※この作品はR-18です。

蒼炎のハルファス   作:ガンダムラザーニャ

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ヒースノーランドさんからのリクエストで、Fateのネロの話を書かせていただきました。


暴君の魂を持つ少女

「…」

 

「なぁ奏者よ」

 

「何だよ」

 

「余に構え」

 

「悪いが今は書類がかまってちゃんなんだ。

 

後にしろよ」

 

「むぅ…!」

 

当主として書類の仕事をしてる隣で、尊大な態度の少女にそう言われる。

 

納得のいかない様子の少女が、後ろから抱きついてきた。

 

「おい」

 

「ふん、そなたが余に構わない限り、余も離れぬからな!」

 

「……はぁ、わかった」

 

俺は書類を横にどけると、少女を抱きとめた。

 

「ふふん!ようやく余に構う気になったか!」

 

「はいはい」

 

「むー!その態度はなんだ!もっとこう……あるだろう?」

 

「あーはいはい、かわいいよ」

 

「そうであろう?やはり奏者はわかっておるな!」

 

少女は嬉しそうに笑うと、さらに強く抱きついてきた。

 

このかまってちゃんはネロ、ネロ・クラウディウス。

 

正確にはかの暴君にして古代ローマ5代目皇帝、ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクスの魂を受け継ぐ少女だがな。

 

自分のことを何でもできる万能の天才と自称し、事実として大抵の事は出来る。

 

ただ、歌に関しては無自覚で質の悪い音痴だった。

 

それも兵器レベルで、だ。

 

与えた駒は騎士で、使う武器の大剣は自ら造り上げたもの、らしい。

 

こいつと初めて会ったのは、俺の町で暴れていた英雄派のテロリストどもからの勧誘を断り、その報復として襲われていた時だった。

 

俺はこいつを助けたんだが、その時に俺の見た目があまりにも美しい美青年だとかで、眷属にしてくれないかと迫ってきた。

 

まあ、もちろん最初は断ったが、俺の眷属に大勢の美少女がいるからと、何が何でも眷属にしてもらうぞと迫られたことにより、根負けした俺はネロを眷属にした。

 

それからというもの、俺のことを奏者と呼ぶようになり、劇が好きなのか、屋敷の一室を劇場に改装したり、俺の眷属を集めてアイドルユニットを結成させたりと、やりたい放題だ。

 

おまけに美少年とか美青年だけでなく、女ながら美少女も好きと、両刀使いだ。

 

まあ、俺も楽しんでるからいいんだけどな。

 

それに、眷属にした影響か、こいつは強い。

 

ナルシストでかまってちゃんだが、剣の腕も悪くない。

 

その刃に纏う、本人曰く情熱の炎を纏ったそれは陽炎を生み、あらゆる物を切り裂き、焼き尽くす。

 

更に、僧侶の駒を埋め込んだ訳ではないのに、その想像力を魔力に込めて、その場で即席だが劇場を作り出してしまう。

 

しかもそこに巻き込んだ敵を弱体化させることも可能だ。

 

「奏者よ、余の頭を撫でるがいいぞ!」

 

「はいはい」

 

俺は言われるがままに頭を撫でる。

 

すると、もっと撫でろとねだるように頭を押し付けてきた。

 

「ふふふ……幸せであるなぁ……」

 

俺の膝の上で寝転んでいるネロは、蕩けきった笑みを浮かべる。

 

正直言ってかわいいなこいつ。

 

そう思いながら頭を撫で続けていたら、ネロが聞いてきた。

 

「なぁ奏者よ」

 

「何だよ」

 

「今夜、そなたは暇か?」

 

「まぁ、後は寝るだけだしな」

 

「う、うむ…、そうか。

 

いや、そうであるならば、それで良い。

 

それならば、余の相手をするがいい。

 

部屋で待っているからな」

 

「はいはい、わかったわかった」

 

俺は苦笑しながらも了承した。

 

そんな俺の様子に、ネロは不満そうに頬を膨らます。

 

「むー、奏者よ!その返事はなんだ!」

 

「いやだってお前……俺が断ると思うのか?」

 

「……そ、それは……」

 

ネロは恥ずかしそうに俯くと、小さく呟いた。

 

「……思わぬが……その……やはり男であるそなたから求めて欲しいというかなんというか……」

 

「はぁ……、わかった。

 

じゃあ、今夜に余の部屋に来るのだぞ?」

 

「ああ」

 

俺がそう言うと、ネロは嬉しそうに笑った。

 

「うむ!では、待っているからな!」

 

そう言って、ネロは去っていった。

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