※この作品はR-18です。

モンスターハウスで人生終了! サキュバスハウスに堕ちた少年冒険者が奇跡の勝利を掴むまで   作:千吹つぐ

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ロングエピローグ

 

多数のサキュバスが、息を呑んで佇んでいる。

その中心には彼女たちの長と、一人の少年が、絡み合って倒れていた。

 

「ひっく……ひっく……うう……ううう……」

 

そんな二人の前で、少女が涙にくれていた。

 

「うそ……なんで……なんでよぅ。ひっく……、

どうして耐えちゃうのよぅ。バカ。バカぁ……」

 

少女の拳が力なく地面を叩く。精液がパチャパチャと跳ね、女王の肉体がふるふると震える。

 

「あへ♡ あへぇ♡ おっふぅう♡」

 

「この! お母様ぁ!」

 

少女の怒りはまず、アヘ顔さらしてダブルピースをしている母親にむかった。

 

「お母様は馬鹿よ! 大バカものよ!

クイーンのくせに! なに負けてるのよ!

この早漏! 色魔! ドスケベ淫乱女!」

 

「んっふぅ♡ ……娘よ。……それはサキュバスにとっては褒め言葉よぅ♡」

 

さすが、女王は回復も早いのか、立てないまでも、もう話が出来ている。

 

「それよりも、聞きなさい、娘よ。

――私はいま、とても大切なことを知ったのよ」

 

「ぐすん……なによ、くだらないことだったらひっぱたくからね」

 

「くだらなくなどないわ。これはサキュバスにとっての真理。

――今から言うことは、女王としての正式な言葉ですよ」

 

「おお……」「女王が……」「拝領いたしましょう……」

 

すべてのサキュバスが頭を下げる。

 

「聞きなさい、同胞よ、

わたくしは今、生涯でもっとも大きな気づきを得ました」

 

「ぐすん、なによそれ……?」

 

唯一、まだ疑わし気な少女が言う。

女王はうやうやしくも、のたまった。

 

「それは敗北セックスの心地よさです♡」

 

「…………………………はっ?」

 

女王がポッと頬を染め、いやいやをするように首を振った。

 

「ああ、私ったら、お恥ずかしい♡

まだまだ世界にはこんなセックスがあるなんて、知りませんでした……。

百戦錬磨のサキュバスとして、勝ちなんて当たり前なセックス、

クイーン対童貞などという、勝利確定のハンディキャップ戦、

負けるなんてありえない。サキュバスとして恥も恥、

絶対に負けちゃいけない、そんなセックスで……、

 

敗北アクメ絶頂キメるのが、こんなに快感だったなんて♡」

 

「………………………………

…………………………………

…………………………………

…………………………はぁっ?」

 

少女の軽蔑は頂点に達していた。

一方、女王は両手を頬に当てて、うっとりと思い出に浸っている。

 

「ああ、本当にお恥ずかしいわ……。

みずからをサキュバスクイーンだなんておごり高ぶって、

敗北負け絶頂の快楽を忘れていただなんて……。

ありがとうございます御主人様♡

ああ、今日の私はまるで処女のよう♡

新しい快楽を教えていただいて、本当に感謝しています♡♡♡」

 

「………………ば……ば……ば……」

 

「ん? どうしたのしら娘よ?」

 

「ばっっっかじゃないの!」

 

少女が怒髪天を衝く。

 

「んなこたぁ! どうでもいいのよこの馬鹿女王!

旦那様のことどうすんのよ! まさか本気で開放する気なの!?」

 

「ええ、もちろんよ、でなければあれほどの快楽、得られなかったもの」

 

「ああもう! しんじらんない! お母様なんてクイーン失格よ!

この脳みそスッカスカのケツデカ女! ヤルことしか頭にない低脳淫売!」

 

「だから娘よ、それは褒め言葉だわ」

 

「ねえみんな! 聞いた!?

こうなったら反乱よ! 

こんなバカ女! 女王になんてしてらんないでしょ!?」

 

少女が振り返り、仲間のサキュバスを扇動した。

 

「「「…………なるほど、深い…………」」」

 

しかし、そこにはうんうん、とうなずきあうサキュバス達の姿があった。

 

「さすがクイーン……」「確かに、敗北絶頂もいいものよね」「そこに気づくなんて、さすがセックスの天才……」「これぞ女王の器ね」

 

「ああもう! みんなも結局サキュバスだった!

ここバカ女しかいないんだわ!」

 

少女がキレ散らかして地団駄を踏む。

一方、女王は気力を取り戻して立ち上がった。

 

「さてさて、それはともかくとして……

おめでとうございます勇者様♡」

 

「……………………あ……え?」

 

レオは、ようやく正気を取り戻した。

いままではどこかぼうっとして、会話も聞くともなしに聞いていた。

 

「僕が……勝った……の?」

 

「ええ。正真正銘、あなたの勝利でございます」

 

「っ! アンタ! アンタぁ! どうして負けてくれなかったのよ!

この! ばか! ばかぁぁぁぁ!」

 

そのとき、恨みに駆られた少女が、レオに向かって平手打ちをした。

しかし、その手が振られる寸前に、空中でピタリと止まってしまう。

 

「な! なにこれ! なんで動かないの!」

 

「……と、この通り、私どもはもう二度と、あなたに手出し出来ません。

これは悪魔による、絶対の契約にございます……」

 

女王が腹を押さえる。そこには例の魔法陣によく似た紋章がある。

すべてのサキュバスに、――とくに掴みかかろうとしている少女の腹で、紋章が桃色の光を放っていた。

 

「そんな……そんなぁ!」

 

「諦めなさい娘よ、あなただって、もう契約にしばれているのよ。

勇者様には、もう手出しは出来ません。

となれば、……さぁ皆さん、お見送りの準備を」

 

「「「「…………はぁい……」」」」

 

女王を始めとする女たちが、しぶしぶとボンテージ服を着込んでいく。

彼女たちはさらに服を持ってきて、裸のレオに着せ始めた。

それは最初に装備解除魔法で外された装備だった。

 

「あ、ありがとう……。でもいいのに」

 

「いいえ、これくらい、やらせてください。

……これが最後なのですから」

 

パンツをはき、皮宛をつける。靴を履き、盾を装備する。

時間を巻き戻すように、すべてがなかったかのように、

別れの時が近づいていく。

 

「……思えばわたくしたちはまだ、出会って一日もたっていないのですね……」

 

「ああ……なんともったいない……」「ぼうや……わたしたちの旦那様……」

「あなたのようなヒトとは、もう二度と出会えないでしょう……」

 

女たちが涙ぐむ。

 

「本当に、開放してくれるんだな……」

 

レオがようやく実感を得る。短くも濃厚な時間を過ごした彼女たちが、嘘をついていないとわかったのだ。しかし、だからこそ困惑も強かった。この場でどんな態度をとるのが正解か分からなかった。

 

「ひぐ、ぐす、うう、ううううう」

 

それは少女も同じなのだろう。彼女は着替えも手伝わず、子どものように泣いていた。

 

「やだぁ、行っちゃやぁ……おねがい……おねがぁい」

 

先程はぐっと大人っぽく見えた美貌が、幼女のように泣き崩れている。わぁわぁと鼻水まで垂れながして、溢れる涙を手で拭っている。

 

「あきらめなさい娘よ。

……ああ、勇者様、あなたは本当に勇者様だったのですね。

まさか敗北など、夢にも思いませんでした。……完敗です」

 

「うう……やだ……やぁだぁ……あたしの、あたしの旦那さまなのにぃ……」

 

「もう、娘ったら。……もうしわけありません、勇者様」

 

母が娘をそっと抱く。ボンテージのジャケットを肩に掛ける。

 

「気にすることはありませんよ勇者様。

……こんなものは、まだ出会いも別れも知らぬ小娘の戯言です、

ただ初恋だった、それだけのことなのです……」

 

「だからって……あきらめないもん!」

 

娘が母の手から飛び出してくる。胸に右手をあてて、レオの瞳をまっすぐに見る。

 

「おねがい! アタシも連れてって!」

 

ざわり、と、その宣言はレオよりも、仲間のサキュバスたちを驚愕させた。

 

「…………ああ、娘よ。自分が何を言っているのか、分かっているのですか?

その選択は茨の道よ。人間の世界にサキュバスの居場所など無いのだもの。

悪ければ処刑、良くても奴隷以下のあつかいでしょうね」

 

「それでもいいわ!」

 

女王の脅しを、しかし少女は一蹴した。

 

「奴隷だって! 死んだっていいわ!

……それでも離れ離れよりは、ずっといいもの……」

 

少女が言う。それは自分が有利な時だけでなく、不利になってもなお、レオを愛すると誓うものだった。まさしく病めるときも、健やかなるときも、変わらぬ愛を貫くと、そう告げるものだった。

 

「……そう、覚悟は決まっているのね。

勇者様、いかがでしょう? この子を連れて行ってはくれませんか?

いつでも呼び出せる肉便器として、

あるいは使い捨ての肉盾としてでも構いません。

また、あるいは……愛する妻としても……、

そのどれでも構いません。どうか……どうか……」

 

レオは、一歩まえにでた。

 

「ん…………」

 

まるで最初のときのように、少女が指を組み、目をつむる。

その手をそっと握りしめて、彼女のすべてを貰い受ける。

 

「ん……ちゅ♡ ちゅう♡ ちゅうう♡」

 

それは清楚で、みだらで、美しくも、汚らしい、

恋人同士のキスだった。

 

「レオだ」

 

少年は言った。それだけで意図は伝わった。

 

「ん……リリスよ♡」

 

少女が言う。

 

「リリス……ちゅぅ……」

「レオ♡ ふふふ♡」

「リリス……ちゅぱぁ」

「レオぉ……♡♡♡ んちゅ♡ ちゅぅぅ♡」

 

恋人たちが、お互いの名前をつぶやきあう。思えば名前も知らなかったという事実にクスクスと笑って、接吻と言葉を繰り返した。

 

「……ん……アタシの真名はリリス・ノルン・フローレス♡ 覚えておいて♡」

 

「わかった。リリス……リリス……ん……ちゅぅ」

 

「「「おお……おおお……」」」

 

恋人たちがお互いに没頭する一方で、大人たちは再び戦慄していた。

 

「まったく……悪魔が真名を教えるだなんて……」

 

女王が苦笑を通り越してあきれている。

 

「ああ、勇者様。これがどれほどありえないことか、おわかりですか?

魔族が真名を知られるとは、それすなわち生殺与奪権を明け渡すということ。

その子は今まさに、あなたに心臓を投げ売ったのですよ」

 

「ん……リリス……リリス……好きだ……」

 

「ん……レオぉ♡ アタシも♡ アタシも好きぃ♡」

 

「ふふ、詮無きこと、ですか。

これも若者の特権ですね」

 

パチパチと、やわらかな拍手が巻きおこる。おめでとう、おめでとうの声。

 

「おめでとう、娘よ。ふふふふふ」

 

女王がそっと目尻を拭う。

 

「……少し、羨やましいですね。

私がもっと若ければ……母でも、クイーンでもなく……、

ただ一匹のサキュバスだったら……同じようについて行けたものを……」

 

「お母様……」

 

「ふふ、これこそ詮無きことですね。

……では、名残惜しいですが、勇者様、これにてお別れです」

 

サキュバスたちがずらりと並び、それぞれに別れの挨拶をしていた。

 

「もう二度と会うことはないでしょう。

卑しい淫魔の身でありますが、

あなた方の行く末がさちあらんことを、お祈りいたします……」

 

「どうかご無事で」「我らが王よ」「謳われぬ勝者よ」

「「「なんじが道行きに、闇のあたたかき加護があらんことを……」」」

 

魔族が祈る。まつる神のちがいこそあれど、その想いは本物で、彼女たちは若い恋人たちを祝していた。

 

「さよなら勇者様。……そして愛しき、わが娘……」

 

女王が泣き笑いの笑顔を見せる。少女が手を引き、未来を指差す。

 

「さあ! 行きましょう! 旦那様♡ 二人で! どこまでも!」

 

……こうして、少年レオの、最初の冒険が幕を下ろした。

この後、数々の困難に挑み、「絶倫王」と呼ばれるようになる彼の傍らには、常に少女の使い魔が侍り、そのすべての冒険をともにしたのだという。

 

だが、それはまた別のお話……。

 

 

 

 

 

 

 

 

……そしてその「別のお話」は、この直後に始まった。

 

「さ、行きましょ!♡ 旦那様♡」

 

「………………いや」

 

全てが終わった。そんな雰囲気が漂う中で、レオはくるりと振り返った。

サキュバスたちがきょとんとして「まだなにかあったかしら?」と首をかしげる。

 

「勇者様? いかがなさいました? なにか忘れ物でも……」

 

「うん」

 

「あら? 装備はすべて戻したと思いますが……、

って! んん! んんんん~~~~!!!!」

 

レオはスタスタと歩み寄ると、そのまま女王の唇を奪った。

 

「んちゅ! んじゅぅ! ちゅぱぁ! ちゅぱぁ!

んん! んんん~~! んんんんんん~~~~!!!

んじゅる♡ じゅるる♡ じゅるるるる♡♡♡」

 

「ちょ! アンタなにやってんのよ! お母様から離れ……、

って! あ♡ あ♡ ああ♡ あああああ♡」

 

ぐちゅぐちゅぐちゅ♡♡♡ レオは駆け寄ってきた少女の股間に手を伸ばす。無遠慮に中をまさぐって、まだ十分に濡れているそこを掻き出した。

同じことを母親にもする。

 

グチュ♡ グチュ♡ グチュ♡ グチュ♡ グチュ♡ 

 

「あ♡ あ♡ あ♡ だめですぅ♡ こんなの♡ あああ♡」

「あ♡ いく♡ いっちゃうぅぅ♡ いっくぅぅぅぅぅ♡」

 

ぷっしゃぁぁぁぁぁあ!!!

 

親子が揃って失禁し、ガニ股で腰をガクガクと震わせて絶頂させる。

 

「お……おお……ゆ、勇者様? な、なぜ、このようなご無体を?」

 

「僕、気づいたんだ」

 

レオは言った。どうしてだろう、頭がくっきりと冴え渡り、まるで賢者のように物事を見通せる気がした。

 

「このままだと、僕が助かっただけで、

結局みんなは、他の人を襲うんでしょ?」

 

「そ、それは……」

 

先ほど少女が言った未来予想は、実のところ今も変わっていなかった。

女王たちはこの後も人間を遅い、犯され、寝取られる。

百歩譲ってそれはいい、だが仲間が害されることは、許せない。

 

「女王、あなたはやっぱりすごいね、なんとなく終わった雰囲気にして、

僕を追い出そうとしてたんだ。……まだまだ隠していることもあるんじゃない?」

 

ぬるり、とレオは女王をイカセた指をこする。そこにはレオの精液――最初に中出ししたものだ――がぬめっている。

 

「さ、さぁ? そのようなことは……ひ! ひぃぃ!」

 

くちゅくちゅくちゅ!

 

レオはなおも女王を責める。イッた直後のクリトリスをつまむ。

 

「おのれ!」「おやめなさい!」「女王を離せ!」

 

そのとき、他のサキュバスたちが殺気立って、レオに向かって殺到した。

 

「ちょ!? まってみんな! やめてぇぇ!」

 

少女がおもわずレオをかばう。

 

「大丈夫だよ、リリス」

 

だが、そんな少女をレオは止めた。

するとその言葉が呪文だったかのように、サキュバスたちは動きを止めた。

 

「な!」「なにこれ!」「う、うごけない!」

 

「くぅっ! 契約魔法に気づいていたのね!」

 

女王が珍しく焦っている。

サキュバスたちの腹で、ピンク色の紋章が輝きを増した。

【二度と逆らわない】という契約魔法が、彼女たちを縛っているのだ。

 

「同胞たちよ! 攻撃は無駄よ! お逃げなさい!」

 

「「「はい! 女王!」」」

 

バサバサと羽が振るわれる。女たちが飛び上がろうとする。

 

「――逃げるな――」

 

対して、レオは一言だった。だがその一言が、女たちから力を奪った。

 

「「「きゃああーー!!!」」」

 

バタバタと、鴨撃ちのように女たちが落ちていく。

 

「きゃ! きゃああああ!」

 

「イザベル! あぶない!」

 

少女が叫ぶ、その先にはひときわ高く舞い上がってしまった、体の小さい娘がいた。

 

「おっと、大丈夫?」

 

娘が地面に落ちる寸前、レオは彼女を抱きとめた。

 

「は、はい……」

 

少女がレオの手の中で体を丸くする。

原因はともかくとして、命を救われたという単純な事実に、若い娘は頬を染めていた。

 

「君、イザベルっていうの?」

 

「あ……はい♡ イザベルですぅ♡」

 

「イザベル、良い名だね」

 

「そ、そんなこと、えへへ♡」

 

「イザベルの、その先は?」

 

「え?」

 

レオは彼女の真名を聞いた。それは悪魔にとってもっとも無礼な行為であり、答えることなど有り得なかった。

 

しかし、少女の腹で、ピンクの紋章が光り輝く。

 

「あ……えっと、イザベル・アルト・ノワール……です」

 

「「「なっ!?」」」

 

サキュバスたちが驚愕する。その反抗心に反応して、紋章がさらに輝いていく。

 

「イザベル、君のことを教えてほしい」

 

「わ、私のこと、ですか?」

 

「うん。どうやったら、君ともっと仲良くなれるか。

君がしてほしいこと、言ってよ」

 

「♡♡♡♡♡♡♡」

 

「やめなさいイザベル!」「だめ!」「だめよ!」

 

サキュバスたちが戦慄する。ピンクの淫紋が光り輝く。

 

「申し上げますレオ様! イザベルはクリトリスが弱点です!」

 

少女が抱かれながら足を開き、パンツのボタンをはずしていった。

 

「ここ! ここです! ここ痛いくらい指でつまんで! ぎゅぎゅーって引っ張れば! 私すぐイッちゃいます! あなたのこと! 好きになっちゃいます!」

 

「わかった」

 

「♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

レオはそのようにした、おそらく普段からいじっているのだろう、少女の年齢には合わないデカクリを、ペンチでつまむみたいに握りつぶして、ぎりぎりと限界まで引っ張った。

 

「ひぐ! ひっぐぅぅぅぅぅぅ!」

 

ぷしゃああああ! 少女が盛大に失禁し、どちゃり、と自分の潮溜まりに落ちていった。

 

「「「あわわ……あわわわわ……」」」

 

サキュバスたちが戦慄する。レオはそちらに歩いていく。

 

「君は?」

 

「ア、アンナ・レド・ベーゼ……弱点は……って! ま、まずい!」

 

「アンナ、君がしてほしいことはなに?」

 

「そ、そんなの言うわけ! あ! ああ! でも! でも! ううう!

ち! 乳首こねです! おおっほおおおおおおおおお!!!!」

 

「君は?」

 

「レ、レムリア・イル・クローゼ……あああ! だめ! だめだめぇ!

そんな、乱暴にされるのが好きなんて! バレたらダメぇ!

お尻叩かれながら挿入されたらすぐイクことは、絶対ばれたらダメなんだからぁ!

んんっおっほぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

君は? 君は? 君は? と、レオは女たちの間を歩き回った。

その姿は聖人の奇跡を彷彿とさせるもので、彼の歩く先からは間欠泉のように潮が上がり、桃色の濃い虹が幾筋もかかった。

 

「なんてこと……これはまずいわ!」

 

最初にイカされて、地面に倒れていた女王が言う。

 

「くっ! 【二度と手を出さない】なんて雑な契約にしたせいね。

契約が拡大解釈されているんだわ!」

 

「……ええっと、それも、お母様のせいだけどね。

ホント、サキュバスって馬鹿ばっかり」

 

「だ、だって負けるなんて思わなかったから……

そうだ! リリス! 我が娘よ!」

 

女王が娘の足にすがりつく。

 

「勇者様を止めて頂戴! あなたの言うことなら聞くかも知れないわ!

ね? あなただって嫌でしょう? あれだけのヤンデレっぷりを見せた、嫉妬深いあなたのことだもの。新婚なのに、こんな浮気しまくる旦那様なんて嫌でしょう?」

 

「……ふ、甘いわね、お母様」

 

「へ?」

 

女王がいぶかしむ。――考えてみれば、娘がこんなに大人しくしているのがすでにおかしかった。最初の段階で怒鳴り込んでいてもおかしくないというのに……。

 

「私とレオは、もう一心同体なのよ。

ええ、確かにサキュバスを裏切ることも、彼が他の女を抱くこともとてもつらいわ。

でも彼の信念を思うなら、妻として、耐えなきゃいけないから……。

だからお母様、ごめんなさい……」

 

「娘よ……」

 

女王は息を呑んだ。レオの成長も目を見張る者があったが、この娘もまた、女として深みを増していたのだ。

 

「あとやっぱかっこいいしね♡」

 

などと思ったのはそこまでだった。

 

「へ?」

 

「うう♡ アタシの旦那様すごいわぁ♡

こんだけのサキュバス使い魔にしようだなんて♡

やっぱ発想が普通の男と大違いね♡

きゃはは♡ また惚れ直しちゃったわ♡」

 

「し、しまった! この子も所詮はサキュバス!

頭空っぽのバカ女だったわ!

あわわわわ……もうダメだわ。はやく逃げないと!」

 

女王は足に力を入れた。ようやく絶頂の余韻が抜けて、立ち上がることが出来そうだった。

 

「リリス」

 

「はぁい♡ レオ♡ わかっているわ♡」

 

そのとき、がっしり! と、娘が女王を捕まえた。いや、それだけではない、さらに多くの手がワラワラと伸びる。

 

「うふふ♡」「女王へいかぁ♡」「どこへいくのですかぁ♡」

 

「リリス! あ、あなたたちまで!? やめて! 手をはなしてぇ!」

 

それは、レオが最初に捕まったときの再現だった。女王の体を何十もの手が捉え、その服をむしり取って、彼のもとへと運んでいく。

 

「やあ、女王」

 

「ゆ、勇者様……」

 

女王はまじまじと少年を見る。

レオの外見は先程までと変わっていない。だがその纏う雰囲気が変わり果てていた。

覚悟が決まる。ただそれだけのことで、少年は本物の勇者になっていた。

 

「君の、名前は?」

 

「!!!!!!!」

 

レオが言う、淫紋が輝く。

 

「い……い……い……」

 

「ほら、こわがらないで、――君の名前は?」

 

「イ、イブ……です」

 

「イブ、いい名だね」

 

レオが名を呼ぶ。ほほえみ、褒める。

それだけのことで、女王はとろけてしまいそうになる。

 

「イブ……その続きは?」

 

「イ、イブ……あ、ああ、だめ……フレイ……だめよ。言っちゃ、あああ!」

 

きゅん♡ きゅん♡ きゅん♡ 淫紋がさらに力を増していく。魔力がキリキリと子宮を締め上げて、彼に従うよう責め立てる。

 

「ほら♡ お母様ぁ♡」「陛下ぁ♡」「いっちゃいましょう♡」

「だいじょうぶ♡」「御主人様はやさしいから♡」「さあ♡」「さあ♡」

「いって♡」「いって♡」「いってぇ♡」

 

「言ってよ、イブ。僕に教えて」

 

「んふぅぅぅぅ~~~! んっふぅぅぅぅぅ~~!」

 

「イブのこと、すべて教えて欲しい。君が隠しているすべて、

本当の望み、一番してほしいこと、ぜんぶ、ぜんぶ叶えてあげるから。

だから言ってよ。ほら、ほら、ほら、ほら」

 

「あ♡ あ♡ あ♡ あああ♡」

 

 

「イブ・フレイ・アルテミス!!!!」

 

 

ぷっしゃあああああああ!!!

 

極限の我慢、その末に解放に、女王は盛大に潮を噴いた。

 

「あ♡ あ♡ あ♡ いっちゃった♡ 今まで誰にもいわなかったこと♡

悪魔のいちばん大事な情報♡ おもらししちゃったぁ♡」

 

ぷしゃ! ぷしゃぁ! ひとたび決壊したダムはもうもとに戻らず、女王はなにもかもを垂れ流していく。

 

「んぎもぢぃぃぃぃ♡ ごれすんごぃぃぃぃ♡♡♡

ああ♡ ああ♡ もうしあげます旦那さまぁ♡

わたくしの弱点は♡ 弱点はぁ♡」

 

自分に弱点などないと、女王はいままでそう思っていた。

同世代のサキュバスのなかでも抜きん出た才能を持ち、実際にどんな男でも手玉に取ってきた。

一流のサディストにもマゾヒストにもなれた。

あらゆる性技を収め、どんなプレイでも楽しめた。

女王の地位も当然だと思っていた。

たまの失敗とて愛嬌であり、結局は望み通りになっていた。

 

まさに、完全完璧なサキュバスの鑑。

ゆえに弱点などないのだと、そう思っていた。

だが違った。

 

「わたくしの弱点は! 赤ちゃんプレイですぅ!!!!」

 

自ら股を開いて、降りきった子宮口を見せつける。

 

「イブは! 勘違いしておりました!

男なんて全部餌だって! 支配して遊んで楽しむものだって!

そんな馬鹿なこと考えてました!

女王だなんておごりたかぶって! 馬鹿な間違いをしてました!

人生の勝利者だっておもってましたぁ!」

 

ぷしゃぁ! ぷっしゃぁぁ!

びくん! びくん! びびくん!

 

「おおぅ♡ でもそんなの勘違い♡

本当は♡ 負けるほうがよかった♡ よかったのぉ♡

おお♡ おおお♡」

 

びくん! びびくん!

へこへこ♡ へこぉ♡

 

まるで言葉でオナニーをしているかのように、

自分自身の言葉で、女王はのぼり詰めていく。

 

「あうぅ♡ 敗北宣言♡ んぎもぢ゛い゛い♡

もうあたし♡ 女王なんかじゃないわぁ♡

みんなと同じ雑魚メスよほぉぉぉ♡ 御主人様の雌奴隷♡

ああ♡ こんなのさいっごおぉ♡

イブ・フレイ・アルテミスはぁ♡

世界で一番ダメな雑魚雑魚サキュバスですぅ♡」

 

「お母様……」「女王……いえ、元女王……」

 

サキュバスたちが、そっと女王の肌に触れ、その苦労をねぎらった。

一族の長という責務から離れ、ただの少女に戻った女に敬意を評した。

 

「うううぅ♡ 本当は、ずっとずっと負けたかったのぅ♡

男の人に支配されて♡ 命令されたかった♡

責任全部とりあげられて♡ かわいいって♡

なんにもしなくていいって♡ ただよしよしされたかった♡

あうう♡ うわああああああああん♡」

 

少女は、さらに原点へと戻っていく。

それは彼女が特に好んだプレイの裏返しだった。

レオを執拗に子供扱いしてきた欲望の裏側、本当の願望が顔を出す。

 

「ほぎゃぁ♡ ほぎゃぁぁぁ♡ ほぎゃぁぁぁぁぁ♡」

 

女王はもはや女や少女ですらなく、

もっとも無垢な赤子に戻っていた。

 

その「言葉」に、レオはこたえた。

 

「よしよし。よく、がんばったね」

 

レオが、女王の頭を撫でる。

 

「あ……あああ……」

 

それだけのことで、赤子は泣き止み、幸福そうに微笑んだ。

 

「いい子だね、イブ。これからは全部、僕にまかせなさい」

 

「あ♡ あいぃ♡ あうぅ♡」

 

「イブ・フレイ・アルテミシア、これから君は、僕のものだ」

 

「♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

腹の淫紋が完成する。桃色の魔力がほとばしって、魂の契約が結ばれる。

サキュバスとしての恥、悪魔としての完全敗北、

 

「いいね?」

 

少年の形をしたイブの神さまが、自身の弱点にペニスをあてがう。

これを受け入れたら、なにもかもを奪われる。

もう過去の自分には戻れない。

 

「は、はい♡」

 

それがイブには、たまらなくうれしかった。

 

ずぶずぶずぶずぶずぶずぶずぶ!!!!

 

「ひっぎぃぃ~~~~~~~~~!!!!!!!!!」

 

挿入と同時に絶頂する。クリで、膣で、子宮口で、あらゆる場所が負けていく。

 

「っぃぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

ひぐ! いぐいぐいぐいぐ!

いっぐぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

~~#$%&#&&$%&!!!!」

 

絶頂の中で絶頂を重ねる。なにもかもを失っていく。

 

「ひぐ! ひぐひぐひぐひぐ!

ひっぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

「ああ♡」「旦那様ぁ♡」「私にも♡」「あたくしたちにも♡」

「おめぐみを♡」「おじひを♡」「おなさけを♡」「おちんちんを♡」

 

「おお♡」「おおお♡」「おおほほほ゛お♡」

 

「「「おっほぉぉぉぉぉおお♡♡♡」」」

 

「♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

……こうして、少年の二度目の冒険は終わりを遂げた。

後に『絶倫王』の名を轟かせることになる彼は、一個師団もの淫魔を従え、だがその全てを満足させ、決して他のものは襲わせなかったという。

そんな彼のこれからの冒険は、また別のお話……。

 

「♡」

 

(今度こそ本当におしまい)

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