※この作品はR-18です。

既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。   作:アルカミレス

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タチアイベント進行中。
『看板娘』イベント継続中

アンケート実施中です

スパロボYが発売、νやデスティニー加入前に部隊ランクSはやりすぎた感()


父の怒り/騎士の誇り

 ダリアに信じて貰えた事で大分気分が軽くなった。今日はエテルと四葩がいないので自室で静かに寝れる、理解をしてくれる人達が増えたから眠りも深くなりそうだ。

 一華の願いから考えて、明日も探索で下を目指すかな。70レベル迄はもう半分を切っているし、存在昇華をするなら一華とダリアの力を借りれば戦力としては問題ない筈だ。一華もレベルが70だし、存在昇華の条件を満たせる。将来的に子供を守る為に強くなるつもりなら、『地母神シリーズ』を持たせて一緒にレベルを上げ直すのもいいだろう。まぁ、以前のようにステアップアイテムが大量に入手出来るかと聞かれたら困るが。

 

「タタラ殿。今、宜しいか?」

 

 自室へ戻ろうとしている最中、当主代行から声を掛けられる。お義母さんは虎熊領へ戻っていると聞いたが、当主代行は残っていたのか。

 正直、四葩の事が有ったから顔を合わせるのが怖い。しかし、それでも俺は彼奴を泣かせた責任が有る。

 

「分かりました」

 

 意を決して答えると、当主代行は少し安堵した表情をした。

 二人並んで庭先に立つ、当主代行はインベントリから剣を抜き上段に構える。やはり、俺の根性を叩き直しに来たか。いや、仕方ないよな。この人は愛娘を泣かされて黙ってられる薄情な親ではないんだから。

 

「抜け」

 

 静かに、硬い声で短くそう言われる。そこで取り出したのはハンマーではなく『アルカード』、コレなら絶対に当てられないから当主代行に怪我を負わせる心配は無い。

 訝しむ当主代行へ向けて、『アルカード』を構える。振り方は頭に浮かぶがそれだけ、『ヤヌス』の結晶を砕いた時のように打ち込むべき箇所が見えない。コレなら万が一も無い。

 睨み合いの時間が流れ、俺が先に仕掛ける。今の睨み合いで当主代行が動かないなら、それは俺に先に剣を振らせたいという事。対人戦闘の才能の無い俺は、一流の戦闘者目線では隙だらけの筈だ。そこに打ち込んで来ないという事は、俺に打ち込ませたいのだろう。短い付き合いの俺ではそれくらいしか察せない。

 振るうのは袈裟斬り、当主代行の左鎖骨辺りに向けて切りかる。胴が空いているが、俺の構えは基本担ぐような物になる。それで胴は狙い難いから打ち込みやすいこの位置だ。

 当主代行は何でもないように俺の鋒を見ている。そう、見ているのだ。瞬き一つせず、息も止めて鋒を観察している。

 このままでは当たるのではないか、そんな恐怖心が湧いてくる。傷付けるつもりも無いのに、と鋒がブレるその一瞬。

 俺が振るう『アルカード』に当主代行の剣が添えられ、軌道を逸らされる。態勢が崩された直後、背中を強打されて地面に打ち据えられる。

 土煙を上げて転がる、背中を打たれた影響で呼吸が一瞬止まるが直後に盛大に咳き込む。死にはしないが滅茶苦茶痛い、痛みで身体が動かなくなりそうだが無視して立ち上がる。

 直後、横っ腹に当主代行の剣が叩き込まれて吹き飛ばされた。一度吸った空気が肺から全て追い出され、再び地を転がる。

 剣速が速すぎて俺の認識を越えている、怪我らしい怪我は無いが衝撃で胃の中身をぶち撒けて無いのが不思議だ。

 

 それでも──

 

 握ったまま保っていた『アルカード』を地に突き刺し、支えにして立ち上がる。

 寝ていては駄目だ、この人の怒りは正当な物だ。

 受け止めねばならない、信頼を裏切った事を償わねばならない。

 剣を構える、真っ直ぐに当主代行の目を見て次を打ち込む。

 反撃、衝撃。

 腕と手への攻撃は避けてくれている、そこに後遺症が残れば俺の人生に影が落ちるのを理解してくれている。何より、それだけ手加減出来る技量差がある。

 痛みが行き過ぎて脳が信号をシャットダウンしているが、関係ない。まだ立ち上がらないと駄目だ。

 娘を泣かされた男親の正当な怒りだ。例えその娘が相手を傷付けた結果で泣かされたとして、親として娘の味方で居るのは間違ってない。

 構える、痛みで身体がブレるがどうでもいい。

 胸部に衝撃、柄頭での強打で心臓の泊がズレて身体が動かなくなる。そして襟元を掴まれて投げられる、背中から地面に叩き付けられて息が止まり意識が遠くなる。

 

「……娘を泣かせた怒り、八つ当たりに過ぎぬのに何故付き合う」

 

 朦朧とする頭に届く当主代行の声。戸惑いは無い、単純な問い掛けでしか無い声。

 何故と問われても、俺にその理由は無い。

 

「その、怒りが……正当だと思ったから」

 

 何とか絞り出した声で、そう答える。次の瞬間には襟首を持ち上げられて吊り上げられる。

 

「正当……正当だと!?」

 

 何故、この人は怒っているのに泣いているんだろう。

 

「儂は……俺は、自らの娘を情けなく思っているのにか!?」

 

 何でそんな事を言うんだろう。

 

「だって、誰だって自分の子供が可愛いでしょう?」

「ああ、そうだ。我が娘は誰より可愛いさ……だがな、道理に悖る行動をしたのは我等が躾の不足だ!」

 

 そんな事は無いだろう、貴方達の教育は間違ってない。四葩はいい子に育っているだろう。

 

「秘め事を打ち明けられ、それに類する事を誂う事に正当性など無い、無いのだ。だと言うのに、相手が生きる事に消極的になったというのに謝罪の一つもなしに帰って来た……どこで間違えた、俺達は!?」

「間違えてなんて無い、貴方達は立派な親だ」

「何を……っ!」

 

 当主代行は持っていた剣を投げ捨てて、俺の襟首を両手で掴んできた。充血した目が視界に入る、その目尻には昂った感情から涙が浮かんでいる。

 

「だって、俺が子供なら……自分の味方で居てくれる親は嬉しい」

「それは子供の理屈だ、親ならば……子が間違った道に進んだら叱らねばならぬ!」

「それはいま、おかあさんがやってるでしょう?」

 

 意識が遠くなる、首は締まってないけど身体の芯に入ったダメージの影響か?

 

「おれなんてあかのたにんだから、むすめをなかせたおれにいかりをむけるのはとうぜんなんだ……」

「当然……当然であるものか!」

 

 手を離される、地に膝を付けている中で咳き込むことも出来ない。そもそも、首が締まっていた訳でも無いから咳き込む事なんて無いけど。

 

「親しき仲にも礼儀は必要だ、なのに……なのに何故!?」

 

 当主代行は冷静さを失っていて、誰に向けた訳でも無い問を続けている。

 

「娘を大切に思ってくれて、親の八つ当たりに付き合うような者に……何で」

 

 頭を抱えた目の前の人に声を掛けなきゃ駄目だ、自分を責めさせてはいけない。

 

「おとうさん、だいじょうぶだから……」

「……タタラ、殿」

「おれがおこるのはよひらたちだから、おやはかんけいないんだよ」

 

 意識が遠退く、自分の耐久力の無さが恨めしい。

 

「もう、よひらたちもおとなのなかまいりをはたしてる。そのおこないのせきにんは、ほんにんたちだけだ」

「だが、先程……」

「おやがこどものみかたなのはいいんだ、どうしようもないこどもでも……おやにとってはかわいいなんてふつうだから」

 

 伝えるべき事が伝えられない、思考力が落ちている。

 

「だから、おとうさんはよひらのみかたでいて……」

「タタラ殿、タタラ殿!?」

 

 あ、ヤベェ意識が飛ぶ。

 

「……お前ぇ、マスターに何をしている!?」

 

 あ、ダリアの声……なんか物凄いレベルでブチギレてるな。

 声を掛けなきゃなって思ったが、無理。限界だ。

 

 

 朝を迎えて、顔に掛かる朝日で目が覚めた。場所はリビングで、服を脱がされた上半身には湿布を貼られている。痛みは引いているので、身体を問題無く動かせた。

 

「……起きましたか、マスター」

 

 そんな俺に声を掛けて来たのはダリアだ、気を失う直前に物凄い声を聞いた記憶が有るが今は落ち着いているらしい。

 

「ああ、おはようダリア」

「おはようございます、マスター」

 

 何時ものように感情薄めの挨拶だが、何処か不機嫌そうだ。俺の身体がダメージを負っている事が原因かも知れない。

 周囲を見渡すと、床に当主代行が転がっていた。顔が腫れ上がり、簀巻きにされている……陽出國からの大使をこの扱いって国際問題になるんじゃ?

 

「マスター、身体の調子は?」

「うん、痛みは残ってない。問題無いぞ」

「それは良かったです。仮に後遺症が残った場合……」

 

 俺の言葉に安堵したのも束の間、その表情に不穏な影が差す。

 

「おい、乱暴な事は──」

「中央広場に全裸で吊るすだけです」

「本気で辞めろ」

 

 国際問題どころの話じゃねぇ、下手すると割腹案件だよ。

 

「しかし、マスターを傷付けたのですよ?」

「自分の子供を傷付けた相手にケジメを付けさせようとしただけだろ、俺が四葩を泣かせたのが原因だ」

「その泣かせる原因も四葩様なのですが?」

「そうでござるよ、更に言えば子供の喧嘩に親が出るのもどうかと思うでござる」

 

 ダリアとの会話に横から声が入る、目を向ければ一華が完全装備状態で立っていた。

 

「お、おはよう一華」

「おはようでござるよご主人。で、なんでご主人を傷付けた人間の親に責められているでござるか?」

 

 そう言って一華が当主代行を足蹴にする。いや、マジでやめて。

 

「娘を持った男親ならこうするだろ、俺だって自分の子供が傷付けられたら似たような事をすると思うぞ……多分」

「マスターの場合、子供が間違えてたら問答無用で『オウトエイズル』を叩き込みそうですが?」

「お前は俺をなんだと思ってるんだ?」

 

 子供にパイルとか鬼か、流石に甘さが出ると思うぞ。

 

「それに、腕や手を怪我しないように手加減はされてたからな。後遺症が残るような攻撃は無かったし」

「それをしていた場合、陽出國と帝国の全面戦争ですね。私が先陣を切って虎熊領を火の海にしてました」

「本気でやめて?」

 

 一華も小声で「ならば拙者は日に100人が死ぬ呪いを土地に掛けるでござる」とか呟くな、伊邪那美命かお前は。

 

「ご主人、相手の正当性を認めて自己犠牲に走るのは見てる此方も怖いでござるよ。そのうち復讐に正当性を見出だして殺されかねない雰囲気があるでござる」

「仮にそれを赦せば……私は聖女では無く魔神に至る自信が有ります、マスター」

「不穏な事を朝から言わないでくれ二人とも」

 

 そんなに死にそうな雰囲気出してるのか俺は?

 

「そもそも、マスターは何故ハンマーを使わなかったのですか?」

「ご主人、『剣適性』無いでござるから得物を砕く試剣術になるでござるよな?」

「いや、だってハンマーだと万が一が有るかも知れないし……」

『万が一でボロボロになるのは許されんよ?』

「はい……」

 

 ヤバい、ただでさえ延命に消極的だから一華の心配っぷりが凄まじい。今回のも半ば自殺願望に見えてたかも知れない、いやまぁ……当主代行なら殺さない分の理性は残すだろうって読みからの行動だが。

 

「む、うぅ……」

 

 そんはやり取りをする中で当主代行が目を覚ます。

 

「あ、起きましたか当主代行」

「ああ……む、ぬぉ!?」

 

 動かない頭で俺に返事をした後、簀巻きにされている事に気付いて変な声を上げる当主代行。抜け出そうと蠢くが、次の瞬間には赤い糸が縄の上から巻き付いて拘束を強くする。

 

「いや、一華。そんな……」

「ご主人は甘いでござる。拙者達はご主人の味方、四葩の味方であるこの虎熊家当主代行は半ば敵……首を落とさぬだけ温情でござる」

「……心配してくれるのは嬉しいが、乱暴な扱いは此方の心象を悪くする。相手には天細女命を拝命した國の重鎮が居るんだ、戦争の切っ掛けになる事はやめてくれ」

「敵対するなら私が……」

「正直に言う、俺は虎熊家の人達が好きなんだ。だからこれ以上……俺の大切な人同士で傷付け合わないでくれ」

 

 俺の言葉に、一華とダリアが困った表情をする。大切と扱われた事が嬉しいのか、口元がモゴモゴしてる。少しして盛大なため息を吐いた後、当主代行の拘束を解く。

 

「……ご主人に乱暴したら全裸に剥いたうえで街中を引き回すでござるからな?」

 

 最大限の譲歩とばかりにそう伝える一華、目がマジだ。コレを止めるのはダメだろう、一華の好意を無為にし過ぎる。

 

「……タタラ殿、調子はどうだ?」

「打たれた所は痛いですけど、大きな問題は無いですね。飯食った後に探索へ向かえるくらいは調子がいいです」

「そうか」

 

 質問に答えると、当主代行はしばし考え込んだ。そして徐に頭を下げてくる。

 

「我が子可愛さ余ってその様な怪我を負わせて済まない」

 

 立場として、こんな風に頭を下げるのは本来は駄目な事なのだろう。謝罪の言葉も上からに聞こえるが、立場としてこれ以上は無理なのだ。

 

「謝罪を受け入れます。此方こそ──」

「やめよ、我が娘に関しては自業自得。子の喧嘩に親が出る事自体が不徳ゆえ、謝罪は受け取れぬ」

 

 此方からの謝罪を遮られて、口を噤む。一華とダリアからも視線が送られてきて、謝罪は当主代行を苦しめると判断。謝罪合戦は前世のお国柄だが、不要と断じられて尚も続けるのは失礼か。

 俺自身、泣かせた事に罪悪感を持ってしまっているのが拙いな。

 

「それで、八つ当たりをして満足したのでござるか?」

「おい、一華」

「マスター」

 

 一華の追求を止めようとすれば、ダリアから止められる。そんな俺達を見ていた当主代行は、心の底から込み上げたのだろう苦々しい声音で吐き捨てる。

 

「想像した通り最悪の気分だ」

 

 最悪な気分になるのを予想していて、尚も俺に八つ当たりをしたのか?

 と言うか、何故最悪の気分になると想像してたのか。

 

「義理の息子と認めていた相手が変わらず誠実で、親の怒りは正当だと受け入れて一方的に嬲るなど……気分が良い訳がないだろう」

「……誠実なら、そもそも泣かせてませんよ」

「娘が誠実であれば、そもそも怒らせはせん」

 

 平行線だな、俺は俺が悪いと主張して当主代行は娘が悪いと主張する。互いに相手を悪しざまに言わないだけのすれ違い。

 

「……そもそも、何故貴方は残ったのですか?」

 

 そんな俺達を見ていたダリアは、当主代行にそんな質問をする。

 

「俺にケジメを付けさせる為じゃないのか?」

「ご主人、流石にそこ迄は暇人ではないと思うでござるよ。ご主人は一度延ばしたとはいえまだ10年しか寿命が延びていない身、このオッサンに付き合う一分一秒すら惜しいのでござるから」

『オッサン……』

 

 一華の好感度最低値に堕ちた当主代行の扱いに、思わず俺と当主代行の言葉が重なる。故郷の大貴族相手にこの言って、一華も相当怒ってるんだな。今更ながら理解した。

 

「一つはタタラ殿の言う通り、ケジメと言うか憂さ晴らしと言うか……」

「余程の暇人でござったか、さっさと領に帰って執政してろでござる」

「一華」

「むぅ、ご主人」

「あんまり一華がひどい言葉を使ってるのは見たくないんだ、続くようなら暫く膝を貸さないからな?」

「……この辺にしといてやるでござる」

 

 そう当主代行に言ってから、唇を尖らせてソファの上で体育座りをする一華。そのままコテンと倒れた所に手を伸ばし、頭を撫でる。逃げること無く受け入れ、尻尾がパタパタと動いた所で機嫌が治ったと安堵する。

 当主代行はそんな一華の挙動に何とも言えない顔をしつつ、言葉を続ける。

 

「もう一つはタタラ殿の監視と言うべきか、四葩と再度会わせられる状況の見極めだ」

 

 その言葉に、一華とダリアから凶悪な迄の圧が発せられる。殆ど殺気のそれを前に、当主代行の表情は変わらない。

 

「勿論、今直ぐどうにかすると言う訳では無い。我が領で華澄が四葩たちの様子を見て、教育を終えたと判断した時にタタラ殿の精神状態を知るための監視役だ」

「……それは、確かに必要ですね」

 

 俺の心が整ってない状況でエテル達と顔を合わせたら、それこそ拒否反応が出てもおかしくはない。自分で言うのもなんだが、俺は大分面倒臭い性質をしている。なぁなぁのままで受け入れたら、それこそ今度は不発弾が炸裂して大失敗するだろう。

 俺の中にあるストレスは大分根深い、膿を出すように処理をしておかなければ同じ事の繰り返しだろう。

 

「マスターの降り積もった不満を解消させる必要が有るのは理解しました。しかし、どうやって発散させるのですか?」

「ご主人の趣味たるクラフトや夜伽でも解消し切れぬでござるからな、心機一転で別の事をする気概でないと無理そうでござる」

 

 ダリアと一華は俺の事で悩んでくれる。嬉しいのだが、クラフトや夜伽って……いや確かにエテルのやらかしで偶に凄いストレス溜まったけど。具体的に言うと年齢操作とか。

 

「……ならば、新しく趣味を持つのはどうかな?」

 

 悩む一華とダリアに対して、当主代行が提案する。俺達が揃って当主代行に視線を向ける中、当主代行は一つ頷いてその案を口にした。

 

「例えば、釣りとかどうかね?」

 

 

「結局、未練がましいオッサンがお気に入りの義息子候補と親子の触れ合いモドキをしたいだけでござるよね?」

「恥を知るべきだと思うのですが」

 

 一華とダリアが物凄い不満を口にする中、俺達は『ワールウィンド』から離れて渓流釣りに出ていた。『ワールウィンド』内を流れる水路は地下水だけでなく、近くの山岳地帯から流れる川からも水を引いている。その山岳の渓流には魚が相応に泳いでいて、釣りのスポットとして『ワールウィンド』内では親しまれている。尤も、山賊や野生動物さらには魔獣も出るので一定以上の自衛力を求められるのだが。

 

「いや、流石に巻き込まれる僕達の身にもなって欲しいよね」

「精神修養って言われて釣りってのはな……いや、確かに集中力は鍛えられるが」

 

 同じく不満を口にするクソ野郎とバカの二人。家にお義母さんも居なければ、一華とダリアも居ない中で好きにさせるわけにもいかないので連れてきた。

 

「釣りのスポットの近く、足場が悪いから不安定な足場で最適な構えが取れるような修練をしたらどうだ?」

「成る程、悪くは無い。むしろいいかも知れないね」

「確かにあの辺岩場で更に苔生してるしな、足場が悪いからその方面もありか」

 

 提案してみれば、何気に好感触だった。尚、雛菊さんは釣りたての魚が食えるとワクワクしてた所に水を差されて凄い顔になっている。

 そうして暫く歩き、目的のスポットに到着する。釣り人は疎ら、陽射しと風は弱く水面は穏やか。水精霊が活発なのだろう、水は澄んでいて多くの魚が泳いでるのが見える。

 ミスリルインゴットとミスリル銀糸を取り出して『クラフト』、折り畳みの椅子を作って当主代行に渡す。一華は釣れた魚を調理出来るように早速焚き火が出来る土台を作っているし、ダリアは直近で湧いて出そうな野生動物と魔獣を追い払いに向かう。バカと雛菊さん、そしてクソ野郎はもう少し先に有る滝の付近で鍛錬するとの事で離れて行った。

 俺は当主代行と二人、椅子に座って釣り竿を構える。当主代行は俺が以前贈ったミスリルロッドに、高級品であろうけど市販のリールだ。対して俺は試作型のミスリルロッドに、ダリアのチェーンソードに使っているモーターを小型化したハイパワーリールだ。水龍を釣っても折れない自負は有るが、こんな渓流釣りで使う代物では無い気がする。

 餌は練り餌、当主代行がインベントリから取り出して分けてくれた。常に持ち歩いているのだろうか?

 当主代行が竿を振って餌を投げるのを見様見真似で挑戦、当主代行はビュンと飛んでいくのに対して俺はヘロヘロと進んでいく。

 

「……タタラ殿、釣りは初めてか?」

「ええ、身の回りで趣味にしている人は居ませんでしたから」

 

 当主代行の餌が殆ど音を立てずに水中へ沈んでいく、その横で俺の餌は情けない音と共に沈没する。

 

「コレほど見事な釣り竿を作るのだから、さぞ釣りを知る者と思ったが」

「物創りをするのに自分の経験則は邪魔になるんですよ、特に人へ贈るものだと自身の手癖に合わせた物なんて無意味です」

「成る程……」

 

 このミスリルロッドに求めたのは撓りの耐久力と、戻ろうとする力の強さだ。釣りはよく分からないが、綱引きで魚の体力を削る戦いだと俺は想定した。竿の戻ろうとする力、そしてリールの巻き取りで体力を削り釣り上げる。

 コレが正しいとは限らないが、そこ迄は間違っていないと思う。後は釣り糸が切れないように気を使う必要も有るだろう、俺のはミスリル銀糸を使っているのでそうやすやすと切れる物では無いと思うが。

 糸が軽く張る程度にリールを回し、待つ。目を閉じて手に伝わる竿から伝わる振動に集中する。視覚を閉じた事で他の感覚が活発化し、周囲の状況を伝えて来る。

 陽射しの暖かさ、皮膚を撫でる微風、木々の葉擦れ、せせらぎの音、水の匂い。遠くから届く釣り人の声、背後で準備をする一華の動き、隣に座る当主代行の息遣い。水の中で泳ぐ魚達、そのうちの一匹が餌に興味を持ち突く。まだ食い付かない、2度3度と確かめ……食い付いた。

 

「……フィッシュ」

「む?」

 

 竿を引き、リールを回す。針は魚の口角に刺さり、返しが引っ掛かって抜けなくなっている。当主代行は魚が掛かった俺を見て、少し慌てながら声を掛けてくる。

 

「一息に釣り上げようとせず、相手を疲れさせよ。呼吸を読み、相手が一息吐こうとした時に引け」

 

 やはり釣りは綱引きか、当主代行の言に従い相手の動きに合わせる。わざと糸を引かせ、止まった拍子に巻き取りの繰り返し。時に引かれて撓る竿を寝かせ相手の力を受け流し、巻き上げる。10分程の格闘を得て、釣り上げる。糸の先、針に掛かったのは30cm程の銀色に光を反射する魚だ。山女魚だろうか、中々に立派な初釣果だ。

 

「うむ、見事!」

「ありがとうございます」

 

 褒められて嬉しくなる、記念に魚拓とか取ろうかな?

 

「初めてなのに上手いな」

「竿から伝わる感触で川の中の状況を想像して、魚の動きを予測しました。上手くいって良かったです」

「うむ、タタラ殿が何をやってるかさっぱり分からぬ」

「多分、『クラフト』スキルの構造把握能力と設計図作成と同じような物です」

「……やはり生粋の製作者だな、タタラ殿は」

 

 それは褒められているのだろうか?

 俺と当主代行はそのまま釣りを続ける、太陽が中天に届き昼になる頃にはかなりの数が釣れていた。俺は20〜40cm程の魚を5匹と初心者にしては大金星だろう、当主代行は流石の実力で大きさは疎らだが15匹も釣り上げている。

 魚から内臓を抜き、血を洗い流してから塩を振る。近くから木の枝を取ってきて、ナイフで整形。長串を作ってから魚を突き刺して一華が起こした火の近くに突き刺す。こういったキャンプ飯みたいなのは前世から此方、初体験なのでワクワクしている。俺の経験なんて『クラフト』を多用したバーベキューだしな。

 少しすると休憩時間なのか鍛錬組も戻って来る、雛菊さんは焚火で焼かれる魚を見て目を輝かせていた。

 

「タタラ殿、この川魚は生では無理か?」

「この辺りは寄生虫を取り込んでる魚が殆どなので、生は辞めた方がいいです」

 

 毒とは違い寄生虫による被害は流石の『厄切り』でも無理だと思う、試した事は無いが試すのも嫌だ。保存する上で塩漬けするのも仕方ないレベルの寄生率、おのれアニサキス。

 パチパチと弾ける焚き火の音を聞きながら、ゆっくりと焼けていく魚を見ている。雛菊さんが口の端から涎を垂らし始めるのを見て、バカの奴がハンカチで拭いている。普通、男女逆のシチュエーションじゃねぇかな?

 

「……七輪で炭火焼きとかやりたいですね」

「分かる、いいよね七輪焼き。僕は特に新年のおもちとか好きだな」

 

 焚火焼きを前に七輪焼きを思い付けば、糞野郎が乗ってきた。餅を七輪とか、分かってんなコイツ。

 

「儂は干物を七輪で焼き、焼酎を引っ掛けるのが好きだな」

「呑兵衛ですね」

「ご当主、鬼の常とはいえ飲み過ぎてあの剣振り回さないで下さいよ?」

「……お主ら、普段は仲悪いのに何故此処では息が合うのだ?」

 

 当主代行が呑み方に関連付けて好みを言えば、俺と糞野郎で酒の飲み過ぎと突っ込みを入れる。妙に波長が合うのはよく分からない。

 

「そういう君は七輪で何を焼くんだい?」

「海鮮、特に貝とか殻の中に酒と醤油それにバターを入れて煮立つくらいまで火を通すのが好きだな。後は肉も良い感じに焼けるし」

「貝かぁ、いいねぇ」

「貝酒か、悪く無いな」

「お義父さんは鰭酒でもいいでしょうよ」

 

 雛菊さんの世話を焼くバカを放っておいて、男三人で中身の無い会話を続ける。エテル達三人の事を頭から完全に追い出して続ける。ある意味では非常に癒しになる時間だ、男はやはり馬鹿になる時間が必要なのだろう。

 暫くして焼けた魚を其々に配り食べる。塩と、念の為持ってきた檸檬で食べる魚は美味だった。釣りたてと言うのも有るだろうけど、食べる環境と一華の塩加減が最高だ。

 食後も釣りを続け、日が沈む前に帰路に着く。山なので視界が悪い、夜になれば完全に道を見失いかねないので名残惜しいが帰るのが賢明だ。

 

「……少しは気分転換になったかね、タタラ殿?」

「そうですね、何も考えずに糸を垂らしてるのも悪く無いですね」

 

 当主代行の質問にそう答える。後では一華が『何も考えずに……?』と溢しているが、釣り竿と川の中に意識を集中していたから本当に何も考えてなかった状態だ。釣果も良かったし、少しは気分が晴れたと思う。

 

「まだ自身の中に怒り、不満は残っていると思う。直ぐに向き直ってくれとは言えぬ……また、気分を晴らしたかったら言いなさい。釣りならば幾らでも付き合おう」

「……マスターとまた釣りがしたいだけなのでは?」

 

 穏やかに語り掛けてきた当主代行の台詞に対して、懐疑的な視線を向けるダリア。当主代行は目を逸らしている、図星かよ。

 まぁ、多少は心が晴れたから追求はしないが。

 最初にバカを雛菊が送るために離れ、次に糞野郎が中枢の借家に向けて離れていく。

 残った四人で帰路に着く中、一華とダリアが俺の前に立ち敵意を発した。何事かと一瞬戸惑うが遅れて気付く、暗がりで分かり難かったが家の前に人影が有った。

 

「……タチア」

「タタラ殿……」

 

 騎士服姿だが、何時もとは違い輝く様な金髪も服も乱れている。身なりを整える余裕すら無いのだろうか?

 

「何の用だ、俺はお前と話す事なんて無いぞ」

 

 震えそうになるのを抑えた結果、硬い声になっているだろう。

 聞く人間の心情によっては怒っているようにも聞こえるだろう。尤も、俺の心情としては怒りより恐れが勝る。

 下手に会話をして、俺の中でタチアの印象が決定的な迄に壊れてしまえば……その先に有るのは“敵”認定だ。

 釣りをして、多少気分が晴れたとは言えまだまだ精神が持ち直して無い。

 

「申し訳ない、タタラ殿。少し時間を頂けないだろうか?」

 

 そんな言葉を聞いて迷う、コレで見当違いの謝罪等を受けてしまえば心情的に赦さないと罪悪感が湧く。そして、受け入れてしまえば痼が残る。

 ……此処まで一華や『天使長』達は赦さなくていいとも言っていた、それなら聞くだけ聞いて判断してもいいだろう。謝罪をして相手が赦された気になるのは業腹だが、受け入れないのも器が小さいいとか言われるかも知れない。この状況の時点で、話を聞かないと言う選択肢は無いのだろう。

 

「……分かった、上がってくれ」

 

 門扉を開けて、タチアを家に招く。一華とダリアは何かを言おうとしたみたいだが、直ぐに口を閉ざす。俺の行動を尊重してくれたのだろう、心配を掛けてしまって申し訳ない。

 

 

 リビングのソファに向かい合う形で座る、明かりの下で気付いたがタチアの顔は涙の跡で汚れていて服装の乱れもやや不自然だ。まるで、着ていたところを脱がされかけたかのような?

 

「先ずは、あんな事をした私に時間を割いてくれてありがとう」

「……別に、少しだけ時間を使うだけだ」

 

 謝罪では無く感謝が先か、ある意味では正解の対応だろう。正直、間違った方向で謝られても苛立ちしか無い。

 四葩に向けた怒りから、俺が何に怒っているのかを理解してくれたらとは思う。可能性は低いだろうが。

 

「申し訳無いが今回はあの時の謝罪に来たのでは無い、それは留意して欲しい」

 

 その言葉に対して圧を放つのは俺の背後に立っているダリアだ、謝罪では無いのなら何故此処に来たのかって気持ちだろう。

 

「なら、何故だ?」

「学生運動の規模について、貴方から都市長様へお伝えして欲しいのだ。私は現在、親父殿と接触が叶わない。直接的なコネも無い状況では、貴方に頼るしか無い」

「……分かった、話してくれ」

 

 中々に面倒な案件だ、テロの規模という情報は重要度合いが凄まじい。謝罪を二の次にしても聞く必要がある。

 

「学生そのものの人数は約700人、見込みとして市井で声を掛けたらしい探索者崩れや現在の体制への不満を持つ物が見込みとして300人程」

「……合わせて約1000人規模か、予想以上に多いな」

 

 現在約11万人程とされるこの『ワールウィンド』の総人口から見ればその程度と言える数字では有るが、この中でも戦える人数は全体の5%に満たない。工業・商業に携わる人間の方が圧倒的に多いのだ。常設騎士団みたいなのも無いしな。

 

「そして、コレが一番重要なのだが……ディカステス国から五千人規模の兵士をこの都市へ送り込む算段が立っているそうだ」

「なんだって!?」

 

 ディカステス国……タチアの実母であるスィーブの所属する国で、普段は敵国と呼んでる国だ。そんな国から五千人の兵を呼んでくる……外患誘致罪で極刑じゃねぇかコレ。

 

「よりにもよって敵国から兵士を招くか、本気で頭がイカれてんのかその計画立てた奴は!?」

「……何でも、最近許容量を越える出来事が有ったらしい。最初こそ軍備をチラつかせて脅すだけだったのが、都市内にディカステス軍を招き入れて占領させる事にしたらしい」

「何にしても、止めねぇと拙い事は確実か」

 

 最悪、『ワールウィンド』内で籠城戦をするなら何ヶ月かは耐えられる。過去の事例から都市内での食糧自給率を高くする方策を100年前から行ってきたのだから。

 尤も、それを考えてテロリスト達も食糧備蓄庫を狙ってくるだろうが。都市長と相談して急いで食糧備蓄庫の防備を固めないと駄目だな、最悪俺のゴーレム達を配備して対応するのが最良か?

 

「都市内では学生と半グレの乱痴気騒ぎ、外からは敵国……厄ネタが過ぎるだろ」

 

 コレが前世でゲームテキストに有った事件なら、確かに一万人に登る犠牲者やカラムスさんの後遺症が残る程の怪我の説明も付く。むしろ、テロリストと正規軍を相手にそれだけの怪我で済むカラムスさんがヤバい。

 そんな風に真剣に考える俺を見て、タチアは怖ず怖ずと口を開く。

 

「信じて、くれるのですか?」

「信じるに決まってんだろ、お前って言う人間がこんな事で嘘を吐く人間だなんて思ってない……それとも嘘なのか?」

「嘘なものか、貴方にしか伝えられなかった……貴方だから伝えた真実だ!」

 

 疑いの言葉に対して、タチアは身を乗り出して真実だと訴える。

 

「元からこの手の事でタチアが嘘を吐くだなんて思ってない、そんな事は知ってる」

「……すみません、興奮しました」

「そりゃそうだろ、本当の事を伝えて疑われるのなんて嫌だしな。ましてや、信頼してる相手からなら尚更」

 

 俺の言葉を聞いて、タチアはひどく傷付いた表情をする。そうだな、今の俺とお前はあの時とは立場が真逆だもんな。

 

「それで、今の事を伝えに来たって事は……騎士学校の宿舎から離れるって事でいいのか?」

 

 敢えて今の事だけに触れて確認する。情報を伝えに来た事を相手方にも察せられているだろう、探索者と共に行動している事も筒抜けだろうしな。

 

「あ、その……少なくとも今日一日は匿って欲しいです」

 

 俺の言葉に答えあぐねるタチアは、こんな事を頼むのは図々しいと言わんばかりの消極的な頼み事をしてきた。

 

「……今日一日でいいのか?」

 

 てっきり都市祭の開催日迄は滞在するかと思ったが、1日と言うか一晩でいいとは。

 

「その、宿舎から飛び出した理由は別にあると言うか」

「理由が別?」

 

 情報を持ち込むのは早ければ早いほど良い、タチアの事だから居ても立っても居られずに伝えに来たと思ったのだが。

 

「その……宿舎で男子生徒に襲われたので飛び出して来ました」

「……そうか」

 

 確かに、襲われたなら逃げて来るよな。そうか、だから髪や服装が乱れてたのか。成る程成る程、そうかそうか。

 話を聞いた俺は立ち上がり、『黒煌』を展開。小たたら達に砲弾を最大稼働で増産するように指示を出して準備を始める。

 そのまま玄関に向かう俺に、恐る恐る一華が声を掛けてくる。

 

「あの、ご主人。何処へ行くでござる?」

「ああ、ちょっと野暮用」

「タタラ殿、今の時間からかね?」

 

 一華に軽く答える俺に、当主代行も声を掛けてくる。もう外は暗く、商店区辺りは店仕舞が済んでいるだろう。まぁ、そちらには用は無い。

 

「ええ、今からちょっと……騎士学校の宿舎を燃やして来ます

『待って!?』




妄想:アーレムゲーム

3Dロボット対戦格闘、最大4人同時。
FPS視点、TPS視点切り替え可能。
アーマード・コアというよりフレームグライド。

機体のステータス
エネルギー:アーレムの稼働限界、HP兼MP。
装甲値:アーレムの硬さ、防御力。
運動性:アーレムの速さ。
重量:アーレムの重さ。重ければ重い程物理的な殴り合いに強いが、動く時のエネルギー消費量が多くなる。
体幹:バランス。高いと転びにくく、反動の大きい武器も使えるようになる。

構造
モノコック:基本的な構造、外殻が骨の役割を果たす。同時に、装甲を破壊されると行動が取れなくなる場合も有る。
ムーバブルフレーム:難しい、内骨格構造。人間と同じ骨格を内部に据える。重量がその分増えるが、運動性が高くなり外殻を破壊されても稼働に支障はあまりない。

素材
鉄:最もオーソドックスな素材、安くて加工しやすいが一番脆い。
鋼:鉄よりも強固、比重はやや重い。
魔鉄:人造魔法金属、鉄の2倍の防御力を持つが特定の店のみでしか取り扱えない。
ミスリル:全素材で最も軽い。魔力の伝達率が高いのでエネルギーのロスが少なく、他の素材よりも稼働時間が長くなる。
鍛造ミスリル:ミスリルを鍛えた物、ミスリルの1.5倍は性能が高いが特定の店でしか取り扱えない。
オリハルコン:精神感応金属、ムーバブルフレームとして使用すると他の素材よりも反応が速くなる。
鍛造オリハルコン:オリハルコンを鍛造した物、オリハルコンの1.5倍は性能が高いが特定の店でしか取り扱えない。
アダマンタイト:全素材で一番硬いが、魔法関係との相性が最悪。

武装
手持ち武器:アーレムが手で持つ武器、近接・遠距離と様々。
背嚢:予備武器を懸架したり、手では使わない武器を取り付けられる。
物理武器:素材を整形して作った実体武器。
魔法武器:魔法技術を使用した非実体武器。エネルギー消費量が大きい。


アーレム
天才にして天災クラフターであるタタラ・ジュロンが作った娯楽品、クラフターとゴーレムクラフターが揃って初めて作成出来る。
エネルギーを内包するコアたる簡易コンデンサーと、操作する為のコントローラーを使う事で誰にでも扱える簡易ゴーレム。
人型、動物型、戦車型など様々な形態をとっている。

オリジナルセブン
タタラ・ジュロンが作ったとされる最初の七機のアーレム、その性能は通常の物では刃が立たない程に強力とされている。
『フォートレス』『ロウフル』『黒鐵』『大紅蓮』の四機が確認されていて、残り三機は完全に未知である。
七機全てを集めた者は神が如き力を得ると噂されている。
尚、製作者とされているクラフターは『え、なにそれ知らん。怖っ』とコメントしている。

アーレムマイスター
一般的にアーレムを専門として手掛けるクラフター、『クラフト』と『ゴーレムクラフト』を取得し一人でアーレムを作成出来る者達を指す。

ダークアーレムマイスター
違法なアーレムを作成し、犯罪に手を染める者達。大会を荒らし、賞金を狙い、更には子供からアーレムを奪う等の行為を行う。前二つは兎も角、最後のは純粋に犯罪なので見付かれば当然自警団にしょっぴかれる。
尚、製作者とされるクラフターは『ホビーアニメかな?』とコメントしている。

アーレムファイター
アーレムでの競技を生業にしている者達、その中でもアーレムの操作を専門とする者達を指す。

機巧乙女
アーレム競技全般で出禁を食らってる種族、アーレムを操作すると性能が数倍に跳ね上がる。
主に聖女に至った奴が大会で無双したせいで種族単位で出禁になった。

アーレム競技
アーレムを使ったイベント、その中でも対戦要素のある物を指す。
アーレム同士を戦闘させるバトル。
アーレム同士を競争させるスポーツ。
主にこの二つに分けられる。
バトルの形式は一対一の決闘や、二対二のチーム戦が有る。
スポーツは陸上競技が主である。

アーレム劇
アーレムを使った演劇。
何処かのクラフターが自身の知る様々なシナリオを再現しようと苦心し、叶えた物が多い。

アーレム大会『ワールウィンド杯』
『ワールウィンド』で開かれる最も権威あるバトル大会、賞金や賞品の出資者は特許料の扱いに困ったとあるクラフター。その総額は五億程に届く。
『ワールウィンド』の公式大会では一番大きい大会で、此処での優勝者は帝都の大会の出場権を得る。逆に、アーレム生誕の地という事で各国からこの大会に出ようと訪れる者達も居る。

アーレム大会『国際交流杯』
『ワールウィンド』の都市祭で行われる国際交流を目的としたアーレム大会。競技はバトルだけでなくスポーツにも及ぶ。

生存するか否か

  • 生き残る(元は生き残る予定)
  • 生き残らない
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