※この作品はR-18です。

既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。   作:アルカミレス

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『ゴブリンコマンダー』

 隠れていた影から飛び出し、全力疾走。俺の移動力は3、一度に詰める事が出来る距離は30m。対し『ゴブリンコマンダー』が居る場所迄は35m、微妙に届かない。『ゴブリンコマンダー』が俺を視界に入れ、認識する。威嚇の為に叫んで来るが、魔王の言霊でも無ければドラゴンの咆哮でも無いただの叫びに一々萎縮する事は無い。

 少女から『魅了』が飛び『ゴブリンコマンダー』に少女の魔力が纏わりつく。最後の距離を詰める一歩を踏み込むと同時に『鑑定』を使用し『ゴブリンコマンダー』の情報を読み取る。

 

 人妖族『ゴブリンコマンダー』

 体力  80/80

 魔力  15/15

 技力  30/30

 物理攻撃 30+15

 物理防御 20

 魔法攻撃 3

 魔法防御 5

 速力   15

 移動力  5

 状態異常 無し

 特殊   『指揮Ⅰ』『再生Ⅰ』

 装備   『指揮官の剣』『再生の首輪』

 

 想像以上に厄介な物を装備している上に、少女の『魅了』が通らなかった。即座に技の使用を判断、『槌適性』の攻撃技『重撃』を開始。

 叫んでいた体勢から防御姿勢を取っている。俺の動きから速力差を読み回避不可と見て防御を選択したらしい、ゲームシステムの時『防御行動』は自身の防御力を2倍にして受ける物だった。そして、それは此方でも理屈は分からないが同じ。

 地面ごと叩き潰さんと全力で振り下ろしたウォーハンマーは『ゴブリンコマンダー』が防御の為に両手で振るった剣により少し威力を落としたが、そのまま剣をへし折り、振り下ろしの軌道上に有った『ゴブリンコマンダー』の左腕を砕き、更に左足も潰した。

 総攻撃力100に対して『ゴブリンコマンダー』は『防御行動』で防御力40、ダメージは60。残り耐久が20なら、このまま追撃を入れる事も視野に入れるべきか。

 そんな時、独特な発射音が聞こえた。『重撃』を使用した瞬間の硬直を取り巻きに狙われたのか、周囲の『ゴブリン』が動こうとしたのを牽制したらしい。しっかり何匹か胴体に風穴を空けている辺りが確かな成長を感じさせる。

 少女が『魅了』では無く射撃を選んだ事、態々自身の位置を知らせる様な動きをしたなら何かしらの意味が有るはず。そう信じて、少女が牽制した取り巻き側に跳ぶ。その直後、立っていた場所に炎が上がった。

 

「っ! 『ゴブリンウィザード』!!」

 

 魔法を使える『ゴブリン』の登場で思考を回す。『コマンダー』よりも優先すると決めていた『ウィザード』だが、今この場で『コマンダー』を排除して指揮を無効にする方が後々に有利な可能性も有る。何より『再生Ⅰ』により一分間で一割の耐久力回復が起こるのがとても面倒である。方針を変更して、一度距離が開いた『コマンダー』との距離を詰め直そうとした瞬間『コマンダー』が此方に背を向け全力で逃げた。付けた傷はそのまま、残った手と足で4足の獣の様な移動をする。移動力差からとても追い付けず、安全圏まで距離を取られてしまった。不覚。

 離れてしまった『コマンダー』は一旦放置、優先度一位の『ウィザード』を見やる。適当な作りの『木の杖』にボロボロの布切れを『ローブ』に見立てたその典型的な姿は、正直な話滑稽に映る。

 魔法使いとして生きる者達の装備は一つ一つが己の魔法攻撃力を上げるため、防具ですら武器の一部と拘る魔法狂い達の自慢だ。俺でも作れるが、正直な話素材が特殊な物揃いの為に依頼でも無いと作らないのが現状。教師の一人が冷やかしの為に依頼して来た時など、商品に散々ケチを付けてくれやがったものだ。しっかり金は受け取ったし、なんなら色まで付けて貰ったが。

 そんなホンモノ達を見慣れている身としては『ゴブリンウィザード』の真似事など出来の悪いコスプレレベルでしかない。

 炎の属性魔法を使用された時に一番厄介なのは火傷状態を誘発させる事だろう。魔法防御である程度防げる類では有るが、皮膚に当たった場合は常にその可能性に曝される。事前に話したように今は専用回復薬を用意してないので、火傷を負った場合かなり面倒になる。特に少女の場合耐久の最大値が低いので余計に。

 『ゴブリンウィザード』との距離はだいたい50m、俺の移動力で二呼吸分必要な距離だ。最低一発は魔法が飛んでくるだろう、炎魔法が皮膚を焼いたら以前と同じ処置をする羽目になりそうで憂鬱だが、自分が作った防具を信じるしか無い。

 浅く息を吸い、止める。相手を見据え、前傾姿勢で思い切り地を蹴る。俺を迎撃せんと『ウィザード』は魔法を展開する、炎魔法では無く土魔法の初歩である『石礫』の魔法。魔法攻撃力もスキルレベルも低いらしいそれは、5cm程の石が3個程度撃ち出される物だった。コレなら特に問題無い。

 行動選択『回避行動』、前進する勢いをそのままに飛んでくる石に横合いからそっと手を添える。直撃コースだった石はそのまま横に逸れ、同じ事を続けて3つ全てを俺の身体から逸らさせる。おっちゃんから習った『矢避け法』だか言う技法、物理的に触れられて更に動体視力が追い付くなら出来る回避法だ。間抜け面を曝す『ウィザード』を見て歯を剥き出しにして嗤う。

 30mを駆け抜け、更に次の一歩を踏み出す。残り約20m、確実に潰す。次の魔法を選定出来て居ないのか『ウィザード』は魔法の展開が出来て居ない今、最大のチャンスだ。

 俺の後ろに大きな気配を感じる。もう一匹の強化種の『ウォリアー』だろう、だが俺にお前の攻撃は届かない。独特な発射音が3回、その後に続く野太い悲痛な鳴き声。俺の背を守る射手を舐めるなよ。

 彼我の距離は残り2m、勢いのままウォーハンマーを振り上げ『鑑定』を掛ける。

 

 人妖族『ゴブリンウィザード』

 体力  40/40

 魔力  30/50

 技力  10/10

 物理攻撃 8

 物理防御 9+1

 魔法攻撃 15+5

 魔法防御 10

 速力   8

 移動力  2

 状態異常 無し

 特殊   『結界』

 装備   『粗雑な木の杖』『ボロボロな布』

 

 物理性能が低い、コレなら技無しでも一撃で済む。そう判断した瞬間、遠くから『ゴブリン』の鳴き声が聞こえる、その瞬間『ウィザード』が魔法を使用した。

 炎魔法の初級『爆発』、残りの魔力を一度に爆発させ高威力を生み出す駆け出し達の大物狩り(ジャイアント・キリング)用魔法。残っていた魔力の2倍+魔法攻撃がダメージになる切り札、今の『ウィザード』なら80に届く炎属性のそれ。

 瞬間、目前で白に近い色の爆炎が発生した。全身を炙る熱波、咄嗟に防御も出来ずに直撃した。背後から少女の悲鳴と、俺を嗤う様な『ゴブリン』共の鳴き声が聞こえる。目前の『ウィザード』は舌舐めずりをして、少女へ視線を向けた。

 

 まさか、この程度で死んだと思っているのか愚鈍な人妖風情が。

 

 皮膚が焼けた痛みを無視し、振り上げていたウォーハンマーを『ウィザード』の頭へ叩き付ける。『爆発』の熱で炙られたその鉄製部分は赤熱し、当たった箇所を焼く。ウォーハンマー自体の重さと振り下ろした勢いで『ウィザード』の首は潰れ、頭が胴体に鼻下まで埋まった。焼けて異臭を放つ頭からウォーハンマーを持ち上げれば『ウィザード』だったモノは力無く倒れた。

 煙を上げる身体を動かし、視線を『ウォリアー』へ向ける。俺のその動きに気圧されたのか、逃げ腰になっている。

 装備込で俺の魔法防御は40、ダメージは半分に減らしているし最大体力の一割ちょっとのダメージしか入っていない。布製装備が熱で溶けて肌に張り付いていたならまだしも、皮膚は焼けてはいるが精々が日焼けし過ぎた程度に赤くなった程度。

 丁度良い、少し回復しよう。俺は『ウォリアー』に手を向けて『エナジードレイン』を使う。魔力と体力を少し奪い、身体の痛みが少し薄れた。

 虚脱感で身動きを止めた『ウォリアー』の頭を、少女が『ロニセラ』で吹き飛ばす。頭部を破壊され即死した『ウォリアー』の死体は膝から崩れ落ちた。周囲を見渡せば『コマンダー』の取り巻きは一匹も残っていなかった、干物になった死体が散見する辺り少女は『エナジードレイン』で回復しつつ戦っていたのだろう。

 一歩踏み出す。『コマンダー』までの距離はだいたい80m、先程『ウィザード』と相対した距離より長い。3呼吸の距離を詰めて今度こそキメる。

 一呼吸目、30mを駆け抜ける最中『コマンダー』は鳴き声を上げ指示を出したようだ。残念ながら、お仲間は全滅しているので何も起こらないが。

 二呼吸目、更に30mを駆ける。『コマンダー』は必死になって逃げようとしている、一目散に逃げられたら俺では追い付けない。しかし、そこで『コマンダー』は動きを止めた。感じる少女の魔力、このタイミングで少女は『コマンダー』へ『魅了』を通した。

 三呼吸目、遂に間合いに入った。無防備で的が動かないのなら、技も要らない。80mを駆け抜けた勢いを全てウォーハンマーに伝え『コマンダー』に打ち下ろす。『コマンダー』の頭を思い切り地面へ打ち付け、ウォーハンマーの重さで押し潰す。飛び散る脳漿と頭蓋骨、広がる血臭。頭部を失った『コマンダー』の身体は数度痙攣を繰り返し、動きを止める。

 

「ふぅ……『ゴブリンコマンダー』とその1団、掃討完了だな」

 

 息を吐いたら煙が上がった、まるでギャグ漫画みたいな光景だ。

 

「ちょっと、大丈夫!? 痛いところは!?」

 

 立ち止まった俺に飛び付いて来た少女は、俺の身体を心配している様子だ。皮膚の赤さや毛先が燃えて縮れた髪等を確認する度に顔色が悪くなる。正直、そんなに焦る様な状態では無いのだが。

 

「ちょっと炙られただけで大した怪我は無いよ、傷薬を一本擦り込んだら終わりだ」

「そういう問題じゃない! いきなり爆発してびっくりしたんだから!!」

 

 何というか、小動物が心配で吠えてくるのと似た状態だ。安心させる為には一度身体を見せる方が良さそうだが、ダンジョン内で装備を脱ぐ訳にもいかない。それに、今日は少女を20階層より先に進ませるのが目的だ。俺の身体の事で中止には出来ない。

 

「まぁ、この層で特大の厄ネタは終わっただろうから探索を続けよう」

「何を」

「俺はコレでもお前よりレベル上なんだ、心配される程軟じゃ無い」

 

 探索を中止しかねない少女の言葉を止め、俺はレベルでは上である事実を盾に心配する事自体が間違いであると指摘する。

 少女は目尻に涙が浮かんで見えるが、無理矢理自分を納得させるように息を吐く。

 

「……分かった、取り敢えず一旦心配するのはやめる」

「それでいい、取り敢えずまた斥候を頼む。宝箱を見付けたら手は出さず、俺が鑑定するまで待ってくれ」

「はぁい……」

 

 少し気落ち気味に先行して歩き出す少女。だが。

 

「ちょい待ち、魔石その他の回収を先にしてからだ」

「そうだった!!」

 

 前回コレで厄介なモノを呼ぶと教えた事を思い出したのか、俺の声を聞いてそそくさと戻って来た。今回は『コマンダー』が落としたアクセサリー『再生の首輪』が結構な値段で売れる筈だし、『ウォリアー』と『ウィザード』が落とした素材で『ゴブリンキラー』が一本作れるのでこの時点では大黒字だろう。

 もっとも、少女と俺の装備のアップデートは無理だけど。

 

「回収忘れも無し、それじゃ今度こそ出発しよう!」

 

 俺の怪我については魔石回収中に頭から抜けたらしい、明るさを取り戻した声で出発を告げ先行して歩いていく。

 空元気、だろうか。変に気を回しすぎだろうと思うが、少女としては俺という存在はどんな立ち位置なのだろう。居候先の大家か、体の良い餌か……好きな男、か。

 

「ダンジョンの中で何を考えている。そんな余裕、有るはずが無いだろ」

 

 小さく呟いて少女の後を追う、まだ10階層以上先は有るのだから余計な事を考えている余裕は無い。少女はまだレベルが10台だし、物理がメインの低層階だと肉体的な弱さが問題になる。元から高い速力を上げて回避し易くする為のスキル構成は即効性が有る理由では無い、補える様に防具は限界まで拘ったが不安は残る。『ロニセラ』も少女が使う防具一式も原作には存在しない、俺が作ったオリジナルなのだ。『鑑定』で数字は分かっても何処まで彼女を助けられるかなんて、攻略情報も無い手探り状態。

 そんな不安を奥底に抑え込み、少女の後に続いて探索を続けていく。途中、何匹か『ゴブリン』を見掛けたがその度に少女が『エナジードレイン』を使用し回復しつつ殲滅して行く。そして。

 

「宝箱だな」

「宝箱ね」

 

 目の前には超豪華仕様の宝箱が鎮座していた。非常に希少な物が入っていたりするが、基本的に高レベルの『解錠』スキルが必要だったり『罠解除』が必要だったりと簡単に開けられないのが常の物だ。浅い層である今の9階層でもオリハルコンやその性能帯の装備が手に入る可能性が高いが、前回はコレを開けようとしてモンスターハウスに突入したので今回は見送ると事前に決めていた。決めていたのだが。

 

「おい待てこのアホ何を開けようとしてやがる」

 

 フラフラと宝箱に近付き開けようとする少女(アホ)の肩を掴み、進行を阻む。

 

「大丈夫だって、鍵とか罠が有るとは限らないし!」

「『鑑定』したら『罠宝箱』って出たんだが? 詳細は分からんが今回はスルーだ」

「モンスターハウスなら経験値いっぱいで強くなれるね、ヨシ!」

「ヨシじゃ無いが? コレが即死系のトラップだったらどうするつもりだ!」

「大丈夫! 私、運は良いから!!」

「確かに俺より高いがそういう問題じゃねぇ!!」

 

 グイグイ進もうとする少女と問答をしながら、腕に力を入れて止める。物理攻撃の数字は俺が高い故に抑えられているが、速力で振り払われたらどうしようもないので気付かれない事を祈る。

 

「離して! 私は強くなりたいの!!」

「それならボス撃破した方が経験値高いから安全に上げに行くぞ! 少なくとも次の階層と20階層の2体を狩れば1くらいレベル上がるだろ!!」

「いやぁ!!」

 

 ステータス差に物を言わせて少女を罠宝箱から遠ざけて行く、コイツこんなキャラだったっけ?

 ポツンと取り残される宝箱は何処か煤けて見える。この先『罠解除』取得したら挑んでやるからグレて『ミミック』にはなるなよと念を飛ばしながら、少女と道を戻る。

 

「うぅ、経験値ぃ……」

「まだ言うか……」

 

 少女と道を戻り、未練がましい彼女をせっついて階段を進む。

 

「もうちょっとでレベル上がりそうなのに……」

「この階層のボスは取り巻き連れてるし、そいつらから貰っとけ。モンスターハウスでも時間掛かるのに、サモンモンスター引いたらどうするつもりだ」

 

 宝箱の罠の一つであるサモンモンスターは召喚(サモン)と言うように、モンスターをその場に召喚する。この時に呼び出されるのはその階層に出て来る敵の上位種で、この階層なら『ゴブリン』の上位種だ。とは言う物の、呼び出されるのは基本その階層の平均レベル+15〜20の敵だ。そこそこ苦労して倒した『ゴブリンコマンダー』とは比較にならない敵が出て来る。何ならボスより強いのが出るのが常なので、安全マージンを取っていたパーティが罠に掛かって全滅とかざらだ。俺と少女は共にこの階層の平均レベルより上だが、流石に此処へ『ゴブリンパラディン』やら『ゴブリンジェネラル』等を呼び出されたら普通に死ぬ。何が悲しくて女が慰み者にされる光景を見なきゃならんのだ。

 

「本当に無理?」

「俺達が揃って30レベル前後なら大丈夫だろうが、今の状態じゃ特効装備でも持ってないと傷すら付けられるか分からん」

 

 モンスターはレベルが10を越えると途端にステータスが伸び、上位種に変化する。この世界ではそれを『昇華』と称し、ゲーム時代はクラスアップと呼んだ。一気にステータスが伸びるし攻撃手段も増えるのでソレまでの戦術から大きく変えなければならなくなり、耐えられてた壁役が一撃で瀕死になる光景などゲーム中何度見たか忘れる程に見慣れた光景だった。最終的に回避盾が主流になるのが壁役の流れで、それまでの壁役は揃って別の役割になっていった。

 

「で、この扉の先がボス部屋な訳だが」

 

 高さ5m、幅3m程の黒い石っぽい素材の扉が鎮座していた。扉越しからでもボスの威圧感を感じるが、最初のボスらしくそんなに強くは無い。

 

「状態は?」

「体力、魔力共に万全。技力はちょっと減ってるけど問題無し!」

「なら大丈夫だな」

「それで、アンタは技力どうなの?」

「『重撃』2回分減ってるが特に問題は無い」

「アンタのソレは生命線でしょ!? はぁ……ちょっと屈んで」

「え、どうしてだよ」

「いいから! 屈んで!!」

 

 やたらと強い語調で言われ、片膝を着いた。頬に手を添えられ、少女の唇が俺の唇と重なった。突然の口付けに目を見開く、少女の顔は真っ赤であり、瞼は強く瞑られている。

 そして、唇を通して温かい何かが送られてくる。身体を満たした熱は奥底から力を湧かせる。

 10秒程の触れ合い、少女から身を離す。突然の行動に思考が止まっているが、ステータスを確認した。減っていた技力が最大になっている、恐らく少女から送られた何かの影響だろう。

 

「『性魔術』の一つで『精気譲渡』ってのが増えてたの、コレで戦いがちょっとは楽になるでしょ?」

「え、なにそれ知らん」

 

 ゲーム『深く深い闇の先で』にはそんな技や魔法は無かった。一応、作中のテキストで性魔術を通して魔力を譲渡する描写は有るが戦闘やフィールドでそれを利用した回復など無かった。こういうところが面白いのだ、この世界は。

 

「つか、お前は技力どうなんだコレ」

「魔力を変換して精気にしてるから時間が経てば回復するわよ」  

「便利だな本当……」

「あ、戦闘中にするのは無理だからね!」

「誰もそこまで望んでねぇよ」

 

 戦闘中、敵の真ん前でそんな事してたら色んな意味で殺される。

 何となく、今のコイツが暴走したら下から搾られ上から送られの永久機関が完成しそうだなと恐ろしい想像が脳裏を過った。

 

「ま、リラックスしたところで」

「いきましょうか」

 

 二人で扉を押し開ける。

 広々とした円形の部屋の奥、『ゴブリンウォリアー』と『ゴブリンウィザード』を1匹ずつ侍らせて立つ軽鎧を纏い剣を握った一匹の『ゴブリン』

 10階層のボス『ゴブリンロード』がそこに居た。




誤字報告をくれる方、本当にありがとう御座います。
書き溜めも無く軽い見直しで投稿しているのでコレからも出るとは思いますが、ご協力して下さると幸いです。

主人公とヒロインの容姿ってしっかり書くべき?

  • 見せてみろよお前の癖。両方に要る。
  • 理想の男と女を妄想してるから要らネ。
  • どんな女がタイプだい?
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