俺は、世界の半分(女性)を手に入れてみせる! 作:キャプテンキャップ
さて、夏にピッタリな怪奇的な体験をし、怒っていた妹に2時間あやまり倒してようやく許してもらえた翌日。帰省三日目の朝。俺たち家族は海へと来ていた。
「ひゃっほーーーい!!!!」
「ノリー、走ると危ないよー! ほらお兄ちゃん、
「あいよー。って、ノリに注意したばっかのお前が走ってどうする……」
つまりは明日には帰るので海で遊ぼうとなったのだ。言い出したのは弟のノリ。賛同したのは俺を除く家族全員(仕事の里姉は除く)。賛成多数により、俺も消極的賛成扱いとなり、今に至るわけだ。
青い空。白い砂浜。エメラルドブルーの海。優しく白砂をさらっていく波……なんてものはなく。
砂浜の代わりに足下にあるのは見渡す限り岩礁で、海の色もエメラルドブルーではなく黒いし。まあ、泳ぐだけなら十分だ。
さっきの描写で嘘がなかったのは青い空くらいだ。
俺たちがいるのは地元の住民しか知らない穴場の海水浴場。まあ、知ってても砂浜もないこんな場所、観光客なんかはこないだろうけどな。……そもそもこの町で観光客なんて殆ど見ないが。
花蓮に手を引かれ、今年初めての海へと足を
「ん~~~っ! 冷たくて気持ち良いねっ、お兄ちゃん♪」
太陽に負けないくらいの眩しい笑顔でそう言いながら、波を蹴る花蓮。腰まで届く髪を束ねたポニーテイルが楽しそうに揺れる。俺は「そうだな」と返しながら妹の水着姿を眺める。
白地に赤のストライプが入ったビキニである。なので、中学生にしては育った双丘を閉じ込めたトップスが、花蓮の動きに合わせて揺れる、揺れる、揺れる。そりゃあもう、ぷるんぷるんと。
「あっ、カニ! お兄ちゃん! 下にカニいるよ! カニ!」
水中を覗きながら花蓮。適当な返事を返しながら俺が見ているのはこちらに向いている妹のお尻。ヒップの柔らかな曲線をなぞるストライプが実にそそる。……う~ん美味しそう。というかちょっと肉付きがよくなったか? 前と比べるとより曲線が
そして
思わずあちこち触りたくなるけれど、家族の目があるので我慢する。くっ、水着の花蓮とえっちぃこと沢山したいなぁもお!
「そりゃっ!」
「わぷっ!?」
煩悩と戦っていると、花蓮に水を掛けられた。しょっぱ! 口に入り込んだ水がしょっぱ! ぺっぺっと海水を吐き出している間にも、花蓮が「んふふ~♪」と笑いながらさらに「えい、えい!」と水を掛けてくる。だからしょっぱ!
「てめ、この!」
お返しとばかりに両手で海水を花蓮に掛ける。
「ひゃん!」
どばしゃあ! と海水を盛大に浴びた花蓮が可愛らしい悲鳴を上げた。
「よくもやったなお兄ちゃん! お返しっ、えい!」
「わぷ! お前が先にやったよな!?」
「わぷ! 覚えてませ~わぷ!」
「あはは! 何だよ覚えてませ~わぷって! 新しい語尾かよわぷ!」
「お兄ちゃんだって新しい語尾を開発してるじゃない! わぷ! ちょっ、わぷ!」
などとふざけ合いながら水を掛け合うも、明らかに「わぷ!」の回数は花蓮の方が多い。
「ふえぇ~。花蓮が1回かける間にお兄ちゃんが3回かけてくる~」
ふははっ、ようやく気付いたか! 男女では掬える海水の量と数が違うんだよ! 男の筋力舐めんな。
すっかり濡れ鼠となった妹相手にふんぞり返る俺であったが、花蓮についた水滴が胸の谷間に流れ落ちていく様子に目が奪われた。………………いい。
「あ~、お兄ちゃんエッチな目してる」
花蓮が胸を隠しながら非難してくる。が、その口元はニマニマしている。本気で嫌がっているわけではないだろう。まあ俺が花蓮をエッチな目で見ているのはいつもの事だし、いつもはもっと凄いことしてるしな。お互いに今さらだろう。
「しょうがないだろ? 花蓮の水着姿がエロイんだから」
だから俺は悪くない。悪いのはいつだって俺の煩悩を刺激する妹のほうだ。
「もう、こういう時は可愛いって褒めるものでしょ! もうっ」
い~っだ! と歯を見せながら不満をぶつけてくる花蓮こそが可愛いなぁもう!
妹の可愛さに悶えていると、その可愛い妹がすすすっと寄ってきて、「えい♪」と可愛く抱きついてきた。妹を可愛く思いすぎだろう、俺。トップスに包まれた花蓮のオッパイがむにゅりと柔らかく潰れる。……こっちも育っているような?
「花蓮の水着姿にお兄ちゃんがエッチな気分になってくれて嬉しい♪ でも、今はみんながいるから……後でしたげるね、お兄ちゃん」
言って、体を離す花蓮の顔にはあどけない笑顔が浮かんでいた。そのギャップがエロイ! ……だけど、後でか。今から期待が膨らんでチ×コが半勃ちになってしま――
「わぷ!?」
また花蓮に水を掛けられた。
「か~れ~~ん~~~~!」
「んふふー♪ ぼーっとしてるお兄ちゃんが悪いんだよーっだ!」
そう言い捨てて、泳いで逃げていく花蓮。俺も後を追う。
「待てこらーーー!!」
「やーだー♪」
「おお!? 何か楽しそう! 俺も混ざるぜ兄ちゃん! 姉ちゃんを追いかければいいんだな!」
ノリが仲間になった。
「よし! 行け弟!」
「ええ!? 2人がかりは卑怯だよ!」
「問答無用だー!」
「だー! 覚悟しな姉ちゃん!」
「きゃーーー!?」
必死で逃げる花蓮を追い掛け回し、掴まえたところでノリと一緒に水を掛けまくってやった。その後、手痛いしっぺ返しを貰ったが。
「いつつ……」
「兄ちゃん、背中がヒリヒリするぜ……」
俺もだ弟。
海から上がった俺とノリの背中には夏だというのに沢山の紅葉が咲いていた。全部、花蓮の手形である。
「もう、2人が悪いんだからね! か弱い女の子相手に男2人で水をかけまくるんだから当然だよっ、もう!」
「……いや、か弱い女の子は男の背中をこんなになるまで叩かないんじゃないですかね?」
か弱いという言葉の定義をもう一度検証してみる必要がありそうだ。
ぷりぷりと怒る花蓮に言い返してみるも、ギロリと睨み返されてしまった。
「……はいはい、俺たちが悪かったよ。ほれ、ノリも謝れ」
「ゴメンな姉ちゃん!」
「もう、本当にもうっ。次はないからね!」
「「はい」」
兄弟そろって降参とばかりに手を上げて謝り、ようやく許しを得た。
「おぉい、スイカが切れたぞー」
遠くで父さんの呼ぶ声が。その声にノリがいち早く反応を示し、「スイカ食うー!」と叫びながら走っていく。
「俺たちも行くか」
弟の食い意地に苦笑しながら差し出した手を、花蓮が嬉しそうに取る。
「うん♪ 早く自分たちの分を確保しないとノリに全部食べられちゃうもんね」
「だな」
俺たちは仲良く手を繋ぎながらみんなが待つ場所へと歩いていった。
平らな岩礁に空いた隙間に無理やりビーチパラソルを差してできた日陰の下に座り込み、みんなでスイカを頬張る。
「いただきまーす! ……うんめえ!!」
「ノリ、食べながら喋るな。飲み込んでから喋れ」
「
じいちゃんに注意された
「……分かってねーじゃねーか」
「諦めろ、じいちゃん。俺の弟は言って分かる頭は持ってない」
呆れるじいちゃんに俺は言った。
「いやぁ~、そんなに褒められると照れるじゃねえか兄ちゃん」
「褒められてないのよ、ノリ」
「マジか!」
母さんの言葉に驚く弟。今の会話を褒められたと思えるコイツはもう末期かもしれん。
「そういやノリ」
「ん? 何だ兄ちゃん」
「スイカって塩かけると美味しくなるだろ?」
「おー、うまくなるよな!」
「んでだ。ここは海。んでもって海水は塩水だ」
俺の言葉にハッとするノリ。
「あとは……分かるな?」
「つまり、スイカに海水をぶっかけると美味くなる!」
兄ちゃん頭いいぜー! ひゃっほーい! とか叫びながらスイカを持って海へと走っていく弟。いやぁ俺の弟、ホント馬鹿。
「……お兄ちゃん、本当に美味しくなるの?」
「さあ?」
「さあって……」
いやだって、試したことないし。などと話していると、ノリが帰ってきた。
「どうだった?」
「……なんか、こう…………微妙な味がした」
へんなり顔のノリに、みんなが笑った。
そんなこんなで母さんとばあちゃん合作の弁当も食べ終わって休憩も終わり。
大人たちがパラソルの下でビールを飲み始めた(歩いてきたので問題ない)ので、俺たち兄妹は再び海へと向かう。その途中――
「おおい! ノリー!!」
遠くから弟の名を呼びながら手を振る海パン少年の姿が。他にも数名見えるな。
「おー! よっくん!」
ノリも手を振り返しながら名前を呼ぶ。どうやら地元の友達らしい。
「ノリー! 一緒に遊ぼうぜー!」
「分かったー! というわけで兄ちゃん! 俺はよっくん達と遊んでくるぜ!」
「ん、それは良いけど、ちゃんと父さんたちにも言ってから行けよ?」
分かったー! と走り去っていく弟を、クスクスと微笑ましそうに見送る妹。
「相変わらずどこ行っても人気者だねー、ノリは」
「だな」
まあ、どこに行っても人気者なのはノリだけじゃなく、お前もなんだけどな? と心中で呟く。
さっきからノリの友達がちらちらと花蓮を見ているのがその証拠だ。まあ、妹は超絶に可愛いからな! だけどお前らにはやらんぞ!
「んふふー。大丈夫だよ、お兄ちゃん。花蓮はお兄ちゃん一筋だから♪」
ぎゅっと俺の腕を抱いてくる花蓮にドキッとする。あれ? 俺、声に出してた?
んーん。と首を横に振る妹。でも、と言葉を続ける。
「お兄ちゃんの考えてることくらい、花蓮はお見通しなんだよ」
んふふー♪ と自慢げに笑う妹にくらりときたね。あー、これでみんなが居なかったら速攻で押し倒してるところだよもう!
「ね、お兄ちゃん。向こうに行こっか」
花蓮が指さしたのは、俺たちの背丈を優に越える大きな岩が幾つもある所。……なんであんな場所に?
俺の言葉に妹がクスリと笑う。
「言ったでしょ? お兄ちゃんの考えてることはお見通しだって」
それに、ほら。と、
「後でしたげるって、言ったでしょ?」
ふにょりと腕に押し付けられるオッパイの柔らかさ思考の半分を持っていかれながら、俺はコクコクと頷いたのだった。