は、国王としてザナックを指名した。ザナックの提案に反対するつもりはない」

 

国王は、レエブンの方を見た。

 

「私もザナック王子の提案に賛成です」

 

国王は、内密にバルブロの自宅を訪ねて王位継承権の辞退を迫った。

 

国王は、バルブロに国王になって欲しいと心の底から思っていたので心境は苦しかった。

 

バルブロが、国王の説得で王位継承権を辞退する事を決めたので、ボウロロープはザナックが国王になる事を認めた。

 

 

 

 

ガゼフは、次期国王がザナックに決まったので、ロール家の食事会に出席した。

 

食事会には、サンキとアールビアとカルとラキュースとアルシェとクーデリカとウレイリカとイミーナが参加している。

 

アルシェは、控えめなドレスを着ている。

 

食事会は、ロール家の庭で夕方に行った。

 

「ストロノーフ様。アルシェとイミーナを助けて頂いてありがとうございます」

 

サンキのお礼の言葉の後に、その場の者達は頭を下げた。

 

「ありがとうございます!」

 

「ありがとうございます!」

 

クーデリカとウレイリカも、お礼を言った。

 

「人として当然の事をしただけです」

 

大人達は、クーデリカとウレイリカに気を使って、アルシェが助けられた状況の話はしなかった。

 

食事会は、ガゼフの武勇伝やロール家の話等で楽しく時間が過ぎた。

 

「健康を、気遣った料理が多いですね」

 

「はい♪戦士長様は、健康を気遣った料理をいつも食べていると言っていたので、お義母様にレシピを教えて頂きました♪」

 

アルシェは、ガゼフと2人だけで話がしたいと思った。

 

クーデリカとウレイリカは、夜になったので途中で家の中に入って就寝の準備をした。

 

イミーナも早めに切り上げて帰宅した。

 

大人達は、アルシェがガゼフに憧れている事を察していたので、2人きりにする為に動いた。

 

「私とカルさんで、隣の自宅に置いてあるデザートを取ってきますので待っていて下さい。10分くらいかかると思います」

 

「私は、クーデリカとウレイリカを少し見てきます。10分程で戻ってきます」

 

「そうだ、カルの家に美味しい紅茶を置いていたな・・・取りに行こう」

 

カル達は、少しわざとらしい感じだったが、アルシェとガゼフを2人きりにした。

 

 

 

 

アルシェは、皆が庭からいなくなったのを確認してからガゼフに話し始めた。

 

「あの・・・戦士長様!」

 

アルシェは、緊張していた。

 

「あの・・・」

 

「ん?ロール殿・・・大丈夫か?」

 

ガゼフは、アルシェの様子を見て心配した。

 

「だっ大丈夫です!」

 

アルシェは、深呼吸をしてから話し始めた。

 

「私の事を、アルシェと呼んでくれたら嬉しいです!?」

 

ガゼフは、少しだけ驚いたがすぐに返事をした。

 

「では私の事は、ガゼフと呼んでくれ。アルシェ」

 

2人が、楽しく雑談をしていると皆が帰ってきた。

 

食事会は、デザートを食べてからお開きになった。

 

 

 

 

 

ガゼフが家に帰ると、ブレインがリビングに居た。

 

「おう。おかえり」

 

「ただいま」

 

「食事会は、楽しかったか?」

 

ガゼフは、笑顔で話し始めた。

 

「楽しかった。ロール家の人は、温かい人達だった」

 

ブレインは、腕を組んでから話し始めた。

 

「若い娘さんの手料理はどうだった?」

 

「健康を気遣った料理だった。アルシェが、殆ど1人で作ったと言っていた」

 

ブレインは、気になった事を話した。

 

「へぇ・・・名前で、呼んでるのか」

 

「あぁ。アルシェが、名前で呼んで欲しいと言ったのでな」

 

「命を救った娘だったなぁ・・・こりゃ、惚れられたなぁ」

 

「おいおい。アルシェと俺では、年齢差があり過ぎる」

 

「向こうはそうとは思ってないかもなぁ」

 

2人は、10分程雑談をしてから就寝した。

 

ガゼフは、アルシェの事が少し気になった。

 

 

 

 

 

 

カルとラキュースは、食事会が終わってから自宅の寝室で話した。

 

「アルシェは、戦士長様の事を名前で呼んでたなぁ・・・」

 

「上手くいくと良いですね♪」

 

ラキュースは、アルシェの事を本当の妹のように思っている。

 

2人は、服を脱いでから一緒にベッドに入った。

 

くちゃくちゃというディープキスの音が、部屋に響いた。

 

「あんっ♪」

 

ラキュースは、カルが乳首を優しく舐めると声を出した。

 

寝室の窓を二重窓にしているので、叫び声を出さない限り外には聞こえない。

 

「カルさん♪」

 

ラキュースは、カルのペニスを舐め回した。

 

「あっ!」

 

カルは、ラキュースのテクニックで勃起した。

 

「カルさん♪今日は、激しくしますね♪」

 

ラキュースは、カルの上に馬乗りになってから、ペニスを自分の濡れているマンコに入れた。

 

「あっうっ」

 

「あぁっ♪」

 

ラキュースは、自分の気持ち良い部分にカルのペニスを擦り付けた。

 

「カルさん♪動きますね♪」

 

ラキュースは、腰を激しく動かした。

 

「ラキュースさん!愛しています!?」

 

カルは、射精をした。

 

ラキュースは、ベッドの隣のサイドテーブルに置いてあるポーションをカルに渡した。

 

「カルさん♪」

 

ラキュースは、満面の笑みを浮かべた。

 

次の日の朝に、2人は楽しく朝食を食べたが、カルは少し窶れていた。




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