※この作品はR-18です。

既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。   作:アルカミレス

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タチアイベント進行中
『看板娘』イベント継続中

アンケート実施中です、直感でお選びください。
終了は都市祭開始時とさせていただきます。


折り返しを越えた先に待つ洗礼

「結局、此奴の命は何で補われておったのかのう?」

 

 姿の消えた『ヤヌス』に向けて、四葩がそんな事を零す。正確なところは分からないが、予想は出来る。

 

「おそらくは背中に生えてた『結晶体』だろうな、大量の『精霊』種を内包しててそれで生命や魔力を補ってたんじゃないかな」

 

 エテルに助けられながら立ち上がり、四葩にそう予想を伝える。正確なところは『天使長』にでも聞かないと分からないが、要するに『不死の王』に近い事をやっていたのではないかと予想する。

 

「しかし、何故この様な姿を出したのでしょう。タタラ殿も知らなかったのですよね?」

「ああ、完全に初見だ」

 

 上層階で『精霊王』を一定数以上討伐したから、と言われたら納得する。ただ、それだけでこんなとんでもないボスを出すだろうか?

 まだ転生者()を排除する為に世界が用意したと言われた方が納得できる。

 

「さて、この宝箱だが……」

「ふむ、妾は『結晶体』を破壊していたタタラを推すがのう」

「私もですね、私は直接的な撃破へ貢献出来ませんでしたし」

 

 四葩とタチアがそう言ってくる、正直俺は鉱石砕いてた感覚しか無いのだが。

 

「それならトドメを刺したエテルに俺は譲りたい」

「……やだ」

 

 エテルは俺のピンチを見てからくっついて離れてくれない、涙目かつ涙声で断られてしまった。ついでに言うと、くっつかれてて宝箱を開けられないんだがな。

 

「すまないが、エテルをあやすからちょっと開けられないな。代わりに頼むぞ箱推し鬼」

「まったく仕方がないのうご馳走様です!」

「改めて、四葩殿のコレも大分アレですね?」

 

 興奮する四葩に宝箱を任せると、箱推し鬼しぐさを見せてタチアをドン引きさせている。まぁ、お前のドМしぐさも大概だったけどな?

 そして四葩が宝箱を開けると、中からは短剣が出て来る。

 

「……武器、では無いのう?」

 

 早速その短剣に『鑑定』を掛ける。

 

 装飾品『スォードシンボル』

 物理攻撃+10

 物理防御+10

 魔法攻撃+10 

 魔法防御+10

 

 大分強力な装飾品である、御守としての短剣故に武器としては使えないが、攻防共に10上がるのはかなり強い。

 

「四葩、それ装備するといいぞ?」

「ふむ……うむ、確かに今の妾としては相応しいか」

 

 俺の言葉に納得して、空いていた装飾品の枠としてその短剣を装備する。微々たる上昇量だが、四葩の火力を上げてマイナスに働く事は無い。

 

「さて、存在昇華の条件は皆満たした訳だが……」

「妾は先に言った通り、60階層攻略まではこのままにするつもりじゃ」

「はい、私も四葩殿と一緒です。それに、まだステータスも上げられますしね」

「……私もまだ」

 

 三人からは暫く足踏みしてもらう事に了承を得た。さて、では探索の続きに移るか。その前に戦闘後のスキルを其々確認した所、エテルの『剣適性』がランクアップを果たしてⅤに届いた。いや、早すぎねぇか?

 準備を終えてから階層を降りると、ダンジョンはまた姿を変えた。上層階で『オーク』種が主に出た11〜14階層に似た森林地帯、いや何方かと言うと熱帯雨林に似た雰囲気で視界が悪い。

 

『また大きく変わったのう?』

『湿気で蒸し暑いな、知ってたら身体を冷却出来る魔導具でも作れたんだが』

 

 ゲーム時代はこの階層のビジュアルを知っていたが、今世では初めてだ。流石に暑いから快適に過ごせる魔導具が欲しくなる。

 

『取り敢えず、進んでいくよ?』

『頼む、未知の領域だから慎重にな』

『分かってる』

 

 エテルが先行して進み、斥候としての力を全力で発揮する。どうも『聞き耳』スキルがかなり仕事しているらしく、曲がり角等の近くで耳を澄ませて敵の存在を確認しているらしい。本来は剣士としての才能に秀でたエテルが、コレだけ斥候として力を得るのは間違っているかもしれない。しかし、これはエテルが努力と実践で得た力だ。誰にも否定されたくないな。

 

『敵を発見……ちょっと判断し難いから来て』

 

 先に進むエテルからそんな『念話』が飛んできて、急いで合流する。角から先を見ると、敵の群れがいた。

 ただ、上層階では見ることの出来ない光景だ。

 

『あれは『ゴブリン』が『ゴーレム』を倒そうとしておるのかのう?』

『まぁ、仲間割れというか縄張り争いだろうな』

 

 複数の『ゴブリン』種が『ミスリルゴーレム』を囲んで攻撃している。しかし、防御力が高過ぎて『ミスリルゴーレム』に攻撃が通っていないのが見て取れる。何故諦めて撤退しないのか、それだけ縄張りが重要なのだろうか?

 

『どうしようか?』

『取り敢えず、『ミスリルゴーレム』は俺が殺るからエテル達は『ゴブリン』種の殲滅を頼む。四葩、敵に対して『鑑定』を使って弱点属性の確認をして共有を頼む』

『うむ、任されよう』

 

 方針を決定して、早速行動開始。そうしようとした時だ、俺達はすっかりタチアのユニークスキルの効果が頭からスッポ抜けていた。

 響く叫びとも怒声とも付かない鳴き声、それに伴い『ゴブリン』達が纏う魔力反応。

 

『なんじゃ、上に出てた『コマンダー』か?』

『いや、違う……もっと上の奴が居る!』

 

 そう、俺も上で戦い過ぎてて忘れていた。51階層を越えた先に出て来る『ゴブリン』種のレア種は上層階とは別物になる。『指揮官(コマンダー)』を越える『将軍(ジェネラル)』、或いは──

 

『早速出るか、『ゴブリンキング』!』

 

 王国(なわばり)を治める『(キング)』か。そして、『キング』の側に侍る体格の良い鎧を着た個体と『ゴブリン』らしからぬ知性の宿った目をしたローブを纏う個体。

 

『上層階の『ウォリアー』と『ウィザード』では無い?』

『正解だ、タチア。あれは『パラディン』と『ワイズマン』、上層階の『ウォリアー』と『ウィザード』の最上位個体だ』

 

 本来は『戦士(ウォリアー)』の上位個体は『騎士(ナイト)』だが、更にその上に『聖騎士(パラディン)』が居る。対して『魔術師(ウィザード)』の上位は『賢者(ワイズマン)』のみだ、しかし厄介さは『パラディン』を大きく越える。それらが王に率いられ、かつ王自身を守る近衛騎士と参謀として居るのはかなり面倒臭い。

 

『四葩、無茶を頼む』

『あの『王』を斬ればよいのじゃな?』

『ああ、『概念鑑定』を使って問答無用で頼む』

『任された。指揮を取る相手は流石に残せんか』

 

 俺の意図を汲んでくれる四葩に感謝しつつ、タチアに目を向ける。

 

『タチアは『ワイズマン』を頼む、四葩から弱点属性を聞いた上で『突撃』も使用してくれ』

『それ程、ですか。分かりました』

 

 魔法そのものは怖くないが、『ワイズマン』が居ると『キング』の指揮能力が上がる。此方と同じく戦術を練ってくるのは、素直に厄介だ。何より個体数は相手のほうが多いので、戦術を取られるとすり潰される可能性すら出る。

 

『エテルは『パラディン』を背後から殺ってくれ、その後は『ゴブリン』の群れを』

『分かったけど……タタラは?』

『俺は『ミスリルゴーレム』とその周囲を囲ってるのを片付ける』

 

 目視した限りだと、囲んでいるのはおそらく『ゴブリンソルジャー』だ。兵隊種とも言える此奴は、王の号令が下った時に戦闘力が跳ね上がる。開幕である程度は削りに掛からないと面倒過ぎるため、ある意味では俺向きなのだ。

 

『先ずは俺が『ミスリルゴーレム』に集ってる奴等へ向けて砲撃を叩き込む。そのまま向こうに向かって走るから、『キング』が俺に意識を向けたのを見計らって三人は『キング』とお付きの二匹を頼む』

 

 方針を決め、皆が頷いたのを見てから『黒煌』の砲撃シークエンスを起動する。最大ロックオン数の36は、あの場に居る対象を捉えきれてない。見えてないだけで40匹は集まっているようだ。

 なので、頭上での炸裂による風圧で押し潰す形を取る。砲弾の設定を終えて、射出。作戦を開始する。

 射出された弾頭は、ジェットエンジンの実験中に得たデータを元に液状魔石の燃焼効率を最適化した物だ。燃焼効率が減衰する手前、最大効率で空気と化合する一点で爆発するその弾頭は元の弾頭より5割増しの火力を誇る。そんな弾頭が、『ゴーレム』を中心とした『ゴブリン』達の上で炸裂する。

 

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−80判定188。命中判定。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−35=265。

 砲撃威力300−30=270。

 砲撃威力300−33=267。

 砲撃威力300−31=269。

 砲撃威力300−34=266。

 砲撃威力300−32=268。

 砲撃威力300−110=190

 

 頭の中に凄まじい量の情報が流れてくる。51階層を越えて強化されている筈の『ゴブリン』達はしかし、体力が250を越えていないのか一気に消し飛んだ。

 その中央に居た『ミスリルゴーレム』は一部の装甲が溶けているが健在で、俺は即座に頭に取り憑いて額の一文字を削る。

 即死判定と共に崩れ落ちる『ミスリルゴーレム』、『鑑定』こそしなかったが基礎ステータスが全て30は上がっているっぽい。

 加減しろ莫迦と言いたい、四葩でもダメージが半分近く減らされるってとんでもないぞ。

 倒した『ミスリルゴーレム』の居た場所で立ち竦む俺を見て、『キング』が怒声を上げる。両脇の『パラディン』と『ワイズマン』が反応するが、次の瞬間には『ワイズマン』が最高速度で『突撃』したタチアに貫かれ更には炎に巻かれた。炎属性付きの『バーストエッジ』まで乗せて確殺に持っていくか、殺意は高いが正直助かる。

 参謀を殺され、一瞬気を取られた『キング』を四葩が膾斬りにする。その身を包んでいた輝く防具の間を縫って、身体をバラバラにする四葩の強さに舌を巻く。『鑑定』はしてないが、アレ下手したらオリハルコンの装備だったぞ?

 そして、王を失い怒り狂って四葩を襲おうとした『パラディン』は背後に忍び寄ったエテルにより急所を断たれて即死する。うん、無法に過ぎないかあの3人?

 

『お疲れ様……簡単に倒してたな?』

 

 砲撃で纏めて消し飛ばした俺が言うのも何だが、確実に殺そうとする意思が強かったように見える。特にタチアが『ワイズマン』を殺すのを見せ付けて『キング』の意識を削ぎ、そこを四葩が切り捨てる事で『パラディン』の冷静さを無くさせ、意識が逸れた所をエテルが背後から殺す。流れるような連携だった。

 

『襲撃が上手く行ったから何とかなりました、正直『バーストエッジ』は必要無かったかも知れませんが回復手段が有るので惜しみませんでした』

 

 普通に答えてくるタチアに頼もしさを感じつつ、正直『鍔目返し』の突撃2連撃で終わってたのではと思わなくも無い。

 

『妾は『概念鑑定』の賜物じゃな、防具は硬そうじゃが帷子を着てない故に間を縫えばこの通りじゃ』

 

 技すら無しに殺しきれるのは軽く異常だが、まぁ今の四葩なら可能か。流石は虎熊家随一の戦闘力なだけはある。

 

『タタラ、はい』

 

 そして『パラディン』を殺したエテルはいつも通り、アビリティで奪った『パラディン』のアイテムを渡してくる。物は『小鬼の勲章』、一応レアアイテムだが換金用でクラフトにも使えなかった物だ。ゲーム時代では10万くらいで商会や好事家に売れたが、今世ではどうかな。

 

『この階層からは別の種族同士で縄張り争いが発生するのは覚えておいた方がよいのう』

『逆に、『キング』の一団の用心棒になってる『オークスレイヤー』とか『オーガグラップル』なんてのも有りそうだがな』

 

 ゲーム時代、下層階に出て来る『スレイヤー』と『グラップル』は『パラディン』や『ワイズマン』よりも遥かに強かった。

 基礎能力が違う上に、一部の特殊能力が強化されていて戦闘力がはね上がっていた。『キング』のバフの対象外ではあるが、『ソルジャー』に足留めされて気を逸らされるうちに近付かれると危うい。

 いっそ『ムゥ(たみ)』か『死霊王』が大量発生してくれればよいのだが、流石のタチアのスキルもそんな都合の良い事は起こしてくれそうに無い。

 

『ところで四葩、『キング』のステータスって見れたか?』

『分かっておるじゃろ、タタラ。『鑑定』から深く見るのじゃから確認はしてるのじゃ。上の『コマンダー』に基礎能力に50を足した上で体力が200増加ってところじゃな』

『四葩に任せなかったら殺せてなかったかもな……』

 

 防御無視確定会心でもないと苦戦する数値だな。尤も、肉体性能では『パラディン』の方が上なのだが。

 

『方針は今のまま続けよう、纏まってるなら俺が砲撃入れて弱らせる』

『可能ならタタラ殿が倒すべきでしょう、レベルを上げる必要が有るのですから』

 

 タチアに指摘され、更に他の2人からも視線を向けられる。確かに、俺はレベルを上げなきゃならない。存在昇華の条件がレベル上限に達していることなのだから、俺はレベルを60まで上げる必要が有る。そうしなければ、60階層のボスを倒したとしても直ぐに存在昇華が叶わない。適正にはもう少し下だが、ある程度は倒しておこう。

 まぁ、今の一戦で1レベルは上がっているのだが。流石に49体も倒したら溜まってた経験値も合わさって1レベルも上がるな。

 

『そうだ、タタラ。此処の部屋の端に鉱脈が有るっぽいよ』

『え、マジか。よく分かるな』

 

 51階層からは密林であるため、実は採掘ポイントが見つけ難い。それが簡単に有無だけでも分かるのはかなり凄いな。

 

『なんで分かったんだ?』

『うーん、音の反響かな?』

『おう、『聞き耳』スキルにそんな能力あんのか』

 

 音の反響から位置を割り出すとかソナーか何かか?

 エテルにだいたいの位置を聞いて探せば確かに鉱脈が見付かった、本当にすげぇなエテルの索敵能力。

 インベントリからピッケルを取り出し、『概念鑑定』を使いながら採掘を開始。オリハルコンを700gとアダマンタイトが200g採れて軽くビビる。そして、脳裏に響く『こんぷりーと』のアナウンス。ステータスを確認すれば案の定『採掘』がコンプリートしていた。さて、何を取得しようか?

 

『タタラ、どうしたの?』

『いや、採掘スキルがコンプリートしてな』

『え、おめでとう!』

 

 俺とエテルのやり取りが届いたのか、四葩とタチアも俺の近くに寄ってくる。

 

『タタラの採掘が最大になったのじゃな、次は何を取得するのじゃ?』

『攻撃力を上げるなら、タタラ殿も『突撃』を取得するのもいいかも知れませんね。または何か他の武器種の適性を取るか』

 

 タチアの意見に少し考える。攻撃系のスキルを取得するのも一つの手では有る、俺自身に戦闘系統の技が無いので『突撃』等の単純な攻撃スキルを取るのも良いだろう。だが、俺はこの先の探索での事を考えて別のスキルを取得する。

 

『いや、今回は『移動力上昇』を取るよ。正直、装備で増やしてても追い付くのが難しいしな』

 

 エテルとタチアがスキル込みで移動力が30を越えているので、まるで追い付けない、それに移動力が増えれば『忍び足』の経験値も増えるしな。

 

『ふむ、確かにタタラの移動力が増えるのも必要かのう』

『私もいいと思うよ』

『決めているなら私も尊重します』

 

 3人からも納得してもらい、『移動力上昇』スキルを取得する。コレで少しは移動が速くなるな。

 それから探索は続き、別の部屋でも『ゴブリンキング』や『パラディン』に『ワイズマン』更に『ソルジャー』と出くわしては殲滅して行く。途中でエテルの『剣適性』と四葩の『盗む』がコンプリートして、エテルは『鍔目返し』四葩は『性魔術』を取得した。遂に四葩まで取ってしまったかとも思うが、『手鞠花』が手元に無い場合の安全策でも有るからなコレは。

 そんなこんなで先に進むと、またも縄張り争い……というか一方的に襲われてるのが見付かった。

 

『あ、妖精さんが『ゴブリン』に襲われてる!?』

 

 タチアのスキルで『ボストロール』や『トロールチャンピオン』等が出現するかと思えば、最早お馴染みの『ムゥ(たみ)』が出現していて『キング』率いる一団に追われている。

 

『捕まった所を諸共奪うのがよかろうて』

『鈍臭いから囲まれて追い詰められてやんの、ウケる』

 

 好感情を持ってない四葩と俺の反応は冷ややかな物で、逆に可愛いモノ好きなエテルは慌てている。

 

『か、かわいそうだし助けてあげようよ!?』

『かわいそう?』

『何がだ?』

 

 エテルの焦った思念に対して、俺と四葩は完全に冷徹なそれだ。俺はエテルが奴等に抱き着くので不快、四葩は貧乳に価値無しと煽られたので不快。ほら、助ける理由が無い。

 

『むぅ、そんな事言うなら家に帰った後で子供になってタタラに無理やり処女奪わせるからね!?』

『なんだその意味不明な発想、はっきり言って滅茶苦茶怖いんだが!?』

 

 前に子供姿のエテルでは反応しないと言ったのだが、エテルは無理やり処女を奪わせると言った。つまり、肉体が逆行しても『性魔術』が使えるようになったと言う事だ……いつの間にそんな恐ろしい技能を手にしたんだ!?

 

『わ、分かった……助けに入るからやめてくれ』

『もし、どさくさに紛れて妖精さんを殺そうとしたらタタラを女の子にして処女を奪うから』

『本当に勘弁してくれ!?』

 

 なんでこんな恐ろしい脅しをしてくるんだよ、エテルの『性魔術』が本気で怖いよ!

 とは言え、俺に出来る事はそんなに多くない。状況から考えて砲撃の一種である『精密砲撃』を使用するしか無さそうだ。

 今までは無かったこの『精密砲撃』は、より細やかに敵を攻撃する為の砲撃である。上層階で『ハーピィー・クィーン』を相手に使った物の応用で一体に一発追尾弾を撃ち込む砲撃だ。新型弾頭を完成させた時に使用できるようになった物で、今回の状況に対してかなり有用な攻撃である。

 気は進まないながらも『黒煌』の砲撃シークエンスを起動し、モードを『精密砲撃』へ移行。バイザーからの情報で敵の数を把握、今回の敵は『ムゥ(たみ)』を除いて40匹と装弾数よりも多い。

 取り敢えず叩き込める36発の弾頭を射出し、即時に再装填して追加の4発を発射する。因みに、この再装填はインベントリ内の小たたら達が手作業で行ってたりする。

 天井近く迄上がった弾頭は、上空から対象になる『ソルジャー』に向けて高速で降り注ぐ。

 

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−43判定225。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−40判定228。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−41判定227。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−44判定224。命中判定。

 武器命中25+243−38判定240。命中判定。

 武器命中25+243−45判定223。命中判定。

 武器命中25+243−39判定239。命中判定。

 武器命中25+243−42判定226。命中判定。

 砲撃威力100−31=69。

 砲撃威力100−34=66。

 砲撃威力100−32=68。

 砲撃威力100−35=65。即死判定。

 砲撃威力100−30=70。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。

 砲撃威力100−34=66。即死判定。

 砲撃威力100−32=68。

 砲撃威力100−35=65。

 砲撃威力100−30=70。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。

 砲撃威力100−34=66。即死判定。

 砲撃威力100−32=68。即死判定。

 砲撃威力100−35=65。即死判定。

 砲撃威力100−30=70。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。

 砲撃威力100−34=66。

 砲撃威力100−32=68。

 砲撃威力100−35=65。

 砲撃威力100−30=70。即死判定。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。即死判定。

 砲撃威力100−34=66。

 砲撃威力100−32=68。

 砲撃威力100−35=65。即死判定。

 砲撃威力100−30=70。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。

 砲撃威力100−34=66。即死判定。

 砲撃威力100−32=68。即死判定。

 砲撃威力100−35=65。

 砲撃威力100−30=70。

 砲撃威力100−33=67。

 砲撃威力100−31=69。即死判定。

 砲撃威力100−34=66。

 砲撃威力100−32=68。即死判定。

 砲撃威力100−35=65。

 爆発威力200−31=169。

 爆発威力200−34=166。

 爆発威力200−32=168。

 爆発威力200−30=170。

 爆発威力200−33=167。

 爆発威力200−31=169。

 爆発威力200−32=168。

 爆発威力200−35=165。

 爆発威力200−30=170。

 爆発威力200−33=167。

 爆発威力200−31=169。

 爆発威力200−30=170。

 爆発威力200−33=167。

 爆発威力200−31=169。

 爆発威力200−34=166。

 爆発威力200−32=168。

 爆発威力200−35=165。

 爆発威力200−33=167。

 爆発威力200−34=166。

 爆発威力200−32=168。

 爆発威力100−30=170。

 爆発威力100−33=167。

 爆発威力100−31=169。

 爆発威力100−35=165。

 爆発威力100−30=170。

 爆発威力100−33=167。

 爆発威力100−34=166。

 爆発威力100−35=165。

 

 上空から『ソルジャー』に降り注いだ砲弾はその身に突き刺さり、体内で液状化魔石を引火。爆発するのではなく燃え上がった。更に頭上から降り注ぐという形質上、頭頂部等の急所を貫かれ即死する『ソルジャー』も存在しているようだ。

 しかし、この頭の中に流れる大量のアナウンスは何とかならないものか。延々と流されると発狂しそうだ。

 

『タタラ、流石!』

『まだ親玉と側近が残ってんぞ、そっちは殺ってくれよ?』

『はーい!』

 

 俺を褒めてくるエテルに後を任せると、軽妙な返事と共に『パラディン』の正面に立つ。アサシンスタイルが主なエテルが何をと思い、思わず駆け出しそうになる。

 エテルと相対した『パラディン』は目前に現れた極上の女体に対して下卑た表情を浮かべる。が、次の瞬間には惚けた表情になり脱力した。エテルお得意の魅了による強制的な隙を生ませる戦法だ。そうして反応出来ない『パラディン』の首に『鍔目返し』による二撃が入り、勢いよくその頭が宙へと飛ぶ。

 自身の相方である『パラディン』の死を目撃し、驚愕するも一瞬で立て直す『ワイズマン』は即座にエテルへ向けて魔法を放つ。炎属性単体中位魔法の『炎球』がエテルへ向かって飛ぶが、当のエテルはバレルロールで回避しながら『ワイズマン』へと接近。回転による遠心力を乗せた斬撃で『ワイズマン』の首を斬りつけて即死させている。

 そんな双璧の死を目撃した『キング』は、エテルに背を向けて全力で逃げている。が、エテルの1/6程の移動力では逃げれる筈もなく背後から斬られ即死した。

 うん、エテルが対人無理とか言ってたのが馬鹿らしくなる無双っぷりである。あまりにも自然に首を切ってて意味が分からん。

 

「もう大丈夫だよ、妖精さん!」

 

 明るい声で『ムゥ(たみ)』に語り掛けるエテルだが、対する『ムゥ(たみ)』は腰が抜ける程にビビってる。そりゃそうだわな、直前まで自分を襲ってた奴等を瞬殺した奴が笑顔で近付いて来るんだから。

 ガタガタ震えてる『ムゥ(たみ)』の反応を『ゴブリン』に襲われていたからだと思ったなのか、エテルは安心させようと『ムゥ(たみ)』を抱き締める。その豊か過ぎる爆乳に包まれ、感触に対してスケベな目をして抱き返す『ムゥ(たみ)』。

 うん、やっぱりあの河馬畜生は根絶やしにするべきだな。

 再び殺意が湧く中で、『ムゥ(たみ)』から身を離したエテル。そんなエテルの対して、『ムゥ(たみ)』は少し見詰めた後に袋を取り出す……袋?

 

「え、こんなにいっぱい……いいの?」

 

 袋の中身を確認したエテルが『ムゥ(たみ)』に確認すると、『ムゥ(たみ)』は何度も頷いた後にその場から走って去っていく。何なんだろうか、あの袋。

 

「ねぇ、タタラ凄いよ!」

 

 そう言って俺に袋を差し出してくるエテル、その中身は大量のステータスアップアイテム……なんじゃコリャ!?

 

「やっぱり、良いことはするものだね!」

「いや、これは……」

 

 内心複雑になりながら、いったん袋をインベントリにしまう。河馬の恩返しだろうか……そんな童話有ったか?

 

 その後は『ムゥ(たみ)』はおろか『死霊王』にも出会う事は中々無く、専ら『ゴブリン』種『オーク』種『オーガ』種『ゴーレム』種とばかり会敵しながら階層を降りた。集団に砲撃を撃ち込んでいた為に、俺のレベルも55になった。目標レベルは残り僅か、問題が無ければいいのだが。

 そんな時に先行していたエテルがやや焦った様子で敵の存在を伝えてきた、急いで近付き覗き込んでみれば部屋では『ムゥ(たみ)』が二匹『キング』の一団に襲われていた。いや、一匹は見慣れた青色だがもう片方はクリーム色で金色の前髪を生やしている。その見慣れない色の推定『ムゥ(たみ)』は転んで脚を挫いたらしく、『パラディン』の前で倒れ込み怯えた表情を浮かべている。

 

「タタラ!」

「だぁ、しょうがねぇな!」

 

 倒れた推定『ムゥ(たみ)』に向けて剣を振り上げる『パラディン』の前に飛び出す、後ろに推定『ムゥ(たみ)』を庇っている状況の為に回避は不可だ。反撃をする為に防御力で『パラディン』の攻撃を受ける。

 

 武器命中25+64−245=94。命中判定。

 物理攻撃80−202=0

 

 振るわれた『パラディン』の剣が俺の『黒煌』の装甲を叩く。しかし、表面に僅かな傷を残すのみで止まる。

 

「悪いな、自慢の鎧なんだよ」

 

 硬直する『パラディン』へ向けて『鑑定』を使用する。

 

 人妖族『ゴブリンパラディン』

 体力  350/350

 魔力   75/75

 技力   90/90

 物理攻撃 60+20

 物理防御 40+20

 魔法攻撃 37

 魔法防御 35+20

 速力   49+15

 移動力  3

 状態異常 無し

 特殊  『風属性』

 装備  『ミスリルの剣』『ミスリルの軽鎧』

 

 保有属性は風、なら弱点は炎。右手の魔導砲撃を起動し、炎属性の魔力を纏わせる。そしてそのまま『パラディン』の頭を掴み掛かる。

 

 武器命中0+245−64=181。命中判定。

 炎属性攻撃2✕164−60=228。

 炎属性攻撃2✕165−55=275。

 

 避けられず俺に頭を掴まれた『パラディン』は、弱点の炎に頭を焼かれながら握り潰される。変則型の炎属性『バーストナックル』……『バーニングクロー』とでも呼ぼうか、流石に『バーニングフィンガー』はアレだろうしな。そんな時、目の前に水の塊が飛んできているのに気付いた。

 

 魔法命中50+40−245=90。命中判定。

 水属性攻撃65+【水球】15−216=0。

 

 背後の推定『ムゥ(たみ)』の為に避ける訳にはいかず、『水球』を受けるが防御を全く抜けてない。顔を上げると遠方には魔法を撃ち終わって硬直する『ワイズマン』を確認、この場で動く訳にもいかないので魔導砲撃の準備に入りつつ『鑑定』を使用する。

 

 人妖族『ゴブリンワイズマン』

 体力   90/90

 魔力  120/150

 技力   60/60

 物理攻撃 38+10

 物理防御 39+5

 魔法攻撃 40+25

 魔法防御 40+15

 速力   40

 移動力  2

 状態異常 無し

 特殊  『水属性』『結界』

 装備  『ミスリルロッド』『魔導士のローブ』

 

 弱点は土、ならばと左腕の魔導砲撃を最大稼働。50m先の『ワイズマン』を標的に指定して、地面に左拳を叩きつける。

 左腕から地面へ伝わった魔導砲撃が『ワイズマン』の足元を隆起させ、床は天井まで伸びて激突する。

 

 武器命中0+245−40=205。命中判定。

 土属性攻撃2✕214−55=373。

 

 挟まれ押し潰された『ワイズマン』は見事に殺せたらしく、一息吐く。視線を向ければ、タチアが『キング』を刺し貫いていた。見慣れた青色の『ムゥ(たみ)』を囲んでいた『ソルジャー』はエテルと四葩が全て片付けたらしい、エテルが『ムゥ(たみ)』に抱き着いていた。やはりあの河馬畜生は絶滅させねばならぬようだ。

 と、背後に河馬ってもとい庇って倒れたままの河馬畜生2号に向き直る。向こうの青い河馬畜生に比べて目がぱっちりしててまつ毛が長い気がする……もしや、雌か?

 足の怪我で動けないようで、エテルの手前そのままにしておけないのでインベントリから傷薬を取り出す。膝をついて足の怪我へ傷薬を掛けてやれば、傷は癒えていった。驚いた様子の河馬畜生2号に手を差し出す、怖ず怖ずと手を取る河馬畜生2号を支えながら立ち上がれせれば痛みが消えた事に驚きながらも喜んでいる様子だ。

 

「ほら、仲間の所へ行くと良いよ」

 

 河馬畜生1号への苛立ちを隠しながら、出来るだけ優しくそう言う。この河馬畜生2号はまだエテルに抱き締められていないから、苛立ちを向けるのは違う。抱き締められたらぶち殺すけどな。

 エテル達が居る方を促すと、エテルに抱き締められている河馬畜生1号を見て……その全身を紅く染めた。

 

「……え?」

 

 突然の事に驚く中、河馬畜生2号は凄まじい速さで1号の所へ行き思いきりその頬に拳を突き入れた。

 あれ、もしかして番の浮気現場見てブチギレてらっしゃる?

 頬を押さえて涙目の河馬畜生1号を正座させ、俺達には伝わらない『念話』か何かで説教をしているらしい推定『ムゥ(たみ)』。呆然とその光景を見詰めるエテル達の側に近寄って肩を並べた。

 

「……ざまぁないな」

「乳に溺れておったのだ、当然の報いよ」

 

 俺と四葩の恨みが零れ出て、口元には愉悦の笑みが浮かんでくる。エテルは二匹を止めようとするが、それは俺が防いだ。愉悦もあるが、それ以上に紅くなっていた姿が紫そして青に変わる推定『ムゥ(たみ)』が心配やらなんやらでああやって感情を発露していることが分かったからだ。

 こう言うのは卑怯かも知れないが、男なら好きな女を心配させたことの罰は受けて然るべきだろう。確りと怒られろよ、男の子。

 十分程泣いていた推定『ムゥ(たみ)』が落ち着いた辺りで俺達に向き直り、2匹揃って頭を下げてきた。多分、助けられた事を感謝してるのだろう。

 

「助けられて良かったよ!」

 

 心底そう思っているらしいエテルの言葉に、苦笑いを浮かべる俺。そんな俺に身体の色をクリーム色に戻した推定『ムゥ(たみ)』が近付いてくる。何かを伝えたいらしく、ちょいちょいと服を引っ張ってきた。何事かと思い膝をついて目線を合わせると、俺の頭に何かを乗せてきた。

 ふわりと香る匂い、これは花冠か。

 

「ふむ、姫を助けた報酬じゃろう」

「ええ、似合ってますよタタラ殿」

 

 何処か優しい声音でそう伝えてくる四葩とタチア。俺みたいな無骨な男に花冠なんてと思わなくも無いが、感謝は素直に受け取ろう。

 

「最高の報酬です、姫様」

 

 そんな茶目っ気を込めた言葉で感謝を伝え、その手を取り物語の王子のように唇を近付け手の甲へ唇を付ける。瞬間、推定『ムゥ(たみ)』がピンク色に染まる……さっきは怒りで此方は羞恥かな?

 そんな推定『ムゥ(たみ)』の手を慌てて取った河馬畜生は急いで場を離れていく。番が居るのに巨乳にうつつを抜かすからだ、カバめ。

 

「むぅ、タタラぁ?」

「エテルはあの河馬妖精に対して抱き着くんだから、俺だって偶にはいいだろ。つか、その嫉妬心はいつも俺が抱いてるもんだからな?」

 

 立ち上がりエテルの抗議に応えると、頬を膨らませて拗ねている姿を見せてくる。随分と可愛らしい事で。

 

「ほれ、タタラもその花冠をどうするんじゃ?」

「どうするって、コレなぁ」

 

 丁寧に手にとって眼前に持ってくる、何となく『鑑定』を掛けてみた。

 

 頭防具『祝福の花冠』

 運   +100

 特殊能力『成長促進』『タタラ・ジュロン専用』

 

「……へぁッ!?」

 

 なんかとんでもねぇもんが手に入ったな!?




砲撃のダメージ関連だけで多分4000字くらい増えてる、次からは可能な限りモノローグで済ませよう。


 妖精族『ムゥ(たみ)
 体力   50/50
 魔力   10/10
 技力   10/10
 物理攻撃 10
 物理防御 10
 魔法攻撃 10
 魔法防御 10
 速力  100
 移動力  10
 状態異常 無し
 特殊  『状態異常無効』
 装備   無し

 妖精族『スヌー区のお嬢さん』
 体力   30/30
 魔力   10/10
 技力   10/10
 物理攻撃 10
 物理防御 10
 魔法攻撃 10
 魔法防御 10
 速力  120
 移動力  10
 状態異常 無し
 特殊  『状態異常無効』
 装備   無し

生存するか否か

  • 生き残る(元は生き残る予定)
  • 生き残らない
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