既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。 作:アルカミレス
※探索が長く続いたので反動が出ました。閲覧注意。
地上に戻れば、空はやや暗く成り始める時間だった。
打ち上げとして全員で食事を取ろうと決め、近くの大衆食堂に入る。全員でシェア出来るように多種多様の料理を頼み、8人掛けのテーブルに所狭しと料理が並ぶ。ノリで大量に頼んでしまったな、とそんな事を思うが最悪俺が食えば良いと開き直る。
全員でジョッキを握る、中身は酒ではなく『ワールウィンド』特産のクラフト関連ジュースである。俺のはクラフトジンジャーだが、それぞれ別の物を頼んでいる。
「それでは、無事30階層の踏破を記念して!」
「ジュロン夫妻の婚約を祝って!」
俺の音頭に続いて虎熊がとんでもない事を付け足した。
エテルが真赤になりながら虎熊を見ているが、虎熊は悪戯が成功したといった表情で笑うだけだ。
「乾杯!!」
大声で音頭を取った虎熊に釣られ、俺達はジョッキを合わせる。
キンッ、と涼やかな音を響かせ。そのまま飲み物に口を付ける。
想像以上に身体が水分を欲して居たのか、炭酸の刺激や生姜の辛味、スパイスの香りを一切気にせず一気に三分の二程飲み干していた。
喉を通り抜け、胃に到着する冷えた感触が自分の身体が疲れていた事と熱を持っていた事を自覚させる。
「くぅぁぁぁあぁぁ〜♪」
満足そうな虎熊が鳥の鳴き声にも似た奇声を上げる、おっさんみたいだなとも思うがこういう声を上げたくなる気持ちも分かる。
「疲れた身体にスパイスの効いた飲み物か沁みる……」
「わかるよチーちゃん、疲れた身体にクラフトは沁みるよね」
「えぇ……チーちゃん?」
ダンジョン内では呼んでなかったタチアのあだ名をエテルが呼び始めた、虎熊に比べて大分遅かったがコレがエテルなりの友達認定なのだ。最初の話を聞かないタチアでは無理だったろうが、今なら大丈夫だと思ったのだろう。チーちゃんなのは俺ことタタラと被りかねないから、と予想する。
取り皿に取っていたザワークラウトを一口摘む。『ワールウィンド』内では各店舗でスパイスから拘った自家製ザワークラウトを扱う店が多く、この店のは全体的に塩味を抑えるスパイスを好んで使っている。しかし、店主の拘りはその抑えられた塩味の中にピリッとした辛味を忍ばせる事で食を促進させる点だろう。現に疲れていた身体に食欲が湧いて来た、鶏肉の一口フライを口に放り込めばザワークラウトの塩味と鶏肉の脂が上手く絡み合い極上の旨味を醸し出す。濃厚な肉汁を塩味でさっぱりさせる、肉と一緒になって初めて気付くのはザワークラウトに僅かな柑橘の風味が有った事。
コレにより口の中がリフレッシュされていたのだ、店主の心遣いに脱帽である。
エテルはサラダを多めに取って楽しんでいる。肉も野菜も好きだが、優先して口にするのは野菜寄りなのがエテルだ。その分夜は肉食系では有る……主に主食にされる身だから言えるジョークだな。
虎熊は海産系のメニューが多い。前世の日本に近い国ならば、肉より魚の方が身近だろうからその影響だろうか? もっと薄味が好みかと思ったが、若い身体は何方かと言うと濃い味と脂を好む傾向が強いのだろう。遠慮無くガツガツ行ってる、白身魚のフライがお気に入りっぽい。俺も後で貰おう。
タチアは偏りが全く無い、取り皿には野菜とタンパク質の比率が完璧になるよう整えられている。初期の頃では想像も出来ない几帳面さだが、庶子とは言え王族の血を引いているし来歴不明だがおっちゃんが面倒を見ていたのだから実はこうなるのが普通なのかも知れない。
ソーセージとザワークラウトを楽しみつつそんな風に観察していると、クラフトジンジャーが無くなっていた。ウエイトレスに飲み物の追加をお願いしつつ、料理や飲み物の減りを確認する。
虎熊は飲み物のおかわりを注文し、エテルとタチアは一旦スルー。空いたジョッキを渡しつつも食事を再開する。
クラフトジンジャーが届くまでは繋ぎとしてポトフを啜る。玉ねぎ、大根、人参、キャベツ、じゃがいも、ベーコンから取られた旨味がスープに染み込みクラフトジンジャーで冷えていた胃を熱くさせる。油断したなとそんな考えが過る、スプーンで野菜を掬い口に含む。クタクタ、と例えられる程に柔らかく煮込まれたキャベツは芯に近い部位だと言うのに舌で圧し潰せる程に柔らかい。その中に満ちていたスープが一気に押し出され、口内を熱と共に満たす。
「あっひゅい!?」
思わず言葉が飛び出るが、口は何とか手で押さえて中が出ないように配慮した。特段猫舌と言う訳でも無いのだが、油断していたが故に余計熱く感じる。
驚いたエテルが自分の飲んでいた飲み物を渡してくる。酸味の強い林檎にシナモンそして蜂蜜の炭酸飲料、とても飲み易いクラフトの組み合わせの一つだ。
「悪い、ありがとうエテル」
「気にしてないけど……そんなに熱いの?」
「熱さはそこまででは無かったけど、野菜がたっぷりスープを吸ってたのに気付いて無かった」
「それほどか、なら妾も一つ」
俺の反応を見ていた虎熊も椀にポトフを注いで息を吹き掛けて冷ましつつ一口。
「あひゅい!?」
スープがまだ大分熱かったのだろう、慌ててジョッキに残っていた飲み物を飲んでいる。野菜を口にしていたら油断した上での時間差攻撃だ、その比では無かったぞ虎熊。
「……そこまでだろうか? 野菜の甘味とスパイスが絶妙な味わいを奏でる良いポトフでは有るが」
「タタラ、アレでちょっと猫舌なんだ。自覚薄いけど」
「そこが愛しい、と言った顔をしてるぞエテル」
「うん、かわいいところだよ」
「ふふ、ごちそうさまといった気持ちだな」
タチアとエテルもポトフを口にしているが、俺と虎熊程のリアクションは無い。和気藹々と二人で会話をしているが何やら恥ずかしい話題を出されてるようだ、割って入ったら地獄を見る気がする。
「タタラ、コレ十分に熱いぞ!? いや、とても美味なんじゃがな!?」
「そうか、虎熊は猫舌だったか」
「あったか過ぎるのがちょっと苦手なだけじゃ!」
元気良く言い合いをする俺達の所へ、ウエイトレスが飲み物を持って来た。その顔は苦笑いが混じっていて、注意し難い雰囲気が出てしまっていたのだろう。
「あ、ありがとうございます」
「む、ありがとうなのじゃ」
「あっすみません店員さん、アップルハニーシナモンを追加でお願いします」
「あ、此方もティーフレーバーを追加で頼む」
「はい、よろこんでぇ!」
礼を述べる俺と虎熊に続いて、エテルとタチアも追加で注文する。店員は了承の返事と笑顔を返し、立ち去る。
そんな楽しい時間を2時間ほど過ごし、パーティの打ち上げは解散となった。支払いは俺が一括で承ったが、虎熊とタチアはやや不満気だった。一応、リーダーとして登録されてるのが俺なので代表してるだけなのだが。
「タタラが率先して払うと妾達の甲斐性も疑われるのじゃ、何より妾達を囲っておると見られかねんぞ」
「タタラ殿、私も騎士だ。それなりに蓄えも有る」
それぞれから言葉を貰ったので、次回が有れば折半するとしよう。何方にせよ俺はエテルと二人分を払う立場だしな。
迷子癖持ちの虎熊を中枢まで送り届け、途中でタチアとも別れてエテルと二人で帰路を歩く。自然と手を繋ぎ、指を絡ませる。二人寄り添ってゆっくりと歩を進める。
特別に何か会話が有る訳でも無い、静かで穏やかな時間が流れていく。
遠く聞こえる街の音、生命の匂いを運ぶ風、街灯が灯す明かりよりなお眩く光る月。
二人が歩く靴音だけが、家路に響く人の気配だ。
不意に、絡み合う手とは逆の肩を抱かれる感触がした。目を向けて見れば、エテルの翼が俺の肩を抱くように、または包むように触れていた。エテルに目を向ければ無意識なのだろう、俺の腕を抱くように身体を密着させている。
少し驚かせようと悪戯心が湧き、肩に触れている翼をそっと撫でる。触り心地の良い滑らかな肌の感触だった。
「んにっ!?」
エテルが鳴き声を上げて俺を見てくる、俺の肩に触れる翼に気付いて顔を朱くしていく。羞恥を煽るように翼へ唇を寄せて、わざとリップ音が聞こえるようにキスをする。
エテルは更に顔を紅くして、思い切り飛び付いて来た。羞恥から止めさせようとしたのだろうが、甘い。そのまま正面からエテルを抱き留めて、唇どうしを重ね合う。
結婚を約束までしたんだ、今の俺は無敵だぞエテル。その気になれば全校集会の壇上でお前とキスをして愛を叫べるからな?
5秒程でキスを終えて見つめ合えば、エテルは複雑な表情をしていた。怒りたい、キスが嬉しい、恥ずかしい……そんな様々な感情が混ざり合った物に思えた。
しかし、最後には再び目を瞑りエテルの方から唇を重ねてくる。今度はたっぷり10秒程、エテルが満足するまで重ね続ける。エテルの方から顔を離し、再び見つめ合った後何方からともなく笑い合った。
そんな風に笑って、戯れてを繰り返しながら二人の家に着く。
エテルから装備一式を預かり、工房へと向かう。仲間達からも預かったので、バカの分も含めて整備を始める。
慣れてないタチアのエストックが一番消耗が激しく、真っ先に整備を行う。次いで虎熊に貸した魔鉄の巨剣、刃は鈍くても『ゴーレム』を斬っていた為に刀身が傷んでいた。エテルの『ロニセラ』は内部に魔力塵が有る程度で大きな消耗は無い。
そうして一通りパーティメンバーの分を終えて、バカの鉄の剣を取り出す。刀身を外して歪みを直し、刃を研ぎ直す。柄の中に溜まっていた塵等も取り除き、再び組み直して完成。『鑑定』を掛けてみれば強化が入り+4になっていた、バカには更に活躍して稼ぎを落として貰おう。
序にと工房の奥、鍛冶場へと入る。インベントリからバカから預かった鉄のインゴットと鉄鉱石を取り出して並べた。先ずは鉄鉱石から鉄を取り出す、石と鉄の成分を『錬金術』スキルで分離させてもう一つインゴットを作り出す。預かった鉄鉱石からはギリギリだったがコレで鉄の剣の素材は揃った。
二つのインゴットを炉の中へ入れる。この炉の焔は家の下を走る霊脈から魔力を汲み上げて灯されているため、一般的な魔力を起点にした炉に比べて数倍の熱と魔力を内包している。コレによりインゴットが熱せられるのも早く、更に焔に内包される魔力により金属の質とも言える物が強化される。
カラムスさんに作った『フィエルテ』のような魔導武具には使えないが、シンプルな武具を作る際は此方の方が質が良くなる。
虎熊やタチアの武器も何れは此方で作れたらと思う、虎熊は迎えが来て刀に関する資料を貰ってからになるけどな。
赤熱した鉄を金床に運び、鍛冶用の鎚で叩く。前世で見た刀鍛冶は複数人でやる作業だったが、この世界では素の身体能力で常人の4倍速以上出せるので一人で可能だったりする。『鑑定』スキルで熱せられたインゴットの状態を確認しつつ、『クラフト』スキルを使用して精密な身体操作を行う。均一になるよう0.0001mm単位以下の打点と力の誤差で鎚を打ち、インゴットを延ばす。
刃長に達したら折り曲げ、再び鎚を振るう。前世で見た鍛造技法の真似事を『クラフト』と『鑑定』の併用をして行う。不純物の除去と折り曲げ層を作る事で頑丈さを増す物らしい。此方としては不純物が飛び出す度に内部に歪みが発生するので、それを鎚で打って均一にし直す……プログラムのバグ潰しみたいな気がする。
そうやって折り曲げ打つこと18回、全体の誤差0.001%程の歪みで刀身部が出来上がる。
それを水に満たされた台の中へ入れる。急速な温度変化により結合が強くなる焼入れ、コレにより刀身がより硬くなる。この台の中にも霊脈から汲み上げた魔力が満たされていて、受け入れた熱を吸収しても水蒸気爆発が起きないようになっている。熱だけ奪い不純物を含まない水、流石は剣と魔法の世界である。
冷却を終えたのを『鑑定』で確認し、剣を引き抜く。研がれていないその姿は全体的に真っ黒になっている。
数種類の砥石を用意して研ぎを始める。始めは荒いもので、段々とその目を細かくしていく。黒かった刀身は鈍色に変わっていき、やがて鏡面にも似た輝きを発する。
研ぎを終え、その刀身を掲げる。バカから預かった剣から読み取った癖から
木の端材で柄を仕立て、刃と合わせる。手癖から推察した手の形に合わせて削り、剣を完成させた。『鑑定』を掛けて情報を読み取る。
片手剣『鉄の剣』+6
物理攻撃5+6
射程 1
特殊 無し
預かった剣よりも良質な物が出来てしまったが、バカにとって初めて制作依頼をした作品なのだからコレくらいはサービスしていいだろう。
鞘を手っ取り早く仕立て、剣を納める。そのまま依頼品とタグが掛かった棚に置いて、思い切り伸びをする。
鍛冶場で久しぶりに鎚を振るったが、やはり心地良い。俺の『クラフト』の始まりはコレなのだと思う、両親に贈った『地母神』アクセサリーよりも『天使長』の為に作った剣。それが俺の原点なのだろう。親不孝者でごめんなさい、そんな事を両親の形見の『地母神』シリーズを見て思った。
水を飲もうとリビングに入ると、エテルが窓から外を眺めていた。何事かと背後に回れば、空に大きな赤い月。
この世界は月の女神が二人居て、姉妹なんだそうだ。姉は狂気と豊穣を司る赤い月の女神、妹は静謐と安寧を司る青い月の女神なんだと宗派がそれぞれ主張している。過去作でもそんな話が語られていたし、転生してからは『天使長』が教えてくれたのもあって神々については少し知識が有る。
赤い月の夜は生物として最も魔力が高まる時期になるらしく、様々な儀式が行われてきたのだと資料も有った。他にも月の狂気に飲まれて性的な事件が起こりやすく、結果望まれない生命が芽生える事もありそれを皮肉って『豊穣』を司ったなんて口さがない者達に言われてるなんて話も有る。
赤い月の女神自身は普通に豊穣を権能として持っている為、完全にとばっちりなのだが。
そんな訳で、この世界には青と赤そして陽光を反射する普通の黄色の月が存在しているのである。
「今日はさ、お月様がとても綺麗なんだ。帰り道だと気付けなくて、何となく此処から見上げたら綺麗だって分かったの」
窓の反射越しにエテルと目が合うと、そんな話をし始めた。
言われてから改めて月を見れば、確かに綺麗な満月だ。
「ダンジョンに潜ってばっかりで、全然月を見なくなっちゃったなって気付いてね。そしたら今日見上げた月が何時もよりよけい綺麗に見えて……ずっとこうして見てた」
静かに語るエテルの声を聞きながら、月を見上げてる。優しさすら感じる赤い月が、街を照らしてる。
後ろからそっとエテルを抱き締める。その身体を求めてしまうのはきっと赤い月のせいだと言い訳をして、己の欲望を最愛の相手へとぶつけた。
窓にエテルを押し付けて、背後から己の欲棒を彼女の膣内に挿入する。俺の欲望を感じたのか、それとも赤い月の影響なのかエテルの入口は既に愛液で溢れていて抵抗もなく最奥まで受け入れた。下着を脱がせる事ももどかしく、ズラして挿入したが愛液を吸った下着が俺とエテルの皮膚に纏わりついてくる。
下着が邪魔になったなと思いつつ、そんな些事に気を取られるよりも腰を動かす。蠢くエテルの内壁が与えてくる快楽に脳を焼かれながら、先端を擦りつけて自身でもより快楽を求める。
窓に映るエテルの表情は紅潮し、荒い息を吐く度に窓を曇らせる。声を上げない姿に快楽が刺激が足りないのかと、背中まで届いてる髪を退かしその首筋に舌を這わせる。突然の刺激に甘い声を上げるエテルに、そんな姿をもっと見たくてそのシャツをたくし上げる。探索後で着けたままだった薄桃色の下衣が姿を見せる、布の下へ手を滑り込ませてその奥の軟肉を揉みしだく。
性感帯を刺激され、エテルの息が荒くなっていく。合わせて膣内の収縮が大きくなり、愚息を搾り取ろうとする。
もっと刺激を与えようと、エテルの耳元へ顔を近付ける。夢魔か悪魔の何方かの特徴か、少し尖ったエテルの耳を甘噛する。
「んにっ!? みみ、たべちゃだめぇ!!」
反応は劇的で、入口の締め付けが更に強くなり膣壁のうねりが激しくなる。その反応に嗜虐心が刺激される。
「嫌がってる割に、身体はひどく感じてるみたいだな?」
耳元でそう囁いてやれば、エテルの身体は震える。それに合わせて膣内の締め付けが強くなるのだから、興奮しているのだろう。
「硝子に写ってる自分の顔を見てみろよ」
俺の言葉でエテルは硝子に反射する自分の顔を見る、嫌だと拒絶する言葉が嘘なのだと言わんばかりに蕩けた表情だ。
「ほら、お月様に見てもらえよ。膣内射精されて悦ぶ姿をさ」
エテルの下衣を完全にズラして曝した乳房を窓硝子に押し付ける。火照った肌と冷たい硝子の温度差により予想外の刺激を受けた為か、それとも赤い月に痴態を見られている事に羞恥と快感を持ったのかエテルの膣内が細かく蠢動する。
その刺激に耐えられなくなり、遂に最奥に向かって射精した。
エテルの膣内から溢れ出す愛液と精液が垂れて俺の愚息を伝って床に落ちる。このままなら溜まりを作ってしまいそうだ。
転生してから前世では有り得ない量を射精出来るようになったが、改めて見るとちょっとシュールだ。
荒く息を吐くエテルを身体で支えていると、身体から汗と煤の匂いがする事が気になる。力が抜けて動けないエテルの耳元へ、次の行動を伝える。
「風呂に行くぞ」
沸かした湯から立ち昇る湯気に満たされた浴室内、床に敷かれた桃色のマットの上でうつ伏せの姿勢だったエテルは臀部を上げて開脚する格好で俺を誘っている。組んだ腕の上に置いた頭をやや此方へ向けながら、視線で挿入を促して来ているのが分かる。
普段は生真面目な態度を見せるが、その本質には夢魔としての本能が有る。そんなアンバランスさが魅力的だ。
促されるままにエテルの女陰に亀頭をあてがい、そのまま挿入。変わらず俺を歓待するエテルの膣内が与えてくる快楽に、飽きというものは無い。エテルの方から様々な体位で促して来る事もあるし、夢魔が与えてくる刺激は脳が慣れる事を許さない。性魔術の効果も有るだろう。
結局のところ、タタラ・ジュロンと言う男はエテル・ネル=バーラルと言う女から逃げられないのだ。
己が優位に立っている事など無い、俺は結局自分の情欲に任せて動いているつもりで彼女の求めるモノを満たしているに過ぎないのだ。尤も、彼女の望みを叶えられる事が喜びになる自分も大分毒されてると思うが。
「もっと……もっとつよく、シて」
エテルの求めにより強く腰を打ち付ける、肉と肉がぶつかり合う音が浴室内に反響する。勢いを付けた抽出に、エテルの声はより高く甘くなっている。天上の美貌が快楽に染まる様は、征服欲を満たしてよりその身体を求めたくなる。彼女の中へ己を刻みたくなる。
一度射精をした後だというのに、早速出したくなってしまった。深く深く突き入れて、精を吐き出した。エテルは受け止めて、そして合わせて潮を吹く。勢い良く俺の身体に掛かる快楽の証に、謎の達成感を得た。肉棒を抜くと腰はそのままマットの上に降りて、エテルは身体を震わせながら荒い息を吐いている。
まだ、俺の身体はエテルを求め続けている。
うつ伏せのエテルの身を半身にする形で起こし、片脚を抱えつつ逆の脚に跨る様にする。前世で得た知識から【松葉崩し】と呼ばれる体位だ。拡げられ、受け入れ態勢を無理に作らされたエテルに三度己を沈み込ませる。
先ほどよりも深く繋がった感覚、未だ余韻から抜けきれていなかったエテルは戸惑いの表情だ。
繋がった箇所を見ながら、腰を動かす。先ほど迄の抽出ではなく、奥に挿し入れた状態のまま腰を上下左右に回して陰茎全体を擦り付けて反応を見る。
動かすたびに甘い声を漏らすエテルだが、一際高い声を上げる箇所を見付ける。エテルにとって一番感じる処を刺激する動きを見出したのだ、後は考える事も無かった。
単調にそこだけを責める訳でもなく、複数箇所をランダムで責め続ける。脚を抱えてない手でエテルの乳房を揉む、最近柔らかさを増したように感じるがどうだろう。いずれ子供が出来た時、母乳を与える上で何か影響が出るのだろうか? そんな益体もないことを考えた。
自然と腰が早まり、エテルの声もスタッカートが掛かったように短くなる。そして脳裏が弾けた様な感覚が走り、思い切り射精した。三度目だと言うのに、今までで一番多い量を出している感覚が有った。
抱えた脚をそのまま押し広げる様に寄り掛かり、エテルの顔に自分の顔を近付ける。新体操の選手すら青ざめる様な関節の可動域を発揮するエテル、近付いた俺の顔を認めると舌を伸ばして来た。そのまま絡め、深いキスを交わす。射精はまだ続いている。
もしかしたら、今の俺はエテルから精気が譲渡されていて止まらないのかも知れない。元気が有り余って直ぐに勃ち上がるのだ。
このまま伸し掛かったらエテルを潰してしまいそうだからと、俺とエテルの上下を入れ替える。俺の胸元に頭を乗せたエテルは、そのまま俺の身体を弄び始めた。
俺の乳頭を撫でたり指で弾いたり、時に舌を這わせるなど様々な刺激を与えてくる。思わず仰向けのまま反り返る愚息を見て、エテルは角度を合わせて受け入れた。俺の顔を手で挟みキスを続けながら、エテルは腰を動かす。
その快楽は尋常では無く、夢魔の腰使いはどんどん余裕を奪っていく。俺の身体の上で密着する様な体勢を取るエテルが動くたび、興奮で勃起した乳頭が身体を擦って不思議な刺激を与えてくる。何をしても俺を喜ばせるエテルが好相性なのか、夢魔としてこれが当たり前なのかが分からない。
そんな風に考えて意識を逸らせようとしても上目で俺の反応を見たエテルが、自身の乳首と俺の乳首を擦り合わせて来て思わず背中が跳ねる。その姿に笑みを浮かべたエテルは同じように刺激を与えてくる。
ガリガリと思考と理性が削られ、無意識にエテルの臀部を掴んで自分からも腰を振っていた。エテルは身を起こして俺に体重を掛け、更に奥へと肉棒を受け入れる。
互いが腰を振るうたび、エテルの豊かな乳房が跳ねる。そんな光景だけでも興奮が増す悲しきおっぱい聖人の性、しかし硬度を増した愚息にエテルは御満悦らしく更に腰使いが激しくなった。
都合四度目の射精を迎え、エテルの腰を押さえつけて最奥に精液を放つ。エテルも絶頂を迎えたらしく、身体を数度震わせた後に俺の上に倒れ込んでくる。
顔が近くなった顔、何方からともなく唇を重ねる。するとムクムクと肉棒が臨戦態勢へと移る。
やはり性魔術で何かしてるなと思いつつ、俺は五度目の戦闘へと移行する。
そんな風に多分二桁には届いてない回数の戦闘を経て、俺とエテルは浴槽で一緒に浸かっていた。エテルは行為中は小さくしていた翼を本来の大きさに戻し、俺を包むようにしている。
夢魔の、と言うよりは翼を持つ種族特有の愛情表現なのかも知れない。この体勢で更に首元へマーキングまでしてくるのだ、どれだけ俺は愛されているのだろうか。因みに下半身は繋がったままだったりする。
「悪いな、我慢出来なくてずっと膣内射精しかしなくて」
何となく、そんな風に謝るとエテルは不思議そうな顔をしてくる。夫婦になると決めて、婚約指輪まで贈っておいて何を言うのかと自分でも思う。が、元はエテルの生存本能から始まった身体の関係で俺も快楽に流されて妊娠の可能性も考えず膣内射精を選択して来たのだ。流石に考えが浅すぎたと今更ながらに思う。
「……前に、タタラが妊娠する可能性を考慮して最後に抜いた事有ったよね」
「ああ、酒に酔った勢いの時か」
アレからまだ一ヶ月と経っていないが、遠い昔にも思えるくらいに濃い日々だなと思う。
「実はあの時ね、凄く寂しくなったんだよ」
そう言いながら自分の下腹部を撫でるエテル。
「私、さ。ちょっとタタラに対してズルい事を考えてた事が有ってね」
撫でる手を止め、俺の背中に手を回してギュッと抱き着いてくる。俺はエテルの髪を撫でる、何となく怒られて泣きそうな子供をあやす感覚に近いなと思った。
「子供が出来たらそれを理由にして、タタラと結婚して貰おうかなって」
「いや、それは……」
正直、彼女が選択するならどんな形であれ責任を取るつもりでは有った。今でこそ結婚と言う形に収まっているが、慰謝料や中絶の資金を求められたら払うくらいの覚悟は有った。
「結婚が無理でも、子供は産みたいって我儘を言おうって思っててね……そしたらタタラ、泣きながら私を好きって言ってくれたから」
「思い出すと恥ずかしさで死にたくなるな」
「私は両想いって分かって嬉しかったの!」
語調はやや強めだが、その顔は笑っている。
「私はね、タタラに拾って貰った時は全部諦めてたも同然だった。あの時にタタラからえっちしたいって求められてたら未来の何もかもを捨ててタタラの子供を身籠ってたと思うんだ」
「……あの時の俺、よく耐えられたな」
思い返せば危うい場面がかなり多かったと思う、エテルが無防備だったから余計に据え膳感が強かった。多分、童貞で尻込みしていたからこそだったのだろう。そうでなければ即座に致していた可能性が高い。
「結局、私がレベルアップした後にシちゃったけどね」
「アレは完全に捕食だろ……」
童貞に逆姦はトラウマ物だからな? それも、好きになり始めた娘にされるとか人間不信になる手前だったし。
「振り返ればアレも救命行為だったんだね」
「俺は死ぬかと思ったけどな」
「ふふ、ゴメンね」
そんな会話をしつつ、逆上せる前に上がった。尚、追加で2回程エテルの膣内に出した為に二桁を越えたと思われる。
自室にエテルが入ったのを見届けて、俺は工房に入る。
インベントリから『浮遊石』を取り出し、作業台に乗せる。物を浮かせるその性質の解析を行うつもりだ。
散々エテルと行為に励んで体力は大丈夫かと思ったが、恐らくエテルから精気を譲渡されていたのだろう身体は至って元気である。
先ずは魔力の波長から解析を開始する、放出されている魔力に『浮遊』の術式と同じ効果が無いかを自身の『鑑定』と作業台の解析装置を併用して調べる。
そうした調査を続けていると、工房の扉が開けられた。何事かと振り返れば、エテルが立っていた。
しかし、何処か様子がおかしい。そもそも、小さい筈のエテルの頭の角が大きくなっていた。
俯いていた顔をゆっくりと上げれば、その目は爛々と紅く輝いていた。
暴走状態のエテルがそこに居た
因みに、使用したのは狙撃銃用のマットの試作品でした。
この小説は……
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永遠と愛の絆
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寛容と一途な愛
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信念と翼
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鎚を包む花束
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誠実と誇り
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都市長いっとけ都市長
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年増園
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星の微笑み
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太陽と星
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娘さん、親父殿を俺にください