ベルモットが黒の組織の無能な男の性奴隷に堕とされるお話 作:耳の王様
「ちょっとあなた!何回ヘマをやらかせば済むつもり!」
廃墟ビルの屋上でベルモットは同じ組織の仲間であるスナイパーの男に激昂していた。この日、彼女はこの男とともに一人の女性を抹殺しようとしていた。その女性は組織に潜入していたスパイであったのだ。
その確固たる証拠をつかんだベルモットはスパイを人気のないところに呼び出し、あらかじめ決めておいた男が狙撃する位置まで誘導した。あとはその男がスパイの脳天を打ち抜けば終了……。簡単な仕事なはずだった。しかし……。
「あなた、人の話聞いてた?私はあの女の頭を撃て、と命令していたはずよ。それなのにどうして肩を撃ったのかしら」
ベルモットがネチネチと男のミスを責め立てる。そう、男は狙いを外し頭部ではなく肩を狙撃してしまったのだ。肩を撃たれた瞬間、スパイはすぐさまベルモットの目的を理解し、懐から煙玉を取り出し煙幕をまき散らして逃走。スパイの暗殺計画はまんまと失敗に終わってしまったのだ。
男のほうはただただシュンとしたままベルモットの説教を聞いている。彼女はなおもイライラした様子で話を続けている。
「これで何度目かしら。私とあなたが組んでからあなたが対象者を仕留め損ねた回数は」
「えっと……。四回ほど……」
「五回よ!自分がミスした回数ぐらい把握しておきなさい!」
ベルモットが怒鳴りつけると、男はすっかり萎縮してしまい身体を縮こませてしまった。
「はぁ……。まったく。カルバドスの代わりのスナイパーを探してたらあなたがいの一番に立候補してきたからよほど腕に自信があるのかと思っていたけれど……。まさかこんなノーコンスナイパーだとはね」
「す、すみません……」
男はまごまごとしながら小声で謝罪の言葉を口にした。
「すみませんで済む問題じゃないわよ!あなたのせいで一体何人の人間を殺し損ねたのかわかってる!?」
ベルモットは男の胸ぐらをつかみグイッと顔を引き寄せた。二人の顔の距離が五センチ程度までに縮まった。男のほうは目を下方にやっている。
「?あなたどこを見て……」
ベルモットは男の視線を追うと「はぁ……」とため息をついた。ベルモットは今ライダースーツを着ているのだが、スーツのチャックを少し下ろしているため胸の谷間が丸見えの状態なのだ。
「あなた……。性欲お盛んな中学生なのかしら」
ベルモットが小馬鹿にしたように言うもののスーツから開いた彼女の胸はかなりの大きさを誇っており、なおかつ形もキレイなものとなっているため、性欲の強い弱い関係なく大半の男はその部分を見てしまうと言える。
「あ、ああすみません!」
男が慌て気味に目を横にそらす。ベルモットはまたしてもため息をつくと呆れ顔を浮かべている。
「あなた腕に自信があるから私の片腕を務めたいって言い出したわけじゃなく“そういう”下心があって近付いてきたってわけね」
ベルモットは男の真意を悟ると踵を返しながら言った。
「今までご苦労様。もうあなたに連絡することはないと思うから。他の人とバディを組んでちょうだい」
「え、あ……。そんな……。ちょ、ちょっと待ってください」
男の制止を無視してベルモットは足早に屋上から出ていった。
「まったく……。私も見る目がないわね……」
そうぼやきながらベルモットは帰途につくのだった。
それから数日後、ベルモットは自分のマンションの部屋で、組織のスナイパーたちの情報が載っているパソコンを見ていた。あの男に代わって新しく組む相手を探していたのだ。
「出来ればキャンティやコルンと組みたいところだけど……。あの二人は私のこと嫌ってるからまず断られるでしょうね」
自嘲気味につぶやきながらマウスのホイールを回しているとオートロックのインターホンが鳴った。誰だろうか。この部屋のことを知っているのは組織の人間以外にはほとんど居ない。ゆえに来訪する人物もほとんどが組織の構成員たちだ。
「はい」
インターホンに出るとモニターに見覚えのある人物が居た。
「あの……。すみません。僕です」
先日コンビを解消したあの男だ。
「なにかしら?もうあなたに用はないのだけれど」
少し苛付きを覚えながら用件を尋ねると男はおそるおそるといった感じで告げてきた。
「あの……。この前のことは本当にすみませんでした。それでその……。せめてもの罪滅ぼしというか……。お詫びの品を持ってきてんですが」
「……。なにを持ってきたのか知らないけどもう私はあなたと組むつもりは一切ないから」
「い、いえ!そんな!もので釣ってコンビを続けてほしいっでわけではなく……。別れるのならせめて最後に僕から謝罪をしたいっていうか。自己満足かもしれないですけど」
男は本当に申しわけなさそうな表情で説明をしていた。どうしようかとベルモットは少し思案したのち口を開いた。
「一応聞くけどなにを持ってきたのかしら?」
「その……。フサエブランドの新作のサイフを」
(フサエブランドか……。正直言うと少しほしいわね)
ベルモットは少し笑みを浮かべながら告げた。
「あら。中々良いブツを持参してきたのね。いいわ、とりあえず私の部屋に来てちょうだい」
そう言ってベルモットはエントランスのロックを解除した。それから間もなくして部屋のインターホンが鳴り玄関のドアを開けた。
「あ、あのこの度はベルモットさんに大変なご迷惑をおかけして誠に……」
「ああ、もうそんな堅苦しい謝罪なんていらないから」
ウンザリした気持ちのままベルモットは男の手に持ってある紙袋を指差した。
「で?それがフサエブランドのサイフ?」
「あ、はい。そうです。どうぞ」
男が恭しく紙袋を差し出すとベルモットはそれを受け取り、袋の中身のラッピングされた箱を取り出した。
「そういえばサイフの詳細な情報聞いてなかったわね。どういうタイプで色とかは何色なの?」
「それはまあ……。開けてからのお楽しみということで」
男がニヤリとしながら答える。
「へぇ、ずいぶんともったいぶるじゃない。まあ良いわ。じゃあとりあえず中身を確認してみるわよ」
そう言ってベルモットはピンク色の可愛らしいヒモをほどき箱を開いた。その瞬間だった。
「!?」
箱の中からモクモクと白い煙が発生し始めたのだ。
「あ、あなた!これって!?」
「ああ、安心してください。有害なものじゃありませんよ。ただの睡眠ガスですから」
「は、図ったわね!あなた一体どういう……つも……り……」
問いただす前にベルモットの意識は暗い闇の中へと落ちていくのだった……。