※この作品はR-18です。

既知転生しましたが、憑依転生では無いようなので静かに暮らしたいと思います。   作:アルカミレス

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タチアイベント発生中
『看板娘』イベント発生中

タタラ強化イベント:コンプリート


宴会を始めよう

 事前に予定のない来訪ではあるが、お義母さんが此方に来た事を考えれば少しは予想して然るべきであったと思う。それを差し引いてもフットワークが軽すぎるし、虎熊領内の対応が心配になる物ではあるが……まさか四葩の兄達にぶん投げて来てたりするのだろうか?

 

「改めて、虎熊信綱(のぶつな)だ。宜しく頼む」

 

 そう名乗って一礼してくる当主代行に慌てつつ、俺は頭を下げ返す。エテルは状況に脳が追い付いていないのか、動けていない……そもそも『ワールウィンド』に頭を下げる挨拶が無いから何がどうなってるのか理解出来てないかも知れない。通信してた時も主に俺が彼是やってたし。

 

「そして此奴が我が虎熊家に仕える剣術指南役だ。名を野獣(やじゅう)宗矩(むねのり)と言う、宜しくしてやってくれ」

「御紹介に預かった野獣宗矩だよ、宜しくね」

 

 妙に軽い調子で挨拶をされて少し戸惑う。

 野獣……柳生のもじりだろうか、柳生宗矩と言う剣聖とも讃えられる人が居たのは知っている。エロゲーらしいパロディキャラなのかも知れないが、ちょっと苗字が汚く感じるのは何故だろう?

 

「タタラ・ジュロンです。この家の家主をしています、宜しくお願いしますね野獣宗矩様」

 

 あまり間を置かずに挨拶を返す、礼は失するべきでは無いが……何故かこの人物に警戒心が湧く。何故だろう、虎熊家に仕える人なのにこの人物を……野獣宗矩を警戒するべきだと本能が訴える。

 

「ふぅん……君がご当主様が僕にこの国へ行けって言った理由かな?」

「それは」

「ちょっと試そうか」

 

 当主代行がこの人を連れてきた理由は俺ではなくバカの指南の筈で、その事を伝えようとした瞬間だった。警戒心が最大の反応をして動こうとした瞬間に高い金属音が響く。

 気付けば野獣宗矩の腰から二本の刀が抜かれていて、俺の首に刃が迫っていた。それを、四葩と一華がその愛刀を抜いて防いでいた。

 見えなかった、攻撃の起こりから刃も防がれるその瞬間までの一切が。無拍子と呼ばれる奥義に類する攻撃動作、極限まで鍛えられた剣術により予備動作無く二刀を抜き俺の首を挟む形でその刃を振るったのだろう。間違い無く、四葩と一華が居なければ俺は死んでいた。

 

「……笑えぬな、野獣宗矩。妾に剣を教えていた時よりも短慮ではないか?」

「主に向けて刀を振るったその愚行、生きてこの国から帰れると思うな」

 

 静かに、しかし確かな怒りがこもっている四葩と一華の声。しかし、向けられた野獣宗矩はヘラヘラと笑っている。

 

「僕より弱い君等二人に何が出来るわけ?」

 

 嘲りを含んだその声、そして二人が持つ刀に目を向けて舌舐めずりをする。

 

「天目一箇命作の神刀を手にしたから僕に勝てる気になっちゃったわけ? 雑魚の思考だよ、それは」

 

 それは、獲物を前にした獣そのものの姿。野獣と言う苗字が、一切の誇張無くこの人物を表す物で有るとようやく理解した。

 

「悪いけど、その刃は君等に相応しく無いよ」

「うるせぇよ、テメェのゲスな視線と思考でこの刃の在るべき先を勝手に決めんな」

 

 あんたが強い事は理解した。目利きもそれなりに出来る事も分かった。それでも、この二人の為に打った刀が相応しく無いだとか戯言を抜かすな。

 

「何よ君、女二人に守られてる雑魚のクセにイキらないでくれないかな?」

「黙れよ節穴が。この刃の在り方も理解せず、作った人間すらも見誤るゴミがお師様の作を語るな。価値が腐るだろ」

 

 確かにこの二刀はお師様から教わった技で作った物だが、お師様の作品とは手癖が所々違う。自分の目を信じるのは大変結構だが、的外れな事を言ってる自覚も持てないなら『鑑定』スキルでも取ってから言え。

 

「……へぇ、天目一箇命を師匠なんて呼ぶんだ君。剣もマトモに振れそうに無いのに」

「鍛冶師が剣を振れる必要なんざねぇだろ、担い手が求める物に自分の価値観を押し付けたら邪魔にしかならねぇよ三下」

 

 自身の手癖に最適な物を作っても、それは自分自身にしか使えない。別の誰かに届けるのなら、そんな物は混ぜてはならない。

 独り善がりの作品しか生み出せないのなら、クラフターじゃなくてアーティストを名乗れ。

 

「其処に独創性を見出だして希少性が生まれるんでしょ?」

「独創性も希少性も鍛冶師が全身全霊を込めて作った先に生まれる揺らぎに過ぎねぇよ、芸術品求めてんなら芸術家を囲え孥阿呆」

 

 野獣宗矩の口元がヒクヒクと動いている。自分より格下の相手に噛みつかれて苛立ってるのか?

 

「そんなプライドの無い君の作品はさぞやつまらないんだろうね」

「つまらなくて結構、俺一人で終わる技術になんの意味がある。継承出来なけりゃその人が積み上げた歴史も、願いも潰えるんだぞ……それこそ無意味だろうがよ」

「分かってないな、一代限りだからこそ輝くんだよお坊ちゃん?」

「持ってて価値が有るなら誰もが手にして役立てるべきだろ、現実見ろよ成金」

 

 何のために俺がシャムスやエストに技術を伝えたと思ってる。

 何故お師様が俺に自分の技術を見せたと思ってる。

 何でテメェに誰かが剣を教えたと思ってやがる。

 人の心も分からない糞野郎が。

 

「……君とは価値が相容れないみたいだね」

「ああ、清々する程に平行線だな」

 

 目の前の糞野郎は獣のように嗤う。口で勝てないとして見て敵認定、実力行使か。悪いんだけどさ、見えてるんだよ。

 インベントリから鉄の剣を左右の手に持ち振る、目的は四葩と一華が押さえてくれている二刀。其処へお師様命名の試剣術を叩き込む。砕け散る四つの音、目前の獣の目が驚愕で見開かれる。

 しかし、やはり優れた戦闘者なのだろう。次の瞬間には大きく後ろに飛び間合いを開いていた。

 

「……無銘だけど結構良い出来の刀だったんだけどな、どんな魔法かなコレ」

「鍛冶師を前に刃が止まってんだぞ、折られて当然だろ」

 

 俺の手で刃を失った二本の剣の柄をインベントリにしまい、次の剣を手に取る。それを見てから糞野郎もニヤリと口元を歪めてから新たな刀を取り出す。

 

「さっきのより良い刀だ、簡単に折れるかな?」

「折れるさ」

 

 踏込み、間合いを詰めて再び一閃。糞野郎は余裕を持って、見極める為に敢えて剣を打ち合わせるつもりらしい。刃と刃がかち合った瞬間に、互いの得物が砕け散る。

 

「……己の剣の限界を把握して、耐久力をそのまま攻撃力に転じた斬撃?」

 

 流石は虎熊家に仕える剣術指南役か、俺の試剣術を見に回って把握しやがった。次の剣を抜いて思い切り振るう、インベントリから抜き放つと同時に振るわれた抜身の刃とぶつかり合い砕け散る。俺の技を理解して、糞野郎は顔を顰めた。

 

「……勿体ない、結構いい剣でさっきからその下らない剣術使ってるでしょ。伸び代の有る鍛冶師のいい剣ばっかりだよ。でも残念だね、僕の収集した名刀や妖刀は1500は有るんだよね」

「伸び代とか笑わせんな、十年以上前にガキが打った剣だぞこれ」

「……何だって?」

 

 俺の言葉に対して疑問を抱いたらしい糞野郎、俺が先程から使ってるのはエテルを拾う前まで日課として毎日最低一本作っていた時代の代物だ。

 

「そもそも、俺がさっきから使ってんのはこの国で一般規格の数打ち品だ。品質に多少の差は有れど、何処でも買える代物だぞ」

 

 見据える糞野郎の顔は訝しげだ。俺の言ってる事は間違いではない、この都市の共通規格品を子供の頃の俺が打った作品ばかりで精々が性能に+1とか+2程度の強化しかされていない。そんな俺の黒歴史を見て伸び代を感じるか普通。

 

「俺が鎚を握った5歳から十年間毎日打った剣、約4000本。テメェのコレクションを全部砕くまで使ってやる」

 

 名刀妖刀1500本、大いに結構。ただの剣を前にどれだけ耐えられるか試してやるよ。

 

「……はぁ、やだやだ僕の負け。降参だよ、何だよこの規格外の鍛冶師」

 

 緊張感と言うか戦闘状態を解いたらしい糞野郎が刀をインベントリに戻して両手を上げた。降参の意を伝える姿勢としては万国共通なのだろうか、このポーズ。

 

「満足したか、宗矩」

「剣士としては不完全燃焼、でも刀を見るって事なら大満足。そこの二人が持ってる神刀を見れただけでも来た価値は有りますよご当主様」

 

 急に切れ者みたいなキャラになられても困る、当主代行が動かなかったのは元々予定されていた動きだからか?

 

「ところで宗矩」

「はい、なんで……」

「貴様、俺の可愛い娘に向かってなんだって?」

 

 あ、違ったこれ。糞野郎の独断専行だわ。怒ったお義母さんも怖いけど、当主代行も相当だなこれ。

 

「いやぁははは……アレは言葉の綾っていうか」

「あぁ?」

「ごめんなさい」

 

 完全に縮こまってる。いや、確かにあの当主代行にあんな声出されたら俺もそうなるな。

 

「ふぅ……ところでタタラ殿」

「あ、はい。何ですか?」

「華澄……我が妻から聞いていると思うが、此奴の報酬になりそうな物が有ると思うのだが」

「……正直、目利きが信用出来ないんですが」

 

 先程までのやり取りで俺の中の糞野郎の株はストップ安である、習作とは言えお師様直伝の『空裂』を模倣した物を渡すのは気が引ける。

 

「気に入られ無ければ此奴は帰り、タタラ殿の練習用素材が増えると言う事で此処は一つ」

「……なら、追加で今日の宴会に使いたいので山葵を用意して下さい」

「ふむ、それなら……」

 

 俺の言葉に応え、インベントリから箱を取り出す当主代行。受け取って見ると、中には大量の山葵が入っていた。まだ濡れていると言う事は採れたて新鮮な山葵か。

 

「コレで足りるかな?」

「はい、誠意を受け取りましたので謝罪を受け入れます!」

「満面の笑みじゃな」

「山葵ですからね、刺身を用意するタタラさんなら大喜びでしょう」

 

 俺の言葉に虎熊母娘がそんな言葉を零す。仕方ないだろ、本山葵なんて前世ですら食ったことねぇんだぞ。

 取り敢えず箱を近くに寄ってきてくれた一華に預けて、糞野郎の前に習作である『空裂』の刃を十本並べる。その様に糞野郎のみならず当主代行も息を呑んだ様子だ。

 

「嘘でしょう、『空裂』の打ち損ないが十本も!?」

「アマツ、流石に弟子とは言え『空裂』の失敗作を十本も与えるか!?」

 

 アレ、当主代行は聞いてないのかな?

 お義母さんの方をチラッと見ると、悪戯っぽい顔をしている。成る程、当主代行には言ってないのか。

 お師様は当主代行の言葉に呆れた風に溜息を吐いている、その姿に段々と顔を青くする当主代行。

 

「まさか、本当にタタラ殿が?」

「お師様から見せて貰い一晩で打った『空裂』の習作十本、剣術指南の依頼を受けてくれるなら報酬としてお渡ししますよ」

 

 やや投げ遣りな俺の言葉を聞いて目を見開く糞野郎、その後喜色満面の顔で口を開く。

 

「受ける、受けるよ! 本当に天目一箇命の弟子がこの世に生まれるなんてね、信じられない出来事が起きたもんだ!!」

 

 そう言って『空裂』の習作十本に飛び付く。蒐集家と聞いていたけど本当らしい。

 

「なんなら君が子供の頃から打ってきた4000本の剣も買うよ、どう!?」

「まぁ売り物にならない代物ですし、欲しいならどうぞ」

 

 過去の作品から己の課題を見出すために何万回と見直した物なので、今更無くなっても頭の中に細部まで刻まれてる故に手放すのは問題無い。

 

「待って下さい、その剣は私が買い取ります」

 

 と、そんなタイミングで口を挟んで来たのがお義母さんだ。何でお義母さんが欲しがるんだろうか。

 

「はぁ?」

「流石に大事な義息子の成長記録を変態に渡したく無いのですよ」

「いやいや、ふざけないでよね。正しく価値も分からない人に渡したく無いんだけど」

「そちらこそ、製作者を見誤る程度の目利きで何を宣うのですか」

 

 俺をそっちのけで口論を始めるお義母さんと糞野郎。タイミング悪くチャイムが鳴ったのでエテルに向かって欲しかったのだが、先程から『ロニセラ』の照準をピタリと糞野郎に定めて動こうとしない……完全に敵認定してるなアレ。四葩と一華もそうだが、ダリアも『サザンカ』に魔力をフルチャージして糞野郎へ向けて警戒してるので頼るのは無理そうだ……こうなったら仕方ないか。

 

「当主代行、少しいいですか?」

「む、何かねタタラ殿」

「ちょっと手を出して下さい」

「ふむ?」

 

 俺の頼みに疑問を持ちながら手を差し出して来た当主代行の手を握り、インベントリへ俺が作って来た鉄の剣を送る。

 

「ちょっ、ぬあっ!?」

「俺がガキの頃から作ってきた剣です、決着が付いたら相手に渡して下さい」

「ま、待てタタラ殿!? うわ、本当に4000本近く有る!」

 

 取り敢えず来客してきた人達を迎えに行かせてくれ。

 正門に着くと何やら賑やかな声が聞こえてきた、コレはバカの家族総出で来てるな。久し振りに顔を合わせる次男くんや長女ちゃんと次女ちゃんを思い浮かべながら門扉を開けると、意外な人物が腕を組み仁王立ちで出迎えた。

 

「……お久しぶりですね、都市長。なんでこの一団に混ざってるんです?」

「ふふ、久し振りねタタラ。偶々途中で後輩の家族に出会って、話を聞いたら貴方の家に用があるって言うからご一緒させて貰ったの……それで?」

「すみません、どれに付いての質問ですかそれ」

「あの意味不明な機能を持ったナイフと、貴方の家に来ているであろう人についてよ」

「あぁ、成る程……取り敢えず入って下さい。カラムスさんもお疲れ様です」

「ああ、此処最近は我が主が誰かのせいでベッドから動けなくてな。非っ常に疲れたので上がらせて貰おう」

 

 取り敢えず、都市長とカラムスさんを家に入れる。リビングに向かうだろうけど、庭先に当主代行とお義母さんが居るけど大丈夫だよな?

 それはそれとして、お招きした方々にご挨拶だな。都市長の後ろで苦笑いしていた明るい茶髪の精悍な男性に声を掛ける。

 

「来てくれてありがとうございます、おじさん」

「いやいや、タタラ君からの折角のお招きだからね!」

 

 そう、都市長の後輩ことバカの親。アルバード・カラーさんとその家族御一行である。

 

「最近お家に来ないけど、元気そうでよかったわタタラ君」

「レイチェルさんもお久しぶりです」

 

 金髪の少しふくよかな体型のレイチェルさん、バカの母親である。昨日のバカとのやり取りでアルバードさんと揃って礼装で来るかとヒヤヒヤしたが、何時もの服装で安堵した。

 

「クロードもお久しぶり」

「久し振りだねタタラくん……なんかまた身体大きくなった?」

「そうかな、筋肉は増えてるかも知れない」

 

 本来聞く立場が逆かも知れないな。バカと同じ髪色の少年が次男のクロード。俺に身体が大きくなったと言っているが、農園の手伝いを天職だと言って日々働いてるこの子も大分身体が大きいと思う。

 

「あの、タタラさん……お久し振りです」

「うん、久し振りだねアンナちゃん」

 

 恥ずかしそうに挨拶をしてくれるのが母親とそっくりな髪色をして女性にしては身長が高めな長女のアンナちゃん、研究で視力が落ちたのか眼鏡を掛け始めたようだ。

 

「やっほータタラくん、ひっさしぶり~!」

「久し振りニーナちゃん、元気そうだね」

 

 キメッキメのポーズで挨拶をしてくる次女のニーナちゃん、着崩してる影響で歳の割に深い谷間が見えている。いや、見せてきてるのかコレは?

 

「たたらちゃん、きたよー!」

「うん、いらっしゃいサニーちゃん」

 

 元気いっぱいに挨拶して抱き着いてきた三女のサニーちゃん、この前此処で面倒を見たばかりだが逆に言えばバカの家族の中で数少ないお義母さんと関わりがある子でもあるので挨拶に乗り気だったのではないだろうか?

 

『たたらにぃちゃ、おはよござます!』

「うん、おはようございますデイビッドにエルド」

 

 三男四男の双子のデイビッドにエルド、この二人もお義母さんと面識有るし遊びに来るのも納得だな。

 

「悪いなタタラ、大所帯でよ」

「構わないってか、招待したのは俺の方だから謝んな」

 

 そして長男で幼馴染のバカ、コレでカラー家九人勢揃いだ。後はタチアが来たら予定の来客は全員になる。

 俺は以前してあげられなかった為にサニーちゃんを肩車しつつ、デイビッドとエルドの二人と手を繋いで庭まで案内する。何故かアンナちゃんとニーナちゃんに両脇を挟まれたが何で包囲網が出来上がってるんだろう?

 

「いらっしゃい……ま、せ」

 

 俺がカラー一家を庭に連れてきたのに合わせてエテルが挨拶をするが、俺の両隣を認識した瞬間に瞳孔がガン開きになっ(目からハイライトが消え)た。アンナちゃんとニーナちゃんしか俺の両隣には居ないはずなのだが、何故そんな表情になるのだろうか?

 

「えてるちゃん、きたよー!」

「うん、サニーちゃんいらっしゃい!」

「……私達には真っ当に挨拶をしないんですね、エテルさん」

「それじゃタタラくんの奥さんは務まらないんじゃないかな〜?」

「ふふ、人の男に粉を掛け続ける泥棒猫がなにか鳴いてるなぁ」

 

 すみません、サニーちゃんと双子以外の俺を囲んだ上で超重力を生み出すのをやめてもらっていいですか?

 アルバードさんとレイチェルさんに止めて貰おうと思ったが、二人は早速お義母さんとの挨拶に向かってる。危機回避能力が高えなオイ。クロードは来た道を戻って建物の陰から此方を伺っている、俺も出来たら同じ事をしたいよ。

 

「はぁ……俺達はゲストでは有るけど、ホストの好意で此処に参加させて貰ってるんだぞ。失礼を働くなら二人は帰るか?」

 

 そんな中で助け舟を出してくれたのがバカだ、こう言う所で頼りになる。

 

「おにぃは黙ってて!」

「お兄ちゃんは関係無いでしょ!」

「はい」

「おい、頑張れよ長兄!?」

 

 アンナちゃんとニーナちゃんに言われて即座に負けた、そこはもう少し粘ろうぜ?

 そう言えば、アンナちゃんは呼び方昔のままなんだな。普段は兄さんとか俺のこともさん呼びになってて変わった感が強かったが、実は中身は昔のままだったりするのだろうか?

 

「アンナちゃん、おにぃ呼び残ってるんだね」

「え、あっ!?」

「昔のままで安心した、可愛いよ」

「あっうぅ……」

 

 どうやら恥ずかしがらせてしまったらしい、顔を赤く染めたアンナちゃんは両頬を手で隠して俯いてしまった。それに膨れたのが妹のニーナちゃんである。

 

「むぅ、タタラくんはおねぇばっかり……」

「いや、そんなつもりは無いよ?」

「じゃ、じゃあタタラくんは私をどう思うの?」

「え、ニーナちゃんを?」

 

 問われて改めて考える。

 

「可愛い妹分で、家族の為に頑張れる素敵な女の子」

「い、妹分……」

「料理も裁縫も上手で家庭的、素敵なお嫁さんになるだろうなって」

「お、お嫁さん……」

「顔もかわいいし、スタイルも良いからきっとモテるだろうね」

「……にへへ」

 

 実際、シャムスとエストを通じて聞こえてくる中等部の評判ではアンナちゃんとニーナちゃんはかなり人気だ。エテルや四葩で目が肥えている俺から見ても二人はかわいいと思うし、中等部にしてはスタイルにも恵まれているから結構アレな目的で近付こうとする奴等の噂も聞こえる。まぁ、バカと二人でちょっと面談(OHANASHI)しに行くと噂も無くなるが。

 何となく振り向くと、物陰から此方を伺っていたクロードが衝撃を受けたような表情をしていた。なんでそんな反応するんた?

 

「たたらちゃん、わたしは!?」

 

 と、姉二人ばかり褒められて不満なのかサニーちゃんも参戦してくる。

 

「サニーちゃんもとってもかわいいよ」

「ほんと!?」

「うん、本当。将来はおかあさんみたいな美人になれるよ」

「うん!」

 

 答えればサニーちゃんは喜んでくれたらしく、頭にギュッと抱き着いてくる。暴れないでくれるなら助かる。

 そしてこのタイミングでまた呼び鈴が鳴る、タチアが来てくれたのだろう。

 

「エテル、ちょっと門まで迎えに行ってくるから皆の相手を頼む」

「え、私が行くよ?」

「俺の方が近いから俺が行くよ」

 

 そんなやり取りをしてから門扉に向かう、途中クロードがなにか恐ろしい物を見る目を俺に向けるが果たして何を感じたのだろう。頭にサニーちゃんをしがみつかせたまま正門に行くと、予想通りタチアが待っていた。

 

「いらっしゃい、タチア」

「お邪魔する、タタラ殿……その子はいったい?」

「こんにちは、さにーです!」

「ふむ、初めましてサニー嬢。私はタチア、騎士見習いをしている」

 

 タチアの自己紹介にサニーちゃんは興奮気味で、頭の上でバタバタと動く。バランス崩れそうだから我慢して欲しいけど、無理かな。

 

「たたらちゃん、きしさまだって! かっこういい!」

「うん、タチアは凄く格好良いんだ。皆の為に一番前に立って全部を守る格好良い騎士なんだよ」

「そうなの!?」

「うん、そうなんだ」

「た、タタラ殿……身の丈以上に褒められても恥ずかしいのだが」

 

 サニーちゃんに対してタチアの凄さを語ると、隣で聞いてたタチアが恥ずかしがって顔を赤く染める。この場にエテルや四葩が居れば更に褒めてるだろうから、当人の恥ずかしさは更に増すだろうからまだまだ甘いぞタチア。

 

「身の丈以上になんて褒めてないぞ、俺達との探索で一番危ない前衛を務めてるのは本当の事だろう?」

「それは私が誰よりも硬いからで、出来るからこそやっているだけだ」

「出来るからやるってのが一番難しい事だぞ」

 

 出来るのにやらない人間が世の中には多いんだから、成金さんなんかもそうだけど出来るからと痛みや恐怖に対して向かって行ける勇気を持つ人達は素直に凄いと思う。俺はエテルが傷付くのを見たくないから前に出て盾をやってただけだし、タチアのように誰彼構わず前に出れるようにはなれない。

 

「タタラ殿は私をなんだと思っているんだ……」

「俺達の騎士様」

「本当に貴方と言う人は!」

 

 俺の言葉がお気に召さなかったのか、顔を赤く染めて大声を出すタチア。サニーちゃんを肩車している為に手は出なかったが、肩に一撃くらいは飛んできてたかも知れないな。

 そんな会話をしつつ庭に着く。途中、物陰に避難してたクロードを捕まえて庭に行けばエテルVSアンナちゃん&ニーナちゃんの周囲が空間が歪んで見える程の圧を感じる。四葩や一華が参加して無いだけマシと言った具合か?

 

「……何故エテル殿はあの様に余裕を無くしているのだろう?」

「余裕を無くしてる?」

「ええ、エテル殿がああなるのは特定の方面で外敵が現れた場合のみだ」

 

 え、なにそれ知らない。つか外敵?

 

「あのお二人は確かに可愛らしく、女性として体付きが豊かだ。だが、エテル殿のそれは文字通り次元が違う」

「エテルは次元違いの中でも別格だろうけどな」

 

 顔面偏差値の高いこのエロゲファンタジアな世界でもエテルの顔の良さは群を抜く。夢魔だとか夜闇の眷属とかを考慮から外したとして、傾城傾国の美貌と言われても納得する。ただ、当人がそんな美貌を鼻に掛けないタイプなので付き合いが有るとあまり気にしなくなるのだが。

 

「あのお二人とタタラ殿の関係は?」

「幼馴染かつ親友の妹だな、一応あの二人も幼馴染扱いになるのか?」

「ああ、だから……」

 

 何か納得した様子だが…果たして何に納得したのやら。聞いても此の手の事で女性から話して貰ったことが無いので、タチアに聞くことは無いが。

 

「えっと、初めまして……かな?」

「ええ、初めまして。騎士見習いのタチアと言う、宜しく頼む」

 

 そんな俺達にバカが挨拶をしてくる。四葩や一華とは以前顔合わせをしているが、タチアとは初顔合わせになるから此の挨拶になる。

 互いに名前を交換しているのを見ているが、どうも握手をした際に互いの訓練量を推し量ったらしい。何処か獰猛にニヤリと互いに笑っている。

 さて、面子も揃ったのでそろそろ開宴の挨拶をしようかな。

 給仕役を買って出てくれて何故か店の制服であるメイド服に着替えた一華と、普段からメイド服を着ているダリアが揃って飲み物を配る。お義母さんだけでなく当主代行も揃って居る光景に胃を破壊された都市長がリビングで敵の自爆攻撃で地面に倒れ伏したかつてのライバルキャラみたいな格好をしていたが、取り敢えず椅子に座らせて飲み物を持たせる。

 大人組に配って貰ったのは教会で貰った数が作れないと言われた逸品、何となく最初の一杯はコレであるべきだと俺の中の幽霊だか酒神様が囁いて来た。まぁ、この都市に有る酒蔵の最高クラスの酒なので他の味が混ざる前に愉しむのが良いだろうという判断も有る。

 ちびっ子達にはおじさんが持ち込んだカラー農園の最上級ミックスジュースが配られる……後であの分のお金を出そう、多分エテルが子供に混ざって分けてもらうだろうし。あのジュースはエテルの好物だけど数が出回らないから中々買えないんだよな。

 さてスピーチの類は苦手だが、この場を開いた責任として俺が音頭を取らないとな。一つ深呼吸をして、口を開く。

 

「本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます」

 

 先ずは感謝を述べる。ちびっ子達も含めた視線が一斉に俺へ向くので内心ビビるが、それを飲み込んで言葉を紡ぐ。

 

「国家間の技術交流を先行で行うに当たりご協力頂いた御二方、虎熊領は領主の夫人である虎熊華澄様と鍛冶職人であるアマツ様が本日無事に一任期を終える事になりました」

 

 まぁ、お義母さんは飛び込みで追加された人員なので予定外では有った。しかし、陽出國の呪法を応用した術式の魔力運用効率上昇など此方に対してかなりの恩恵が出来たのは間違いない。

 

「此方の様式とは異なる武器の作成方法……更に、この都市にて刀術という武器の運用法を伝えて頂いた事に誠に感謝を申し上げます」

 

 刀術に関しては俺では無くバカが教授して貰っているが、そのバカがレベルはそのままでも学園内では接近戦で負け無しになる程の躍進を見せている。コレは刀とバカの才覚の相性が尋常では無い程の合致が有ったからだが、それでもコレはお義母さんが監督してくれたからだ……雛菊さんがあまり教師として合ってなかったのは予想外だが。

 

「つきましては関係者をお呼びし、感謝の形として細やかながら宴席を用意させて頂きました。この後料理の方を出させて頂きますので、どうぞ皆様御堪能下さい」

 

 さて、鮪解体用の特製の台も用意して有るし乾杯の後は早速インベントリから出して捌かないとな。酒の一杯だけなら手元が狂う事は無いが、今日の気温は20℃と少し高めだ。あまり外気に触れさせ続けると身が悪くなるので、早めに皆に食べて貰える様にしよう。エテルのビーフシチューは昼過ぎに出せる様に調整して貰ったし、1日掛けて消費する形になるだろうな。

 

「それでは長くなりましたが、乾杯を持って締めさせて頂きます。乾杯!」

『乾杯!』

 

 俺の言葉に全員が手に持った杯を掲げ、手元の酒を呷る。酒蔵の逸品は確かにアルコールの味はするのだが、それ以上に驚く程に滑らかな舌触りと喉越しで爽やかに鼻を抜ける香り迄が美味い代物だった。数は少ないのでお代わりは無いが、コレはこの一杯だけで十分だろう。これ以上飲むのは多分抜け出せなくなる、酒を司る教会らしい忍耐力を求められる試練だな。

 

「タタラ君、このめちゃくちゃ旨い酒はなんだい!?」

「何って、教会で分けてもらった特に出来の良い秘蔵品ですよ。量が無いので最初の一杯だけですけど」

「タタラ君、そんなの分けて貰えるの!?」

「今回は偶々、運が良かっただけですよ」

 

 酒蔵の誰かが俺の話を聞いて善意で分けてくれたから口に出来ただけだ、譲ってくれた人を思い出せないのだが良い人がいたものだ。

 

「……ふむ、陽出國でも此処までの酒は滅多に出会えぬな」

「それ程ですか?」

「それ程ですよ、タタラさん。此方に来てからは飲酒を控えていましたが、最後にコレだけの物に出会えるとは思ってもみませんでしたね」

 

 当主代行とお義母さんもベタ褒めである。お師様の方へ目を向けると、最初の一杯を早々に飲み干してしまい落ち込んでいる。そんなに美味かったなら、酒神様に仕える信徒の方々に感謝だな。さてと、俺は俺で仕事をしますかね。

 

 作業台の上に鮪を置く、カラー家一同はその大きさに驚きの声を上げる。対して当主代行はいまだに捌かれていなかった鮪を前に複雑な表情だ。

 

「何々、それ捌くの?」

「……ええ、そうですよ」

「うわ、露骨に嫌な顔されてる。僕がめっちゃ嫌われてて笑えるね」

 

 うざ絡みしてくる糞野郎に顔を顰めつつ、軽く返事だけしてインベントリから鮪解体包丁『真具呂』を引き抜く。糞野郎はその刃を見て目を丸くしているみたいだ。

 

「え、何その包丁。包丁にしとくのは勿体ない出来なんだけど、それいくらで買える?」

「総ミスリル製でお値段たったの一億、今なら特別価格で500億でいいですよ」

「逆の特別価格で本当笑えちゃう、そんなに僕の事嫌いか君」

 

 好きになる要素が無いんだが、いい加減ウザいぞ。

 そう思っていると当主代行が糞野郎の首根っこ引っ掴んで俺から離していく、どうも一華とダリアが武器を構え出したのが見えたらしく気を利かせてくれたらしい。

 さて、集中。刃を走らせる斬線を頭に描く。先ずは鰭を落とす、本当なら刺身包丁でやるべきかも知れないが身体を慣らす為にも『真具呂』で行う。背鰭と腹鰭も落としたら裏返し、残った鰭も落とす。腹鰭付近と背中に僅かに有る鱗を落としてから今度は包丁を上段に構える。鮪の背中側から鰓に沿う様に斜めに刃を入れ、背骨を断つ様にしてくの字に刃を返して反対側の鰭から刃を通す。頭を掴み少し慎重に動かして内臓を一緒に引き抜くようにする。ズルリと抜け落ちた内臓は別の容器に入れて頭から切り離す。頭はこの後特製の釜で焼く予定だ。内臓は破れている個所は見当たらず、鑑定を掛けても大丈夫だったので一安心だ。そうしているとゲストである筈の当主代行が動き、腕捲くりをした後に手早く内臓を洗い出す。血や残った糞などを洗い出し、インベントリから取り出した調味料で手早くもみ洗いしていった。なんで酒盗作るのを知ってるんだろう?

 

「いやはや、華澄に言われて用意していた甲斐が有る。タタラ殿、保管用の瓶を」

「あ、はい」

 

 言われて瓶を取り出して渡す。お義母さんとお師様用にと二つ用意していたが、身の大きさにから念の為に追加で用意していたらそれらが全て使われた。思った以上に多かったな。

 

「タタラ殿、解体の続きを」

「あ、はい」

 

 促されて当主代行が酒盗の仕込みをしているのを一旦スルー、難しい事は後回しにして三枚おろしにする。背骨の表面を削らないギリギリを通し、解体。まるで宝石を思わせる綺麗な赤色をした身が白日の下に曝される。

 

「うわ、綺麗」

 

 思わず零したのは誰だろう、氷感庫で熟成され本来の赤色よりもより濃い色合いはガーネットを思わせる。『真具呂』を一旦置き、刺身包丁を取り出す。刃渡りは40cm程のミスリル製、コイツにも『海鮮切り』と『生命賛歌』が宿っている。身の腹骨を掬い、匙で背骨の中落ちをこそぎ落とす。中落ちは後で玉葱と合わせよう。

 手早く切り分け、少しだけ切り出した身を味見する。瞬間、身が口の中で蕩ける。身の含んだ脂が、口内の熱で簡単に溶けてその味を舌全体に伝えた。牛肉にも負けない濃く深い旨味に、長い時を海で過ごした為に天然で含む塩味。それらが熟成された事で更に旨味を増していた。

 最低限の咀嚼の後に嚥下、その様を大人達は固唾を呑んで見守っていた。そんな人達に笑顔で一言。

 

「美味しくないから俺が全部処理しますね」

『嘘を吐くな!!』

 

 独り占め作戦の失敗である。




カラー家・名前の法則
父アルバード・カラー
次男クロード・カラー
三男デイビッド・カラー
四男エルド・カラー
頭文字がA→Eのアルファベット順で名前の終が『ド』になる。

母レイチェル・カラー
長女アンナ・カラー
次女ニーナ・カラー
三女サニー・カラー
0→3迄の数字のもじり。アンナはフランス語の1(an)から。


エセ昔話『カチカチ山』
 昔々ある所に夫婦が住んでいたそうな。

「珍しく普通の役だな」
「えへへ、タタラと夫婦だぁ」

 夫婦は仲睦まじく暮らしていましたが、そんな彼等に悪戯を仕掛ける狐が居ました。

「狸の代わりに拙者でござるか……」

 ある日、夫の仕事を邪魔をしたために懲らしめられた狸は妻に縛り上げられました。

「あの、エテル様……この縛り方は流石の拙者でも恥ずかしいでござるよ」
「よくある菱縄縛りじゃない、もしかして亀甲縛りの方がよかった?」
「ご主人、助けて……」

 妻から与えられるお仕置きに涙を流して許しを請う狐、家事を手伝うから許してと頼み何とか縄を解いて貰いました。約束通りに家事を手伝う狐でしたが、縛られた恨みを忘れませんでした。そして、復讐を開始するのです。

「エテル様、仕事で汗をかいたでござるな? お風呂で洗い落とすといいでござる」
「え、でも……」
「ご主人を綺麗な身体で出迎えて愛して貰うでござるよ」
「一緒に綺麗にして貰うのが好きなんだけどなぁ」
「壁ぶん殴りたくなるから惚気ないで欲しいでござるよ」

 狐の提案で渋々と風呂に入る妻、そんな妻が入る風呂の中に睡眠導入の薬を噴いて妻を眠らせた狐は、妻が入った浴槽のお湯を煮出しに鍋を作り夫を迎えたのでした。

「お前、エテルはどうした」
「エテル様は疲れて眠ってるでござるよ、折角作った料理を食べないと勿体ないでござる」
「……起こして来てくれ」
「いや、今行ったらご主人と間違われて布団に引きずり込まれた挙句花を散らされそうなんで嫌でござる。流石の拙者も初体験は好きな異性とがいいでござる」
「うん、なんかすまん」

 狐が注いだ椀から鍋の汁を啜る夫、その姿を見て狐は嬉々として聞きます。

「ご主人、美味しいでござるか?」
「え、ああ……何か知らない味の出汁だな。何鍋だこれ」
「それはエテル様の風呂の残り湯で取った出汁! ご主人がエテル鍋を食ったでござる!」
「ぶふぅ!?」

 狐の台詞に盛大に吹き出す夫、いきなりとんでもねぇもん飲まされればこうもなる。

「おま、お前ぇ!?」
「自らの妻の汗やら色んな汁が混ざった鍋の味はどうでござったか!? あ、身体はキチンと洗ってから浸かってたでござるから衛生面は配慮してるでござるよ」
「別の事に配慮しろ!?」

 そして、村一番の夢魔から取った出汁は夫の身体に強烈な催淫効果を齎します。隆々と勃ちあがるその様はまさに──

「か、カチカチ山……」
「嫌なタイトル回収だな……」

 夢魔出汁の影響で感度が上がり、衣服を身に着けて居るだけでも身体が反応してしまう為に脱ぎ捨てる夫。その肉体を見た狐の雌が刺激されてしまいました。

「……何だよ、お前も期待してんのか」
「ち、違っ」
「おさまりが付かないから、取り敢えず責任取れ」

 そうして夫に食い荒らされる狐でしたが、まだまだ夫の性欲は尽きません。
 そこで寝室に向かうと、風呂上がりで濡れた肌に襦袢を着させられたせいで濡れ透け状態の妻が寝ていました。
 そして夫は妻に襲い掛かり、目覚めた妻は夫を搾り尽くした後に狐にお仕置きを施し飼うことに決めました。

 終劇

「今回は比較的短いな」
「長くする物でも無いでござろう?」
「原作でも此方でも、夫に食べられちゃったね」
「意味が違う上に最期は逆に食われてるけどな」

もし、番外短編が有るのなら※一応全部書くつもり

  • タタラとエテルの立場逆転
  • 現パロ(エテルヒロイン)
  • 現パロ(四葩幼馴染)
  • 武器が擬人化してタタラへ物申す
  • 年増組と同い年
  • 聖人カレハ
  • 原作エテルとタタラ
  • ガチ妹ダリア・ジュロン
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