※この作品はR-18です。

既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。   作:アルカミレス

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タチアイベント継続中
『看板娘』イベント継続中


前話の後半を4000文字程追加してます。(10000→14000)
未読の方は話が繋がらないと思うのでご注意ください。

……前回、昼食抜きにされた雛菊が食べてたのは単純に作者のミスでした。なので、今回の中で言い訳をさせて頂きます。


新たな可能性

「……四葩、そのように刃を抱いていて傷付かないのですか?」

 

 お義母さんが恐る恐るといった具合に問いかける、まぁ抜き身の刃を娘が抱いて居るのだから普通は心配になるわな。

 

「母上、この『手鞠花』は妾を傷付けることは無いのじゃ。一心同体……望まなければ己は己を傷付ける事は有りませぬ」

 

 そう言って四葩は微笑む、その姿にお義母さんは仕方無いと言いたげな表情をして直ぐに『手鞠花』に興味を移した。

 矯めつ眇めつ刃を見聞し、おそらく『鑑定』も使って物を確認し一つ頷く。

 

「意味不明ですね、神造兵器ですか?」

「人造の武器です」

 

 あっさりと理解を投げ捨てた。お師様も『手鞠花』を観ているようで、確りと確認をしていた。

 

「見たことの無い『不撓不屈』と言うのが特に分かりません、効果はなんなんですか?」

「それは……お師様、分かりますか?」

 

 此処は生き字引の天目一箇命様にお伺いを立てる場面だろう、そう思って声を掛けるとお師様は溜め息を一つ。姿勢を正して『手鞠花』に芽生えた概念を説明してくれた。

 

この概念は要約すると(こんかたぁまとめっと)不壊(こわれず)だな(だぁな)

「成る程、刀に『不壊』か……大分ひどいな」

 

 傾向として刀は攻撃力は高いが繊細で硬い物を斬れない武器として世界に認知されている。其処に壊れない刃が出たとなれば、例え『ゴーレム』種が相手だろうと相手にしても問題無い武器に変わる。しかも普通に『オリハルコンゴーレム』の防御力を上回る攻撃力を誇るのだ、25階層以降でも物理では四葩を止められない。

 

更に言えば(さらっどことぅな)限定的な(かぎっどん)厄切(厄除)の効果を発揮する(んちからだしゃな)

「え、持ってる限り四葩に『厄切』が付くって事ですか!?」

 

 俺の驚きの声を受けてお師様は頷く、壊れない上に主を守る武器とか尋常じゃ無い。『性魔術』の取得を待たずして四葩が35階層以降に挑める条件を満たした……想定以上の状況だな。

 

そして最後に不屈(そんでついに不屈)……窮地に立つと威力を上げる(おいつめっど威力ばあがんどな)

「最後の最後にえげつない物が付いたな」

 

 此れを持った四葩が窮地に立つ場面と言うのが思い付かないが、仮にそうなったとしても逆転が叶う力が備わっているのだ。

 複合統合型の概念を備えた四葩の刀『手鞠花』、これは大分ヤバい代物に仕上がったな。

 

 四葩から『手鞠花』を預かり、刀装具を拵えていく。四葩の要望を聞くと、柄だけで鍔も鞘も要らないと言われた。四葩専用の刀なので可能な限り要望を叶えたいのだが、お義母さんから待ったが掛かる。曰く、この先式典に出る上での正装に『紫陽花』と『手鞠花』が指定される可能性が有るとの事で、装丁にある程度の格を求められるとのこと。『紫陽花』は良いのかと思ったが、鎧はおろか外套までミスリル製の鎧を前に上回る格など滅多に無いとのこと。そもそもミスリルを鍛造して出来た鎧と言う以上に、天目一箇命の直弟子が鍛えた鎧など上回る物が有るなら帝の戦装束くらいの物だと言われた。

 お師様の直弟子ってそんなに格調高い物なのか……いや、確かに鍛冶の祖神が技術を伝えた鍛冶師とか神格如何では聖人扱いされるものだな。そう考えるとこの扱いも仕方無いかも知れない。『紫陽花』は弟子入り前の作品だけど。

 そうやって説得された俺は、四葩の要望にある程度添えるような装丁を考える。

 鍔はミスリル製で十字の形をしたものにしようか、それとも……パーティシンボルを施そうか。

 

「なぁ、四葩」

「なんじゃ?」

「鍔の形は十字と俺達のパーティシンボルの何方がいい?」

「妾達の印に決まっておろう」

「分かった」

 

 軽いやり取りを得て、パーティシンボルを円で囲った感じの鍔を作る。次いで柄を施す、柄下地はお師様が譲ってくれて野太刀用なのか長い物だ。

 柄紐はミスリル銀糸を撚り合わせたもので、巻き方は紐の交差する場所を摘んで高く盛り上げる摘巻。銀糸で柄紐を編んだ為に、美しい青の刀身と白い柄はよく映える。鞘はあの概念武装に比べて作りやすく、木製の物にした。ただ、刃幅が広いので納めると少し櫂にも似た見た目になってしまう。象牙色に塗装して鯉口と鐺はミスリルで作った。見た目はかなり上品に仕上がったのでは無いだろうか?

 

「お義母さん、この装丁ならどうですか?」

「……はい、これなら問題有りませんね」

 

 出来上がった刀装具を見せれば、お義母さんも頷き認めてくれる。良かった、この手の物はデザインセンスに自信が無いのでシンプルにして見苦しくないようにしか出来ない。

 

「しかし、こうして新たな刀を手にすると……試してみたくなるのじゃ」

「恐ろしい事を言わんでくれないか?」

 

 拵えが終わった『手鞠花』を手にした四葩がボソッと零した物騒な台詞に思わず口を出す。流石にちょっと引っ張られ過ぎてる気がする。

 

「なに、次の探索の時に『オーガ』辺りに試すのがせいぜいじゃ」

 

 笑いながら言ってるが、普段の四葩とは思えないくらいに好戦的になっている。まさか『手鞠花』の影響か?

 

「タタラさん」

「あ、お義母さん。コレはもしや……」

「ええ、四葩の元からの気質です」

「……え?」

 

 普段から理性的で頼りになる四葩の元がコレ?

 

「剣好き、刃物好きで新しい物が手に入ると基本的に試さずにはいられない……子供が新しい玩具で遊びたがるのと同じですよ」

「普段はしっかりしてるのに意外と言うか……」

「今回はタタラさん渾身の一刀なのが更に影響していますね、四葩の中ではあの刀が『最強であることを証明する』とかそんな意識でいっぱいですよ」

「最強とかはどうでもいいから、安全で居てくれないかな」

 

 無事である為にあの刀を作ったのだが、自ら危険に飛び込むのはハラハラするから少し違うんだよな。まぁ、四葩が好きな事をして楽しんでるのは嬉しいんだけど。

 

「もし、あの状態が続くなら……タタラさんが抱けばいいのですよ」

「根拠が見えないんですが、つかそれは単にお義母さんが孫を抱きたいだけなのでは?」

「否定は出来ませんが、おそらく自身がタタラさんのモノで有ると刻まれたら無理は止まりますよ……私の夫がそうでしたし」

「うん、詳しく聞きたくない事情が出て来た」

 

 四葩が当主代行と似ているとして、衝動を抑える為に抱くのは違う気がする。四葩を抱くのは互いに愛が前提で、想いを交わす為であるべきだと思う。そこに余分を挟むのは何か違う……エテルとは結果的に色々挟まってしまったが、だからこそ余計にそう思う。

 

「む、なんじゃタタラ。また前のように致すか?」

「母親の前でなんて事を口にしてんだお前」

「事前を既に一度見られておるのじゃ、今更じゃろう」

 

 メンタル無敵かお前。

 

「四葩、一つ言いたい事が有ります」

「ほら、慎み無いから怒られるぞ」

「避妊は辞めなさい、孫を楽しみにしていますからね」

「俺の期待を返せ」

 

 広げた扇で口元隠しつつ、明らかに冗談めかした口調だがそんな事を口にするお義母さん。今の四葩は本気にしかねないからマジでやめてくれ。

 

 そんなやり取りを終えて、鍛冶場を片付けた俺がリビングまで行くと帰ってきていた天狗装備の雛菊さんがエプロン姿の一華に用意された夕飯を食べていた。流石にご飯までは一緒しなかったか。

 

「おかえりなさい、雛菊さん。彼奴を家まで送ってくれてありがとうございます」

「いえ、お気になさらず。美味しい思いも出来ましたし」

 

 む、もしや進展が有ったか?

 

「果物の乾物や採れたて野菜は大変味わい深く満足でした、彼を宜しくとご両親にも頼まれましたのでコレからもビシバシ稽古していきます!」

「ご主人、雛菊はお友達の家でご飯を頂いて来た上で此方の夕飯も食べてるでござる」

「肥やす天狗一直線だな、彼奴にデブ専趣味が有ることを祈っててください」

 

 多分、今の俺は養豚場の豚を見るような目をしていると思われる。お義母さんも居たら視線の温度が絶対零度まで落ちてたと思うぞ。

 

「し、しかし! 出された物を食べねば……そもそも昼食抜きでしたし!!」

「彼奴に分けて貰って『あーん』ってされてたの見逃したのは失敗だったか?」

 

 地味に雛菊さんの分を彼奴の皿に移したのは失敗だったかも知れない。

 俺の言葉を聞いた雛菊さんの表情が青褪める。

 

「き、気付かれて……?」

「あんだけデカい声で料理の品評しといて気付かれないとでも?」

「え、料理の品評?」

「……もしや雛菊、あれ無意識でござるか?」

 

 そんなまさかと思ったが、雛菊さんのきょとんとした表情を見る限り無意識だったらしい……おい嘘だろ。いや、お義母さんが来た初日に言われてたのに答えて無かったのって味に集中してて聞こえて無かったとかそんな理由なのか?

 

「マジで無意識なのかアレ、どんだけ食事に集中して語彙力働かせてんだよ!?」

「雛菊、冗談でござるよな? アレ本気で無意識でござるか!?」

「い、いや……いつも心の声に適切な合いの手が入ると思ってはいましたが……」

 

 どうしよう、俺も無意識にやってないか?

 エテル達に心を読まれる事が多いし。

 

「ご主人のは普通に表情で分かるだけでござるよ、口から漏れてたりはしてないでござる」

「そうか、それは安心だな……なんで今此方を見ずに心読めたんだ?」

 

 さらっとやったぞこの愛狐。

 

「きゅうん、ご主人から貰った『牡丹』に込められた愛が拙者に心を伝えてくれるでござるよ!」

 

 なんて言ってくる、それはつまり──

 

「そうか、それだけ俺は一華の事を想えてるんだな」

 

 口元を手で隠す。ニヤけそうになるのを必死に抑えようとするがニヤけるのが止められない。

 

「……冗談でござるよ? その、拙者が単純にご主人が大好きで心が分かるだけでござるよ?」

「え、あ……そうなのか」

「私は何を見せられているんだ、渋味に満ちた濃い緑茶が今すぐ欲しいぞ切実に」

 

 雛菊さんが何か言ってるが、自分で言って恥ずかしがってる一華が可愛い事くらいしか頭に入って来ない。

 

「コホン、俺の事はおいといて……雛菊さんは彼奴の事をどう思います?」

「お友達の事、ですか? 良い人だと思いますよ、剣才に優れ人格もまさに快男児と呼ぶべき明朗快活。少し私に対して腰が引ける場面も有りますが、鍛錬での事を考えればそうなるのも当然でしょう」

 

 おおう、好意が伝わってねぇ……いや普通は直接言わないと伝わらないものか。普段の行動から察しろってのははっきり言って無理だ、話せない赤ん坊じゃないんだから言葉にして伝えろっての。俺達に出来るのはあのバカか雛菊さんが自身の好意に向き合って告白出来るようにする事、今回のだってバカの印象を良くすることが目的な訳だし……両親が囲いにいったのは予想以上の効果だったが。

 

「華澄様から嫁入りの打診と言われて大分動揺してたでござるが、実はそこ迄意識してないんでござるか?」

「い、いきなり嫁云々言われたら動揺するのも当り前だろう!?」

「普通は年下の相手を引き合いに出されて言われたら冗談だと思って流すと思うでござるけどなぁ」

 

 一華は動揺した事が既に意識している証拠だとして雛菊さんの感情を認めさせようとしているらしい。ただ、俺が知る雛菊さんの性格から考えてあまり言い過ぎるのも意固地にさせる事に繋がりそうなのだ。此処らへんで引かなければバカへの態度が頑なになりかねない。

 

「あ、彼奴の農園に行く日が決まったら言って下さいね。服用意してるんで」

「むむ。タタラ殿、私には既に服が……」

「土いじりしたりする上でジャージやTシャツは正解になりますけど、アレ着て街を歩くのはハッキリ言って無頓着の極みみたいな物ですからね?」

 

 今回は態々お義母さんが天狗の装備に着替えさせてから家に送らせた程だ、そのまま飯食ってる辺りにズボラさと言うか無頓着さが見て取れる。ダサT1枚だけ着て街を練り歩くこの人の事だから、多分全部お膳立てしないと悲惨な格好でバカの農園に向うだろう。いや、最低限の服は持っててくれよ本当。近衛が臭かったら護衛される帝も嫌な思いするだろうし……それとも、仕事着だけは普段から綺麗にしているのか?

 

「むぅ……そこ迄言うのでしたら」

「雛菊、男を捕まえるとか抜きに普段の服装へキチンと気を配るでござるよ」

「風呂嫌いなお前に言われてもな……」

「拙者のは親に浴槽へ沈められた過去の出来事から恐怖が勝ってただけでござる、この家に来てからはその辺大丈夫になったでござるからな?」

「さらっと重い過去を零すなよ……」

 

 一華、野菜嫌いや男性恐怖症の流れで言わなかったけど風呂嫌いにもエピソード有るのかよ。

 

「そ、それなら郷に居た時はお前も服に無頓着だったろう!」

「拙者、見た目が男受け良いのが分かってるでござるからな。敢えて近付かれない様に服は男物や目立たない物を選んでたでござるよ」

 

 だから平服買いに行った時に街で目立たない服装だったり俺の服に似せてたのか……逆にスタイルの良さとかが目立ってた気がするけれどな。

 

「因みに此方で男物を買って貰ったのはご主人の普段着に似せて仲の良さを周囲に見せ付ける為でござる」

「既に狙われてた!?」

「実はエテル様も似た服持ってて正妻の余裕に慄いたでござる」

「そういえば以前デートした時に珍しく男物着てると思ったらアレはペアルックだったのか」

 

 胸が窮屈そうで、夜に寝室に着てきた時はその事を言いながら脱がせた記憶が有る。あの時のエテルは男のフリして男子校に通ってたら好きな人にバレて脅迫されたみたいな設定で楽しんでたな、俺は普通にシテただけだが。

 

「タタラ殿も意外に鈍いのですね」

「雛菊に言われたくないと思うでござるよ」

 

 ソレは俺もそう思う。

 

 

「2度目のお風呂って、流石に身体が疲れない?」

「それでも入っとかないと煙とか鉄の匂いするだろ、前にそれで臭いって扱われてから気にしてるんだよ」

 

 本日2度目の夫婦風呂、俺の背中を流しているエテルの問い掛けに返す。後で部屋にと言ったのに、普通に一緒に入ってるのが怖い。

 

「むっ、私はタタラのこと臭いって言わないよ!?」

「いや、言っては無いけどそう反応してるからな?」

 

 本能に支配されてる時だから記憶が残ってないのか、臭いと言葉にはしなかったが匂いを嗅ぐたびに顔を顰めていたからな……その割には何度も嗅いでいた気がするが。

 

「私、タタラの汗の匂い好きなのになぁ……」

 

 いい匂いのする相手とは遺伝子から相性が良い。この情報がこの世界で流れているのは寡聞にして聞かないが、生物学的に根拠の有る情報なので純正な只人種である俺と夜闇の眷属同士のハーフであるエテルでは遺伝子が遠過ぎて遺伝子から求められている可能性はある。それを知って今更俺とエテルの関係が何か変わるとは思えないが。

 そんな事を考えていると硬い垢擦りで洗われている感触から、柔らかい何かで擦られている感触に変わる。以前も経験したこれは間違いない。

 

「ふふ、また来てくれたんですね旦那様ぁ♡」

 

 ソープ・バーラルのNo.1嬢エテルの再臨である。いや、風呂で出会した瞬間に来るかなとは思ったが。

 鎚の事で精神的に死に掛けてた時に無理に抱いてしまったから、お礼として汎ゆるプレイに対応しようと思っていたから別に良いのだが。

 

「あらぁ、旦那様も期待してくれてたんですね♪」

 

 身体を押し付け肩から覗き込んだ先で俺の愚息が最大仰角なのを見たのだろう、エテルが嬉しそうにそう言った。耳元で囁かれる格好で言われたので妙に背筋がゾワッとなる。

 

「旦那様、格好良いからモテるでしょう?」

「どう、なんだろう。好きだと言ってくれる人は居るけど、一目惚れされたって言ってくれたのは一人だけかな」

「あらぁ、意外ですぅ」

「……その子、エテルって言う片想い中の相手なんですよね」

 

 少し、イメージプレイに走ってみようか。さて、どう対応するんだ?

 

「……あらぁ、私と同じ名前なんですね♡」

「えぇ、なので最初に担当して貰った時にビックリしちゃって」

 

 乗って来たエテルに対してプレイを続行。エテルは身体を押し付けながら手を伸ばし、俺の勃起した愚息を両手で握る。

 

「その子と私、どっちが綺麗ですかぁ?」

「う……くっ、正直比べるのも出来ないくらいに似てて」

「えぇ、ひっどぉい。その子と違って、私はこんなにエッチなこと出来るのに♡」

 

 握った手を動かして愚息を擦る。エテルの手では俺の愚息を完全に握れはしないのだが、刺激するべき箇所を心得ているエテルは俺を翻弄する。快楽で脳が明滅する感覚が走る中、荒く息を吐いて耐える。

 

「そんな旦那様に見向きもしてくれない子よりぃ、エッチな事してあげられる私にしましょうよぉ?」

「それ、は……」

「うんって言ってくれないとぉ、このまま手で射精させちゃいますよぉ?」

 

 そう言ってエテルは手の動きを速める、刺激の量が増えて脳が侵食されていく。

 

「ほら、私が良いって言って下さいよぉ。恋人でも夫婦でもなってあげますから♡」

「うぐっ、あ」

「ほらほら、早くしないと情けなくイッちゃうんじゃないですか?」

「それでも、俺は……」

「……もう、本当に強情だなぁ」

 

 そう言ってエテルは手を止める。刺激が無くなり快楽から逃れた俺は荒い息を呼吸を繰り返す、そんな俺の前にエテルは回り込み正面に立った。俺の身体を洗っていた為に一糸纏わぬ姿を曝したエテルの身体は変わらず豊かで美しく、思わず見入る。

 そんな俺に嗜虐的な笑みを浮かべたエテルは俺に正面から抱き着き、腰を降ろした。

 

「えっ」

 

 その直後に脳を掻き回した快楽の波に耐えられず、一気にその膣内へ射精する。奥の奥まで満たすかのようなその射精量に思わず声が漏れる。

 

「あっはぁ♡」

 

 そんな俺の射精を感じ取っているのか、エテルが甘い声を漏らす。身体を仰け反らせ、膣内全体が収縮して俺の精液を搾り取る。その動きだけでも2度目の射精を促され、余さず吐き出させられた。

 

「ふふ、旦那様……貴方は好きな女の子じゃなくて私を孕ませちゃうんですよぉ♪」

「なに、を……」

「旦那様は私をこのまま孕ませて、責任を取るんですよ。妊娠させた責任でこのまま私を身請けして、好きな女の子じゃなくて私を幸せにするんです♡」

 

 大部ロールプレイに全力出して来たな。つか、架空の俺を架空の自分から寝盗るのでいいのかお前。

 

「そん、な……この店は其の辺徹底してるって」

「夢魔相手に、その気にさせた旦那様が悪いんですよ……女は怖ぁい生き物なんですから♡」

 

 ……もしかして、本気でエテルならこの手の店やっててもお気に入り見付けたらやってたのではと疑ってしまった。そう言えば、以前ダルマさんが『探索者の結婚理由は同じパーティのメンバーか娼館の嬢が相手』って言ってたのはこう言う理由なのかも知れない。

 

「貴方のエテルは、憧れのあの子じゃなくて私ですよぉ♪」

 

 嬉しそうに、それでいて淫靡に微笑むエテル。性魔術の影響か愚息は硬度を保ったままだ。

 俺は絶望した顔をしてエテルの顔を見返す……そろそろロールプレイがキツイ。

 

「……自分から始めててなんだけどさ、そろそろ普通にシたいんだけどいいか?」

「えーもうちょっと遊ぼうよ、私が誰かからタタラを奪うって新鮮だし」

「それが空想上の自分相手なのは良いのかよ」

「隠れて娼館で働いてた設定にすれば一途なままだよ?」

「それはそれでどうなんだよ……」

 

 いや、以前近い事はイメージしてやりそうにはなったけど。エテルから猛ツッコミ入ったが。

 

「エテルが実際この手の店で働いてたら、一生出会えなかったかもな」

「タタラがお店利用してるイメージ無いもんね、ずっとクラフトしてて一生独身とかありそう」

「安易にイメージ出来るな」

 

 四葩や一華に出会えていたかと言われると、多分無いだろう。エテルが側に居てこそあの腕輪を発見したり、虎熊家との繋がりが出来たりと因果が繋がった気がする。タチアとは出会えていたかも知れないが、人間に出来た自信は無い。きっと、俺自身が人から外れた気質になっていただろうから。

 

「ふふ、タタラは私が居ないと結婚出来ない弱々恋愛運だね♪」

「エテルと出会えた事が最大の幸運って言われたなら、一切否定出来ないな」

 

 あの時、手を伸ばせた事が幸運なのは確かだろう。そう思いエテルの手を指を絡めるように握る、この手を一生離さないように心の中で誓う。俺の考えが流れ込んだのか、エテルも握り返してくれる。

 

「エテルは俺に出会えた事は幸運かな?」

 

 話の流れで聞き返すと、満面の笑みを浮かべて答えた。

 

「幸運に決まってるよ!」

 

 そう言って唇を重ねてくる。繋がったままの下半身にとんでもない刺激が送られて、我慢出来ずに射精してしまう。エテルの膣内に注ぎ込まれる精液は相当な量である筈で、しかしエテルの身体はその全てを飲み込んでいる。避妊魔法を使っているかも知れないが、それくらい貫通しそうな量である。デキたらエテルを自宅待機させるしか無いが、在学中に妊娠は流石に怒られるよな。学則にも違反してるし。

 

「なぁ、エテル」

「ん、なに?」

「愛してる」

「ふふ、私も」

 

 抱きあったままキスを何度も交わす、湯冷めだけに気を付けて浴場で欲情し続けた。

 この後、お師様入るんだけど長風呂し過ぎて本当に申し訳無いことをしてしまった。

 

 

 一旦脱衣場で別れ、俺は自室でエテルを待つ。何やら準備してから向うとの事で、俺は嫌な予感を押し殺しながら部屋で待機している。暫くして部屋に控え目なノック音が響く。扉を開けると予想通りエテルが立っていたが、その服装は布面積がとても多かった。青いリブ生地のセーターに、クリーム色のロングスカート。そしてピンク色のエプロン……なんと言うか、人妻と言うより保母さんって感じがするチョイスだ。普段は結っている髪を下ろしているのも凄く似合ってるけど、途轍もなく嫌な予感がする。

 これ、もしかして本気でそういうプレイ用の服なのでは?

 

「タタラ、お部屋に入れて?」

 

 満面の笑みで言われるが、あまりの恐怖に鳥肌が立つ。

 

「わ、悪い。どうぞ」

「うん、お邪魔します」

 

 なんというか、人喰い妖怪を部屋に招き入れたかのようなそんな嫌な感じがする。俺はコレからエテルへのお詫びとして何を要求されるのだよう、もしかしたら俺は今から赤ちゃんにされるかも知れない。

 先にベッドへ座ったエテルが、自身の隣をぽんぽんと叩いて招く。隣に座れというのは分かるが、俺は本当に何をされるのだろう?

 

「ほら、早く」

 

 急かされて隣に座れば、腕を引かれて横になる。エテルの膝の上に頭を乗せる膝枕、そんな俺の頭をゆっくりと撫でるエテルの姿に警戒心が増していく。コレはやる気だ、間違いなく。

 

「ふふ、何時も頑張ってて偉いねタタラ。今日はいっぱい褒めてあげるね」

 

 何だコレは、どうすればいい?

 振り払う訳にもいかず、されるがままになる。時折俺の結んだ髪を弄びつつ、エテルは俺に褒め言葉を告げながら撫で続ける。

 全肯定される感覚はこそばゆいが、エテルの手は優しくて少しずつ身体の緊張が解けていく。それがエテルによる罠なのは理解しているが、身体がエテルに勝てない。心は兎に角警戒してるのに、身体は完全にリラックス状態だ。エテルの好きに付き合う覚悟はしているが、いざとなれば怖気付くのは情けない。しかし、流石にこの後来るであろうプレイに対してはコレくらい警戒する。

 

「それじゃあ、タタラがキチンと休めるように魔法を掛けてあげるね」

 

 思わず逃げ出そうとするも、何時の間にか両手足に拘束魔法が掛けられていた。身体がリラックスしていたせいで全く気付けなかった。その間に全身をエテルの魔力が光となって包んでいく、数秒してからそれが弾けて消えると身体に違和感が有った。恐る恐る視線を向けると、俺の身体は子供になっていた。

 え、なんで?

 

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!?」

 

 思わず悲鳴を上げる、若返りとか普通に禁呪系統のそれじゃねぇか。何でエテルはこんなの覚えてるんだよ!?

 

「ふふ、今日の朝タタラが私に対して色々ぶつけたでしょ?」

 

 はい、しましたね。それ故に夜はエテルのプレイに付き合う覚悟で部屋に招いたのだ。

 

「その時、タタラの苦しみを癒やしたいって思ったら『性魔術』の中で新しい魔法が発現してね……それがコレなんだ」

「いや、マジで何これ」

 

 過去作にも有ったかも知れないが、混乱し過ぎてて思い出せない。若返りの魔法とか……いや、有ったな。しかも夢魔系のキャラが使った場面が。

 

「一時的だけど、対象の肉体年齢を逆行させる魔法だよ。本来は胎児に戻したり出来るらしいんだけど、私はまだ10歳くらいの若返りしか出来ないんだ」

「いや、10年ってお前……」

 

 そうすると今の俺の肉体年齢は一桁代末だろう。初期のエテルよりかは力は上だが、今のエテルには絶対勝てない。

 

「……コレ、どれくらい続くんだ?」

「ん〜……一晩くらいかな」

 

 朝が来るまで死に続けろと申すか。いや、朝には解けるならまだマシだが。つか、ブカブカの服が邪魔過ぎる。

 

「それじゃ、脱ぎ脱ぎしようねタタラくん♪」

 

 俺の思考でも読んだかのようなタイミングでノリノリで俺の服を脱がせに掛かるエテル、拘束魔法で抵抗も出来ずに未熟な身体を曝す事になる。

 

「ふふ、何時も私を包んでくれる力強いタタラも昔は弱々だったんだね」

 

 禄に鍛えられていない貧弱な身体を舐める様に見られる。10年前だと『天使長』と出会った後だろうけど、まだダンジョンに挑んでいない時期で多分魔導鎧の為に古書の翻訳をしていた頃だ。同時期の子供に比べて背は高い約150cmだが、それでも今のエテルより10cmは低い。

 

「此方もまだまだなんだね、可愛い♪」

 

 脱がされた下半身の先にあるまだ幼い頃の愚息、状況的に硬度を持つことも無く通常時の10cm……いや子供にしてはデケェな?

 

「それじゃ、タタラくんおっぱいの時間ですよ〜♪」

 

 そう言ってエテルはエプロンをずらし、セーターをたくし上げる。ブラを着けていない大きな乳房が重々しく揺れてその姿を見せる。

 

「いや、肉体年齢的にもうそれは卒業してるっていうか……」

「でもタタラ、大人になっても大好きでしょ?」

「はい」

 

 くそ、否定出来ない。悲しきおっぱい聖人の性よ。

 

「それじゃ、沢山食べて大きくなろうね♪」

 

 そうして押し付けられる先端を無心で咥える。身体が小さくなって、普段より更に巨大に見えるエテルの乳房は威圧感すら覚える迫力でとても逆らおうと言う気になれない。

 一応一生懸命吸ってみるが、流石に何も出て来ない。ただ、エテルが放つ夢魔のフェロモンの影響でまだ幼い身体がどんどんと興奮していくのが分かった。この時期は既に精通を迎えていたとは思うが、子供ながらに愚息が勃起していく。

 

「ふふ、上手に勃てたね?」

 

 そう言ってエテルは俺の幼い愚息を握る。愚息が持つ熱に反してエテルの手が冷たく、その刺激に耐えられずそれだけで射精してしまう。

 

「あは、元気いっぱい♪ 大変良く出来ました♡」

 

 ヤバい、泣きたくなって来た。肉体に引っ張られて精神もやや若返っているらしい。今の俺は羞恥心やら何やらで泣き出す寸前だ。ただ、俺の愚息はエテルのフェロモンに当てられて勃起を続けている。

 

「うん、まだまだ元気だね。それじゃ……先生が良いことしてあげる♡」

 

 そう言ってスカートを脱いだエテルは俺に跨る、普段なら見慣れてる光景なのだが幼くなった俺には余りにも恐ろしい場面に見えてくる。

 そのままゆっくりと腰を下ろし、俺の幼い愚息を飲み込んでいく。どう見ても丸呑みにされていく光景にしか見えない光景、だのに幼く感度が高い為により情報量が増えて脳を満たす快感。思わず悲鳴を上げ、射精をする。その吐き出される精液を膣内で受け止め飲み込むエテルは、肉食獣の様に嗤う。

 

「ふふ、元気にビューって出来たね。偉い偉い♪」

 

 顔を寄せて耳元でそう囁いてくる。何かしらの魔法でも使われたのか、思考に霞が掛かってくる。

 

「それじゃ、女の子をママにする練習……続けよっか♡」

 

 そうして再び腰を動かし始めるエテル、俺の思考は霧散して意識が遠のいていく。

 こんなの子供の頃に経験してたら性癖歪んでただろうな、なんて何処か余裕のある思考が最後だった。




一華がメインヒロインの場合、風呂嫌いを治す為に無理矢理タタラが一緒に風呂へ入ったら浴場で欲情した結果風呂好きに転じさせるエピソードが発生したりしました。


エセ昔話『3にんのよめとたたらどん』

 昔々ある所に、大きな街がありました。其処へ向うには一つの吊り橋があり、その吊り橋を渡らねば街には辿り着けませんでした。
 しかし、その橋には身体の大きなたたらどんが住んでおり旅人に意地悪をしていました。

「俺の役割遂に人外かよ……あ、おばあちゃん荷物重いでしょ。貸して、向こうまで持つよ」

 ある日、街へ向かう為に吊り橋を渡ろうと3人の女性が橋を渡ろうとしました。それぞれ別の魅力を持つ3人に意地悪をしてたたらどんは橋を渡れなくしようとします。
 最初に渡ろうとしたのは金色の髪が美しいタチアと言う女性でした、その女性に意地悪をしたたたらどんは立ちはだかりこう言ったのです。

「くく、美しい娘よこの橋を渡りたければ俺の嫁になれ!」
「わ、私のような無骨者でよければ……」

 拍子抜けする程あっさりと嫁入りを決めたタチアに対して戸惑いつつも、たたらどんは嫁を手に入れました。

「あれ、こんな話だったっけ?」
「書いてる作者本人が話の大まかな流れしか覚えてないので仕方無いのでは?」

 次に渡ろうとしたのは銀色に毛先が赤い髪が美しいヨヒラと言う女性でした、引き続き意地悪をするたたらどんは橋を塞いでこう言ったのです。

「くく、この橋を渡りたければ俺の嫁……は居るから俺の子を産め!」
「よいぞ、妾を存分に可愛がってほしいのじゃ」

 こうして2人目を囲うことになったたたらどんは戸惑いつつも3人目に意地悪をしようとします。

「お前、名家のお嬢様だろ。あっさりと囲われるなよ」
「む、妾がタタラの頼みを断る訳がなかろう?」
「いや、物語破綻してる……それは最初からか」

 次に橋を渡るのは菫色の髪が美しくたたらどん好みの体型をしたエテルと言う女性でした。

「この時点で嫌な予感しかしない」
「役割としてヒーローとヴィランですからね」
「オチはやはり決まっておるのじゃな」

 たたらどんはエテルの前に立ちはだかり橋を塞いでこう言いました。

「俺好みの女だ、味見させて貰おう!」
「……私が居るのにチーちゃんをお嫁さんにした罰が要るよね」
「いや、これ台本……」

 大きな乳房を持つエテルは服を脱ぎたたらどんにのしかかり、その身を貪りました。

「まてエテル、一応これ元は子供向け作品だから!」
「ここに書いてる時点でアウトだから今更だよ、それに此処から先は暗転処理するね」

 こうして橋を塞ぐたたらどんは押し倒され、3人の嫁を持つ夫へと変わったのです。

 めでたしめでたし

「めでたいのか、これ?」
「3人のお嫁さんがおめでたになるから間違ってないでしょ?」
「最低な〆すぎる」

もし、番外短編が有るのなら※一応全部書くつもり

  • タタラとエテルの立場逆転
  • 現パロ(エテルヒロイン)
  • 現パロ(四葩幼馴染)
  • 武器が擬人化してタタラへ物申す
  • 年増組と同い年
  • 聖人カレハ
  • 原作エテルとタタラ
  • ガチ妹ダリア・ジュロン
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