やっぱりカラーはいいよなぁ。
みんな見てみろ、トブぞ。
学校でお漏らしをしてしまった。拘束され、あんな仕打ちを受けたのだからしょうがないといえばしょうがない。けど、使われてはいない旧校舎とはいえ、教室で盛大に漏らしてしまったという事実は、私の中に特大の傷として残ってしまう。
ピチャン、ピチャンと、バケツから音が鳴るたび、私の心を恥ずかしさとやるせなさが襲う。そんな私にカメラを向け、パシャリパシャリと写メを撮りながら2人は話す。
「あーあー、盛大にお漏らししちゃったね、美柑ちゃん。我慢は失敗かぁ」
「…6年生なのにね。1年生の子でも教室でお漏らしはしないんじゃない?」
「まぁ、しょうがないよ。だからこそアタシたちが躾けてあげるんだし。後始末もちゃんとしてあげないとね。」
2人はビニールの手袋をつけたあと、その上からゴム手袋をつけると、まず私の足の帯を解き始めた。続いて、ベルトを外す。体を動かしやすくなったところで、咲希さんが私の体を支え、肘置きの間から足を引き抜き、普通に座ることができた。手枷を外してくれさえすれば自分で抜け出したが、それは聞き入れられなかった。
「…美柑ちゃん、パンツがベタベタになって気持ち悪いでしょ?脱がせてあげるから腰あげて。」
もう反抗する気力もない。せめてもの抵抗で睨みつけるが、笑顔でスルーされる。言われたとおり腰を少し浮かせると、咲希さんの手がショーツを掴み、脱がせていく。膝くらいまでいったところで再度椅子に腰を下ろすが、改めて感じる生温かさに顔を顰めてしまう。
そして、座った後は両足をまっすぐ伸ばし、咲希さんがショーツを足から抜き切った。咲希さんは私のショーツをまじまじと見ながら葵さんの方を向いた。
「…葵ー。見てみて。白かったパンツなのに、この辺りうっすら黄色になっちゃってるー」
「ホントだ!お尻の方も結構色変わってるね。写真撮っとこ」
わざと私に聞こえるように、そして見せつけながらのやり取りに嫌悪感が募る。一通りいじり終わったのか、葵さんはこちらを向いて耳を疑うことを言って来た。
「じゃあ美柑ちゃん、お尻拭いてあげるから、お尻こっちに向けて。」
「……自分でやるからこの手枷外して」
「ダメだよ。お漏らししちゃう美柑ちゃんだとちゃんと拭けるかも不安だし。アタシたちがするよ」
「…背もたれの方を向いて、肘掛けにそれぞれ膝を置いてお尻こっちに突き出すの。わかる?」
今の私が身につけているのは、安全ピンのせいで捲れ上がったままのキャミソールのみだ。そんな状態で言われたとおりにしたら…
しかし、抵抗できるはずもない。湧き上がる羞恥に耐えながら、言われたとおりに動く。
右足、左足の順に肘掛けの先端部分に膝を乗せていく。手はバランスをとるため、両手で背もたれを掴む形だ。
「わぁ、美柑ちゃんのお尻が丸見えだよ、咲希。」
「…ホントだー。穴まで見えちゃってるね。」
もし羞恥心で人が死ぬことがあるとしたら、私は何度死んでしまっているだろうか。顔から火が出そうなほどの羞恥心と屈辱感を感じている。せめてもの救いは、目の前には背もたれしかないので、2人に顔を見られないで済むことだろう。
2人はトイレットペーパーで私のお尻、太ももを拭っていく。6年生にもなって、クラスメイトにお尻を拭いてもらうなんて誰も経験しないだろう。いっそ笑えて来てしまいそうだ。お尻を拭き終わると、2人はようやく私の手枷を解いた。フラフラと立ち上がり、椅子から離れると2人から【礼】を指示される。言われるままに【礼】の姿勢をとり、2人が私のオシッコの片付けをしているのをただただ見つめるしかなかった。
片付け終わると、葵さんがこちらに話しかけて来た。
「さて、美柑ちゃん、今日はこの後アタシたち、美柑ちゃんのお家にお邪魔したいと思います」
「…躾の続きもあるしね」
2人の突然の申し出に面食らってしまう。というか、自宅までこの2人に侵食されたくない。なんとか断ろうと言い訳を考える。
「そんな、事前に家族に何も言ってないのに急に言われても…」
「あれー?お兄さん、今日から他県に旅行じゃなかったっけ?他には普段誰もいないはずだよねぇ?」
なんで…知ってるんだ。
盗聴器でも仕掛けているのだろうか。
「美柑ちゃん、嘘はいけないなぁ。後で罰則だよ」
「…あと、美柑ちゃん。美柑ちゃんは悪い子から卒業しないといけないので、ルールを追加します。【私たちに対して嘘をついちゃいけません。】」
理不尽極まりないが、とりあえず、この場では頷くしかない。
「さて、美柑ちゃん、パンツはもう履けないし、お漏らししたりして服を汚した時は体操着で帰るのがよくあるルールだよね。アタシ、小学生になってから学校でお漏らししたことないからよくわかんないけど…」
「…まぁ、幼稚園とか保育園だとそういうパターンもあるんじゃないか?」
「……スカートの下にブルマだけ履けばいいんじゃないの?」
「いやいや、去年の夏、男子がバカやったせいで水着とか体操服を服の下に着ること禁止されたじゃん。」
「…校則違反はいただけないなー。ダメだよ美柑ちゃん。というわけで今日美柑ちゃんは体操服で帰ってもらいます。パンツは履けないから、ノーパンブルマになっちゃうけどね」
葵さんが言っているのは去年の事件だろう。ある男子がその日の授業で水泳があるため、ズボンの下に直接水着を着て登校していたのだ。登校時に盛り上がったのだろう。水着だからと往来でズボンを脱ぎ、はしゃぎ回ったところを近所の人が目撃。学校に連絡があったことで、以降、そういったことが起きないよう禁止されたのだ。
もともと彩南第一小学校では、体操着のまま帰ることは禁止されている。最後の授業が体育であっても、ちゃんと服を着替えて帰るようになっている。だから、体操着で帰ればそれはそれは目立つだろう。しかし、他に選択肢もない。
とりあえずキャミソールの安全ピンを外し、手提げから取り出した体操服を着ていく。ショーツなしでブルマを履くなんて今までにない感触に戸惑いはしたが、すぐに気にならなくなった。そして、最後にニーハイソックスを履いて着替えは完成だ。
しかし、体操着にはゼッケンが付いており、大きく名前が書かれている。その状態で帰るのは少々恥ずかしいが…。
「…ちなみに、今日一日、体操服で帰ってることに関して、美柑ちゃんは嘘の説明をついちゃいけません。」
「つまり、帰り道で誰かになんで体操服で帰ってるのか聞かれたら、正直に説明してね。」
「は…?いや、そんな!」
「…だって、学校でお漏らししたのは事実でしょ?そうだ、はい、コレ。」
咲希さんから手渡されたのは、密閉できるビニール袋に入れられたショーツだった。
「…帰るまでにおいが外に漏れたらかわいそうかなって。道中、コレを見せる場面が来ないといいね?」
奥歯を噛み締め、ひったくるようにビニールを受け取り、服と一緒に仕舞い込んだ。
お願いだから、誰も話しかけてこないで。歩きながらずっとそれを祈り続ける。
普段から通る帰り道が、ここまで恐ろしく感じたことはない。同じ学校の人は訝しげな目で見ているし、他の人からもなぜ体操服なのかという顔が見える。そして、一部の人からは太ももあたりに邪な視線も感じる。多分、私が気にしすぎているだけだと思うが、どうしても敏感になってしまう。
でも、いかにも恥ずかしそうに歩いていると余計に目立ってしまう。いかにもそれが当然であるかのように、堂々と歩かないと。だから私はしっかり前を見て歩き、心の中で再度祈る。どうか誰も、話しかけて来ませんように。
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「美柑ちゃんの家、とうちゃーく!」
「…よかったねぇ、誰も聞いてこなくて。」
なかなか運が良いようで、誰にも話しかけられることなく、美柑の家に着いた。まだまだ遊び足りないので、本格的にヤバくなったら助け舟を出すつもりでいたが、その必要もなかった。
早速中に入ると、リビングに案内される。外観もだが、どこにでもありふれた一般家庭といった感じだ。全体的に綺麗に整えられており、特に気になるところはない。
「あの、シャワーを浴びたいんだけど…」
「…あぁ、汗かいてたし、お尻や太ももまでおしっこついちゃってたもんねー」
「アタシたちここで待たせてもらうから、ごゆっくりー」
逃げるように2階にいく美柑。しばらくのち、また1階に降りてくる音が聞こえ、どこかの扉が閉まる音が聞こえた。シャワールームに行ったのだろう。まぁ、他人様の家で何かするアレもない。咲希と喋って待っていよう。
「お待たせ…」
しばらくして美柑はリビングに戻ってきた。フリル付きの黄色のノースリーブに青いミニスカート。そして白のソックス。家の中だが、アタシたちがいるからソックスを履いたのか。
「…やっぱり他に誰もいないっぽいじゃん。美柑ちゃん嘘つきだー。」
「いや、それは、忘れてて…」
「それも嘘でしょー?だって、“なんでバレた”って顔に書いてあったもん。悪い子だなー」
そう、美柑は嘘をついてアタシたちから逃げようとした。コレは「2人に逆らわない」に違反することだ。罰は受けてもらわないと。
「とりあえず、美柑ちゃんの部屋に案内してよ」
不安そうな美柑を先頭に2階へ登っていく。部屋の扉に“みかんのへや”と書かれたプレートが下がっている部屋がそうだろう。中に入ると、まぁ、普通の部屋が広がっていた。
ベッドに勉強机、クローゼットがあり、床には小さなカーペットとローテーブル。ローテーブルの上には、ファッション雑誌が4冊積まれていた。1番上の雑誌の表紙を見るに、中高生向けくらいのもののように感じる。
椅子は勉強机に付属のものしかないため、そこに美柑が座り、アタシと咲希はカーペットに座った。
「さて、今日は美柑ちゃんにお話しがあってお邪魔させてもらったんだけど…その前に、とりあえず脱ごっか。」
「…外もそろそろ暗くなり始めるし、カーテン閉めたほうがいいよー」
そう、アタシたちの躾けがあるのに、下着以外を着ているのはダメじゃないか。隠し事は、しちゃダメだよ。
美柑は咲希の言葉に従いカーテンを閉めると、ノースリーブから脱ぐ。続けてスカートにも手をかけ、脱いだそれらを椅子にかけて、所在なさげに立っている。
美柑が着てるのは、ヘソが見える程度の丈のオレンジのキャミソールに、黄色の大人っぽいショーツ。キャミソールは胸元にリボンがついた可愛らしいデザインだが、ショーツはかなり趣向が違う。
全体的には白のレースで縁取られ、オレンジのリボンがフロントについたかわいいデザインなのだが、股上が浅いため、脇部分がかなり細くなっている。また、フロント部分にレースで作られた縦ラインが2本入っており、ウエスト部分のレースと合わせてガーターベルトを思わせる華やかさがあるため、かわいさと大人っぽさを同時に演出している。
どうやら美柑は大人っぽいデザインを好むようだ。だから、そこを突いてやる。
「美柑ちゃん、美柑ちゃんの服を全部アタシたちに見せて」
「……は?」
「…美柑ちゃんは大人っぽい服が好きみたいだけど、美柑ちゃんはそれよりも前の段階の躾けをしてるの。小学生が高校生の制服を着てたらおかしいでしょ?やっぱり自分に相応しい服を着ないと。なので、どんな服を持ってるか確認します」
何を言っているのかわからないながらも、なんとなく嫌な予感は覚えているのだろう。やりたくなさそうな雰囲気を醸しているが、美柑に「断る」という選択肢はない。
クローゼットを開け、中の衣装ケースを引き出し、見せる。普段学校に着ていっている服以外に、何か服を持っているわけでもないのだろう。どれもなんとなく見たことがあるものばかりな気がする。最初に見せられたケースはシャツやノースリーブが、2つ目にはスカートやショートパンツが、3つ目にはソックス類が入っていた。それぞれの引き出しごとに写真を撮り、記録していく。
そして、まだ開けてない4つ目を開けるのを美柑は躊躇っているようだ。おそらくコレが、下着類の引き出しなのだろう。
「美柑ちゃーん、早くしてね。」
催促すると、意を決して開け放った。左側にはキャミソールやブラが、右側にはショーツが綺麗に整頓されて入っていた。主に暖色系が好みなのだろうか。白以外だとオレンジやピンク、黄色といった色が目立つ。そして、特にショーツのデザインはやはり美柑好みだろう、中高生が着ても不自然でないものが多い印象だ。
「あーっとコレはいけませんねー。大人っぽいデザインばっかり」
「…美柑ちゃんは学校でお漏らしする子なのに、こんなお腹冷やすようなデザインのパンツはダメだと思うな。…とりあえず、全部確認したいね。ねぇ、他にパンツとか持ってないよね?嘘ついたら…わかってるね?」
「……持ってない。これで全部」
「じゃあ美柑ちゃん、この下着、広げてベッドに並べていってよ。アタシたちが見てあげるよ。あぁ、場所の関係もあるし、キャミソールやスパッツとかはいいから」
下着というマジマジと見られることが基本的にないものを、自らの手で“展示”していくのは相当に恥ずかしいだろう。
まずはブラから並べることにしたのか。一気に手に取り、一つずつ並べていく。といっても、あまり数は持ってないようだ。白やグレーのかぶるタイプのスポーツブラが3枚のみ。以前から上はキャミソールが多かったし、単純に好みでないのか、あるいは周りに合わせてまだつけてないだけなのか。
すぐに並べ終わり、続いてショーツだ。同じようにごそっと取り出し、順に並べていく。枚数の関係でベッド奥にも並べる必要があり、身を乗り出した際にショーツが食い込んだお尻がフリフリと揺れている。思わずカメラで撮影してしまった。シャッター音が聞こえてこちらを睨んでくるが、今更睨まれたところでだ。
並べられたショーツを見ると、やはり股上が浅く、デザインも大人びたものが多い。背伸びしたいお年頃とでもいうのだろうか。
1度目に取った分を並べ終え、引き出しの奥側の方からも取り出して、並べ始める。…こちらはどうやら毛色が違うようだ。全体的にこう…年相応ともいうのか、オレンジ無地のコットンショーツや、イチゴ柄といったデザインのものが多い。よく見ると、こちらのショーツは若干毛羽立っており、何回も履いたような感じがしていた。並べ終えた美柑はとりあえずベッド脇に移動して立っている。
「あらー。もしかしてこの辺って前に履いてたやつとか?」
「……もう最近履いてないけど、なんとなく捨てるタイミングがないだけ。」
「…へぇー。いつ頃履いてたやつなの?」
「……小5くらい。」
自分で自分の下着を解説させる。羞恥心を表に出さないよう淡々と回答しているが、ほのかに耳が赤らんでいるのがかわいらしい。
さて、そろそろ本題に入ろう。
「美柑ちゃん、お腹冷えやすいパンツばっかりだし、美柑ちゃんには合わないと思うよ。また漏らしちゃう。」
「誰のせいだと……!!」
「…授業一コマ分も我慢できなかったのは美柑ちゃんだよー。授業中にトイレ行こうとすると、先生に許可とるために一瞬とはいえ授業止めるよね。それくらい我慢しないとー。」
「……ッッ」
「続けるよ。美柑ちゃんは自分に合ったパンツを選べないみたいだし、もしまた学校でこっそりお漏らししちゃってもアタシたちに隠しちゃうかもしれない。だから、今日から美柑ちゃんの下着はアタシたちが管理しますすることにします。」
「……どういうこと?」
詳しい説明をしろと目で訴える美柑に応えて説明していく。
率直にいうと、下着を購入するときは、アタシと咲希に付き添ってもらうこと、今美柑が持ってる下着はキャミソールやスパッツ含めて没収し、アタシたちが保管することをルールに加えるということだ。
下着の没収については、言葉そのまま、下着類を今日このままアタシたちが持ち帰ってしまう。今後は、朝登校した時に美柑に1着分の下着を渡し、それを着用して学校で過ごし、着用したまま帰宅する。洗濯をして、翌日それを学校へ持っていき、その日の分の下着と交換するという流れだ。
「ちょっと待って!その流れでいくと、お風呂入った後からの下着がないじゃん!登校する時に下着無しで歩けってこと⁉︎」
「…ウチらもさっきまでは1着分置いておいて、そこらへんカバー出来るようにしようと考えてたけど…美柑ちゃん、嘘ついたよね?」
「ストック無し。美柑ちゃんへの罰でーす!あ、先に言っておくけど、今までどおりミニスカートメインで履いてね。急に変わったら、みんなに疑われちゃうよ?」
美柑の顔が険しくなる。それはそうだろう。ノーパンでミニスカートなんて履いて外に出たりなんてしたら、風が吹いて軽くはためくだけで丸見えになる可能性だってある。
「…美柑ちゃんの反省次第では、もう1着持たせておいてあげるよ。頑張ろうね。」
「さて、とりあえず、今ある下着の記録ってことで、写真撮っとこっか。美柑ちゃん、【礼】」
パシャリ。
自分の部屋で、自分の下着を展示して下着姿で立つ美柑の写真が、フォルダに増えた。
校則の辺りは完全に適当。
美柑ちゃんは学校での失禁が完全にトラウマになってます。
あと、帰り道に友達に話しかけられちゃうルートで書こうとしたんだけど、収集つかなくなってやめた。
誰か、文才をください…。