暴食の魔王~転生スキル、食品化で俺は世界を食べつくす~ 作:サクラサクヤ
「……この景色もしかして元の世界に帰ってきたのか?」
女神ビナスを食べてから数日後、転生世界の残りの人間を食べ尽くした俺はビナスを食べることで手に入れた異世界転移の力を使って違う世界へと移動した。するとそこは俺が転生したファンタジーな剣と魔法の世界と違い、転生前に住んでいたコンクリートのビルが立ち並ぶ現代的な世界だった。
「みんな制服だしどこかの学校かな?」
更に辺りを見渡すと周囲には十代後半ぐらいに見えるセーラー服を着た女子がそこかしこにいた。
「魔力も問題なく使えるみたいだし早速情報収集といこう」
魔力が使えることを確認した俺は、ちょうどこちらの方に向かって歩いてくる一人の女生徒に目をやった。
「えっ、男の人!?」
遅れて女生徒の方も俺の存在に気づき、突然の不審者に驚いた女生徒はその場で足を止めた。
「【
「きゃっ!」
そんな女生徒に向かって俺は光線を発射した。光線を浴びせられた女生徒は短い悲鳴と共にポン! と白い煙に包まれその場から姿を消し、その場には彼女の着ていたセーラー服と下着、そして一つの小箱が残された。
「【
その後すぐさま俺は【
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「それじゃあいただこうかな」
人目に付きにくい場所としてひとまずトイレへ移動した俺は【
「……うん、やっぱりこの世界の女の子もおいしいな」
クッキーの味付けはプレーンなもののその味はそこらの市販品のクッキーなどとは一線を画した極上の味だった。またこれは女の子を食品化したクッキー共通であるがしっとりとしておりとても食べやすかった。
「春日咲ちゃん、ごちそうさま。君の記憶は有効活用させてもらうね」
食べることで彼女の記憶を手に入れた俺はお腹の中に収まった女生徒、春日咲へと感謝を述べた。俺にとっては人間を食べることが一番手っ取り早い情報収集であり、転生世界でも初めての街に着いた時などはとりあえず目についた人間を食べることが習慣になっていた。そして彼女の記憶を得たことでここが【
「……それにしても地球は地球だけど、色々と違うし並行世界ってやつかな?」
そのまま俺は咲の記憶を探るとここは俺が転生前に住んでいた地球ではあるものの、俺の知る地球とは地名や歴史、人物などが微妙に違うことに気がついた。
「まあ、元の世界じゃないなら知り合いもいないしそっちの方が気楽か」
元の世界に帰れなかったことは残念と言えば残念だったが、それならそれで転生世界のように気がねなく人間を食べられると俺は思考をポジティブに切り替えた。
「……とりあえずせっかく女子高に来たんだから楽しもうかな」
今の俺にとってこの女子高にいる人間をまとめて食品化するぐらいは苦でもなかった。だが、せっかく現代の女子高に来たというのにそれでは味気ないので俺は楽しく女子高生を食べる方法を考えた。
「……えっと、こっちか」
そして咲の姿に【
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「でさ~。今日駅前の喫茶店寄っていかない?」
「うん、行く行く。確か新作スイーツが出てるのよね」
「それじゃあ決まりね~」
時刻は15時43分。下校時間となり部活動等がない生徒達は帰宅を始めていた。その中の岡田真奈と矢島藍の二人もこれから遊びに行く予定を話しているところだった。
「あっ、そういえ……! あいた~」
藍と話しながら後ろ向きに歩いていた真奈は突然、後頭部に衝撃を受けた。
「ちょっと真奈。大丈夫?」
「うん、大丈夫だけど……一体何に当たったの?」
それほど思い切り当たったわけでもなかったのでそこまで痛くもなかったが何に当たったのか気になった真奈は藍にそれを尋ねた。
「……何って壁?」
「……壁?」
藍の歯切れの悪い返答に疑問符を浮かべながら真奈が後ろを振り向くとそこには藍の言う通り白い壁があった。しかもその壁は空を含めて学園の周囲全てを覆っていた。
「なに、これ?」
「さあ?」
二人や周囲にいた女生徒達は突然出現した壁に困惑するしかなかった。そしてこの直後に流れた校内放送に彼女達は後少しでいいから早く帰ればよかったと後悔することになった。
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「コホン……あ~、テス、テス。学園の皆さん、お元気ですか~?」
学園中が突然の壁の出現に混乱する中、俺は春日咲を装って校内放送を開始した。
「生徒会長の春日咲です。皆さんもうお気づきでしょうが今学園の周りに結界を貼りました。この結界は私が解かない限りは解除されません」
学園周囲に出現した壁は、女生徒達を逃がさないようにする結界だった。この結界は出入りが出来ないことはもちろんのこと、外からの干渉を逸らす仕組みになっていた。
「そんな中で皆さんにはゲームをしてもらいます。内容は鬼ごっこ。今から6時までの間、私にタッチされないように逃げ切ってください。それまで逃げきれれば開放して差し上げます。その代わりそれまでにタッチされれば罰ゲームなので皆さん頑張って逃げてください」
俺はそういうと校内放送を打ち切った。こうして結界の中に閉じ込められた女生徒や教師たちは俺との命を賭けた鬼ごっこを強制されることになった。
「ちょっと春日さん、今の放送は何ですか?」
「……咲、結界とかなんとか疲れてるなら病院行った方がいいんじゃない?」
「いきなりスマホが使えなくなったんですけどもしかして会長のせいですか?」
「会長、いきなりどうしたんですか?」
校内放送を終えた直後、放送室に教師と他の生徒会役員たちが入って来た。そして咲の姿に擬態した俺へと詰め寄った。
「いったじゃないですか。鬼ごっこだって。もう始まっているので早く逃げた方がいいですよ」
「あなた、いきなりどうして……」
集団の先頭に立つ生活指導教師、竜胆綾は普段生徒会長として素行のいい咲の奇行に頭を抱えていた。まあ、そういう対応になるのはおかしくもないが今はその行動が命取りだった。
「逃げないのなら遠慮なく。はい、タッチです」
「え? ちょっ!」
頭を抱える竜胆の肩に俺が軽く手を当てると、竜胆はポン! と音を立て白い煙に包まれ、煙が晴れた時には竜胆の着ていたスーツと下着と小箱だけが残されていた。
「……へ?」
「は?」
「竜胆先生は?」
残された女生徒達が突然の事態に困惑する中、俺は悠々と小箱を開けそこから竜胆のクッキーを取り出した。食品化する食品は俺の気分次第だったが、今回の鬼ごっこではとりあえず全員クッキーにして食べることにしていた。
「え、ちょっとあれ」
「竜胆先生?」
「いや、まさか……」
全裸クッキーになった竜胆を見た生徒会員達はあまりの事態にそれが本物の竜胆とは思えなかったが、その精巧さにとても目を逸らせなかった。そしてそんな竜胆クッキーに俺は躊躇なくかじりついた。
「竜胆先生はコーヒー風味ね。悪くないわ」
竜胆クッキーはコーヒーの苦みが効いており、咲クッキーとは別の味わいだった。
「え、まさか本当に……」
「……ジョークよね、これドッキリか何かよね?」
「そうか~、ドッキリかあ。やだなあ、会長も竜胆先生も人が悪いなあ……ははは」
知り合いが教師をクッキーにして食べるというその信じがたいあまりに信じられない光景を目にした生徒会役員たちは現実逃避を始めた。
「……ふう、竜胆先生ごちそうさまでした。それでは次は誰にしましょうか?」
竜胆クッキーを咀嚼し終えた俺は、改めて目の前にいる生徒役員たちに声を掛けた。
「噓でしょ!」
「ひっ!」
「ちょっとやめっ!」
「はい、タッチ」
手を伸ばそうとする俺を見て生徒会役員たちは一斉に後ずさったが出遅れた一人、生徒会会計の中山安奈の腕に俺の手が触れた。
「やだっ……」
安奈は悲鳴と共にポン! と音を立て白い煙に包まれた。そして例によってそこには彼女の着ていたセーラー服と下着と小箱が残された。
「……!」
「置いてかないでください!」
その光景を見た残りの生徒会役員たちは蜘蛛の子を散らしたように逃げ出していった。そんな光景を横目に、俺は落ちている小箱を拾い上げ、中に入っていた安奈クッキーを食べ始めた。
「安奈ちゃん、ごちそうさま。……さて、パーフェクト目指して頑張りましょう♪」
安奈クッキーは咲同様プレーンな味だったが、咲クッキーよりも甘みがあった。竜胆クッキー含めてそれぞれ甲乙つけがたいクッキーを味わった俺は次なる得物を求めて部屋を飛び出した。
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「だから早く逃げないと、会長にみんな食べられちゃうんですよ!」
「……頭、大丈夫か?」
放送室から逃げ出した一人、生徒会書記の藤田葵は、辿り着いたグラウンドにいた陸上部員達に先ほどの出来事を伝えていた。
「確かにさっきの放送は意味分かんなかったけど食われるってどういうことだよ」
「会長に触られたらクッキーにされて食べられちゃうんです! 竜胆先生や安奈ちゃんもクッキーにされてそのままボリボリと……」
「……やっぱり病院に行った方がいいんじゃないか?」
「嘘じゃないんです! 信じてください!」
葵は必死になって先ほどの惨状を訴えたが、その現実離れした内容を信じる者はいなかった。
「おっ、会長だ。ちょうどいいから話を聞こうぜ」
「……ひっ!」
そんな所へと咲の姿をした俺がゆっくりと歩いてやって来た。それを見た葵は即座にその場から逃げ出した。
「あ~あ、逃げちゃったよ」
「どうします?」
「今はそっとしておいた方がいいんじゃないかな?」
「……そうですね」
葵のこと一瞬追いかけようかと悩む陸上部員たちだったが、葵の先ほどの様子からそっとしておくことを選んだ。
「皆さん、ごきげんよう」
「ああ、会長。さっきの放送はどういうことだよ」
「さっきの放送ですか? 言葉通りの意味ですよ。今、藤田さんから聞いていたのではなかったのですか?」
「……ああ、あの子なら会長が竜胆先生達をクッキーにして食べたって言ってたわよ。生徒会も忙しいだろうけどちょっと休ませてやった方がいいんじゃないかしら」
「いえ、藤田さんの言っていたことは事実ですよ。はい、タッチ」
俺はそのまま無造作に陸上部部長、河合涼香の胸に触れた。
「ちょっ、え……」
涼香は訳も分からぬままポン! と音を立て白い煙に包まれ、体操着と下着と小箱へと姿を変えた。
「ぶ、部長!」
「いやあああ!」
「マジかよ。マジなのかよ!」
涼香が消えるのを見た他の陸上部員たちの行動は様々だった。ある者はその場で腰を抜かし、あるものは逃げ出し、そしてあるものは呆然と涼香のいた場所に堕ちた服と小箱を見つめていた。
「……うん、汗をかいてたせいか塩が効いてる上にしっとりしてるわね」
俺は慌てふためく一同を無視してのんきに涼香のクッキーを味わった。先ほどまでグラウンドを走っていたせいか塩気が効いていて美味しかった。
「よくも部長を!」
そんなところへ陸上部員、沢城由香が殴りかかってきた。
「はい、タッチ」
「えっ、い、いやだっ!」
しかし、その拳はあっさりと俺の手の平で受け止められてしまい、触られてしまった由香はそのままポン! と音を立てて白い煙に包まれ、部長の涼香と同じ姿へと変わった。
「……しっとりココア風味」
そして涼香同様、俺に味あわれることになった。
「部長、由香……」
由香クッキーを食べ終わるとグラウンドには一人腰を抜かしたまま、立てなくなっている陸上部員、松井小夜が一人残されていた。
「少しは逃げてくれた方が張り合いがあるんですけど立てないなら仕方ないですね」
「やっ、やめ!」
「はい、タッチ」
「いや、いやああ!」
小夜はどうにか逃げ出すとしたが腰を抜かしたままで逃げることもままならず、俺の伸ばされた手に頭を触れられ、ポン! と音を立てて白い煙に包まれた。
「……レモン味」
残された小箱の中の小夜のクッキーはレモン味でしっとりというか湿っていた。その後、小夜クッキーを食べ終えた俺は無人になったグラウンドを後にした。
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「はい、タッチ」
「だ、駄目……」
校内廊下で女生徒、新田沙智が俺に肩を触られ、ポン! と音を立て白い煙に包まれた。
「この子はちょっと甘めですね」
その場に立ち止った俺はその場に落ちた小箱から沙智のクッキーを取り出して一通り眺めるとかじりついた。手加減をしていても俺の走るスピードはプロアスリート以上であり、基本的に見つかったらおしまいの状態だった。とはいえそれでは鬼ごっこがすぐに終わってしまうので一人捕まえてはそこで立ち止まり、味わってから鬼ごっこ再開という縛りプレイをしていた。
「やばいよ、藍。追いつかれちゃう」
「……もう駄目かもしれないわね」
そんな俺の前方には全力疾走する二人の女生徒、岡田真奈と矢島藍の姿があった。最初は二十人はいた集団も一人づつ捕まって食べられていき、彼女たち二人だけになっていた。
「……ちょっ!」
「真奈!」
「……あいた」
そんな命がかかった全力疾走の最中、真奈が躓きその場に転んだ。
「……真奈、ごめん」
「藍! ちょっと、待って!」
転んだ真奈に対して立ち止まった藍だったが、既に沙智クッキーを食べ終えこちらに走り出そうとしている俺を見てすぐさまその場から全力で駆け出した。
「はい、タッチ」
「……え、嘘、なんで?」
その直後、俺は転んだ真奈の横を素通りし藍の背中に手を触れた。その予想外の事態に藍は困惑と絶望を浮かべたままポン! と音を立てて白い煙に包まれ、例によってその場には彼女のセーラー服と下着、一つの小箱が残された。
「……え、どういうこと?」
「倒れているあなたならいつでも捕まえられるからですよ」
「ひっ!」
素通りされたことに困惑している真奈の前に俺は藍クッキーを持って現れた。
「もう彼女には言葉は届かないと思いますけど何か伝えたいことはありますか?」
「……え、いや、その……ないわけじゃないけど何を言っていいか分からない」
俺の言葉に真奈は言葉を詰まらせた。直前の藍の行動に思うことはあったようだが、あまりの事態に言いたいことが定まらなかった。
「……そうですか。それじゃあ、いただきます」
「えっ、ちょっと待って……」
真奈の返答を聞いた俺は大口を開けて藍クッキーを口へと運んだ。それを真奈は反射的に止めようとしたがそれより早く俺は藍クッキーを噛み砕いた。オレンジ風味で美味しかった。
「残念ですがもう手遅れです。まあ、何かあるなら私のお腹の中でゆっくりとお話ししてください」
「いや、やめっ……」
「はい、タッチ」
「そんな……」
伸ばされた俺の手から逃れようとするとした真奈だったが、床に転んだ状態から逃げられるわけもなくポン! と白い煙に包まれ、セーラー服と下着と小箱が残された。
「この子も中々……栄養状態がいいのかこっちの世界は全体的にレベルが高い気がするな」
チョコ味の真奈クッキーを堪能した俺は、次なる得物を求めてその場を離れた。
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「死ね!」
「……っと、殺気が漏れすぎですよ」
教室に入った瞬間、一人の女生徒が手にした日本刀を俺目掛けて振り下ろしてきたが、それを事前に察知していた俺はそれを問題なく回避した。
「うるさい! 皆の仇を取らせてもらう」
(……ええっと、生徒会副会長の片岡舞ちゃんね。……へえ、都大会優勝とかしてるのか)
初太刀をかわされた後も舞は、刀を振り回すが俺はそれをぎりぎりを装いつつ回避した。その間に俺は食べた女生徒達の記憶から舞のことを調べていたが、ついでにその途中で舞の持っている日本刀がこの学園の理事長の趣味の一品であることも知った。
「……やはり咲とは違うようだな」
「……バレちゃった? まあ、あんまりやる気はなかったけど」
舞に咲でないことがバレた俺は口調を素に戻した。
「当たり前だ。答えろ。咲に何をした?」
「何をしたって言うと他の女の子達と一緒でクッキーにして食べただけだよ。たまたま最初に目についたからついでに姿を借りただけさ」
「貴様っ!」
俺の返答に舞は激怒し、刀を振るった。もっとも俺にとってはそれを避けるぐらい楽勝だった。
「くそっ……」
「意気込みは凄いけど竹刀と真剣じゃ大分勝手が違うでしょ」
「……貴様に何が分かる!」
「それなりには分かるつもりだよ」
激昂する舞の一撃を俺は魔力で成形した剣を使って受け止めた。
「今回はあくまで鬼ごっこで暴力行為をする気はなかったけど、せっかくだから相手をしてあげよう」
「どこまでも上から目線な奴め。だが覚悟しろ!」
それぞれ魔力剣と日本刀という得物を持った二人は一旦距離を取った。
「……死ねえええ!」
「……そこっ!」
舞は渾身の力を込めて斬りかかったが、その刃が届くより早く俺の剣が彼女を斬った。
「そんな……」
斬られた舞はポン! と音を立てて白い煙に包まれた。
「竹刀と日本刀の使い勝手の違いもあるけど平和な現代社会じゃ鍛えるのにも限界があるよね」
転生異世界での戦闘の日々を思い出しながら、俺はその場に残された小箱を開け、抹茶味の舞クッキーをボリボリと貪った。
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「……後、5分」
葵はスマホの時間を見て現在の時刻を確認した。現在時刻は午後5時55分。鬼ごっこの終了時間である6時までもう少しだった。
「あとどれくらい残っているんだろう」
鬼ごっこによって最初はいつもの放課後以上に騒がしかった校内も時間が経つにつれ、静かになっていき今では誰の声もしなくなっていた。
「舞さんは大丈夫かな」
葵は皆の仇を取るといって一人で行ってしまった舞のことを心配していた。
「……駄目、駄目。こんな時こそ前向きにならなくちゃ。会長もそう言って……どうして会長はこんなことを……」
葵は咲が以前言っていた大変な時こそ前向きにならないといけないという言葉を思い出した。そしてそれと同時に改めて今回の咲の凶行に思い悩んだ。
「見つけた」
「……!」
聞きなれた声に葵が振り向いた先には咲の姿をした俺が立っていた。
「ようやく見つけましたよ。藤田さん」
「会長……」
二人の距離は俺からすれば一瞬で届く距離だったが、俺は葵へとゆっくりと近づいた。
「……会長、少しお話いいですか?」
「構いませんよ。どうせあなたで最後ですから」
「……え、最後?」
「はい、学園に残っていた192名の他の皆さんはもう全員私のお腹の中です」
葵は俺と会話することで自分は無理でも他の女生徒達が少しでも助かるよう時間稼ぎをしようとしていたが、それはもう無意味だった。そしてその証拠にと俺は大量の女生徒たちを食べたことで膨れた腹部をなでた。
「そ、そんな舞先輩や他の皆も……」
「はい、今この学園の敷地内にいるのは私達二人だけです。ああそれから舞さん、都大会に出ているだけあって他の方々と比べれば少しは楽しめました」
「……会長、いや、あなたは会長なんかじゃない。会長をどうしたんですか!」
「舞ちゃんにも聞かれたけどたまたま近くにいたから食べて姿を使わさせてもらっただけだよ」
葵の言葉に、俺は舞の時同様口調を素へと戻した。
「どうしてこんなことを……」
「どうしてっていわれたら単純な話さ。自分はただおいしいものを食べたいだけさ」
「……は?」
俺の答えに葵は言葉を失った。
「人間、特に女の子を食べ物にしたものはそこらの食べ物とは比べ物にならないほどおいしいんだ。それこそそこらの食べ物が食べられなくなるぐらいにね」
「そんなことで皆を……なんて身勝手な」
答えの詳細を聞いた葵は肩を震わせた。
「うん、流石に身勝手なことは自覚があるし間違いなく極悪人だ。でもこの食欲は止められないんだ」
俺にも自分が最低なことをしているという自覚はあった。ただ葵に言ったように食べたいという欲求はいくら食べてもなくならなかった。
「……なんてこと」
「……悪いけどもう時間がないね。終わりにしよう」
話しているうちに現在は午後4時59分。鬼ごっこの終了まで残り1分になっていた。
「……食べられるくらいなら」
葵は食べられるぐらいなら死んだ方がマシという理由で屋上から飛び降りた。
「君はともかくこっちはそれぐらい平気だよ」
「へ?」
「はい、タッチ」
「そんな……」
俺は校舎の壁を蹴って落ちる葵を抱きしめた。抱きしめられた葵はポン! と白い煙に包まれた。そして直後、俺が地面に着地した時には葵の姿はなく、彼女のセーラー服と下着と小箱だけが残されていた。
「最後はちょっと焦ったけどなんとかコンプリートだな。それじゃあ葵ちゃんいただきまーす」
俺は大きく口を開けると葵クッキーを丸ごと口の中へといれた。甘いイチゴ味だった。こうして学園内に閉じ込められた193人の人間は全員俺の餌食になった。
==========
「……ここでいいか」
結界の中の人間を食べ尽くした俺は校庭へと移動した。
「【
俺が模造の魔法を唱えると、俺の脳内の記憶を元にした咲のコピーが目の前に出現した。
「とりあえず濡らせ」
「はい♡」
俺の命令に咲コピーは、すぐさま自分の手を自分のアソコへと突っ込み激しくかき回し始めた。本体の咲であれば【
「こっちも準備しないとな」
咲コピーが濡らしている間に俺は、魔法を使って咲の姿のまま股間に男根を生やした。この学園に来てからずっと女子高生や教師を追って食べてきた俺のムラムラは最高潮で生えたばかりの男根はそれに呼応して一瞬でガチガチに硬化した。
「……あっ♡ ……イクっ♡」
俺が男根を生やしている間に咲コピーは随分と仕上がっており、アソコはグショグショに濡れ、愛液がダラダラと太ももに垂れていた。
「そろそろいいか」
咲コピーの様子を確認した俺は魔法でローションを生成し、生えたばかりの男根に塗りたくった。
「よし、こっちに向かって股を開いて寝転がれ」
「はい♡」
俺の続く命令に咲コピーは大人しく従い、その場に股を広げた状態で仰向けに寝転がった。
「おら、いくぞ!」
「おっ⁉♡」
そんな咲コピーに向かって俺はガチガチに硬くなった男根を容赦なく突き挿した。その遠慮のない一撃に咲コピーの処女膜は破られ、出血と共に咲コピーは悲鳴と嬌声が混じった声を上げた。
「おっ♡ おっ♡ おおん♡」
「処女とは思えない声を出すなあ」
俺の力任せなピストンに咲コピーは声にならない嬌声を上げたが、俺は気にせず咲コピーを乱暴に犯し続けた。
「……よく頑張った。これで終わりだ!」
「おぼぼぼぼぼ♡」
数分後、俺の男根は絶頂に迎え常人とは比べ物にならない量の精液が咲コピーの膣内へと注がれた。
「……♡」
「……ふぅ、処女で運動もしていたから締りは悪くなかったけど70点ってところかな」
白目を向いて気絶している咲コピーの横で、少しスッキリした俺は咲コピーに肉オナホとしての点数をつけた。端的に言うとそこそこ止まりといったところだった。
「次は竜胆先生だったか。【
気絶した咲コピーを放置したまま俺は竜胆のコピーを作成した。
「濡らせ」
「はい♡」
咲コピーと同じく従順な疑似人格が入っている竜胆コピーは俺の命令に従って、オナニーを始めた。この後も俺は同じ流れで性欲処理のついでに193人分の肉オナホの具合を確かめることにした。
==========
「あへ~♡」
「……ふぅ、流石に疲れたな」
193人の最後の一人、葵のコピーを犯し終えた俺は手で汗をぬぐった。
「……♡」
「……♡」
「……♡」
「……♡」
俺の周りには何十人もの全裸の女生徒たちのコピーが力なく、あるいは痙攣しながら転がっていた。
「……さて、そろそろいこうかな」
コピーたちを犯し続けたことですっかり元に戻った腹部を確認した俺は女生徒たちのコピーを消去した。本体はクッキーとして食べられとっくに消化されてしまった彼女達だったが、これから先も性欲処理用の肉オナホとしてその肉体を何度も使わせてもらうことになる。
「それじゃあ次はどうしようかな」
ひとまず俺は学園周囲に張っていた結界を解除すると、学園の敷地外へと出た。休みや即行で帰宅した一部を除きほとんどの学園の人間がいなくなったこの事件は、世間を騒がせることになるがそれもこれから俺がこの世界で引き起こすことと比べれば些細な出来事に過ぎなかった。