ラキュースの部屋を覗く 作:カール
原作の6巻までのネタバレを含みますので注意をお願い致します。また、オリジナル展開ですので、原作との矛盾があります。
カルは、ラキュースから八本指との戦いが近い事を聞いた。
(ラキュース様が、死ぬかもしれない戦いに行く・・・俺に何か出来る事はあるのか・・・!あっ!?)
カルは、ある事を思い付いて、エ・ランテルに向かった。
2日後、黄金の輝き亭では、アダマンタイト冒険者のモモンが資金不足に焦っていた。
モモンは、手持ちの金貨を見ながらため息をついた。
「金がないなぁ~。冒険者としての稼ぎはあるけど、王都で借りてる屋敷の家賃や黄金の輝き亭の宿泊費・・・色々あるからなぁ~」
モモンは、部屋のドアがノックされたので金貨をしまった。
「どうしたナーベ?」
「はっ!モモンさーんに、冒険者組合からの使いが来ました」
「内容は?」
「はっ!王都からカトンボが、依頼に来たそうです。何でも、かなりの金額を出しての依頼だそうで、モモンさんに確認をお願いしたいそうです」
(マジか!?冒険者組合が、かなりの金額と言っているなら相当だな!?)
「分かった。行くぞナーベ!」
「はっ!」
2人は、冒険者組合に向かった。
モモンは、冒険者組合の応接室で依頼人のカルと話をした。
ナーベは、依頼の内容が漏れないように、部屋の外で警戒をしている。
「なるほど、通常のアダマンタイト冒険者の依頼料の10倍を出すので、八本指の六腕を殺害して欲しいと・・・」
「はい!」
(八本指・・・確か、王国の裏社会を牛耳る組織だったよな。八本指の重要拠点や戦力は、分かってないんだよなぁ~)
カルは、モモンが悩んでいるのは当然だと思った。
八本指は、王国で最大の地下組織で貴族の一部と手を組んでいて、構成員が犯罪を犯して捕まってもすぐに釈放されると聞いていた。
「やはり・・・難しいでしょうか?」
カルは、半分諦めていた。
「1つだけ、お聞きしても宜しいですか?」
「はい!どうぞ!」
カルは、この質問で引き受けてくれるかが決まると思った。
「六腕に何か恨みでもあるのですか?」
「ありません・・・。恋人の・・・アダマンタイト冒険者のラキュースさんが、八本指と戦う可能性が高いのです」
(えっ!?恋人がアダマンタイトの冒険者なの?何で、俺に依頼するの?あっ!なるほどねぇ~)
「恋人を危険から遠ざける為ですか?」
「いえ。違います。ラキュースさん・・・アインドラさんを、変えてしまった事に対する償いです」
「変えた?」
カルは、依頼の内容が命懸けだったので、正直に話す事を決めた。
「催眠の・・・マジックアイテムが、ありまして・・・」
カルは、全てを正直に話した。カルの苦しみは、少しずつ減っていった。
カルは、抱え込んでいた全てを吐き出して罪の意識から死を考えた。
「モモン様・・・すいません、こんな話を・・・最低な事をした自分ですが、アインドラさんの役に立ちたいんです。事がすんだら、命をっ」
モモンは、アインズの姿になって、カルの記憶の催眠に関する部分を消した。
そして、カルが持っていた催眠の杖を、ナザリックに転移して自分の部屋に保管した。
アインズは、アルベドの事を思い出した。
(ロールは、俺と同じ事をしたんだな・・・アルベドの事を真剣に考える時がきたのかもしれないな・・・)
アインズは、アルベドにメッセージを送る。
『アルベドよ。今。大丈夫か?』
『はい!アインズ様!大丈夫です!何なりとお申し付けください!アインズ様!』
アルベドは、アインズの声が聞けて興奮していた。
『カル・ロールという、王国で有名なロール商会の跡取り息子を、アインズ・ウール・ゴウンの名の下に保護する事にした』
『アインズ様の決定に異論はございません!そのカル・ロールという男は、アインズ様に何か特別な事をしたのでしょうか?』
アインズは、報連相の大切さを伝えているので、嘘を伝えるわけにはいかなかった。
『ロールという男は、ある事をしてしまって、とても後悔をしていた。その話を、私に正直に話してくれた。だが、死ぬ覚悟をしていたので、私がロールの記憶の一部を消した』
『アインズ様。過去の過ちを正直に、話しただけですか?』
『あぁ・・・そうだ。その過ちを聞いて・・・私は、ある事を決意した。今からやる、大規模作戦が終わったら・・・』
アインズは、勇気を振り絞って伝えた。
『2人だけで、話をしよう。アルベドよ。護衛もなしで2人だけだ。大事な事を伝えたい』
『アインズ様と2人きりで!大事な事を!大事な事を!』
アルベドは、興奮していた。
アルベドは、メッセージを終えてから3分程興奮して我を忘れていた。
「落ち着かないと、皆にメッセージを送ってと♪」
アルベドは、次々にメッセージを送って、カル・ロールの保護と大規模作戦が予定されている事を連絡した。
10分程で連絡が終わって、念の為にナーベにメッセージを送った。
『ナーベ』
『はい!アルベド様!』
『もう聞いていると思うけど、カル・ロールという人間を保護する事が決まったわ』
『カル・ロール?あのカトンボですね。今は、メッセージを使う為に少し離れた所にっ!?』
ナーベの、声が途中で切れた。
『何?』
『アルベド様!カトンボが、荷馬車の積み荷が落ちてきて頭を打ちました!』
『はぁっ!?』
カルは、神殿に運ばれた。
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