ラキュースの部屋を覗く 作:カール
スレイン法国の上層部の会議が開かれた。
会議室には、最高神官長と6人の神官長がいる。
「アインズ・ウール・ゴウン殿が、王都でヤルダバオトを撃退したそうだ。その際に、第七位階魔法を使用したと情報が入った」
「第七位階魔法ですか・・・神人の可能性もありますなぁ」
「それと、王都と帝都にマジックアイテムで結界を張って悪魔達の侵入を防いだそうだ」
「都市を覆う結界かぁ・・・強力なマジックアイテムを所持している可能性が高いなぁ。接触してみるのはどうかなぁ?」
「だが・・・王国の国境の村に派遣した部隊は、ゴウン殿に撃退されているので警戒をするべきではないか?陽光聖典も行方不明だ。関わっている可能性もある」
「あの一件は、王国が悪いのだ!時期国王を選べずに、ぐだぐだと王位争いをして治安が悪化した。それが原因で、八本指の犯罪が多発して周辺諸国にも影響が出た!王国は、帝国に支配された方が平和になったのだ!」
会議では、名案は出なかった。
「ゴウン殿は、王国の王族と同等の立場に就いているので問題が起きたら面倒な事になる。今は、エルフとの戦争中だ。我々は、問題が起きても国を離れられない」
法国は、アインズとは距離を置く事に決めた。
アインズは、ナザリックの執務室でデミウルゴスと打ち合わせをしていた。
「アインズ様。カルカを誘拐する理由は、あれで宜しいでしょうか?」
「そうだなぁ・・・」
(ヤルダバオトと関係がない聖王女を、誘拐するのには何か理由がいるよな・・・それと、あれって何?)
デミウルゴスは、アインズが悩んでいるように見えたので、少し考えてから自分の意見を話した。
「ヤルダバオトが、清らかな乙女を殺害する事で強力な力を得る事ができるというのは・・・無難すぎるでしょうか?」
「問題はない。襲撃の理由としては十分だ」
「畏まりました!」
(清らかな乙女は聖王女の事で、ヤルダバオトが強力な力を手に入れる為に誘拐するのか・・・)
アインズは、心の中で作戦の成功を祈った。
パンドラは、イビルアイと婚約してから2人で暮らしている。
パンドラは王都での活動をしていて、ナーベはハムスケと一緒にエ・ランテルで活動をしている。
パンドラは、屋敷に入るとモモンの姿からパンドラズ・アクターの姿に戻った。
「パンドラ様。おかえりなさい♪」
「ただいま。キーノ」
パンドラは、イビルアイを抱きしめた。
イビルアイは、人間に戻ってからも蒼の薔薇の依頼をこなしているが、吸血鬼だった頃と違って睡眠と食事が必要になるので単独での依頼は断るようになったので自由な時間が増えた。
「キーノ。明日だが、兄上が訪ねてくるので、兄上にキーノを紹介したい」
「パンドラ様に、お兄様がいたのですね!」
「名前は、デミウルゴス・ウール・ゴウン。兄上は情報収集が得意で、単独でヤルダバオトとホニョペニョコの片割れの捜索をしている」
イビルアイは、ヤルダバオトと聞いて真剣な表情になった。
「お兄様は、お一人で捜索をされているのですか!?」
「そうだ。兄上は、転移魔法や調査に適したオリジナルの魔法を使用するので単独の方が動きやすい」
「もしかして・・・八本指の情報を提供してくれた情報屋は、お兄様ですか?」
「その通りだ」
イビルアイは、パンドラと婚約しているが、ゴウン家の事を殆ど知らない。
アインズの屋敷でメイドをしているユリ・アルファの事は、アインズの親友の娘と紹介している。
「お礼を言わなくては!」
「兄上は、誠実な方だ。キーノとも気が合うだろう」
イビルアイは、笑顔で返事をした。
パンドラは、キーノの目を見ながら話し始めた。
「キーノ。ゴウン家の事を、全て話せなくてすまない」
イビルアイは、笑顔で返事をしてから答えた。
「大丈夫です。アルベド様にも同じ事を言われました」
アルベドは、時間がある時はイビルアイと縫い物を一緒にしたりして過ごすようにしている。
「心無い者達に重要な情報が漏れたりしたら、アインズ様のご迷惑になってしまいます」
イビルアイは、強者にも弱点や秘密がある事を知っているので、情報の取り扱いには注意が必要だと理解している。
パンドラは、イビルアイを優しく抱きしめた。
アインズとアルベドは、王都の屋敷のリビングのソファーで寛いでいた。
「昨日。キーノと一緒に、編み物をしたそうだな」
「はい♪キーノは、手先が器用なので上達が早いです」
2人は、赤ちゃんが産まれた時に備えて衣類を準備している。
「楽しく交流ができているようだなぁ」
アインズは、嬉しそうな声で話した。
「はい♪キーノは、アインズ様と私の息子であるパンドラの婚約者ですから特別です♪」
アインズは、イビルアイが受け入れられているので安心した。
「それと、デミウルゴスの結婚相手になる予定の聖王女のカルカ・ベサーレスも特別になると思います♪」
(えっ!?デミウルゴスとカルカが結婚!?そんな事、打ち合わせの時は言ってなかったよな?デミウルゴスが、誘拐されたカルカの居場所を特定してから助けるんだったよな?)
アインズには、結婚する意味が理解できなかった。
「セバス達に説明する際は気付きませんでしたが、アインズ様がセバスの結婚のお祝いの話を強調されていたので、深く考えたらデミウルゴスとカルカが結婚した方が計画がスムーズに進む事に気が付きました」
アルベドは、頭を下げた。
「説明の際に、すぐに気付く事ができずに申し訳ありません」
(深掘りしすぎだよ!けど、打ち合わせの時に結婚の事を言わなかったのは、言わなくても分かってると思ったからかな?)
「流石は、アルベドとデミウルゴスだ!私の考えをよく理解した!」
「ありがとうございます。結婚は、ヤルダバオトを討伐してからになりますね」
「そうだなぁ!」
(ウルベルトさん・・・ごめんなさい。俺の不用意な発言のせいで、デミウルゴスが結婚するかもしれません)
アインズはデミウルゴスを作った、ウルベルトに心の中で謝罪した。
アルベドは、真剣な表情で話し始めた。
「ですが、2人が裏切るような事があれば、始末は私にお任せ下さい」
アルベドは、シャルティアが洗脳された時に、アインズが1人で戦った時の事を思い出した。
アルベドは、義理であっても息子の嫁を始末する事を、アインズにはさせたくなかった。
「そうならないように、全力を尽くせばよい」
アインズは、アルベドを抱きしめた。
「アインズ様・・・畏まりました」
アルベドは、アインズが辛い事を引き受けるのではないかと心配になった。
イビルアイは、王国のアインズの屋敷にパンドラと一緒に来ていた。
屋敷のリビングに、アインズ・アルベド・パンドラ・イビルアイが居る。
アインズは、イビルアイに話しかけた。
「キーノよ。パンドラの兄であるデミウルゴスを紹介する」
「はい!」
アインズが声をかけると、デミウルゴスがリビングに入ってきた。
デミウルゴスは、マジックアイテムで宝石の眼球と尖った耳を人間の目と耳に変えて尻尾を隠している。
ヤルダバオトと間違えられないように、声を魔法で変えていて服装もスーツから冒険者の服装に着替えて鞄を持っている。
「パンドラの兄のデミウルゴス・ウール・ゴウンだ。宜しく頼む」
「はい!宜しくお願い致します!私は、冒険者として活動している時はイビルアイと名乗っていますが、本名はキーノ・ファスリス・インベルンです!キーノと呼んで頂けたら嬉しく思います!」
「では、キーノ。私の事は、兄と呼んでくれ」
「はい!お兄様!パンドラ様から八本指の拠点の場所を調査したのが、お兄様だと聞きました!そのおかげで八本指を制圧できて、冒険者側の死者は出ませんでした!ありがとうございました!」
八本指は、1000人程の戦力を保有していたので、100人の冒険者での討伐は不可能に近かったが、拠点に居る構成員の人数と罠の情報が分かっていたので冒険者側が優勢に戦えた。
「八本指は、力を持たない人々を苦しめるだけの組織だった。調べれば調べる程・・・私の心は苦しくなったよ」
デミウルゴスは、少し俯いて暗い表情になった。
デミウルゴスは、カルカが『弱き民に幸せを、誰も泣かない国を』という国是を掲げているので、カルカに好まれるような人物を演じている。
アインズは、デミウルゴスの表情を見ながら話し始めた。
「私は、皆の力で手に入れた平和を守りたい・・・平和を守る為の会議を始めよう」
「はい。父上」
デミウルゴスは、鞄から王国周辺の地図を出した。
「王国と聖王国の国境にある森の奥で、50体前後の悪魔を発見しました。悪魔の体格は成人男性の2倍程で、木々の伐採をしていました」
イビルアイは、アダマンタイト冒険者としての経験からある事を思いついた。
「悪魔達は、結界の対策として伐採した木々を上空から落とすつもりなのでは?」
「その可能性は、高いと思う。父上の結界は悪魔の侵入は不可能だが、人や物質はすり抜けるからね」
デミウルゴスは、アインズの方を見て話し始めた。
「その際に、悪魔達が、ヤルダバオトが清らかな乙女を殺害する事で強力な力を得る事ができると話していました」
「そうか・・・王族か貴族の令嬢の可能性が高いな」
「父上。王国と帝都に知らせて、上空からの落下物等の対策と令嬢の保護について協議をするべきです」
「そうだなぁ・・・アルベドよ。皇帝に手紙を出しておいてくれ。私は、デミウルゴスと一緒に国王に面会に行ってくる。パンドラとキーノは、冒険者組合に知らせてくれ」
その場の者達は、返事をしてから行動をした。
アインズとデミウルゴスは、王城で国王とザナックとレエブンと10人の貴族と会議を開いた。
「国王陛下。王族と貴族の方々に、私の息子のデミウルゴスを紹介します」
「国王陛下。皆様。お初にお目にかかります。デミウルゴス・ウール・ゴウンと申します」
会議に参加した者達は、簡単な自己紹介をしてからヤルダバオトの情報を聞いた。
国王は、真剣な表情で話し始めた。
「ヤルダバオトが、清らかな乙女を殺害する事で強力な力を得るのか・・・ゴウン殿。私は、国王として最悪の事態に備えないといけません。ですので、失礼を承知の上で質問をさせて頂きます」
「どうぞ」
「もしも、ヤルダバオトが強力な力を得た場合は、ゴウン殿はヤルダバオトを討伐する事は可能でしょうか?」
アインズは、少しだけ考えてから答えた。
「ヤルダバオトの強力な力がどのような力なのかは不明ですので、確実に討伐できるかは分かりません。ですが、全力を尽くして戦う事を約束致します」
「ゴウン殿。宜しくお願い致します」
会議の参加者は、アインズが敗北したら王族と貴族の皆殺しが始まると思っている。
だが、圧倒的な力の持ち主であるアインズが、全力で戦う事を約束してくれたのは心強いと感じた。
ザナックは、国王にある提案をした。
「陛下。清らかな乙女は、王族か貴族の令嬢の可能性が高いので、警戒するように呼びかけて、保護を求める者には戦士を派遣しましょう」
「そうだな」
国王は、次期国王の意見なので取り入れる事にした。
貴族達も提案をした。
「ゴウン様が、結界を張るマジックアイテムを王都と帝都に配備してくれたが・・・落下物は、通り抜けてしまう」
結界を張るマジックアイテムは、貴重なマジックアイテムだと伝えているので、大量に生産はできないと伝えている。
「落下物を持っている悪魔達を、王都に近づく前に弓矢で攻撃するのはどうだ?」
「襲撃の日が分かっていれば、対応できるだろうが・・・兵士を集めるのに時間がかかってしまう」
王国は、戦士団や貴族の私兵がいるが数が少ないのと、平民を徴兵しているので集結するのに時間がかかる。
「では、王都の周辺に見張り小屋を建てて弓が使える戦士と冒険者を常駐させるのはどうだ?冒険者組合は独立した組織だが、警戒の依頼なら引き受けるだろう」
王都の周辺に見張り小屋を建てて、戦士と冒険者が警戒する事で決まった。
会議の終盤に、ザナックがある事を発言した。
「陛下。ヤルダバオトが、王国と聖王国の物資を不当に奪っている状態です。聖王国に使者を派遣して、ヤルダバオトを警戒するように伝えるべきです。そして、清らかな乙女が狙われている事も伝えておきましょう」
国王は、少しだけ考えてから話し始めた。
「レエブン侯よ。使者として聖王女のカルカ・ベサーレス殿に国書を届けてくれ」
「畏まりました」
デミウルゴスは、アインズの方を見ながら話し始めた。
「父上。私も同行したいのですが、宜しいでしょうか?」
「そうだな。国王陛下。デミウルゴスも使者として同行させたいのだが?」
国王は、即諾した。
次の日に、デミウルゴスとレエブンは、30人の護衛と共に王都を出発した。
デミウルゴスとレエブンは、高価な馬車に乗っている。
「ゴウン殿は、八本指の情報の収集もされていたのですね。本来であれば、国の上役がしなくてはいけない事を・・・心から感謝申し上げます」
デミウルゴスは、笑顔で話し始めた。
「お礼など・・・私がした事は、情報収集だけですよ。八本指と戦った冒険者達の方が立派ですよ」
デミウルゴスは、カルカが好む人物像を演じながら過ごした。
デミウルゴスとレエブンは、8日後に聖王国の首都のホバンスに到着した。
デミウルゴス達は、王城で2時間程待機をしてから聖王国の上層部と面会をした。
面会室には、デミウルゴスとレエブンとカルカとレメディオス・カストディオと6人の貴族が居る。
デミウルゴスは、簡単な自己紹介をしてからヤルダバオトの情報を報告した。
「王国と聖王国の国境にある森で、成人男性の2倍程の大きさの悪魔達が木々の伐採をしていたのですね?」
デミウルゴスは、真剣な表情で返事をした。
貴族達は、自分が考えている事を話し始めた。
「聖王女様。国境付近に兵士を派遣して調査をしましょう。ヤルダバオトは、アインズ・ウール・ゴウン殿が撃退して弱っている状態なので、発見できたらとどめを刺す事も可能ではないでしょうか?」
「国境に潜んでいるとは限らない・・・それに、ヤルダバオトが清らかな乙女を殺害する事で強力な力を手に入れる事の方が問題では?もしも、第六位階魔法を超える魔法が使えるようになったら・・・誰も止められなくなりますぞ」
貴族達は、様々な発言をしていったが、皆はある事が気になっていた。
「ゴウン殿は、悪魔達の会話をどの様にして、聞いたのですかな?近づけば気付かれると思うのですが?」
貴族が質問したので、デミウルゴスは説明をした。
「皆様を信頼して、私の能力を明かしましょう。他言無用でお願いします。今から私のオリジナル魔法を使用します」
デミウルゴスは、透明になれるマジックアイテムを他の人に分からないように使用した。
「ほう・・・透明になれるのですか」
「透明になれるだけなら、私の知人の冒険者でもできますよ」
貴族達は、特に驚く事はなかった。
『私の魔法は、透明になれるだけではありませんよ。今からレエブン侯の姿に変身をします。透明化を、解きますね』
デミウルゴスが、透明化を解くとレエブンの姿になっていた。
「えっ!?」
「凄い!?」
「本当に、魔法なのですか!?服装まで!?」
デミウルゴスは、笑顔で話し始めた。
「私のオリジナルの魔法です。欠点は、声を似せる事ができないのと、私が直接見た人物にしか変身ができない事です」
デミウルゴスは、マジックアイテムを他の人に分からないように操作して変身を解いた。
「悪魔に変身して、情報を得たのですね!」
会議の出席者は、デミウルゴスの実力を認めた。
「ヤルダバオトが、清らかな乙女を殺害するのを阻止しないといけませんな」
「だが、ヤルダバオトは、聖王国を狙う動機はない。元はと言えば、王国の貴族がヤルダバオトの宝に触れた事が原因だ・・・王国の問題だと思いますが?」
「国境とはいえ森の資源が奪われています。これは、我が国の損失です」
会議の参加者達は、レエブンの方を見た。
レエブンは、謝罪の言葉と王国はアインズと一緒にヤルダバオトと戦う為に全力を尽くす事を伝えた。ヤルダバオトや配下の悪魔達が行った悪行に対する弁償の話は、権限がないので話せなかった。
カルカは、レエブンの話を聞いてから貴族達に命令をした。
「ヤルダバオトが、強力な力を得る為に聖王国の王族か貴族の令嬢の命を狙う可能性もありますので、警備を強化するように該当する者達に伝えて下さい。また、国境付近で悪魔達が他の活動をしている可能性もありますので、往来する商人等に注意喚起をお願いします」
貴族達は、返事をした。
「レエブン侯とゴウン殿は、国王のランポッサⅢ世殿とアインズ・ウール・ゴウン殿に国書をしたためますので、しばらくお待ち下さい」
デミウルゴスとレエブンは、返事をしてからカルカが部屋を出るのを見送った。
2時間後に、デミウルゴスとレエブンは、応接間に呼び出されて、カルカから国書を受け取った。
国王は、デミウルゴス達が王都に帰ってきた翌日に会議を開いた。
会議室には、アインズとデミウルゴスと国王とザナックとレエブンが居る。
国王とアインズは、国書を受け取った。
国王の国書には、聖王国の王族と貴族の令嬢達の護衛を強化する事と国境付近の悪魔達の警戒をする事が書いてあった。
アインズの国書には、人類未到達領域の第7位階魔法を使用できる事への称賛の言葉が綴られていた。
アインズは、事前に国書の内容をデミウルゴスから聞いていた。
「聖王国は、ヤルダバオトの警戒をしてくれるようだな」
レエブンは、少し暗い表情で話し始めた。
「警戒はしてくれるのですが・・・ヤルダバオトが王国に表れるきっかけになった事件は、王国の貴族が起こしたので被害が大きくなると賠償の請求をされる可能性もあります」
国王は、ザナックの方を見て話し始めた。
「ザナックなら、どのように対応する?」
「はい。我が国の財政は、戦争や八本指の犯罪の被害の補償やヤルダバオト対策の令嬢の護衛と王都の防衛強化の費用等で余裕はありません。もしも、請求された場合は金貨ではなく1年間の期限付きで聖王国からの輸入品を定価より割高で国が購入する等の条約を提案します。期限付きの条約なので、貴族の説得は簡単だと思います」
「ザナックが、中心になって法案の準備をせよ。ヤルダバオトが周辺諸国で破壊工作を行った場合は、被害に遭った国から賠償の請求がくる可能性もある・・・ヤルダバオトの件は、王国の貴族が原因なのは事実だからな」
ザナックは、真剣な表情で返事をした。
国王は、アインズの方を見た。
「ゴウン殿。王都周辺に、12軒の見張り小屋を建設しました。弓の訓練を受けた10人前後の戦士と冒険者を、交代で常駐させています」
アインズは、頷いてから話し始めた。
「分かりました。それとは別に伝えたい事があります。昨日。私の事を、皇帝陛下の相談役に任命したいと国書が届きました」
国王とザナックとレエブンは、お祝いの言葉を伝えたが内心は複雑な心境だった。
「3週間後に、任命式があるので帝都に向かわないといけません。私が王都に居ない間にヤルダバオトが表れたら、このマジックアイテムの笛を吹いて下さい。私は、転移で王都の屋敷に移動します」
会議は、1時間後に解散になった。
アルベドは、ナザリックの控え室で休憩していた。
「アインズ様が、3週間後に皇帝の相談役に就任する!その翌日に・・・アインズ様と結婚♪」
アルベドは、アインズが皇帝の相談役の地位に就く事を心の底から喜んだ。
だが、内心では王族と同等の地位や皇帝の相談役よりも、アインズに王になって欲しかった。
だが、アルベドはアインズが自分よりもはるかに優れた人物だと思っているので、世界を裏から操る事に深い考えがあるのだと思っている。
「ウェディングドレスの準備は、大丈夫だから・・・」
アルベドは、休憩後に結婚式の準備をセバス達と一緒に行った。
カルカは、レメディオスと執務室で打ち合わせをしていた。
「カルカ様。ヤルダバオトが狙う清らかな乙女は、カルカ様の可能性が高いと思われます!」
その可能性については、カルカも考えていた。
「その可能性もありますが、王国のラナー王女や貴族でありアダマンタイトの冒険者であるアインドラ殿の可能性もあります」
聖王国は、他国の情報収集は消極的なので、ラキュースがカルと婚約している情報は知らない。
レメディオスは、カルカが聖王国で一番の清らかな乙女であると力説した。
カルカは20代半ばの独身で、普段は表に出さないが非常に強い結婚願望を持っている。
カルカは、内心では「私という人間を愛してくれるお婿さんを!」と思っている。
「分かりました。護衛を2倍に増やす事を認めます」
レメディオスは、書類を作成すると伝えた後にお辞儀をしてから執務室を出て行った。
カルカは、第七位階魔法を使用するアインズに興味が湧いていた。
カルカは、第四位階魔法を使用できるマジックキャスターでもあるので、第七位階魔法が人類未到達領域の人智を超えた魔法だと知っている。
「人類未到達領域と言われる第七位階魔法・・・想像もできない」
それと同時に、第六位階魔法を使用しているヤルダバオトの脅威も感じている。
2週間後に、アインズとアルベドとユリは、50人の王国の戦士の護衛と一緒に帝都に到着してから皇帝とフールーダ・パラダインと面会した。
レイナース・ロックブルズは退職して、セバス達と一緒にナザリックの意識改革の準備を始めている。
「皇帝陛下。この度は、皇帝陛下の相談役に任命して頂きありがとうございます。相談役として、最善を尽くします」
皇帝は、アインズに対して敬意をもって接した。
フールーダは、魔法の話しをしてアインズを少し困らせた。
「1週間後の任命式まで、ゆっくりと過ごしてくれ」
皇帝は、相談役の役目をヤルダバオトのような強力な敵が表れた時に相談する事と定めた。
皇帝は、アインズの事を縛るよりも帝国が危機的状態になった時に頼る事に決めた。
アインズは、皇帝にもマジックアイテムの笛を渡した。
1週間後の任命式は、帝国の殆どの貴族が参加した。
アインズとアルベドは、任命式の翌日にナザリックで結婚式を挙げた。
結婚式の司会はセバスが務めて、余興としてアウラとマーレのダンスやプレアデスによる楽器演奏等が披露された。
「それでは、アインズ様とアルベド様に、入籍の証明書にサインをして頂きます」
アインズとアルベドが、サインをするとナザリックの殆どの者達は拍手で喜びを表現した。
アインズとアルベドは、結婚式の最後に誓いの口づけをしてから馬車に乗って寝室に向かった。
寝室には、アインズとアルベドしか居ない。
アルベドは、ウェディングドレスを着ている。
アインズはベッドの横で、アルベドに話しかけた。
「アルベドに、伝えなくてはいけない事がある」
「はい」
アルベドは、真剣な表情で聞いた。
「私は・・・私には、苦手な分野がある」
「アインズ様に、苦手な分野があるのですか!?」
アルベドは、アインズに苦手な分野がある事に驚いたが、夫婦になったので伝えてくれるのだと思った。
「そうだ・・・私は、性に関しては経験と知識不足なのだ」
「そうだったのですか!?」
「そうだ。なので・・・アルベドを満足させてあげる事ができるのか自信がない」
「満足だなんて!?アインズ様と一緒に居るだけで、私は幸せです!」
アインズは、アルベドの手を取ってから話し始めた。
「ありがとう。アルベド」
「はい」
アルベドは、シャルティアとの約束を果たす事にした。
「アインズ様。これからお伝えする事は、シャルティアとの約束なのですが・・・王子が産まれる確率が僅かに上がる方法を、結婚式が終わった後に伝えると・・・隠していて申し訳ありません」
アルベドは、頭を下げた。
「構わないとも・・・あっ・・・その王子が産まれる確率が上がる方法を教えてもらってもいいかな?」
アインズは、性の知識に対する質問なので照れながら話した。
「はい♪お互いの気持ちを高め合ってからすると王子が、産まれる確率が僅かに上がるそうです♪」
アルベドは、目を輝かせながら話した。
「そうか・・・それは、知らなかった」
アルベドは、興奮して呼吸が荒くなった。
「はぁ!はっぁ!はうっはっ!」
「アルベドよ。体調が悪いのなら、ペストーニャを呼ぶが?」
「体調は、万全です!はっ!はうっ!?」
アルベドは、ずっと我慢をしていたが、落ち着いて行動しないといけないと思って深呼吸をした。
「アインズ様。初めては・・・どのようにすれば良いでしょうか?優しい感じとか・・・激しい感じとか・・・」
「アルベドが、決めてくれ」
「私が決める・・・はぁ!はっぁ!激しい感じで、お願い致します!」
アルベドは、アインズをベッドに押し倒した。
「えっ?」
一瞬の出来事だったので、アインズは何もできなかった。
「アインズ様!もう!限界だったんです!?」
アルベドは、この時をずっと待っていた。
アルベドが、アインズの服を脱がしたら人間の2倍はある勃起した状態のペニスが見えた。
「何て立派な!?」
アルベドは、ペニスを見て更に興奮をした。
アインズは、ペニスを見られて恥ずかしい気持ちになった。
「あっ」
アルベドは、アインズのペニスをマンコに挿入した。
「あっ♪」
アルベドは、幸せに包まれた。
「おっ」
アインズは、アンデッドだがペニスの刺激だけは伝わる特殊な状態だった。
「でっ!出でる!?」
「あん♪あぁ♪」
アインズが、射精を3回したら勃起しなくなった。
「アインズ様。お体の方は大丈夫でしょうか?」
アルベドは、暴走した事を反省した。
「問題はないぞ」
2人は、楽しく語り合った。
次の日にアインズのペニスが復活したので、アルベドは喜んだ後に、アインズをベッドに押し倒した。
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