幼馴染。
幸村 ゆいとの関係を一言で現すなら、その言葉が適切になる。家が隣同士で、幼稚園からずっと一緒。ぼく達は兄妹のように、長い時間を過ごしてきた。
だけどここ最近、悩みがある。
ゆいは年々――可愛くなるのだ。
肩まで伸びた、茶色がかったサイドテールの髪。猫のように愛らしい顔で、細くて小柄。笑顔は屈託がない。そして少しずつ、胸が大きくなっている。控えめだけど、服越しでわかる程度にはなってきている。
クラスの男子とかも、少しずつだけど、色気づいたりとかしているから、好きな女は誰だとか、そういう背伸びした話題も上がるのだけれど、そういった話題で幸村 ゆいの名前がよく上がるくらい、可愛いともっぱら注目されている女の子だ。
そんな女の子が幼馴染で。
やっぱり、なにも思わないわけがない。
ここ最近は特に、そうだ。
保健体育の授業なんかもあるから、少しだけ知識があるし……。
友達から借りたエロ本やAVを見て、そういう行為を映像や絵として見てきた。
なおさら、ゆいを意識せざるを得ないわけで。
だけど難儀なことに、意識しているのは、ぼくだけのようだった。
ゆいはいつも通り、幼馴染としての距離感で接してくる。
バレンタインとか、チョコを貰ったりするけど。まあなんというか、いつものことをいつも通りにしているだけだ、という具合に。関係が進んだりとか、そういう大人の階段を登るようなことには、ならない。まあぼく達は実際、子供だからそれが正常なのだろうけれど。
兄妹のような、家族のような……。
その認識のギャップを、色んな場面で感じた。
その度に胸が苦しくなったりもする。ぼくは子供だけど、ずっと子供というわけにはいかなったんだ。
声変わりして、毛も生えてきて。
マスターベーションも少しずつ、覚えてきて。
そうやって、子供の心と体を少しずつそぎ落としていった。
……ゆいとセックスすることを想像したこともある。
ぼくにとって、それはどんなAVやエロ本よりも、刺激的なシチュエーションだった。
★
「……うわあ。マジ下手くそ」
外はうだるような暑さで、夏だった。エアコンのきいた部屋で、ぼくはモニターに繋いで対戦ゲームをしていて、それをベッドの上で横になりながら、ゆいが観戦していた。で、下手くそだのなんだのと、失礼なことを連呼しているのだ。
……でも、そんなことよりも、ぼくのベッドの上でゴロゴロしているのが気になった。色々と。まあ昔からのことなんだけど。今夜ははかどりそうだ。においとか、残るし。ゆいがゴロゴロしたあとの布団で、すごく興奮する。
だけどそんなことを口にしたら気持ち悪がられるから、表に出さない。
「あんまり画面見ないでくれ」
「センスないなー、ゆーたは」
「うるさい。自分のゲームに集中しろって」
「ゆーたの下手くそプレイ見ている方が面白くて」
「良い趣味しているな……」
実際、ぼくはゲームが得意じゃなかった。逆にゆいはゲームが得意で、この手の対戦ゲームはランキングに乗るくらいの実力者であったりする。
「あーあ。またやられた。ゆーた、ちょっと戦犯だよ?」
ちらり、とゆいの方を見やる。白いワンピースは肩が出ていて、丈も短いから足が出ている。というか、パンツが見えそうだ。そのせいで集中出来ない。画面も見たいけど、パンツも見たい。そんな感じだ。
「貸して、貸して? その武器はこう扱うんだよ」
「うおうっ!?」
あろうことか、ゆいはぼくの背中から腕を回して、コントローラーを握って来た。本人はなんとも思っていないのだろうけど、ぼくは大変なことになっている。ゆいの甘い香りがして、さらさらとした黒いショートヘアがくすぐったくて、背中越しに感じる、嘘みたいに柔らかい肌と体の感触、そして温もりにドキドキしたんだ。
「ふふふ。あたしの動き、よく見といてよね」
「え? あ、ああ」
ゆいは意気揚々と操作しているが、ぼくはそれどころじゃない。肩に顔をちょこんとのっけているから、ゆいの呼吸をすぐに感じることが出来る。というか、ちょこちょこ耳をかすめる。その吐息が柔らかくて、どうしてか、気持ち良い。
ズボンの間が熱くなってくる。
ヤバい。ダメだ、ダメ。
そう思っても、止まらない。ペニスが興奮して、大きくなる。
ゆいはそんなことを気にも止めず、ゲームに夢中だった。
「よし、勝利! ほらほら、ゆーた。どうだった――って、どわああ!?」
ゆいは立ち上がろうとしたのか、なんなのか、ベッドの上から落ちてきた。僕と密着していたから、絡み合うように、床の上で横になる。ゆいは僕を下敷きにするようにしてバランスを崩したから、結構痛い。頭を床に思いっきり打った。
「いたたた……ゆい、平気か」
「わわわわわ!? ゆーた、これ、あたしのせい? ここ、すごい怪我しているよ!?」
「え? ――っ!?」
ゆいの顔面は俺の股間の側に向けて落下して。
そして手かなにかに当たったからなのか、異変(勃起)に気づき、あろうことか右手でそれを握っていた。
「ぶ、ぶつけたからかな!? この辺り、あたしのおでこ、当たったんだよね。わっ、触っちゃダメか! とにかく、これ、すごい大怪我なんじゃない!? こんなに硬くて出っ張っちゃっている! どうしよう、どうしよう! ゆーた、痛いの???」
「ま、待て。とりあえず落ち着け、ゆい」
「そ、そうだ。携帯でおかあさんに連絡しよう!」
「っ!? なんて連絡する気だ!」
「ゆーたのズボンの下がすごく硬くなっているって!」
「色々と終わる! そんなことおかあさんに報告するな! とにかく落ち着けって、ぼくは大丈夫だから!」
ちなみに現在、ぼくの両親は仕事で不在だ。ゆいの両親もかなり忙しいから、留守が多い。それでウチに来ることが多いのである。この日もそんな感じの事情だ。
「ふええ……? そう、なの?」
泣きそうな顔で、ゆいが見上げて来る。
「でも、おかしいよ。なんでそこ、そんなに出っ張っているの? 今もすごいことになっているよ? ズボン越しでもわかるよ?」
「ああ、いやこれは……じゃあ、ちょっと待っていてくれ。こんな状況だし、多分、収まる……」
「???」
ゆいが小首を傾げる。可愛い。だけど、ゆいを見ないようにする。目をつむる。深呼吸。すると、股間がしぼんでいく感覚を感じた。ぼくはズボンをポンポン、と直し立ち上がった。
「ほら」
「わ。本当だ、元に戻った! 腫れてない!」
ゆいがジロジロと顔を近づける。やめて。また反応するから。
「うん。もう平気だから」
「痛くない?」
「大丈夫」
「でも、えっと……どういうことなの? さっぱり意味がわからないよ?」
「ええー……治ったから、それでよくないか」
「よくない! ゆーた、本当に大丈夫なの? 納得いかない!」
「ぐっ……」
なにか上手な言い訳もあったかもしれないけど。ぼくは嘘が苦手というか、口が上手いほうじゃないから。つい、本当のことを説明しようとしてしまった。
「……ゆい。よく考えればわかる」
「???」
「さっきまで、密着していただろ。ぼく達」
「それがなに? いつものことでしょ?」
「……ズボンの下は股間の位置だろう。保険体育の授業を思い出せ」
「保健体育……? え? え?」
「つまり、その……ただの、勃起現象だよ」
ゆいは耳までかあああああっ、と赤くした。
「なななななな、なにを言っているの!? それはつまり、ゆーたがあたしに……ええええええ!?」
「ごめん、混乱するよな……」
「わわわっ」
ゆいは下を向いた。前髪に隠れて、表情が見えない。
「……」
「え? なにか言ったか?」
「部屋。ちょっと、他、行かせて……」
「あ……わかった」
「あうあう。恥ずかしいよぅ……」
ゆいはとことこ、と弱い足取りで部屋を出た。
この日以降、ゆいはぼくの部屋に入らなくなった。
★
とんでもなく、気まずくなった。
学校で顔を合わせても、ぼくらは互いに顔を赤くして、ぷいっとそっぽを向くだけ。
初めての体験に、ぼく達は混乱したんだ。
どうしたらいいか、わからなくなった。
そうして、気まずいまま数週間が経過した。
★
「なあなあ。幸村のおっぱいってどんな感じなんだ」
「ぶごほっ!?」
学校の帰り道。三人で帰っていた。その内の一人からのストレートな問いかけに、思わずむせた。背の高い秋山はゆいが好きで、時折こうして話を振って来るのだが、こんなエッチな質問は初めてだ。というかぼくだって触ったことはない。
「知らねえよそんなこと!」
「あー。でも、いっつもくっついているもんねえ。なんとなく感触わかりそう」
「っ!?」
眼鏡をかけたもう一人の友人、鈴木がそんなことを言ってきて、思わず顔を赤くした。
気まずくなってからはないが――幼馴染のゆいは、なにかにつけて僕に抱きついたり、じゃれついてきたりする。でも、そんな大人っぽいアレじゃない。「うりゃあ、隙あり!」とか言って脇腹をつついてきたり、「ゆーた、疲れたからおんぶぅ」とかふざけてじゃれついてきたり、冬になると「寒い寒い! ゆーた、寒い!」とか言いながら抱きつきてきたりとか、そんな感じである。
「どうなんだよ?」
秋山が興味津々そうに聞いて来る。
「そ、そりゃあ、温かいし、柔らかいけど」
「いいよなあ。あんな可愛い幼馴染」
「でも、兄妹みたいな感じだぞ……」
それもあいまって、今は気まずくなっている。ゆいに見られたということは、家族に勃起されたところを見られたようなものだ。ネットとかで見る黒歴史? ってやつだ。
「おれだったらおっぱい揉むぜ」
秋山がふんす、と鼻息を荒くしながら言う。
「というか、二人って目立つよね。カップルというか、なんというか」
鈴木がそんなことを言う。うっ、とぼくは息を詰まらせる。薄々、感じていることなのだ。白昼堂々ベタベタと男女がくっついていれば、そりゃ目立つというものだ。ぼくらの年齢はまだ、バカップルが珍しい。いないこともないけどさ。
「ゆいは、そういうつもりじゃないんだよ」
「でも最近、しゃべってないよね。なにかあった?」
鋭い鈴木の問いかけに、しかし首を横に振る。
「別に。ただ……」
「ただ?」
「今の目立っているって指摘さ。ようやく、ゆいは気づき始めるかもな」
「ふーん?」
ぼく達の関係は変わってしまうかもしれない。
だけど、悪いことばかりでもなさそうだ。大人になるって、きっとそういうことだから。
★
こんこん、と弱弱しいノックの音がした。
……親はなにも知らないし悟られないようしているから、家に誰もいないゆいはウチに来ているわけだが。当然、部屋は別々にしている。
「どうした?」
表面上はなんでもないように装いながら、ドアを開ける。ゆいが携帯を手に佇んでいた。
「久しぶりに、入っていい?」
「あ、ああ。もちろん」
やや声が上ずりながら、返事をする。ゆいはベッドの上に座らず、クッションの上にちょこんと座った。ぼくはその隣に座る。
「ゆーた。ずっと避けていてごめんね……」
「え!? い、いや、そんなの、ぼくも同じだけど」
「嫌われちゃったかな……」
しょんぼり、とゆいは肩を落とす。
「そんなわけないって。もう長い付き合いだし」
「そ、そっか。なら、よかった。えへへ」
「ただ……その……」
「???」
正直に言わないと、もうダメなような気がした。いつまでもただの幼馴染、というわけにはいかないのだから。
「最近、ゆいが女の子らしくなってさ。可愛いなって、そう思うようになって」
「ええっ、そうなの?」
「そ、そうだよ。変かよ」
「変……じゃない、けど。だって、幼馴染だし……ずっと一緒にいたから」
「そうなんだけどさ。ぼくは意識しちゃっているんだ。だから、この間は……その、つい反応しちゃったんだ」
「っ」
思い出したのか、ゆいは顔を赤くした。
「あわわっ。でも、そうだよね。あたし達、どんどん大人になっちゃうんだよね……」
「そうだよ。だから、昔みたいにくっついたりとか、そういうのは控えてくれ」
ぼくは卑怯だった。女の子として意識している、と告白するだけで。女の子として好きなんだ、とは伝えないのだ。
だって、好きだなんて……言えるはずがない。恥ずかしすぎる。
「う、うん。わかった。あれ、なのかな。クラスのみんなとかにも、変に思われたりするのかな……?」
「ゆいはそういうの、鈍いよな。結構言われていたぞ」
「えええ。そ、そうだったんだ……」
ゆいはモジモジとしながら、手に持った携帯を見やる。
「あ、あのね。ゆーた……」
「なんだ?」
「色々、勉強したの。あたし」
「???」
「携帯はフィルタリングかかっているけど……こっそり、パソコンでそういうサイトにアクセスして」
「そう、か」
コメントしづらい。ていうかこの話の着地点はなに。
「パソコンからこの携帯にね、そういうエッチな本のデータとか入れたんだけど」
「うん。それで?」
「一緒に見ない……?」
「なんでそうなるの?」
全くもって意味の分からないところに話は着地した。
ゆいは顔を赤くして、何故か大きな声を上げる。
「い、いいからっ! 一緒に見てほしいの!」
「いや、意味がわからないんだけど……一人で見なよ。むしろ一人で見たいものじゃないの」
「だって、知りたいから……」
「なにを」
「ゆーたのこと……」
むうう、と頬をふくらませて、見上げてくる。
「ぼくのことは大分知っているでしょ」
「でも、最近はわからない」
「え?」
「ゆーたがあたしを女の子として見ているなんて。全然、気づかなかったし。それに、あたしもそういうことに興味ないわけじゃないけど……男の子を意識とか、そういうの、全くないから」
「まあ、だろうな」
ゆいの心は性の目覚めが少しだけ遅いのだと思う。だから公衆の面前でぼくにベタベタとくっついていたのだ。
「だから、一緒に勉強してほしいの」
「一緒に勉強って……」
「エッチなこと」
「何故一緒である必要がある」
「ゆーたのこと、わかる気がするから。でも、急に大人になり始めているから! あたしも追いつかないと! あと大人になり始めたゆーたを理解しないといけないの! すぐに! 絶対に!」
「そんなこと言われても」
「ねえねえ、お願い! いいでしょ、ゆーた!」
ゆいはぎゃあぎゃあ騒ぎながら、その場でぴょんぴょん跳ねる。なにかとわがままというか、こうやってお願いごとをするのはこいつの癖だ。昔はすげえ小さかったから、よくおんぶとかしてあげていた。同い年なのに世話のかかる妹みたいだ。
そしてこいつにお願いと言われると、ぼくは断りきることが出来ない。優しいお兄ちゃんになった気分になる。
「わかったよ」
「やったぁ!」
ゆいはそう言いながら、携帯を操作する。画面を見せるためなんだろうけど、ぼくにぴったりとくっつくから、肩と肩が密着する。甘い香りが鼻を刺激した。だから、こういうのがダメなんだって。わかってないな、ゆいは。
けど、怒ることも出来ず。ゆいが操作する画面を一緒に見た。
……マジのエロ漫画であった。無修正といえばいいのか。性器もちゃんと見えて、セックスする漫画。
それをゆいが「わぁ、すごくエッチだよぉ」と喚いたり「おっぱい大きい……ゆーたも、このくらいの方がいいの? どうなの?」と言いながら自身の胸をペタペタ触ったり「こんな入れ方もあるんだ……」と顔を赤くしたり。
なんだこれ。強烈に恥ずかしい。だけどゆいと密着して、セックスしている漫画をみているということに、エロティックさも感じたりもして。羞恥と興奮が入り混じって、ぼくはひどく混乱した。
ゆいの体は柔らかい。嘘みたいに柔らかい。肌もすべすべして、とっても綺麗だ。唇だって、とても柔らかそうで……。
って、いかんいかん。これだと、また――。
「あ」
ゆいが声を上げる。もう遅かった。ぼくのペニスはズボン越しでもわかるぐらいに、ギンギンになっていた。
……仕方ないじゃないか。ゆいが密着しながら、エロ漫画を見て顔を赤くしているのだ。可愛いし、良い匂いがするし、柔らかいし。好きな女の子にここまでされて、勃起しないわけがないんだ。それが男なんだ。
だけど、恥ずかしい。ぼくはどうしたらいいかわからなくなった。そしてゆいはじっと膨らんだぼくの股間を見据えている。
「……ゆーた、反応しちゃった?」
「まあ、ね」
「エッチな漫画ってすごいね」
いや、どちらかというとゆいに反応したんだけど。
「ゆーた」
「なに」
「……見せて、くれる?」
ぼくは一瞬、固まった。
「ななな、なにを言っている!?」
「だって、だって! 気になるもん!」
「なにが!?」
「ゆーたのぼっきしたおちんちんが!」
「なんでだよ!」
というかすごいことを口走るな!
「気になるから!」
「こればっかりは無理だって! なんでぼくがフルチンにならなきゃならないのさ!」
「だってだって、見たいもん! いいじゃんいいじゃん、昔一緒にお風呂だって入ったんだから!」
いつものお願いモードに入ってしまう。
だけど、こればかりはいけない。色々と。なんというか、なにかが変になる。
だからぼくは、また気まずくなるのを覚悟で、言ってやった。
「ゆいのを見せてくれたらいいよ」
「え?」
「……ゆいが服を脱いでくれたら、ぼくも脱ぐよ」
そこまで言えば、ゆいも気持ちがわかって、辞めるだろうと思った。
だけど、そうはならなかった。
「わ、わかった」
「なに?」
ゆいはワンピースをはだけさせて、その場で脱いだ。だけど羞恥はかなりのものなようで、首まで赤くなっている。
白いパンツまでも、脱いで。
そうして――目の前に、天使が現れた。
一糸纏わない、白い肌。柔らかそうな体のライン。お尻は丸みを帯びていて、とても柔らかそうだ。思った以上に胸は膨らんでいて、脱いだ時にほんの少しだけ揺れていた。将来は巨乳になるかもしれない。そして股の間にあるマンコは、ピンク色で愛らしい。毛はなくて、つるつるとしていた。
ごくり、と生唾を飲む。
妄想じゃない。現実の、ゆいの裸。
想像以上だった。ペニスがこれでもかと反応して、さらに大きくなる。息が荒くなる。血の流れが速くなる。ぼくはひどく興奮していた。
「ううう、ゆーた。見せたんだから、脱いでよぅ」
「あ、ああ」
ぼくも裸になった。ペニスが存在感を現す。自分でもびっくりするくらいに、勃起していた。男性ホルモンの分泌で大きくなると聞いたことがあるけど、まさにそれなのかもしれない。オナニーの時より反応を示していた。まるでペニスがゆいを求めているかのようだ。
「わわ、すごっ……」
ゆいが驚いた声を上げる。可愛い顔を近づけて、じっとペニスを観察する。唇が視界に入る。ゆいの口の中に、入りたい……。
ぼくの頭は茹だっていた。裸のゆい。ゆいが、目の前で裸になっている。親は今、家にいない。なら……ちょっとくらい、エッチなこと、してもいいんじゃないか。バレないし。ゆいだって、断らないんじゃないか。
「ゆ、ゆい」
「なに?」
「舐めてみてくれないか……?」
「ええ? あ、あたしが?」
ゆいが目を丸くする。そこで我に返った。なにを言っているんだ、ぼくは。
「ごめん! やっぱ今のはナシで」
「な、ナシなの?」
「急に言われても、出来ないだろ」
「漫画、読んだからやり方はわかるよ……?」
「え?」
「ゆーたがいいなら、あたし、舐めてみたい」
「いいのか?」
「うん」
「じゃ、じゃあ……してくれ」
ぼくは息を荒げながら、ゆいにペニスを近づける。ゆいはぺろ、と舌を出してペニスを舐めた。たったそれだけで、背筋がゾクゾクした。小さくて可愛らしい舌が、ペニスの下を撫でる。唾液がこびりついて、ぬるぬると柔らかい感触が這いまわる。ゆい。ゆいが、ぼくのペニスを舐めている。キャンディーみたいに舐めているんだ。
「口の中、入れてみてくれ」
「うん。わかった」
ゆいが口を開いて、ぼくのペニスを受け入れた。
とんでもなく温かくて、ぬるりと気持ち良い感触が、ペニスを一瞬にして包み込む。
ちゅぽ、ちゅぽ、とゆいがたどたどしくペニスを吸い込み、愛撫する。あの可愛い顔が、フェラチオしてくれている。小さな口の中に、ぼくの勃起した下品なペニスが入っている。その背徳的な光景にぼくは興奮した。やばい。これはもう、どうにかなってしまいそうだ。
優しいフェラチオは、ぼくをしびれさせた。唇が奥の方を包み、口内が全体を潤し、舌がいやらしく這いまわる。もう我慢出来ない。ぼくはゆいの顔を両手で抑え込んで、腰を振った。
「っ、ん!? ゆ、ゆーた……?」
「ゆい、ゆい!」
腰を振ると、よりゆいの口の中を感じられた。中をペニスで掻きまわして、柔らかさと温もりを感じる。ペニスがビクビクと中で震えた。射精の感覚が高まる。最近覚えたマスターベーションのおかげでそれがわかる。これはおしっこじゃなくて、精液が出る感覚だ。
「あ、あ」
ぼくは情けない声と共に、ゆいの口の中で果てた。
ドクンドクン! と何度もペニスが跳ねて、射精する。ゆいの可愛らしい口の中へ、容赦なく注ぎ込んでいく。
「けほっ、けほっ!」
ゆいが咳き込んだ。そこでようやく、ぼくははっとする。
だから、さっきから我を忘れすぎだ! これ、ヤバいだろ!
「ゆい! ごめん!」
「ん……いいよ、ちょっとびっくりしたけど」
ごくん、とゆいは精液を飲み込んだ。
ぼくが悪いけど……ゆいだって、少し悪い。そういうエッチなことを、平然として、受け入れてくれるから。男としての本能が、お前を襲わせてしまうんだ。
「でも、出る時は、出るって言ってほしいかな……」
「本当、ごめん。大丈夫か」
「うん。ゆーたの、美味しかった……それに」
「ん?」
「なんで、だろ。ゆーたに乱暴されて……ひどいこと、されたはずなのに。あたし、全然……むしろ……」
そう言って、両手をぎゅっと握って胸の前まで持っていき、ゆいは目を潤ませた。まだ幼いのに、強い色気を感じてドキっとした。
ぼくはゆいを抱きしめた。ゆいもぼくの背中に腕を回す。ぼくらは抱き合いながら、キスをした。漫画で読んだ通り。最初は唇同士を触れ合わせ、のちに舌と舌を出す。柔らかい舌と舌を絡ませ合いながら、お互いの口内を搔きまわす。口の中は気持ち良くて、溶けてなくなってしまいそうだった。
「くちゅ、んちゅ……♡ ゆーた、あたし、気持ち良いぃ……♡ んうう♡」
ゆいの体を両手で味わう。背中を、太ももを。どちらも柔らかくて、すべすべで、透き通るような感触だった。お尻はふっくらとしていて、揉んでいると気持ち良い。密着しているから、全身でゆいの肌の感触と温もりを感じられる。勃起したペニスはお腹とお腹に包まれて、ゆいの肌の感触を感じられた。
「ゆーた、エッチ、しよ……?」
「い、いいのかよ?」
「うん……して、みたい。ゆーたとなら……気持ちよさそう」
どきりとした。ぼく達はベッドの上へ移動する。ゆいは股を開いて、ぼくのを受け入れようとした。天使のようなゆいがいやらしい体勢をしているギャップが、たまらなかった。勃起したペニスを入口にあてがう。小さいマンコだ。入るのだろうか。不安なのか、ゆいはじっと見据えて来る。
「平気なのか」
「怖い、けど……来てほしい」
「わかった」
入口だけ入る。ゆいはぎゅっと強く目を閉じる。
少しだけ入れる、とか。濡らすとか、そういうテクニックもあるのだろう。だけど、ぼくはそんなこと出来ない。
ズブズブ! とつい力んでしまい、ペニスをほとんど入れ切ってしまった。ゆいの体が震えて、「っ、あああ!」と痛そうな声を上げた。
「ご、ごめん! 大丈夫か!」
時間が経つと、血があふれ出してきていた。処女膜。それもひどい破れ方をしたのだろう。もはや出血とも言える状態で、外へ溢れ出ていた。ぼくが引き抜こうとすると、ゆいは首を横に振った。
「へ、平気!」
「嘘だろ! 痛そうだし、血がすごいぞ」
「い、いいの! ゆーたが嫌じゃなければ、続けて?」
「続けるって……」
「このまま、その……動いて、ほしい」
ぼくも男だった。そう言われては、理性が簡単に吹き飛ぶ。
腰を少しだけ動かす。入れた時はゆいの痛そうな反応で、あまり意識出来なかったけど、中は恐ろしく気持ち良かった。温かくて、柔らかくて、だけど狭くて。ぬるぬるとした感触はペニスにからみついて、全体を締めつけ、包み込んでくれる。
動かすと、さらに同じようにマンコが躍動して、ペニスを搾り取ろうと締め付けてきた。ぼくはとろけそうになった。ゆっくりと動かしているだけなのに、果ててしまいそうなる。
「っ、んん♡ ゆーたの、おっ、きい♡」
「ゆい」
「ゆーた、はじ、めて?」
「あ、当たり前だろ」
「えへへ、あたし、も。はじめて同士、だね♡」
ゆいは少し痛そうだったけど、赤くした顔でじっとぼくと目を合わせている。とろんとした目は色っぽい。長く一緒にいるのに、初めて見る表情というか、顔だった。これが女の顔ってやつなのか。
ゆいのおっぱいを揉む。両手で触れると、掌の中でマシュマロのように蕩けた。気持ち良い。やばい、ゆいとのセックス、気持ち良い。ゆいの体の感触を、ぼくはペニスと全身で感じ取って、堪能している。最高すぎる。
ビクビク、とペニスが震えた。
ダメだ。興奮しすぎて、もう射精感が高まっている。ズブズブ、と中を突き上げながら、ゆいに告げる。
「っ、ダメだ、ゆい、もう」
「あ、あ♡ い、いいよ」
「くっ、ああ」
ペニスを引き抜き、ゆいのお腹の上に射精した。ベトベトとした白い精液が、ゆいのお腹の上に降り注ぐ。可愛らしい体に、汚らわしい精液が侵食していく。他の誰でもない、ぼくが彼女を汚したんだ。
というかぼくはゆいで童貞を卒業して……ゆいの処女を、奪ったのか。
「はあ、はあ……えへへ♡ 二回も、出してくれた♡」
「平気か?」
「うん。ゆーた、気持ち良かったってことだよね?」
「もちろん」
「やったぁ!」
無邪気な笑みを浮かべるゆいは、やっぱりよく知っている、幼馴染の笑みだった。だけどその体は、ぼくの精液で汚れている。いつも通りだけど、子供のままでは、いられなかったんだ。
ゆいと一緒に、大人の階段を上ったんだ。