「助けてノノえもん!」ホシノ・カヨコ・黒服関係回のみまとめ 作:春画屋@二次創作R18
2-19:先生大好き黒服さん
シャーレの仕事も終わり、俺は
「ほう、これが……。クックックッ……なるほど、興味深い……」
友人は、俺が渡したエロゲーのデカいパッケージを見ながら、いつものように変な笑い方をしている。一応ここはボックス席なので、周りから見えるわけでもないのでいいんだが、エロゲーのパッケージをこんなに堂々と見るのもどうなんだ。まあ、秋葉原の居酒屋みたいなもんだと思えば別にいいけど。少なくとも、こいつが誘ってきた高級バーよりマシだし。
「貴重なものを入手して頂き、ありがとうございます、先生。一つの物語に登場する全てのヒロインをツンデレにしようとは、まことに面白い試み……」
「一応言っておくけど、プレイしてから「これはツンデレじゃない!」とか文句言うなよ? 「ヒロイン全員ツンデレ」ってのは、あくまでただのキャッチコピーだからな?」
「いえいえ、そういった
ケチつける気、満々じゃねーか……。これだから面倒くさいオタクは。わざわざ探して買ってきてやったが、このエロゲー、ただでさえ続編だのアニメ版だのでいろいろ言われてるやつなのに。まあ、そういう面倒なところも含めての付き合いだと思っているから、別にいいけど。エロゲーってもん自体、こいつに教えたのは俺だし。
「しかし、お前は本当にツンデレゲーが好きだな」
「非常に興味深い概念だと考えています。ちなみに私は、「ツンデレ」とはキャラではなく、それ自体が「過程」であり「物語」であると解釈する立場を取っているのですが……」
にわかの癖にまた何か語り始めた。鬱陶しい。
「――ことに、「自慰」という明確な目的を有する
「あのさ、その話は後にして、とりあえず乾杯しとかない?」
「ふむ、そうですね。せっかく久しぶりに会えたことですし。それでは我々の
「そういうのいいから」
俺はそいつのグラスに、チンと自分のグラスを合わせて、無理矢理乾杯を終わらせた。今時、自分たちの友情に乾杯するような奴がいるか、恥ずかしい。……と思ってそいつを見たら、どうも寂しそうな顔をしているように見える。うーん、繊細すぎてやりにくい。
とはいえ、あくまでそう「見える」だけであって、実際こいつが「寂しそうな顔」をしてるかどうかなんてわからないんだけど。何しろこいつの顔、真っ黒だからな。のっぺらぼう、ってんじゃないんだけど、どこが目だか口だかわからん。あのひび割れみたいな穴とかが目なのか。流石キヴォトス人の男は、犬だったりロボットだったり、人外しかいない。ここで長く暮らしてると、そろそろ人間の成人男性を見たら逆にびっくりしてしまいそうだ。
真っ黒といえば、服も上から下まで、スーツもネクタイも全部黒。……まあ、他人のファッションに口出すつもりはないが、「ですから私のことは黒服とお呼びください」と言われた瞬間、「嫌だ」と即答してしまった。いまだにその名前で呼んでない。ですから、じゃねーよ。
その件でも毎回軽く凹んでるらしいのだが、考えてもみろ。春葉原の駅前で、「おっ、『黒服』どのー」「お久しぶりですね、『先生』。クックックッ……」とかやれるか。ただでさえあんな格好の奴と。とりあえず、ハンドルネームにしてももうちょっとマシなのを考えろと言ってある。
「で、最近仕事の方はどうなの。会議、まとまるようになったの?」
「それがなかなか……難しいものです」
「なんてったっけ、君んとこ。『ゲマトリ屋』さんだっけ?」
「『ゲマトリア』です、先生。観察者であり、探究者であり、研究者たる――」
「あー、そうだったそうだった。何かそういう、『機関』とか『委員会』的な何かだ。思い出した」
厨二病と陰謀論を併発してこじらせるってのは大変だな……。何の商売をやってるのか知らないが、俺はこいつから勤め先の話をまともに聞いたことがない。『神秘』がどうとか、『真理』と『秘儀』の探究がどうとか、キヴォトスを裏から操って云々。何の会社だよ。
まあ、悪徳不動産だか闇金融だか、あんまり堂々と言える商売でもなさそうだから、ちょうどいいのかもしれない。俺もシャーレの内部情報をおいそれと話すわけにもいかないし、前世だか何だか、以前いた世界の職場はことごとくブラックだったし。必要以上に他人の職業を探るもんじゃない。
しかしこいつも、酔えば世俗的な愚痴ばっかりになるのでやりやすいんだが……。女が会議に混ざるとろくなことがないとか、みんな好き勝手なこと言いやがって、とか。セミナーにしても風紀委員会にしても、目の前にわずらわしい問題が山積みで、どこもみんな大変だ。
「まだ例の議題で揉めてんの? 何か方針転換しようってお前が提案したのが、全員に反対されてるとかどうとか」
「依然として揉めたままです。ですが、仕方がない部分もあります。私の主張が通れば、ゲマトリアが進めてきた計画の全てを変更する必要がありますし、我々の手に余るほどの大きな問題を扱うことになるでしょう。とはいえ、それだけ大きな問題だからこそ、今までの目的を切り捨ててでも取り組む価値があると私は考えているのですがね……。クックックッ」
「そんなにデカい話してんの?」
「ええ。言ってみれば『キヴォトス』全体の、いや、この世界の命運を左右しかねない大きな問題、とでも言っておきましょうか……」
「マジか。それは大変そうだな」
こいつの頭の中は壮大だなあ……。戦争でも起きるか、キヴォトスが滅亡でもするんだろうか。実際はアミューズメントパークを作るための大規模開発事業とか、そんなんだろうけど。地上げって大変だよな、うんうん。
まあ、俺に出来ることと言えば、こいつの好きそうなエロゲーを買ってきてやることぐらいか。エロゲーを語る時は実に楽しそうだし、生き生きしている。良かった良かった。やはりエロは地球を救うな。一度語り始めると、延々喋り続けるのが多少鬱陶しいが。
「一つ厄介なことと言えば、私の主張が、個人的感情によるものだと思われていることでしょうか。私が取り上げている問題の重要性については、既に全員が認めています。しかし、目的や手段が人道的なものであるかどうかは、十分考慮しなければならない……。クックックッ、確かに以前の私からは考えられない発言です。
「いやいや、いいことじゃん。そういやお前、以前は言ってること聞いてると、やべーサイコパスみたいな奴だったもんなあ。うんうん、職業に
「ええ、私も先生に嫌われたくはないですから」
地上げ屋が住民に配慮するようになったとかだろうか。まあ、会社の上の方は反対するだろうなあ。金かかってるから。でも、人を泣かすような商売はいかんよな。
「俺が紹介したエロゲーがいい情操教育になったか」
「ええ。先生に教えていただいた『アダルトゲーム』というジャンルは、私に人間らしい感情を教えてくれた気がします。他人の痛みや、裏切られるつらさ……そんなものを」
「マジで」
冗談で言ったんだが(当たり前だ)、そんなにいろいろ学んじゃったのか。エロゲーからで大丈夫なんだろうか……。
「それに、寝取られる悲しみ……、実は非処女だった……、聞きたくなかった後日談……、BSS……」
「ちょっと待て。お前、マイナスのものしか学んでなくないか? おい、泣くな。お前、どんだけそういう痛みに敏感になってんだ」
どっちかっていうと、曇らせ大好き、みたいな感じだった奴がこんなことになるとは……エロゲーは恐ろしいな。遠い目をしている(気がする)のは、自分の推しヒロインが寝取られた時のことでも思い出してるんだろうか。
「もしかして、最初に紹介したアレで脳が破壊されちゃったか? エロゲーでループものの名作っつったらこれだろう、って思って教えたんだけど」
名作ってことでマブなラヴなアレをチョイスした俺は間違ってないはずだ。もちろん『オルタ』とセットだ。うわごとでまりもちゃん……とかうなされるようにならないといいなー、って程度には配慮したつもりなんだが、最初にやらせるにはキツかっただろうか。
「クックックッ……。もちろんアレは名作でしたとも。ただのありがちな王道ドタバタコメディ、そのルートの一つだと思わせておいてからの、悪く言えばプレイヤーに対する裏切りに近い唐突な展開。それでいて、受け入れざるを得ないほどの巧みな構成、緻密な設定。作中に出てきた対戦ゲームすら『アンリミテッド』への伏線だったとは……。あ、あれほど素晴らしい作品は……く、くっ……」
何かどもったり、ぷるぷる震えてないか、お前……? 無理して褒めなくていいから。他のみたいに、プレイした後に俺にパッケージ詐欺だの苦情を言ってこなかったから普通に受け入れたと思ってたんだが。静かにダメージ受けてるのが一番ヤバい……
「タケルちゃん……」
そっちかい。
「やめよう、この話題! 俺も明るく楽しい、スッキリ抜けるエロゲーが好きだぞ!」
うん、次に教えるとしたら、多少頭悪いぐらいのやつがいいな……。こいつの脳が完全に破壊されてしまう。
そんなこんなで、酔いは進む。
「クックックッ……。いい店を知っているのです。次は是非そこへ……おっとっと」
「あー、そんなビール注いでくれなくていいから。いやさあ、バーとかああいう店って堅っ苦しそうじゃん? あ、じゃあウイスキー頼む?」
「いえ、これで結構です。先生、おつまみはいかがですか?」
「んな、気ぃ使わなくていいからさぁ。つーか、バーで飲んだなんて言ったら、カード払いしなかったかとか、また色々聞かれそうだしー?」
「カード払い?」
「そうそう。現金で払って、極力カード払いはするなって言われてんの。無駄遣いしそうだからって」
「カード払いですか……」
まあ、ユウカにあーだこーだ言われても、何でお前に指図されんだ、って話なんだけど、ノノミには家計を管理してもらってるから逆らえない。そもそも、ちゃんと言えば使う分に関しては現金でお小遣いをくれるから問題もない。
「そういやさぁー、『ゲマトリ屋』さんって連邦生徒会にはコネないの? トリニティとかゲヘナの裏で糸引いて、いろいろ悪いことしてんでしょー?」
「いや、それは……。先生、酔ってますね?」
「だってさあ、給料なんて上がる気配すらないのに、どんどんシャーレの仕事キツくなってんだよ? モモカとか問答無用で押し付けてくるしさぁー。ポテチ食ってないで仕事しろっつの。うちの生徒会長とお友達にでもなったら、現場は泣いています、とかそんな感じに告げ口しといてよー」
「生徒会長? それは『
「そだよ。うちの一番偉い人。いや、知ってるでしょ?」
「もちろん知っていますが……『連邦生徒会長』は今いるのですか?」
「? いや、いなかったら大変でしょ。シャーレに回せないようなデカい仕事とかはあっちでやってくれてるんだし……。あ、そうだな。そんな偉い人に、仕事キツいから何とかしてくださいなんて言っちゃいかんわ。なしなし、今のなし」
「確かに『連邦生徒会長』がいなかったら大変なことになりますね……ふむ。逆に考えれば、いれば大した問題は起きない……。となると、例の条約も……。なるほど、なるほど」
何を一人で納得してるんだろう、こいつ。
「生徒会長がいると、何かあんの?」
「いえ、少し心配事があったのですが、安心しました。ところで、さっきのカード払いの件ですが、あれは『大人のカード』のことですか?」
「『大人のカード』……? いや、別に……待てよ、そういや、カード払い云々っていうより、使うなって言われてたの、『大人のカード』だけか? そうかも」
「使わないように言っているのはどなたですか? 先生が
「そうそう、その子。いやもう、何から何までお世話になってるから。ノノミがいなかったら生きていけない」
「『大人のカード』を使わせない……なるほど、なるほど」
「
そんな話を聞かせたところ、こいつの場合、なるほどなるほど、興味深い、と言ってすんなり全部受け入れたのだが……しかしなあ。
「そういやお前、キヴォトスの人間じゃないんだっけ?」
「ええ。『シャーレの先生』と同じく、我々は『キヴォトスの外』に属する存在。クックックッ……ですから驚きましたよ。偶然知り合ったあなたが『シャーレの先生』だったこともそうですが、同時にそれ以上の存在であったとは——」
こう、間に「実は俺もそうなんです!」みたいな話を挟まれると、自分の厨二設定を補強したり、盛るために食いついてんじゃないかと思ってしまうのは偏見だろうか。「実は百年後の世界から来た未来人なんだ」って言ったら「百年後だと……! 俺の来た未来よりさらに三十年先の未来から来たというのか……?」って返されたみたいな。
そもそも俺の記憶の限りで、ブルアカにこいつみたいな感じの重要キャラなんて出てこないぞ。今度のピックアップガチャは黒服です、って言われてもみんな回さないだろうし。まあ、イベントかなんかでちらっと出てきた、妄想120%の面白キャラか何かなんだろうけど。カイテンジャーみたいな。要所要所で両手を組みながら、「クックックッ」って言いながらそれっぽいことを言う系の。
「私が思っていた以上に、先生には多くの味方がいるようです。ならば、あまり私が出しゃばる必要もないでしょう」
「はあ」
味方ねえ。ああ、そうだ。思い出した。こいつが何者かは知らないが、アビドスの対策委員会のことで一度助けてもらったんだった。お礼を言っておかないと。
「そういや、お前にも一度助けてもらったよな。ありがとう。かなり軽いノリで頼んじゃったけど、どうもあれ、かなりの大事だったの? 悪かったな」
「『カイザーPMC』の件ですか? あれは元々、私も深く関与していた案件でしたし……」
「あれ、そうなの?」
「私個人の都合もありましたから、お気になさらず。むしろ、結果的に迷惑をかけてしまったのではないかと。
「ホシノ? 嫌われてはいないと思うけど……。やっぱそこ、何かあんの? 気にはなってたんだけど」
「あったはずというか、なくなったというか……まあ、彼女の前では私の名前も、存在も口にしない方がいいと思います。少なくとも、いい印象は持たれていないでしょうから」
「そうか」
仮にも恩人への扱いとしては心苦しいものがあるが、そうさせてもらおう。流石にないとは思うが、元カレだの元カノだの、どろどろした関係だったら関わり合いたくないし。
「こういった話はこの辺にしておきましょうか。他にも二、三聞いておきたいことはありますが、せっかくの先生と酒を酌み交わす機会なのですから」
「ま、そりゃそうだ。エロゲー談義でもするか?」
「いえ、良ければ、先生の学生時代の話でも聞かせてもらえませんか?」
「そんなんでいいの? 俺はいいけど。そうだなあ、面白い話って言ったら……」
そんなこんなで、夜はふけていく。
風が心地よい。夜の春葉原は、早めに閉めてしまう店が多い。そんな暗い街を、駅に向かって二人で歩く。
「クックックッ……。先生も昔はやんちゃだったのですね。いろいろと面白い話が聞けました」
「やんちゃっていうか、最近はゲヘナ気質とか言われてる」
「なるほど、それは言い得て妙だ」
「やっぱり、お前もそう思うんか……。いいけど」
いい気分だ。キヴォトスで、対等に仕事の話ができて、趣味が合って、一緒に酒が飲める、そんな友人はこいつだけだ。接点が主にエロゲーというのがアレだが、大事にしたいと思う。むしろ接点がエロゲーだからこそ大事にしたいと思う。
「……一つ、知っておいて欲しいことがあります」
「何だよ、急に」
「私は直接面識はありませんが、あなたには『シャーレの先生』として「前任者」がいたそうですね」
「いた、というか、いたはずだ、って話だけどな。俺がそいつと入れ替わったんじゃないかって」
「だとすれば、あなたにも「後任者」がいるかもしれない」
「——あ」
そうか、その可能性も……。
「もしあなたが「前任者」と同じように、『シャーレの先生』ではなくなったら、あなたは何者になるのでしょう? 「前任者」であろうと「後任者」であろうと、私にとっては等しく『シャーレの先生』です。『キヴォトス』の全ての人間にとって、そうでしょう。『ブルーアーカイブ』が要求する『シャーレの先生』とはそのようなものです。その程度のものです」
「この間、知り合いと似たような話をしたばっかりだ。『シャーレの先生』は個人じゃなく、「役割」を指すんじゃないかって。条件を満たせば誰でもなれる……」
「私もそのように解釈しています。『先生』、いや『プレイヤー』、そう呼ぶのが適切でしょうか? あなた達は、誰でも『先生』になることが出来る。ならば、
きっついこと聞くなあ……。
「元の世界での住所氏名、年齢、生年月日……そういうのは役に立たないのか?」
「それはその世界における、あなたに関するただの「
ここで『シャーレの先生』です、ってのと大して変わらないもんなあ。その世界においての職業とか肩書きを名乗ってる程度のもんで。それに、元の世界に戻るんでもなきゃ、そんな情報に意味はない。
「クックックッ……そもそも、自分が何者なのか、などという問いに答えられる者など、そういないのでしょうが……」
「お前も黒い服着てなかったら誰なんだよ、って話だもんなあ」
「そういうことです。ですが、一つ確かなことがあります。あなたは——「私の友人」です。他の誰でもない、あなたこそが。それは、あなたがどこに行こうと何と呼ばれるようになろうと変わらない。先ほどの問いの、一つの答えです」
「……そうか。ありがたいこと言ってくれるね。んじゃ、どこに行っても、毎年年賀状くらいは出すよう努力しないと。宛先って、『黒服』って書けばいいの?」
「無理はしなくて構いませんよ。その言葉だけで十分です」
参ったな。自分だけで考えていたら、結構悩んだかもしれない問題だ。今こう言われて、結構嬉しい。しかしこいつ、俺の話、本当に信じてくれてたのか。それ疑ってたのも、ちょっと申し訳ない——あれ?
「え? ちょっと待って。これ、フラグか何か? これで二度と会えなくなる的な。いやいいけど、俺、元の世界に戻るの? いきなりは困るんだけど」
「クックックッ……あるいはそうかもしれません。ただ、まあ、はっきり言っておかないと、何か知られた時に信じてもらえなさそうなので……」
「…………」
今度は何を言い出した。
「お前、俺に知られたらまずいことあんの? いや、ありそうだけどさ。思いっきり」
「
「いや、言えよ。それっぽいこと適当に言って誤魔化して、しれっと「これで許して」とか図々しいこと言ってんじゃないよ」
……俺と会ってなかったら、ブルアカのストーリー上で何かしでかしてたってことか? 何しようとしてたんだよ。どうせ
「何でもいいけど、俺からノノミを寝取ろうとしたらぶち殺すよ」
「……どこから出てきました? その発想」
「そういやお前も成人男性だったなって思って釘を刺しといただけだ」
世の中には何があるかわからんからな。まあ、寝取られる悲しみを(エロゲーで)知っているこいつが、俺を裏切ることはないだろうけど。
ともあれ、こうして俺はまた会うことを約束して、友人と別れた。しかし、いきなり他の世界に飛ばされ、この『キヴォトス』での親しい人たちと会えなくなる日は突然やってくるかもしれない……やはり、その覚悟はいつもしていなければならないのだろう。確か似たような言葉があったと思うが、「今日がこの人と会う最後の日かもしれない」、そんな風に思いながら、誰かと一緒に過ごすべきなのかもしれない。
何だかノノミに会いたくなってきたな。モモトークでも入れるか……そう思ってスマホを取り出した時、着信があった。ノノミだろうか。いや、違うか。これは……
……………………。
——で、春葉原駅の改札まで来たわけだが。
「こんなに早く、また会うとは思わなかったよ」
「クックックッ……これも定められた運命だったのかもしれませんね……。また会えて嬉しいですよ、先生」
「うるさい。とっとと取りに行くぞ。財布忘れたんですけど、って店の方にはもう連絡入れてあるから。全く、情けないモモトーク送ってきやがって」
「店の名前と連絡先がわからなかったのですよ……」
こうして俺は、つい十分前に別れたばかりの友人(酔っ払ってふらふらしてた)と再会したのだった。大丈夫か、こいつ。おいそれと元の世界には戻れないなあ……。
話の分割の仕方について、別の形に分けるなら以下のどれがいいですか?
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キャラごと(ホシノ、黒服、カヨコの3つ)
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内容ごと(ホシノ・黒服、カヨコの2つ)
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本編外にまとめたもの全部で1つ(今のまま
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