樋口円香さんがトラブルもみ消しと引き換えに気絶するほどイカされてしまうお話 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
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「ドクターさぁ、謝れって言っちゃったら謝らなくなるでしょ、この子」
「張れるだけ意地を張らせてからへし折ったら、1回で済みますよ」
「……ふつうの商品じゃないんだから、もっと楽しくさぁ」
「社長が楽しんでるあいだ、ご依頼人サマがご不満なのでは?」
男1人女1人が、ベッドに横たわる少女を両側から挟む位置で見下ろし――少女の姿勢は、横たわるというと語弊があった。
「あぅっ、うぐっ、んぅぅぅっ、うんぅぅぅっ……ッ……!」
少女はあお向けに寝かされ、両手を後頭部側に組まされ、下肢を180度に近く開脚させるように拘束されていた。天井側から見れば逆T字に近いシルエットで、ふつうの少女であれば股関節や筋肉を傷めてしまう姿勢であった。
少女はある意味でふつうではなかった。アイドルユニット・noctchillの一員、樋口円香であった。
「不満ばかりでもない、と見てる。この子に限ったこっちゃないけど、あがいてるときのほうがソソるもんだ」
「っく、く……くううう、うゔぅっ……!」
円香は脂汗を垂らしながら、こみ上げる声をこらえている。しかしときどきひゅんと跳ねてしまう。それを見ている社長とドクターの反応は、奇妙に平坦だった。
「マジモノのサドですね」
「いま言う?」
円香はここ数日このベッドのある部屋に呼び出されていた。
部屋は芸能界で陰に陽に影響力を持つ某サプリメントメーカーの“商品開発室”であり、“社長”は文字通りの社長、ドクターは雇われ研究者である。
noctchillは以前よりさらにアイドルとして人気を高めて多忙になっている。円香はこの部屋にやってくる都合をつけるのがそろそろ難しくなってきた。当人はおろか社長もドクターもそう察していたが、2人から呼びつけられ、来室を余儀なくされていた。
高まった人気を妬まれたこと、また円香を含むアイドルユニット・noctchillのメンバーが芸能界の力関係にうとく不用意に不興を買ってしまったこと、所属する283プロの規模が小さいことなどが重なって、円香に“わからせてやってほしい”との依頼が“社長”に持ちこまれていた。
それもいまや2度や3度ではない。
円香が“せいいっぱい”そうに見えるようすを見るのも、社長やドクターにとっては慣れっこになりつつあった。
「前に言ったじゃないですか、あお向けだと彼女自身のよだれでむせたり、ひどいと窒息するって」
「ようすをじーっとうかがってるだけでも疲れてさ。止めるタイミングはむせたとき、って機械的に決めようかなぁって」
「そりゃあもうけっこうな時間ですもの、時間外労働ですよ」
「僕と彼女には関係ないから」
「私は!?」
「はいはい」
円香が苦しみもだえている理由は、もちろん逆T字の肉体的な負荷ばかりではない。彼女の性感をかき乱す薬品を投与され、乳首やクリトリスにローターを固定されて情け容赦のない振動を不規則に与えられ、あるいはドクターの手によって――『あそこの穴はぜんぶデリケートですからね~』――膣穴や肛門、尿道を細い棒やカテーテルのような管で刺激される。たまらず、円香は声を殺しつつも、いぐいぐいぐ、と何度もうめいていた。白目を剥き、泡を噴き、失神すると鼻からチューブで水をちょろちょろ流しこまれ叩き起こされた。
「ぁ、ああっ、う、く、ぐぐ、ふぐうぅ……ク、ぁ……!」
これまでの調教から一つ変わったところといえば、ドクターが円香の尿道責めを交えるようになったことぐらいである。彼女の――ドクターの姿や物腰はあいかわらずの、つまり円香より一回りほど年上らしいが顔の輪郭やパーツが丸っこく童顔気味なのを、ひっつめた黒髪やフレームの重そうな丸メガネで背伸びするように打ち消して、洒落っ気が薄く健康ならともかく美容関係の業種に不似合いで、痩身・中背に白衣とシャツと黒いスラックスをまとって――もっともらしすぎてかえってうさん臭く聞こえる話によれば、『尿道の一部は薄皮一枚を隔ててクリトリスの根元と接している』ので、クリトリスがじゅうぶんに開発されていれば尿道でもアクメを味わえるという。
「……そのうちトイレのたびに催すようになっちゃったりして」
「はーっ、はぁうッ、くっ……や、ぅ……!」
「やらしい“call of nature”ですね~」
尿道どころか、円香の股間から下腹にかけて散発的に電流のような痛みや痙攣を伴う快楽が押しつけられ、そのたびに円香の手足がびくっびくっともがいて拘束されたままの逆T字をわずかに歪ませる。苦痛と快感の板挟みで神経も肉体もすり減る。
「あ、はっ……んぐ……うっ、あお゙……ぉゔッ……」
「いまは止めてますよ、しゃべれます?」
「……ゼっ、ぇ、ぁ……ぅ、は、ぁ……」
「はぁ」
ドクターと社長が時折、意識を確認するためと称して肉体的な責めを中断する。機械や手を止めているのをカバーするように、円香の精神をさらにすり減らす問答を強いてくる。
「女の子がしていい顔じゃないよね」
「男でもしていいとも思えませんけど」
といっても円香はまともな声を上げるのもままならず、問答というよりほぼ言われっぱなしである。円香が問いかけを無視しても追加のペナルティは課されない。現時点でもう限界に近いでしょう、という言外のメッセージと、それに反駁も悪態も返せずにいる現況があれば、じゅうぶんに円香の尊厳を毀損できている、との判断らしい。
「ごめんなさい、は?」
「……なに、に……っ……」
「さぁ? 私の関知するところでは」
たまに問答が成立してもこんな具合に空回りする。円香が“反省している”かの判定は、社長とドクターのさじ加減ひとつで決まる。円香から責め苦を終わらせる方法があるとすれば“反省した”と認めることだけだった。
円香にとってそれはできない相談だった。認めるのが責めより辛いというより、認めたところで責めから解放してもらえるかが怪しい、という不信が主である。その不信は妥当であったが役に立たずだった。
「あ……くぅ……あぅ、あ゙ぁ゙ぁ゙……ッ……!」
ぶしゅ、ぐしゅ、という水音と悲痛な叫びが重なる。社長が視線だけを動かし、ドクターがあらかじめ用意していた経口補水液を手に取る。円香の失禁がじょぼ、じょぼと広がって、汗や性臭にアンモニアを混ぜこんでしまう。もとより繊細で刺激に弱い部位を薬品責められていたので当然の帰結だが、必死で下腹部や太ももを力ませて尿を止めようとする姿は、罰を受けている最中であるという事実を差し引いてもあまりに無様である。
「はい、はい、けっこう出しましたね……飲んでください」
「ううゔ、ふうぅ゙……ゔっ……げぼっ、がほッ……!?」
「ほら、飲みなさいっ、いくら漏らしたっておかしくないのよ」
無様や滑稽というものは不思議な一面があって、そうした場面に居合わせた人間たちが無様でも滑稽でもないように振る舞っているときこそ、第三者から見てよりいっそう無様や滑稽に感じられる。円香は紛れもない当事者でありつつ、苦痛や恥辱や快楽を押しつけてくるドクターや社長とあまりにコミュニケーションが成立しなさすぎて第三者であるような錯覚に陥りかけている。また被虐待児が自分ではなくほかの子供が虐待を受けているのだと現実逃避するのにも似た心理的機序が働いているのかも知れない。
とにかく痴態を当然のように扱われ、円香の内心が蝕まれている。
「んっ、く……ふん、んん……ん゙っぅ……!」
ドクターや社長のいらぬお世話で気力・体力にかすかなゆとりらしきものが兆しても、削られた円香の心はそのままである。性感はとめどなく募る。当てのない憤りや悔しさも積もっていく。それが社長を喜ばせてしまう――“マジモノのサドですね”を聞き流すほど円香は消耗できていなかったし、聞いて聞かぬふりをする余裕もなかった――と思うと二重に腹ただしい。
それでも乳首やクリトリスを始めとする性感帯が疼いて熱を持ってじんじんと響いている。膣穴や肛門も物欲しげにひくつき、その奥では子宮口までもじくじくうずいてしまっている。もどかしくて切なくて、いっそ早く楽に、気持ちよくなりたい。自覚できないままに円香は幼児のようにぐずり出す。涙と汗とも鼻汁ともよだれともつかない飛沫を散らせて泣きわめく。
「ゃ、やめっ……や、あ……ぃ……っ……」
「頃合いでしょうか?」
「難しいねぇ」
ドクターがこんどは男性器を模したバイブレータを手にとって、拒絶に震えるだけで無防備な女陰を開きぬちゃぐちゃと抜き差しを始める。竿が出入りするたびに、円香のふだんならアイドルの仕事ですらりと優雅に見せつける背中や太ももがぎちぎち引き締まる。
「……んひぃっ……ぐ、ぐひぃっ……!? ぁっう、んっあ、あ……っ!」
「あそこの奥が気持ちいいですか?」
円香が顔を横に振る。
「よし、僕も手伝おう」
社長の指先が円香のへその下をつつく。何が狙いか円香も察知する。子宮である。性感帯として開発されている部位である。社長の指がとんとんと軽く叩くだけで、円香は腰を浮かせて身悶えする羽目になる。バイブが刺さりっぱなしの膣穴が異物を追い出そうと力を込めて、かえってその形を意識させられる。
「かっふぁぁっ……そ、そこっ……んっ、んくっ……!」
刺激が軽いタッチだからといって負担が軽いなどというのは筋違い、と円香はとう思い知らされている。張り詰めきった粘膜の神経にはむしろ軽いほうがよく響く。ぶしっ! と勢いよく潮を吹きながら円香が無言で達する。声を押さえたのか声も出なかったのか定かではない。そのまま社長の指が円香の下腹部をくるくると、淡々と、執拗になぞってくる。円香の息が詰まる。下腹部にじんわりと温かいものが広がってゆく感覚が、さらに下腹部からわき腹を伝って胸や首筋へと届いて、円香の吐息を甘いすすり泣きに変えてしまう。
「ハードなレッスンをこなしてるアイドルでも、さすがに息が上がりますか」
「んぐぅッ、あ、あ゙……!! や、ぁめッ……!」
両足を拘束されているにもかかわらず、背中や腰が快楽に堪えきれずのたうちまわる。汗や尿や潮吹きに濡れたシーツをべちゃべちゃと鳴らす。
「バイブでもポルチオいきますからね~」
「くぁ、ぉ……ああ……あっ、あ!! んん゙……うんん゙……っ!」
こんな抵抗は気力・体力のムダで、無様なだけと自覚していても、身をよじらずにはいられない。膣肉からぐちゅぐちゅと、攪拌音のようにやかましい水音が響く。それに負けず劣らず快楽が内側から円香の意識を苛み、視界がいよいよ白んでゆく。
それでも責めはうんざりするほど続く。尻や太もも、下腹部どころか、首から肩にかけてアイドルらしく細くしなやかな曲線も、病的なほど引き攣れ凄まじい凹凸を浮き立たせる。いつもなら生意気とも評されるほど涼し気な目元にぎりぎりとシワが寄って、それが耐えきれないように脱力する。絶頂である。それもすぐに振り払おうとしてか、また眉をひそめる。
「目がいちばんわかりやすいかな。これが西施のひそみってやつか」
「また意味のわからないことを」
「ドクター、古典はニガテだったね?」
「社長がいい加減なこと言った、ってぐらいはわかってます」
「バレたか、僕も疲れてるのかな」
「あ、あ……あぁぁ゙、ぁあぁ……ああ゙っ!」
歯を食いしばることもままならないのか、円香の声が快楽に翻弄されるがまま響いて垂れ流されている。ドクターがバイブを引き抜くと、ぶぴっと下品な音を立てて膣穴から愛液の橋がかかる。円香の背中のアーチががくり、とベッドに崩れ落ちる。
「あっ、あっ、ひっ、ぅううっ……!! はぁっ、はぁっ……んあぅうっ、ふっあぅっ……」
円香は刺激が止んでも快楽の余韻に焼かれているようにぱたぱたくねる。汗みずくの肌はこんなありさまでも色白できめが細かいと見て取れる。体液という体液にまみれ、土砂降りに見舞われた直後とも見紛うばかりになっていたが。
「ごめんなさい、は?」
「……ぁに、が……」
「ふふっ」
「残業かぁ~」
ドクターが円香の口腔に補水液を流しこむ動作が、少し乱暴になってきていた。時おり舌やノドが、むせるとは別のびくんっと跳ねる動きを見せる。彼女の癖になりつつあるノドイキか、と社長が当たりをつけた瞬間、円香の女陰からまた潮が噴き出す。
「ひふっ、きゅ、ぅ……っ! はああ、はあっ、ひっ、あぁ……」
「まぁだ余裕がありそう、ですね。若い子の体力はすごいなぁ」
おぼろげな意識が破壊的な快楽に塗りつぶされつつある。バイブレータの抜き差しが再開され、円香が弱々しい嗚咽とともに失禁し、羞恥すら催淫のトリガーになり果てたようにあっけなく達する。これが円香の限界、という絶頂のラインが低くなっている。何の弾みでまた達するか、もう円香にも予想もつかない。これで“余裕がありそう”と言われても怖気ばかりが募る。
「あんまりお年寄りぶったこと言わないでくれ」
「はぁ」
「円香さんとドクターの歳を足したより歳食ってるんだ、僕は」
「へぇへぇ」
「疲れてるね?」
「ええ、疲れてますとも」
くっちゅ、ぐっちゅっ、と、円香の女陰から鳴る水音がさらにやかましくなる。円香の意識が薄れて、また快楽で呼び覚まされる。失神と覚醒と、快楽と苦痛で何もかも細切れにされる。そうして肉体と精神を同時に責め抜かれ、幾度も何時間にもわたって極みへと押し上げられては落とされる。その苦しみを伝えられる相手はどこにもいない。
「ぁ……だ、めぇ……も……っお、っ……!」
底からの何度目かの懇願も聞き流される。膣奥から、体がどうしてもガクガクと揺れてしまうような、背中まで浮き上がるような無慈悲な快感が突き抜ける。
「あぁ……はっ……ぅ……っ……」
「ほかの子もこれぐらい持つのかな、アイドルって」
社長がつぶやく。意図してかどうか、円香はnoctchillのほかの3人が同じ目に遭っていたら、と考えてしまう。どうして自分がこんな地獄を味わわされているのか、何をどう間違えたのか。暗い恨みが体の内側からじくじく溶けだして狂いかけの理性を浸食し汚してゆく。それさえ絶頂でぼやける。いつまでこんな苦痛が続くのかというフラストレーションすら、とどめようもなく奪われてゆく。
「あっ、はっ……ぁぁっ、はっ……はっ……! んんんっ……うんっ、んっ……!」
弱った精神が快楽に寄りかかろうとする。繰り返される快楽責めがこの瞬間に一番アテになる。そんなところまで追いこまれ、円香が気絶もできずに泣きじゃくる。膣奥がきゅんと引きつって、また体が浮き上がるような絶頂を味わう。うわごとのように意味をなさない声の羅列が、円香の口からとめどなく流れ出す。
「ごめんなさい、は?」
「ああ、ああうう……あっぐうううー……ッ!」
言われつつ、円香は返事すらさせてもらえず、快楽の地獄に押しやられる。達しているのとその寸前を行き来しすぎて、もうそれすらわからない。気持ちいいのか苦しいのかもわからないぐらいにごちゃまぜの感覚が体を埋めつくしていて、それでもまだ許しはもらえない。いずれ彼女が失神して、醒めたときにはもう“反省”したことになっているだろうか。それともまた水か何かで叩き起こされしばらく責められるのだろうか。そのどちらであれど円香は破滅の予感から逃れられない。たとえかりに解放されたとしても、これからも苛まれつづける熱病めいた感覚が永遠に抜けないのではないか。
「社長、チンポ出してください」
「えっ」
「生身のほうが効きそうですよ、反省には」
「……やれやれ」
「ナマで膣内射精したってやってください」
「だいじょうぶかい」
「だいじょうぶじゃないから効くんです」
理性を快楽が押し流して、もうすべてがどうでもよくなってきたかに思えた円香でも、膣内射精はさすがに抵抗がある。以前は緊急避妊薬をドクターから渡されていたが、こんどもそれをあてにできるだろうか。父親を明かせない子を孕んでしまう。そんなスキャンダルが発覚すればここまで半ば成り行きながら積み上げてきたアイドルとしての実績、それと責め苦に必死で耐えて守ってきたものすべてが水の泡になる。にもかかわらず、この地獄から解放されるなら……という諦めがしらじら浮かんでくる。社長のペニスを突きつけられる前から“効いて”しまっているようなものだ。
「まぁ、恨むんなら……僕だね、うん」
「はぁっ、はぁっ……あああ、ああぁぁぁ……ッ……!」
逆T字形に拘束されたままの円香は首でしか抵抗できず、それどころかただのハッタリか本当にナマなのかすら――もし円香を妊娠させれば社長の社会的立場も危ういのだが――確認できず、挿入されてしまう。
「ああああっ、くあああっ!! や、やめ、みる、な、ぁ――おォおお゙……ッ!! ふかいっ、ふかい゙いィ……イっ……!」
「うあっ!? あ、あっ! し、しま、っる……!」
「正常位で見下されながらってのも効くんだと思います、この子には」
「ちょ、ちょっとタンマ、やば……んげっ!?」
「気張ってください、ねっ」
ひぃふぅ、はぁはぁとまるで自分まで苦しんでいるかのような息遣いで、社長が円香の膣奥までペニスをどうにか届かせる。竿が蕩けきった膣壁にゴリゴリと擦れ、さらに亀頭が子宮口を押し潰す。
「は、ぁ……あ゙うっ……お゙ッ……!?」
円香の膣が、どこに溜めこんでいたかという勢いでぴゅうぴゅうと潮を噴き上げ、社長の胸元や首元まで濡らす。ペニスがやはり機械と違って生々しく熱く、感触や硬さがありありと感じ取れてしまう。
「んひぃ!! あうっ、あうっ……はああっ!! んあァあァぁぁ……ッ……」
「ほら社長、耳元で言葉責めしてくださいっ、もう一押しでただのメスに堕ちますっ」
「……き、君がラクしたいだけじゃなかろうね……?」
「まさか、私にあったら私が入れてます~」
好き勝手に言われながら、それでも社長の腰が動きはじめる――にぢゃっ、ぐじゅっ、ぢゅぐっ――円香の膣肉と愛液と本気汁がうるさく答える。ぶるり、と射精への衝動を察してしまう。もう何もかもどうでもいいという投げっぱなしの肯定感と、これを味わってしまったら二度と元には戻れなくなるだろうという恐怖感が同時に襲い来る。振り乱される円香の瞳から、涙が振り落とされるようにこぼれる。
円香のそれを嘲笑うように、社長は腰をずろろっと引き抜いて、ぱちゅんっと打ちつける。長く強いストロークでたんっ、たんっ、と膣奥を繰り返し圧迫される。円香は脳天までごりごりと杭打ってくる快楽で、痙攣しながらまた潮を噴き上げてしまう。
「……円香さんも罪な女だね」
「はひっ、ふ、ひっ、ひっ……ぃ、や……ッ……!」
「モノにしたくなってきちゃうよ……ドクターが目を光らせててよかった」
「私、おじゃま虫では?」
「サシだったら仕事だってこと忘れちゃってたかも、って意味で。言わせないで恥ずかしい」
たとえ見え透いた偽りでも、弱りきった円香の精神にじくじくしみこんでくる。円香の膣肉は、もう社長が射精しやすいように、あるいは自分が気持ちよくなるために、ペニスをきゅうきゅうと締めつけている。社長が円香の耳元で、円香にだけ聞こえるようにささやく。
「別にどっちだって構いやしないんだ、謝ってくれても、くれなくても」
「はっあ……ああっぅ……な、に、を……ああぁぁ……うぅくっ!?」
「ご依頼人が不満足で僕にチクチク言ってくるぶん、君が僕を楽しませてくれるよね」
つまり円香にとってはどちらでもろくでもない。そう聞かされたときの彼女の表情が彼を楽しませている、と思わされるのも口惜しい。社長がぐっ、ぐっ、と何度も竿を膣奥へとねじこんでくる。痙攣しつつも肉襞がぎゅうぎゅうとしがみつき、その度ごとに円香は細かく絶頂する。細い身をよじらせて必死で快楽に耐える。それも端から見ればアクメの大波に揺られひっくり返されもがいていると形容する方が似合っている。
「うゔっく、くはぁあっ……っくぅ……だめ、だめ、ぃくっ、またい……く……!」
ついに絶頂を声に出して認めてしまう。聞かされただけで痛みを催しそうな悲鳴があるように、その絶頂の吐露は社長にもドクターにも戦慄のような感覚を投げかける。拘束されながら正常位で貫かれているというのに、細い腰が跳ねて震えてドスン、ドスンとベッドにお尻を打ちつけ、呼吸にひゅうひゅうと病的な喘鳴が混じってくる。快楽に呑みこまれまい、と必死になって暴れるが、社長がそれを逃さず腰をつかむ。
「もう無理ぃっ!! あっく、はっくっ!んんあああっ……ご、ごめ、ごべ……んぐッ……は、はぁぅ……っくいっくゔゔっ……!」
「く、ぐっ……出すぞ……!」
膣内射精とともに、今まででいちばん深い絶頂が円香の肉穴へ焼きつけられる。ペニスをぎゅっ、ぎゅううっと締めつけられた社長も身震いして呻き、ついに絶頂する。どくんっ、どくんっと熱い感触に子宮口を叩かれて、円香が絶望に叩き落とされる。いくら心を保って快楽を拒んでも卵子はどうにもならない。もし受精してしまったら、もうこの男のものになり果てて自分の意志で逃れられなくなる、という悲観が脳を焼き焦がし、これ以上なく苦しめる。そのくせ円香の膣肉が、最後の一滴まで精液を吸い出そうとするように、ぬじゅ、ぐじゅ、とこぼすほど蠕動する。
「ぁ……ぅ、ぐ……ぅう、ひぐっ、く、ぅ……」
「あーあ、女の子を泣かしちゃって、社長ったらひどい男ですね」
「君がまるでひどい女じゃないように言うんだね」
社長の皮肉も一面では真理を突いていた。ドクターが円香と、ついでに社長にも追加の経口補水液を用意――「うわぁ、やっぱこれ脱水じゃないときだと食味きついな」――している仕草が、さらなる円香への責めを暗示していた。
「も……ぁ、め……だめ、だから……く、ぁ、や、やめ、ぇ……!」
「とりあえずこれ飲んでからにしてください」
「そっぞんな゙のっ、や、め゙ぇ……ぉ……!?」
円香が嗚咽と謝罪を漏らすだけに成り果ててからも、社長は呼吸を整えてから再びずしずし腰を動かし、追い打ちの射精を見舞った。
※
「じゃあ、ごめんなさいの印に、ここからは円香さんにも動いてもらおうか」
「あ、ぅ……はぁ、ぁ、ぅ……ッ……」
社長が疲れて円香を犯すことを止めて、ようやく責めが最後の詰めに入る。
円香は足の拘束を外されベッドに膝立ちできるようになった。といっても手首が後ろ手に拘束されて、膝立ちを強制されていると言ったほうが実態を表している。
「このディルドを自分でまたいで、突っこんで、自分でイッてくださいね~」
「は、ぃ……ぅ、ぅう……」
外面からは円香がすっかり折れたように見える。内面は彼女自身にすらわからない。ただもうこの責めが一刻も早く終わってほしい、と願う以外が真っ白になっている。ドクターの言うままにディルドをまたいで、自分の膣口へあてがい、精液と愛液を垂らしながらずぶずぶと腰を落としてゆく――ぬじゅっ、にぢっ……ぐじゅるるっ――円香の脳に屈辱的な快楽がほとばしる。
「あ、あ……はぁ、ぁっ……!!」
「もうイッちゃいますか」
「い、イキますっ! イキます、イ……ぃいっ……!」
絶頂を宣言させられるごとに、尽きていたふうだった円香の理性がまた一片ずつ削ぎ落とされていく。
「じゃあここまではリハーサルということで、ここからごめんなさいのビデオメッセージとします……ほら、社長もぐったりしてないで、もう少しですからっ、チンポはいいから手を貸して!」
「ハハハ、人使いの荒いことで……」
ディルドによる自殺的な責めに、乳首やクリトリスへのローター責めと、下腹部への電動マッサージ器責めが加わる。
「ふッ……く、く……んふっ、ふんんん……!」
「もう声は抑えなくてもいいですって」
「ふっく、んんっ……ん、ふゔ……ぁ、アあッ……うぁあ、あ……っ!」
円香が腰を振るたびにたぷったぷっと乳房が上下する。初めてこの“商品開発室”で絶頂を迎えさせられたころと、動きを強いられてる点で似ている。ただ、そのときまだ青っぽい生硬さを残していたボディラインが、いまや身じろぎだけで男に媚びる雌肉へと熟れている。最初の責めと形は似ているが、円香の絶頂頻度が段違いに増えている。
「いや゙ッ……や゙ぁいや゙ああ゙……いぐっ、イグイグうゥ……ッ……!」
膣奥から白濁液がごぽっとあふれ、ディルドを伝ってベッドに汚れを上塗りする。円香が腰をへこへこと前後させ、その汚れがぐちゃぐちゃとやかましく広がってゆく。歯を食いしばったかと思えば口を大きく開き、瞳孔さえもぐらぐらと揺らしたかと思えば白目を剥いて、とっくに尽きた潮を無理に吐き出そうとする尿道口が無言の悲鳴を叫んでいる。それでもなお円香は腰を揺り動かす。
「あああいやっ、いくうッ……くうう、ぅッ……ぅ……!」
円香はぐううっと背をのけ反らせる。ウエストがぶるぶる震えながら縦筋を走らせたのを、電動マッサージ器を押しつけているドクターが見て取る。膣肉が当たり前に、ディルドを食いちぎらんばかりの勢いで締めつけている。地獄から解放されるためだったはずの謝罪が、逆にさらなる深みへ円香を沈めている。
「円香さん、自分からすっごく動いているけど、そんな気持ちいいの?」
「き、気持ち……は……そんな、の……ぉおおお゙っ……!?」
「具体的に説明してみましょ~」
「ぉ、ぉく、が……つぶされ、ぇ……だめ、これだめ、いっ……い、息、できな……ひぬ、し、しんじゃ……んひぃっ、お゙っ、おッぐ、んんっオ……っ!」
悲鳴が途切れると、代わりのように割れ目からどろどろと白濁液があふれ出す。ドクターが円香の腰を押し下げて膣肉へディルドを押しこむ――ぐじゅるっ、にちゅぶッ、と濁った音を立てて奥までねじいれられると――獣のような吼え声まで上げて、円香がまた絶頂させられる。
「ぅ、あ……ぅはぁっ……ぇぶっ!? げぼっ……えはあッ……!」
責めは円香が気絶しようが覚めようが続く。ドクターの電動マッサージ器でポルチオやクリトリスをいたぶられ、乳首にクリップローターを苛まれ、絶頂し、また失神から引き戻される。円香の口が何か言いたそうにぱくぱくと開いて、ぐっと噛みしめられてまた開く。
「……これ円香さんが反応しなくなったらどうします?」
「そこまではやっちゃダメ」
「ここに来て手加減ですか?」
「円香さんにもお片付けを手伝ってもらわないと」
「あ~……」
苛烈な絶頂責めに慣れてきたドクターも、さすがに頬とくちびるを引きつらせる。
「ほら、もう少しだよ、終わりが見えてきたから」
「ふぐ、うっ!! んん、んっあ! あ、あ……いっ……ぐふゥ゙っ……!」
とっくに限界を迎えている円香が、それでもなお腰をへこへこ引きつらせる。ドクターのマッサージ器で責められるたび為すすべなくイキ狂う。ずるずるになった膣穴がきゅんきゅんとディルドを食いしめて、より惨めな奈落の底へ転げ落とそうとする。
“依頼人”が映像ごしに見て明らかに過酷と伝わることがこの責めに必須である。ただ円香がどこまで錯乱してしまえばいいのか。“終わりが見えてきた”も実にあいまいだった。
やがてこれ以上ないほど火照った肌や粘膜と奇妙な対照を為すように、円香が歯をカチカチと寒さに耐えかねるように鳴らす。骨身に染みる絶頂感が脳を突き刺す。円香のくちびるからあふれるよだれが煮えた脳漿のように、ぶくぶく泡立って白く垂れ落ちる。
「ん、くあぅうぁぁっ……ひっ、ひいいっ……!」
「……うわ、もう朝ですよ、朝ぁ……どおりでしんどいわけですわ……」
「はぁ、はぁっ……ぃ、ぁ……いっいぐっ、いっくううゔッ……!」
激しく震撼しながら絶頂に至る円香と、疲労困憊でぐったりしながらぼやくドクターもまたおかしなコントラストを描く。体力的余裕のない円香の気息がいよいよ絶え絶えとなる。明らかに不随意という動きで舌がのたうっている。何も映らない暗闇の中で、何度も目の覚めるようなオーガズムに脳天を殴りつけられている。
「む゙ゔっ、ふむゔゔゔ……ふむうゔゔゥ゙ゔッ!」
「うん、うん、仕上がってきてるようでいて、息が苦しいって反応もできる具合だし」
「やっと終わりですか~っ」
「お片付けまでが仕事だよ」
「うげぇ」
※
拘束と絶頂地獄から解放され、食事と水分を強引に補給させられたあと、円香への最後の責めが始まる。
「ぉ……おね、がい……もう、はず、して……これ、じゃあ……」
「ちゃんと潮吹きとかおしっことかガマンすれば終わるから」
膣内にバイブを固定させられながら、立つのもやっとというほど消耗している手足でモップがけを手伝わされていた。責めの大半がベッドの上だったのでもともと床は大して濡れていなかったが、裸のまま円香がそこを歩かされると、かけたそばから床を濡らしてしまう。賽の河原の石積みにも劣らぬ不毛な作業だった。
「あ、ああぁ……あぐううっ、んぉおッ……!」
「またぐじゅぐじゅにして……やり直してください、ほら、ほらっ」
ドクターがうんざりといった態度もあらわに円香の尻をぺちぺち叩く。それの拍子に弱いところに刺激が入ったのか、きゅうきゅう音が鳴るほど膣肉で食い締めて、より冥冥とした快感でまた絶頂する。また潮がぴゅうっと飛んで、拭き取るだけの徒労が遠のく。
ぜえぜえ息を切らせつつモップを杖のようにしてどうにか立っている。そうじどころか、バイブに揺らされる自分の体重を支えるのがやっとのありさま。それでも彼女に完全な失神は許されない。
「ほら、ほら、ゆっくりでいいから……もう少しーっ」
「よーし、よしよし、その調子……あああっ!」
夜を明かして責めに回っていたドクターと社長もおかしなテンションになっている。残酷が行き過ぎていっそ滑稽でさえあったが、その場にはいかなる意味でも笑える者が不在であった。
「社長、きりがないですし、動かすのは止めてあげましょうよ」
「止めてあげてるよ、もう」
「えっ……はぁ」
まだ円香の膣内には、固定されたバイブが押しこめられている。社長が指摘する通り振動は止まっている。ただ膣肉が歩行しようとして摩擦されるたびに耐え難いほど強烈な快感が走ってままならないだけである。それどころかちょっとした身じろぎで膣奥まで揺れてしまって、立つのもままならない官能が何度もばちばちと弾けてほとばしる。
「ぁ……だ、めぇ……も……っお、っ……!」
それでもどうにかよろよろと歩き出す円香だったが、数歩もしないうちに、モップの柄をすがるように握りしめている円香の膣から、何か栓を抜いたような勢いでぴゅうっと潮が噴いて落ちてしまう。
「ご、ぇ……さ……ぃ……た……ぇ……」
「どうしようかなぁ」
「もう帰っていいですか……?」
とうとう床に這いつくばって動けなくなった円香を見下ろしながら、社長はドクターの弱音をつれなく却下した。
(おしまい)