シーズン2はいつか書きたいですね(構想だけでいまだ形にはできていませんが 2024/07/26現在)
序文(雄が雌との性交渉を得るまでのメカニズムについてのコラム)/ 子供の日の後の話
「序文」
雄が自然界でメスを獲得するには、種族的特徴としての魅力を高めるか、力づくでメスとの性交渉権を獲得すること(他にも生存戦略はあるが今は省略とする)。
争いに敗れた弱者は次代を残せず、消えていく。
文明界においてはちがう。恋人として文明的な交際を経るのは基本だが、そうでないものもいる。
懇願、
究極的には二択である。
言葉か力づくなのだ。
文明の内側では、言葉が増えた分、制約のほうが多い。
また、雌と一時的に性交渉したとしても、その後は牢獄という会う機会すら失われる場所に移動させられる。
正し、これらは一対一においてである。
別の場合もある。そのうちの一つは――。
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「子供の日の後の話」
山田原家の父が与市をぶん殴ったのは、五月七日のことであった。
旅行から変えるなり、シクシクと泣いている愛娘(楓)を問い詰め――スポーツ刈りの頭、年の位は年端もいかない少年、身長――特徴から与市を見つけて、ぶん殴ったのだ。
さて、山田原家はこの村――
閉鎖的な村ゆえの問題であろう。
その上で、村が古くからある独自の因習「こどもの日」に従うならば、不問となる。
五月五日にこどもによって行われた行動は全て無かったこととなる。
ゆえに。
「与市君は、五月五日にある子供会でみんなと一緒にいたよ」
「な、何?」
山田原家の父は酷く狼狽した。
娘の話では間違いなく顔見知りである与市の犯行だ。
だが、目の前の人物、学校の教頭は与市のアリバイを主張する。
「ヨイチは一緒にサッカーしてたよ」「ヨイチは――を泣かさせたし、よく覚えている。アイツひどいんだぜ」
「ど、どういうことだ?」
「あ――……こう、証言する人も多いですし、真犯人は他にいるのでしょう。すいませんが、ひとまずは鉾を収めて」
「ふ、ふざけるな?! 間違いなく、ヨイチという奴のせいなんだぞ?!」
派出所の警察官を交えての聞き回りをしてみたが、結局与市のアリバイを崩せずに終わる。
父は村全体に感じる気味の悪さと不信感、娘が酷いせいにあったこともあり、家庭内は荒れる。
また、事態は気づかずに進行する。
楓のお腹の中にある生命は母体に気づかせぬまま、すくすくと育ちつつある。
* * *
日付:五月中旬 時間帯:昼頃 場所:魅御守村内-与市の家-与市の部屋
一般的な木造建築二階建ての一軒家。太陽は最も高い位置に移動しつつあった。
部屋の床は畳、部屋の中にベッド、勉強机や本棚(少年漫画が置いてある)、木製の衣装箪笥、小さなテレビ、最新機器より何世代か前のゲーム機が置いてある。ごく一般的な少年の自室と言えよう。
室内にいるのは二人の姿。少年と年が離れた青年。
少年の方は黒髪の頭をスポーツ刈りにしており、身長は140後半程度で、干支が一周するか程度の齢にしか視えない。
少年の名は与市。少年――与市は、彼の兄貴分である青年――
春明の外面を見るに年齢は十代後半から二十歳に見え、身長は170から半ばといった所で、髪は茶髪に染め上げられ、髪は短く、さらには襟首を剃り上げており、首から金のオシャレなネックレスを下げていた。
軽薄そうな顔付きから与えられる印象はまさにチャラ男であった。
春明が「こどもの日」の因習の裏口たる部分を教えた張本人でもある(他にもエロ知識やエロ漫画を伝授されたエロ師匠である)。
「つーわけで、お前は五月五日にやったことだが、お
「おとがめなしって?」
「何もなかった、ってこと」
「本当!?」
「本当だ」
与市は目を輝かせながら、時々痛そうに頬を擦る。
頬は痛々しく腫れ上がっている。
「ぶん殴られたのは我慢しろよ。それはお前のミスだ」
「痛かった!」
「痛いのはお前のミス」
「ちくしょう」
「つーか、スケベな女を探せって言ったのに、おめーは『新参の家』の女を狙うなんてなあ」
与市は春明から強く叱られ、ハッとなり、それから肩を落とす。
しゅんと落とし、落ち込む様子は子供らしいので、春明はため息をつく。
「だって楓ねーちゃんが好きだったから。好きな人とヤリてーじゃん」
今度は春明がハッとなる番だった。
子供のほうが真理に近いことをハッキリと言うものだ。
「そう言われるとそうなんだがな……まー、とにかく来年の五月五日までは我慢しろ。つーか、楓ねーちゃんに近づくな」
「えー?!」
今度は天地がひっくり返ったかのような大声が上がる。
周りに民家は少ないので近所迷惑にはならないので安心ではあるが、それぐらいによく響いた。
「話聞いてたか?!」
「いやだ! 会いたい! エッチしたい! 明日にでも会いたい!」駄々をこねる与市。
「あのなあ。五月五日だけはセーフなの。」
「なんでぇ?!」
「なんでって……」
春明にはそうなってるからとしか言えなかった。
「もっとエッチしたい!」
「……、……」
サッカーをもっとしたい、と言うような明るい声を出されても困り顔になるしかない。
出来ないものは出来ないのだ。
「エッチ禁止」指を指す春明。
「エーッ!!」
「楓ねーちゃんとは、な。他の女に告白しろ」
「だから、好きな人となら良いんじゃないの、春明にーちゃん?!」
(其れはその通りだが。お前は相手と思い合ってねーんだよ。一方通行だ)
色々と具体的に説明したいが、最終的に「エッチしたい」という結論に戻りそうなので、説明はやめる方針へと舵を切る。
「今度、お前がやったら、逮捕されちまうんだよ」
「え………、ケーサツ?」
「そう」頷く春明。
「う……うがー?! うがーーーー?!」
唸り始める与市であるが、唸った所でどうにもならない。無常。
「さっきから言ってるだろ。他の女探せ」
「うえー……他の女って……俺は、楓ねーちゃんがいいのに……」
「あのなあ」後頭部をポリポリと掻く春明。
「楓ねーちゃん……」
「別に楓ねーちゃんだけじゃねえかもしんねーぞ?」
「うん?」
少年もいつまでも駄目だということに抗えるわけではなく、希望を出されれば興味は湧く。
このくらいの子供は実に現金だ。
「エッチしてくれるかもしれない、スケベな女を他に探せ」
「えー」
しかし、労力がかかりそうな事を言われるとやる気が失せていく。
(どんだけ、楓にゾッコンだったんだよ)
余り覚えていないが、一度か二度は見たことのある楓の顔を思い出す。
ぼんやりとではあるが、可愛い部類……だった気がする。
春明は弟分にも女の味を知ってほしく、弟分に良かれと思って、五月五日の因習の裏技を教えたが、真面目に告白するなり、交際までの道のりを教えた方が良かったのでは?と考えるが、既に後の祭りである。
「とにかくスケベな女を探せ」「正し、大っぴらに頼むな」「お願いは最後の手段」
春明から軽いレクチャーを受けた与市は色々と悩んだが、渋々春明を解放した。
結局、彼に色々と聞いても最終的には「他の女」に行き着き、「楓ねーちゃん」は諦めないといけないからだ。
* * *
日付:五月下旬始め 時間帯:午前 場所:魅御守村内-学校-与市のクラスの教室
「はあ……」ため息をつく与市。
「でっけーため息」隣の席のクラスメイトが呟く。
「(セックスした奴とそうでない奴は違うんだ)ガキどもにはわからんのよ」
「んだとぉ?!」
「はあ……」
午前中の学校。梅雨が近づきつつある五月下旬。
教室の人数は田舎の学校の例に及ばず、少人数クラスで十六人。
同級生が能天気にひしめく中で、与市は真っ暗な気持ちを胸に抱えていた。
(はあ……楓ねーちゃん)
梅雨の時期ゆえのレイニーブルーならぬ、セックスレスブルー。
与市が楓に対して接近禁止ということで、事は収まっている。
もう二度と会えないような錯覚を覚えた少年は失意のドン底にいた。
気分は暗黒であった。
だが、どんなに気持ちは落ち込んでも、与市の股間は膨らむ。
「ジイ」もやり方を教えてもらったが、与市にはイマイチやる気ない。
(楓ねーちゃんの仲が一番だっての……)
「ハーイ、授業が入りマース」
このクラスを担任している外国人教師ジェシカがやってきた。
(もう、ジェシカ先生でいーか。身体エッチだし、顔は外国人で大人っぽいし)
ジェシカの着ているシャツを押し上げる豊満な胸を見つめる。
ジェシカ・エドワース。
年齢は二十六歳。金髪のセミロングをウェーブさせており、目は碧眼であり、身長は160前後。
顔はハーフ顔で、アメリカ育ちの日本に来ているアメリカ人。
学校として正式なやとわれではない上に、教師の免許もないが、ど田舎の緩さゆえに足りない教師の仕事を努めている。
この田舎に住んでいるとある老人の孫娘で、その愛嬌から村の一員として受け入れられつつある。
町内会のイベントを手伝ってもらった村内女性(52)――
「本当、良い子よ~~。ジェシカちゃん、きびきび働いて」
困っていた所を助けてもらった男性ならぬ――少年(8)――
「せんせー、迷子だったところをたすけてくれたー」
その辺でくだをまいていた男性(41)
「フヒヒ、ジェシカちゃんのケツ、デカ
閑話休題。
悩みにも乗ってくれるらしい。
与市の悩みも解決してくれるかもれしない。
よく考えたら与市的にジェシカは可愛い。おっぱいも大きい。良い匂いする(ような気がする)。
他の女性とのセックスの可能性が提示されると現金なものである。
与市は股間を膨らませながら、放課後を待つことにした。
* * *
日付:五月下旬始め 時間帯:夕方 場所:魅御守村内-学校-職員室
春明が授けたアドバイスの一つ、話をする時は「一対一」であること。
第三者がいると、ろくな事にならず、邪魔されること間違いが無いからだ――というのが春明の言葉である。
なので、与市はジェシカが一人になるまで待った。
しかし、職員室から中々、人がいなくなることがない。
残業があるのか、先生の何人かが作業している。
時間だけが経過していくが、ようやく好機が巡ってくる。
ジェシカが帰りそうになる。
なので、廊下に出て、しばらく廊下を歩いた所で、周りが誰もいないことを確認する。
ジェシカに声をかける。
「ジェシカ先生!」
「Oh、ヨイチー。どうしマシタかー?」
「好き!」
「? Ahー……先生も、ヨイチ君や皆のことはLoveデース」
「本当?」ラブは愛してる、好きという意味だと思い出す与市。
「イエース」親指を立ててサムズアップするジェシカ。
「ジェシカ先生、エッチさせて!」
「Ah~~~~~~……Ah-?」
何を言われたか分からなかったらしい。
まずジェシカは周りを見渡した。廊下に他の生徒の姿は無いし、近くの窓を見ても、様子を覗き込んでいる生徒もいない。
ジェシカは思考する。罰ゲームの可能性を除外する。
「ハーイ、ヨイチ。
「えー?!」
いきなり最後の伝家の宝刀を抜いて、やんわりと捌かれたものに、二の太刀など無いのだ。
春明が教えたのは、相談と称して、少しずつ誘導していき、最後に思い切って「お願い」をする流れなのだが、与市には理解できていなかったらしい。
「大人になったら、また来てくだサーイ」投げキッスをしてグッバーイ、と手を振りながら帰るジェシカ。
「ちょ、……ちょっとー(春明にーちゃん、話が違うんだけど?!)」
袖にされてしまった与市はそのままジェシカを追いかけて、声をかけたが、取り付く島もなく、第一回目の勧誘が終わる。
* * *
日付:五月下旬半ば 時間帯:夕方 場所:魅御守村内-与市の家-与市の部屋
「ブハハハハハ! ヒーっ、ヒッヒっ! ……ゲホゲホゲホ」
「笑いすぎ!」
「だって、お前……いきなり言ったら駄目だっつーの……!ハハハハハ!」
「ちくしょう! エッチしたいエッチしたいエッチしたい!」
「ヒー、ガキがいっちょまえにマセてやがる」
与市が部屋の中で大の字になって、だだっ子をする様は当に子供ではあるが、口から出る台詞というのは子供らしくないというアンバランスである。
教えた張本人という事実を棚に上げて、春明は与市の様子を肴にノンアルコールビールを飲んでいる。
春明は与市の話を聞くに悪くない人選であり、与市の女に対する嗅覚に才があるように思えた。
「しかし、ジェシカ先生か。良い人に目をつけたな。だが、アプローチが駄目だったな。今後は警戒されるぞ」
「ぐぅ~~~~~!」じたばたと大の字になったまま手と足を同時に動かす仕草をする与市。
自分が誤ったことをしたのを再度理解した与市だったが、時間は戻らないので、後悔と股間がいきり勃つばかりである。
「まっ、気軽に探せや。それまでは
「ぐぬぬぬ」
その後、春明は帰宅していった。春明がいなくなってもしばらく天井を見上げていた。
夜になる頃に夕飯を食べ、風呂に入り、風呂から出ても考えるのは、思い出すのは楓との肌を重ねた時間であった。
肌を重ねる至福感、女体に包まれる幸福感、雌を組み敷く支配感、絶頂に達した時の強烈な快感。余りにも鮮烈な成功体験。
少年少女における性交渉の悦楽は「毒」の方が強い。今後の成長に大きな歪みを与えかねない。
欲望はどんどんふくらむものである。
与市にとっての救いは、田舎に住んでいて、誰彼構わずという程の暴走はなく、若い女性に会う確率の方が少なかったことだ。
序文が300文字しか無かったので繋げています。
(ハーメルンでは1話において、1000文字以下は投稿不可なのですね)