※この作品はR-18です。

遊戯王 アクメシア   作:レルクス

4 / 6
第4話 生徒会強制執行! 『勇者』VS『OGM』

「凛音。私はこの学校に不満があるのよ」

「店を回ってタッグデュエルを見て終わってすぐに不満なんて見つかるか? 一体なんだよ」

 

 『シーメーリアン』+『備品トークン』VS『エレメンタルプリンセス』+『ゴブリン』

 

 おそらくこのアクメシアの中でも『稀有』なデュエルを見たあと、狂華と凛音は商店街を回った。

 

 そして、人気のない場所までやってきた狂華のセリフが、『不満がある』である。

 

 凛音からすれば『一体何?』といったところだ。

 

「全然挑んでこないんだけど、どうなってるの?」

「そりゃぁ……どういった感じで襲うのかを考えてるんだろ」

「はぁ、アクシデントが盛りだくさんの楽しい場所だと思ってたんだけどねぇ。そりゃ、流石に誘拐して監禁して快楽漬けにするようなことができないのは承知よ? だけど、せっかくこういう学校に来たんだからひどいことされたいと思わない?」

「人によって差はあると思うぞ。それに、初日でハウンドが大暴れして変な噂が立って、避けられるような展開は嫌だろうからな」

「むぅ」

「あと」

「あと?」

 

 凛音は一瞬、『これっていうべきかなぁ』と思ったようだが、いうことにしたようで頷いた。

 

「誘拐して監禁して快楽漬けって話だけど、生徒会に企画書を出して通ったらできるぞ」

「できるの!?」

「まぁ、条件はいろいろあるし、結果的に思うような話になるかは企画次第だけどな」

「この学校っていろいろおかしいんじゃない?」

「何をいまさら」

 

 とにもかくにも、実力主義……いや、『経験主義』なのだ。

 

 勝とうが負けようが、とりあえずそれはいい。

 

 エロデュエル業界を盛り上げることが重要であり、それには、様々な経験を積んだ人がいい。

 

 誘拐されて、監禁されて、快楽付けにされることすら、アクメシアにとってはただの経験。

 

 求めていることの『理想の最大値』が高すぎるゆえだ。

 

「ふーん。じゃあ、誘拐して監禁して快楽漬けにしてくれって頼んだら、してくれるのかしら」

「多分探せば似た施設はあると思うけどな」

「どういう場所よここ……」

「ていうか、随分、そういうことがスラスラ出てくるんだな」

「こんな学校に来る奴なんて、それくらいの妄想は普通にするでしょ」

「まぁ妄想だけならする……のか?」

 

 凛音は首を傾げた。

 

「まぁ、その話はいいや。いずれにしても、時期が来たらいくらでも挑まれると思うぞ」

「ふーん。まぁ、それは楽しみにしておくわ」

「なんならハウンド側に乗り込んでも面白いかもしれねえけどな。そこは個人差だ」

「んー」

「とりあえずオレから言えるのは、初日で結論は出せないってことだ」

「なるほど、確かに」

 

 判断材料が少ない中で正解などわからない。

 

 だったら、わかるまで結論を出すのは待ってもいい。

 

 いずれ、出さなければならないのだから。

 

「ここにいたのか」

「ん?」

「えっ?」

 

 人気のない広場に現れたのは、アクメシアの制服を着た、小柄な少女だ。

 

 ただ、属性的には『ロリ巨乳』になるだろう。

 

 茶髪のショートカットはよく似合っており、胸はFはありそうで大きく、ミニスカートから伸びる足もきれいだ。

 

 顔立ちはむしろ幼いが、芯のある瞳をしている。

 

 そして、左上には、『生徒会執行部』の腕章をつけている。

 

「誰だ?」

「私はアクメシア中等部三年。忍足乗子(おしたりのるこ)。生徒会執行部所属だ」

「中等部? えっ、こっちじゃなくて、港町の方にいるんじゃないの?」

「生徒会役員は全員が特待生。特待生は人工島側で過ごすから、基本はこちらだ」

「じゃあ、基本的に中等部って、港町の校舎にいないの?」

「いないが、問題はあるか? 中学時代、生徒会に用事などなかっただろう。『白道(はくどう)中学のピストンジャンキー』」

「何で私の中学時代の通り名を知ってるの!?」

 

 狂華は驚いた。

 

「少し調べたらわかったし、デッキを見たら一目瞭然だ」

「あー、それはそうね」

 

 狂華のが使う永続罠『強制絶頂装置』は、基本として、全裸になり、両足首、両膝、両太ももを固定して、一秒五回のピストンだ。

 

 そりゃ、そういう結論になる。

 

「本題に入る。桃崎凛音。生徒会強制執行だ。私とこの場でデュエルしてもらう」

 

 乗子はデュエルディスクを構えた。

 

「……オレと?」

「そうだ。これに拒否権はない」

「……はぁ。わかったよ」

 

 凛音はデュエルディスクを構えた。

 

「確か、オレが聞いた話だと、生徒会強制執行は全て、『デュエル一回』って話だ。そのデュエルで、そっちが確認したいこと、試したいことができるかどうかは役員次第。別に積み込みもないしフェアなデュエルだ」

「やれば済む話ってことね」

「そういうこと」

 

 凛音はデッキをシャッフルさせて、カードを五枚ドロー。

 

「フンっ」

 

 可愛らしい顔立ちだが芯の強い表情で、乗子もカードを五枚ドロー。

 

「「デュエル!」」

 

 凛音 LP4000

 乗子 LP4000

 

「先攻は……オレか」

 

 ターンランプは凛音についた。

 

「やることやっていくか。オレは手札から魔法カード『勇者の光』を発動。手札、デッキから、『勇者』モンスターを一体、特殊召喚できる」

「勇者?」

「オレはデッキから、『勇者リオン』を特殊召喚!」

 

 デッキから出てきたカードをモンスターゾーンに置く。

 

 出現したのは、旅に出たばかりの戦士のような格好の凛音だ。

 

 勇者リオン ATK1200 ☆4

 

「これって、分身モンスターってやつ?」

「そうだ。リオンはオレの分身モンスター。このリオンが受けた快楽は、すべてオレにもフィードバックされる。続けて、効果発動。召喚、特殊召喚に成功したとき、デッキから『勇者の地図』カードを手札に加えられる。俺はデッキからフィールド魔法『勇者の地図・ゴブリン洞窟』を手札に加えて、これを発動!」

 

 発動されるフィールド魔法。

 

 景色の変化はないが、地図のようなアイテムが出現する。

 

「発動時の効果処理で、デッキから、『勇者の命運』カードを手札に加えられる。オレは『勇者の命運・ゴブリンの壺』を手札に加えて……これを発動! その効果で、デッキからカードを二枚ドローだ!」

「えっ、発動条件がなく、二枚ドロー!?」

 

 デュエルモンスターズにおいて、ドローの枚数はそのまま可能性に直結する。

 

 いきなりの二枚ドローにかなり驚いたようだ。

 

「このカードは、『勇者の地図』カードが存在する場合でしか発動できないけどな。さらに追加効果はあるが、今はちょっと端折るぜ。さらに手札から魔法カード、『勇者の命運・剣の発見』を発動。デッキから、『勇者』装備魔法を一枚手札に加える。オレは『勇者の剣・グロウソード』を手札に加えて、リオンに装備!」

 

 リオンが新しい剣を装備する。

 直線の溝が彫られており、十八個の小さな宝石がはめ込まれている。

 

「『剣の発見』にも追加効果はあるが説明は後だ。ここからが本題。『勇者の地図・ゴブリン洞窟』には、手札を1枚捨てることで、サイコロを一回振り、出た目と同じ数の『歩数カウンター』を置くことができる」

「歩数カウンター?」

「一ターンに一度の制約はなく、手札を1枚捨てるたびに使える効果だ。18個までカウンターをためることができる」

「なるほど、18個のマスが書かれた双六をやってるようなものね」

「すごろくというよりは……まぁ、あとでわかるか。さらに、ここに『ゴブリンの壺』と『剣の発見』の効果が加わる」

「効果?」

「そうだ。ゴブリンの壺の効果により、カウンターが置かれたとき、1、7、13になったら、『ゴブリン兄弟トークン』を特殊召喚する。剣の発見の効果により、5、11、17になったら、『触手ダガートークン』を特殊召喚だ」

「……」

 

 頭の中で情報を並べていく狂華。

 

「6ずつ数字が上がってるわね」

「そういうことだ。オレは手札を一枚捨てて、ダイスロール!」

 

 ダイスが振られた。

 

 出た目は……2だ。

 

 勇者の地図・ゴブリン洞窟 歩数カウンター 0→2

 

「こうして、カウンターをためていくってわけだ。で、もしもデメリットマスを踏んだら罰ゲームがあるってわけ」

「システムは理解した」

「それはよかった。そしてグロウソードにより、『勇者の地図』カードに置かれた歩数カウンター1つにつき、装備モンスターの攻撃力は100ポイント上がる」

 

 勇者リオン ATK1200→1400

 

「……それで足りるのか?」

「足りねえな。手札を一枚使って、ダイスロール!」

 

 出た目は、5!

 

「あっ……」

 

 勇者の地図・ゴブリン洞窟 歩数カウンター 2→7

 勇者リオン ATK1400→1900

 

 歩数カウンターが7になったことで、効果が発動。

 

 ゴブリン兄弟トークン DEF1000 ☆2

 

 緑色の肌のゴブリンが二体出てきた。

 

 すぐに、一体がリオンのパンツを破き、股間に手を伸ばして、左手でクリトリスを揉みながら右手の指を穴に挿入する。

 さらに、もう一体のゴブリンが背後から飛びついて、シャツの胸元を破くと、胸をいじり始めた。

 

 

 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ!

 

 

「ぐっ、あっ、い、いくううっ!」

 

 体を抱いて悶える凛音。

 

 しかし、実際にいじめられているリオンは身じろぎもしないしされるがまま。

 

 その『されるがまま』の刺激が直接凛音に伝わるため、しっかり感じている。

 

「チッ、くそっ、俺はカードを一枚セット。ターンエンドだ!」

「そのゴブリンって、いつまでいるの?」

「破壊されるまでずっとだ。んっ♡ いじめるかどうかもその時次第、あっ♡」

「というか、なんでサイコロを振った後に発動しなかったの?」

「サイコロを振った後に、ターン終了時までサイコロと記された『勇者』カードをオレは使えないんだよ」

「制約の話ね」

 

 狂華はうなずいた。

 

 要するに凛音の【勇者】デッキだが。

 

 『勇者リオン』と『勇者の地図』フィールド魔法を揃える。

 

 『発動すればその場でリソースを得られるが、デメリットマスを指定するサポートカード』を使い、フィールドや手札を整えながらデメリットマスを指定。

 

 『勇者の剣・グロウソード』のような、歩数カウンターをためればためるほど有利になるカードのため、手札を捨てつつダイスロールをしていく。

 

 歩数カウンターをためていき、デメリットマスを引いたら罰ゲームトークンが出てくる。

 

 こういった流れがあるのだ。

 

「私のターン。ドロー」

 

 ゴブリンにいじめられる艶姿を見ながら、カードを引く。

 

「あっ、そうそう、特殊裁定で、オレの罰ゲームトークンは、何をするかはそん時次第だが、あっ、いつやるかは相手が決められるぜ」

「覚えておこう」

 

 乗子は凛音の場を見る。

 

 伏せカードは1枚。手札は2枚。

 コストになったカードたちも、後で回収が可能か、もしくは墓地から発動可能なカードである可能性も高い。

 

 カードを捨てるたびにサイコロを振るというコンセプトである以上、手札の確保は重要だ。

 

 まだまだ、測り切れない。

 

「まぁ、関係ない。私は手札から永続魔法『OGMコックピット』を発動!」

 

 乗子がデュエルディスクにカードをセット。

 次の瞬間、乗子が着ている服が、制服から、黒のスーツになる。

 

 ただし、胸と股間を大胆に露出したものだ。

 

「カード効果による服装変更か」

「そうだ。脱衣カードなどの、服装に影響を与えるカードの一枚。だがこれだけではない」

 

 乗子の真後ろに、リクライニングチェアが出現。

 ただし、様々なところに金属パーツが供えられた特別製だ。

 

 乗子は遠慮なく、椅子に座る。

 すると、体がガチャガチャと音を立てて拘束されていく。

 

 足首、太もも、腰はもちろん、肩や腕、手首まで。

 

 最後にデュエルディスクが椅子に回収され、両手の傍にキーパネルが出現。

 

 手札も椅子の付属品で管理されている。

 

 全体的に、『全身拘束型コックピット』といえるものだ。

 

 体を動かせない状態で、胸と股間を露出した形だが、乗子の表情に変化はない。

 幼く、可愛らしいが、芯のある瞳だ。

 

「発動時の効果処理として、『専用コックピット』のセッティングを行い、デッキから『OGM』カードを手札に加える。私が手札に加えるのは、フィールド魔法『OGM格納基地』だ。これを発動」

 

 キーパネルを操作してデッキからカードを抜き取り、そのまま発動される。

 

 コックピットの背後に、巨大な基地が出現。

 

「発動時の効果処理で、デッキから『OGM』モンスター……『OGMモーター・フレイム』を手札に加える。このモンスターは、自分フィールドにモンスターがいない場合、特殊召喚できる」

 

 OGMモーター・フレイム ATK1000 ☆5

 

 そして出現したのは、炎のエンブレムが刻まれたモーターだ。

 

「くっ、モーター?」

「その通りだ。そして、格納基地の効果を発動。手札一枚を捨てて、自分フィールドのOGMモーターを素材に、同じ属性のOGMエクシーズモンスターをエクシーズ召喚する」

「モンスター一体に、重ねてエクシーズだと」

「その通り。私はOGMモーター・フレイム一体で、オーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!」

 

 モーターが格納基地に飛び込んだ。

 ゲートが開いて、一台の戦車が姿を現す。

 

「現れろ。ランク5『OGM-バイブレーションタンク』!」

 

 OGM-バイブレーションタンク ATK2900 ★5

 

「せ、戦車が……それに、攻撃力2900。高い……」

「そう思うか? お前の分身は、カウンターが18個までたまれば、グロウソードの効果で攻撃力が3000になる。最大値はそちらの方が高いぞ?」

「……確かにな。んっ♡」

 

 乗子の顔立ちはとても可愛らしいが、口調は少し威圧的だ。

 

 ……まぁ、どのみち可愛らしいという感想しか出てこないが。

 

「バイブレーションタンクの永続効果により、炎属性の『OGMモーター』を装備している場合、私の膣穴はバイブが挿入され、振動し続ける」

 

 乗子の宣言とともに、椅子の下から挿入部が二十センチほどあるバイブが出現。

 

 ピトッと筋まんこにあてがわれた後、じゅぶじゅぶと挿入される。

 

「んっ♡ あんっ♡」

 

 

 ヴィイイイイイイイイイイイイイイイッ!

 

 

「あっ! んんっ!」

 

 明らかに快楽で悶えている。

 だが、威圧的な意識を崩さないためか、耐えているようだ。

 

 可愛らしいが。

 

「ははっ、随分、可愛らしい声を出すじゃねえか」

「うる、さい……手札から、『OGMモーター・アクア』を通常召喚!」

 

 OGMモーター・アクア ATK1000 ☆3

 

「あ、そっか、フレイムは特殊召喚だった」

「さらに格納基地の効果発動。手札を一枚捨てて、アクア一体でオーバーレイ!」

 

 モーターが格納基地にすっ飛んでいった。

 さらにゲートが開いて、一台の潜水艦が出現する。

 

「エクシーズ召喚。現れろ。ランク3『OGM-スプラッシングマリン』!」

 

 OGM-スプラッシングマリン ATK1800 ★3

 

「お次は潜水艦か」

「モーター・アクアを素材にしている場合、永続効果で、私の尻穴から得能媚薬を流し続ける」

 

 椅子の下部から、浣腸器と、それにつながった大きな媚薬パックが出現。

 

 浣腸器が乗子の尻穴にあてがわれ、挿入され、媚薬パックからチューブを通して流れていく。

 

「んぅ♡ はっ♡ あっ、ああっ!」

 

 潮をブシャアアアアッ! と開放する乗子。

 

 バイブで膣が振動されている状態で感度が無理矢理上げられれば、一気に絶頂に導かれる。

 

「くっ、とりあえず、こんなものか。バトルフェイズだ。私は、バイブレーションタンクで、勇者リオンに攻撃!」

 

 戦車の砲台が、リオンに照準を合わせた。

 

 リオンの体をいじっていたゴブリンたちが『ギョッ』としている。

 

「なるほどな。オレはリバースカードオープン。『勇者の記録・堅牢なる歩み』を発動! サイコロを一回振って、出た目の数、歩数カウンターを置くことができる!」

「6が出たとしても2500だ。あっ♡ 防げはしない!」

「それはどうかな。ダイスロール!」

 

 ダイスが振られる。

 

 出た目は、4!

 

 勇者の地図・ゴブリン洞窟 歩数カウンター 7→11

 勇者リオン ATK1900→2300

 

「よっしゃ、セーフ!」

「何がだ。攻撃続行!」

 

 戦車の砲弾がリオンに直撃する。

 

 凛音 LP4000→3400

 

 ライフは減少する。

 

 しかし……。

 

「……分身が戦闘破壊されていない」

 

 勇者リオンは、グロウソードで防御したのか、まだ立っている。

 

「堅牢なる歩み……戦闘破壊を防いだということか」

「そうだ。んっ、『堅牢なる歩み』の発動後、勇者モンスターはバトルフェイズ終了時まで、歩数カウンターが10個以上あれば戦闘では破壊されない」

「11個にできたからセーフ……か。んっ、なるほど」

 

 もしも出た目が1か2だったら、そのまま戦闘破壊されていたということだ。

 

「でも、11個って……」

「あっ」

 

 狂華に言われて、凛音は思い出した。

 

 次の瞬間、イソギンチャクのような触手の刃を持つダガーが地面から飛び出てきて、リオンの膣に突き刺さる!

 

「おおおおっ!」

 

 触手ダガートークン DEF1000 ☆2

 

 突き刺さったまま、ぐじゅぐじゅとリオンの穴を蹂躙する。

 

 それに対し、リオンはされるがまま。

 

 その快楽が、全て凛音と共有される。

 

「ぐっ、あっ、ちょ、ちょっとは抵抗しろって。ぐううっ」

「チッ……♡」

 

 乗子は悶えながらも、トークンたちを見る。

 

 二体のトークンは『勇者』モンスターではないため、スプラッシングマシンで戦闘破壊できる。

 

 今のところ、凛音にとって存在することはデメリットでしかない。

 

 しかし、トークンである以上、それを利用される可能性はある。

 

 あれこれ頭の中で計算して……。

 

「私は、カードを一枚セット。ターンエンドだ!」

「ほう……オレのターン。ドロー! ああっ♡」

 

 カードを引く凛音。

 ドローしたカードを見て……。

 

「よし、このデュエル貰った!」

「何っ♡」

「手札から魔法カード『勇者の命運・五つ星の奇跡』を発動。このターン。最初に振るサイコロの目は5として扱える!」

「確定か……」

「デメリットマスは、5と11と17だ」

「『剣の発見』と同じだが……そう、だろうな♡」

「そして墓地から、あっ、罠カード『勇者の記録・ワンページ』を除外して発動。墓地の『勇者の命運』カードを手札に加える。オレは『勇者の命運・剣の発見』を手札に加える。そして発動。あっ♡ デッキから『勇者の剣ツインスター』を手札に。リオンに装備だ!」

 

 リオンの手に、二つの星が描かれたナイフが出現する。

 

「妙な予感がする……」

「あ、ちなみに、同じカード名によるデメリットマス指定は重複するぞ。関係ないけどな。次に、『勇者の地図・ゴブリン洞窟』の効果発動! 手札一枚をコストに、サイコロを振って、出た目の数歩数カウンターを置く」

 

 出た目は4。

 

「4だが、『五つ星の奇跡』の効果で5に変更!」

 

 勇者の地図・ゴブリン洞窟 歩数カウンター 11→16

 勇者リオン ATK2300→2800

 

「さらに、歩数カウンターが置かれたこの瞬間、あっっ、ツインスターの効果発動! このカードを墓地に送り、歩数カウンターを2つ置くことができる!」

 

 勇者の地図・ゴブリン洞窟 歩数カウンター 16→18

 勇者リオン ATK2800→3000

 

「星という言葉と歩数はつながるということか、ああっ♡」

「その通りだ。カウンターが18個になった地図には、共通の効果として、デッキからカードを2枚ドローした後、デッキから『勇者の宝箱』を1体特殊召喚できる!」

 

 凛音はデッキからカードを2枚ドロー。

 そしてエクストラデッキから、一体のモンスターが姿を現す。

 

「『勇者の地図・ゴブリン洞窟』の効果により、この効果で特殊召喚される『勇者の宝箱』は、カード名を『ゴブリンの秘宝』として扱う!」

 

 勇者の宝箱→ゴブリンの秘宝 ATK0 ☆4

 

 出現したのは、小さな角の紋章が刻まれた緑色の王冠だ。

 

「『勇者の地図』カードの効果で特殊召喚された『ゴブリンの秘宝』の効果発動。自分フィールドのモンスターを素材に融合召喚を行う!」

「融合……」

「素材指定は、『勇者リオン』と『ゴブリンの秘宝』だ。オレは2体を素材として、融合召喚!」

 

 渦の中に、勇者リオンとゴブリンの秘宝が飲み込まれる。

 

「現れろ。レベル8、『洞窟攻略者リオン』!」

 

 洞窟攻略者リオン ATK2200 ☆8

 

 現れたのは、旅に出たばかりの服に加えて、ゴブリンたちが身に着ける布。そしてゴブリンの秘宝となる王冠を身に着けた勇者リオンだ。

 

「地図を攻略することで、手に入れた証の力で新たな姿になる。ということか」

「その通り! そして、墓地の『グロウソード』の効果。装備モンスターが融合素材になったことでこのカードが墓地に送られた場合、自分フィールドの『勇者』モンスターに装備できる!」

 

 リオンにグロウソードが装備された。

 

 洞窟攻略者リオン ATK2200→4000

 

「ちなみに、言う必要ってあるか?」

「んっ♡ 洞窟攻略者リオンは、『勇者』カードとして扱うということだろう」

「話が早くていいねぇ。リオンの効果発動。デッキから『ゴブリンの秘薬』を一枚、手札に加えることができる」

「何、ゴブリンの秘薬?」

 

 ライフを600回復するカードだが、何故そんなカードを。

 と疑問に思った乗子だが、すぐに頭を切り替えた。

 

「良い表情だな。手札から『ゴブリンの秘薬』を発動! オレのライフを600回復!」

 

 凛音 LP3400→4000

 

「オレの『ゴブリンの秘薬』の効果でライフが回復したことをトリガーに、リオンの効果発動! 自分フィールドの、『勇者の地図』カードの効果で特殊召喚されたトークン1体につき、攻撃力が500ポイントアップする!」

 

 洞窟攻略者リオン ATK4000→5000

 

「こ、攻撃力5000だと……」

「ダンジョンを一個、攻略したんだぜ? それほどの爆発力があるって話だ!」

「と、トークンは破壊しておくべきだったか……いや、ダンジョンを乗り越えたことで、これまでのデメリットを力に変えるということか」

「そういうことだ。まぁ、こいつらがいじめに来るのは変わらねえけどな。うおっ!」

 

 触手ダガーが膣に突き刺さり、ゴブリン兄弟が体をまさぐり始める。

 

「ぐっ、ああっ♡」

「チッ、あっ、だが、攻撃力5000では、スプラッシングマシンを攻撃しても、私のライフは800残る」

「なら待ってな。オレは墓地の罠カード『勇者の記憶・薬草クエスト』を除外して効果発動。墓地から『ゴブリンの秘薬』を回収だ!」

「なっ」

「さらに発動!」

 

 凛音 LP4000→4600

 

「そして、リオンの効果も反応する!」

 

 洞窟攻略者リオン ATK5000→6000

 

「なっ、ターン1が付いてないのか!」

「いや、1ターンに3回までだ」

「ぐっ、んっ、墓地の『ゴブリンの秘薬』をすべて回収できるカードも、アクメシアにはある。おそらくお前のデッキにも入っているな」

「そういうことだ」

 

 リオンによる『ゴブリンの秘薬』の確保は、1ターンに1度、デッキからだけ。

 だが、墓地から3枚の秘薬を一気に回収できるカードもまた別に存在し、それらを組み合わせる前提のデザインになっているのだ。

 

「ぐぅ♡ そのデッキは、『多種多様な地図』で柔軟に対応するのではなく、『ゴブリン洞窟』に特化した構築ということか」

「最大出力を出せるデッキが、今のところこれだけでな、うっ♡」

 

 凛音は手を掲げる。

 

「バトルフェイズだ! 洞窟攻略者リオンで、スプラッシングマシンを攻撃!」

 

 グロウソードを構えて、リオンがスプラッシングマシンに突撃する。

 

「まだだ! リバースカードオープン! 罠カード『OGMエマージェンシー』発動! 相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールドに存在しない属性を持つ『OGMモーター』を墓地から特殊召喚!」

 

 OGMモーター・ウィンド DEF1000 ☆4

 

「手札コストで捨てた奴か!」

「さらに、そのモンスターの上に、同じ属性の、ぐっ♡ 『OGM』エクシーズモンスターを重ねてエクシーズ召喚する! 私は風属性のウィンドでオーバーレイ!」

 

 モーターがすっ飛んで、格納基地に入った。

 

 ゲートが開いて、戦闘機が飛ぶ。

 

「エクシーズ召喚! 『OGM-エクスタシージェット』!」

 

 OGM-エクスタシージェット DEF1400 ★4

 

「エマージェンシーにより、相手モンスターの攻撃はこのモンスターに移し替える。バイブレーションタンクは一ターンに一度、OGMに戦闘破壊耐性を付与する。これで突破は……」

「『勇者の剣グロウソード』は、エクストラデッキから特殊召喚された『勇者』モンスターに装備されている場合、装備モンスターに貫通能力を与える」

「なっ……あっ♡ あああああああああっ!」

 

 負けを確信して気が抜けたのか、感度が上がりまくった体の膣を震わせるバイブの振動にイったようだ。

 

「洞窟攻略者リオンで、エクスタシージェットを攻撃!」

 

 リオンはグロウソードを構えなおすと、戦闘機に向かって飛びあがる。

 

 そのまま、剣を一閃。

 

 戦闘機はバラバラになって、その衝撃が乗子を襲う。

 

 乗子 LP4000→0

 

 勝者、凛音。

 

「ぐっ、くっ、まさか、負けるとは……」

「うーん。自前のデッキだとは思うが、思ったほどじゃないな。構築がなんか制限されてるのか?」

 

 デュエル終了とともに、VRモデルが解除される。

 

 乗子はパイロットスーツから制服に戻り、悔しそうな表情だ。

 

 そんな彼女に対し、凛音は思うところがあった様子。

 

「……フンっ、いろいろ、嗅ぎまわっていたということか。特待生のデッキに対してそんな意見を持つとはな」

「まっ、オレは、オレの目的があってここに来たんだ。オレの何を知りたいのかは知らんし、勝手に言ってればいいさ」

 

 凛音はフフッとほほ笑んで、狂華を見る。

 

「んじゃ、狂華。行こうぜ」

「……そうね」

 

 言うほど、乗子に興味がわかなかったのか、狂華はうなずいて、凛音について行った。

 

 ★

 

「……まさかこの構築で負けるとはな」

 

 広場の近くに止めていた一台の大型トラック。

 大きなコンテナを搭載しており、人間用のドアもしっかりある。

 

 乗子はデュエルディスクを端末に近づけると、ロックが解除された。

 

 そのまま、中に入って……。

 

「がっ!」

 

 乗子の腹に、誰かの裏拳が突き刺さった。

 

 重く、深い一撃、突き刺さり……。

 

「あ、がっ、かふっ、あっ、ああああああああああああああああああああああっ!」

 

 全身がガクガクっと震えた。そのまま床に倒れこむ。

 

 まともに受け身も取れず倒れて、ミニスカートがめくれている。

 

 見えるパンツは、潮を吹きまくったようでぐしょぐしょだ。

 

「うわぁ、悪沢(あくざわ)先輩の腹パンをまともに受けたわよ」

「体に一切傷をつけず、パンチの威力をすべて内部の子宮にぶつけて震わせる、まさに『悪魔が教えを乞うほどの神業』」

「しかも、思いっきり殴られてるから、それに騙された頭からアドレナリンがバンバン出てる……あんなクリティカルに入ったら、やばいんじゃない?」

「てかヤバくなってるよね。乗子ちゃんって可愛らしい顔に威圧的な雰囲気があって、そのギャップがいいんだけど、今はイきすぎて表情が崩れてるもん」

「いーねいーね。写真撮っちゃおーっと」

 

 傍にいる女子生徒……それも、明らかに外見偏差値が80を超えていそうなとんでもない美少女ばかり。

 

 そんな少女たちが、楽しそうな笑みを浮かべて、床で悶える乗子を観察している。

 

「はぁ、乗子。言ったよなぁ。『悪沢派』で敗北は、罰として私のパンチ一発ってさ。まさか、お前がしっかり踏ん張って、構えてるところに入れると思ってたのか? 甘すぎんだよ」

 

 プラチナブロンドのショートカットがよく似合う、イケメン美少女。といったところだろうか。

 その胸は存在感を放っているが、『ボーイッシュ』と呼ばれる雰囲気を持っている。

 

「あ、悪沢、先輩ぃ♡」

「あ、乗子ちゃん。あのパンチ一発で、もう服従欲求が出てきてる」

「悪沢先輩のパンチってすごいもんね~。わかるよわかるよ~」

 

 アクメシアの生徒会役員は、特待生の中から選ばれる。

 

 そんな生徒会の中でも派閥は存在するのだ。

 

 派閥を作る条件は、四枠ある『生徒会副会長』……『アクメシア四天王』の座を得ること。

 

 そんな四天王の中でも、少数精鋭。

 

 悪沢派を束ねる。高等部二年生のボーイッシュ美少女。

 

「悪沢震里(あくざわしんり)が率いるデュエリストは、少数精鋭。そう、精鋭だ。わかってるな? 乗子」

「わ、わかってます♡」

「フンっ、派閥入りの条件を満たしたばかりの新米だからこれくらいで済ませるが、精進することだ」

「は、はい。精進しますぅ♡」

 

 立ち上がることもかなわない。

 

 せめてもの土下座で、自分の意志を示す乗子。

 

 狂華や凛音に見せていた威圧的な雰囲気は全くなく、ただただ、悪沢震里という美少女に屈服している。

 

 珍しいことでは、ない。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。