※この作品はR-18です。

くちゅくちゅれろれろこしぱんぱん   作:歩輪気

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前の話を書き終わった後に書きたくなった。
話し方とか上手く掴めてないかもしれないです。
キャラの性格とか、あまり掴めてないかもしれないです。

※文章を一部修正しました。


ぢゅぽぢゅぽむにゅむにゅぽんぽこぽん

 ◇◇◇◇◇◇◇◇

 

「んっ、はむっ……♥」

 

 燕谷千春の幼馴染であり、恋人でもある彼とその家族が暮らしている、日野市内にある一戸建ての二階建て。

 その2階にある彼の部屋にて、ねちゃりと粘ついた、非常に卑猥極まりない粘着音が響いていた。

 

「んっ、あぇ、ふっ♥(これであってるかな……?)」

 

 自身のやり方が間違っていないか、彼を苦しめていないか、そんな不安を胸の内で呟きながら、同級生の狸小路絹は、ベッドで寝込む彼の肉棒をその口で何度も舐め上げていた。

 彼は起きる気配はなく、体の熱さに魘されている。絹からの奉仕も気づいていないようで、しかし快感は感じているようで、舐められる度に呻き声をあげていた。

 

「早く終わらせないと、千春が来ちゃう……」

 

 苦しそうにする彼を心配しながら、絹は肉棒を口の中へ頬張ろうと大きく口を開いた。

 

 

 

 

 

 ──────少し前

 

 

 

 その日、学校での授業を終えた絹は、いつもとは違う道を歩いていた。

 夏本番を迎えてから随分と時間が流れ、灼熱地獄のような気候がようやく落ち着きを取り戻し始めたおかげか、ここ最近の日野市の気温はそれほど高いというわけではなかった。

 

 ただ、昨日から朝方にかけて大雨が降ったのもあって、晴れているのに妙な湿気が空気中に漂い、彼女の体を蒸し暑さで包んでいた。

 

「(暑いなぁ。彼、大丈夫かなー)」

 

 彼のことを心配しつつ、まとわりつく暑さを少しでも和らげようと、絹は半袖セーラー服の胸元部分をパタパタとさせて空気を流し込んだ。

 

 幼馴染・燕谷千春の恋人である彼は、数日前から体調を崩して寝込んでいた。

 なんでも、シカ菌に感染したことのある人間の間で流行しているという、風邪によく似た謎の伝染病に運悪く感染してしまったらしい。が、それはあくまでのこたんが勝手に言っていることなので、真実か否かは分からない。恐らくただの風邪だろう。

 

 そういう経緯もあって、今日はのこたんから貰った鹿せんべいをお土産にお見舞いをしようということになり、彼の家を訪ねようとしていた。

 本来は千春と二人で一緒に行く予定で、昼間には生徒会の仕事を終わらせていたのだが、運悪く彼女が教師に呼び出されてしまったため、先にお見舞いに向かうことになったのだ。

 

「(久々に行くから、迷惑をかけないようにしないと。でも、おじさんとおばさん、私のこと、覚えててくれてるかな)

 

 絹は彼の容態を心配しつつ、自分が彼の家に上がって大丈夫なのか悩んでいた。

 彼の住む自宅の場所は分かっている。ただ、月1回以上のペースで必ず遊びに行っている千春と違って、絹が彼の家に最後に上がったのは数年前、確か〇学生の、勉強を一緒にしたあの時だ。

 気がついたらあれからかなり時が経っている上に、早々お邪魔しない男の子の家なのだから、彼女が緊張するのも無理はなかった。

 

 それに彼の両親にもあれ以来、顔を合わせていない。昔と比べたら、成長期を迎えている彼女の姿はかなり違っている。

 もしも自分のことを忘れていたら、一体どうなるのか。

 

「(へ、下手なこと言ったら、大変なことに)」

 

 大変なこととはなにか、雨の乾ききっていない湿った歩道に視線を向けながら考え込む。

 

 もしかしたら、千春という恋人がいる彼が二股をかけていると勘違いするのではないか。

 

 そしたら彼は女子高生に二股をかけたクズ野郎と両親から勘違いされ、身に覚えのない罪で責められるかもしれない。

 

 さらには話を聞いた善治が怒りの形相で彼を問いつめ、弁明の時間すら与えずに、二度と千春とは会わせないと言い出すかもしれない。

 

 それだけでは済まされず、大好きな千春から別れ話を持ち出され、挙句には『……二度と……私の前に現れないで』と光のない冷めた目を向けられながら突き放されるかもしれない。

 

 それどころか、学校中で二股をかけた男として後ろ指を刺されて、果てには退学。両親からも見捨てられ、大好きな千春からも振られた彼は路頭に迷ってそのまま…………

 

「あ、あ、あばばばばばばばばばヒゥゥゥゥゥゥ……ヒゥゥ……ヒゥゥ……あああばばばばば」

 

 絹は脳内にネガティブな未来を想像してしまい、息を荒らげる。わけの分からない言葉が口から溢れる。息継ぎをしようにも、バグがかかったように奥歯がガタガタと鳴り、冷や汗が滂沱として全身から溢れて流れる。

 実際はそんな一大事になることはないのだが、彼女のネガティブ思考はさらに加速を掛けた。

 

「そ、そしたら生徒会も……」

 

 彼は2人の女子生徒に手を出した。

 

 しかも2人とも生徒会役員。

 

 もしこのことが表沙汰になったら、生徒会は風紀を乱すろくでもない奴らの集まりとして、全生徒達から批判を浴び、千春も絹も学校中から冷ややかな視線を向けられる。

 

 更にその責任は生徒会長である虎視虎子にまで追及され、彼女は生徒会長の座を降ろされ、地位は落ち、高校を追い出される。

 

 さらにはシカ部にまで被害が及んで部が廃部に。

 

 部を失い、学校での行き場をなくしたのこたんは宛もなくさまよい、最後はマタギの宗一郎に仕留められ、ジビエにされて日野市民の胃袋に……

 

 馬車芽が育てた田んぼはシカ部を恨む暴徒によって荒らされ、そのまま彼女は幽閉。暗い牢獄の中でお米どころか食べ物すら与えられず、飢えに苦しみながら遂には……

 

 生徒会も解散し、シカ部も廃部。つっちーの居場所はなくなり、根子はツチノコハンターからつっちーを守るために逃走。しかし追い込まれ、『やめて! この子を殺さないで!』という彼女の叫びも虚しく、つっちーは根子の目の前で……

 

 そして彼は生徒会崩壊とシカ部廃部の元凶として、こしたんファンクラブ、のこたんオタク、その他各方面から命を狙われて…………

 

 

 浮気野郎+生徒会崩壊と生徒会長失脚の原因+シカ部廃部の遠因

 

 =ヌンっ、粛清。

 

 

「どどどどどどどどどどどうしよよよよようううううう」

 

 全身がブルブルと震え始めた。蒸し暑いというのに、絹の体には寒気が走っていた。

 このままでは、彼の命が、千春との友情が、生徒会の存続が、シカ部のみんなの命運が危ぶまれてしまう。

 

 そして、全ての勘違いの元凶となった自分は生きたまま八つ裂きにされて、たぬき鍋の具にされた挙句、ひと口食べただけで大して美味しくないと言われて星1.6の辛口評価をされるに違いない。

 そして大半が残飯としてゴミ箱の中へ捨てられて野良猫の餌に…………

 

 

 親友の恋人と浮気した女+生徒会崩壊に繋がった+全ての元凶

 

 =死あるのみ

 

 

「どどっ、どどどどどどどどうううどどどどどどどどどど」

 

 絹は恐怖した。もう何度目になるのか分からない負の妄想によって、彼女は心の底から震え上がった。

 

「ねえママ、あの人何してるのー?」

「蒸し蒸しするからねー、色々と大変なのねー」

「そうなんだー。お姉ちゃん頑張ってー」

 

「ママー、あの人なにー?」

「あれは自らを限界に追い込む女子高生の生き様よ。決して目を逸らしてはダメ。ちゃんと見届けてあげなさい」

「はーい」

 

「ぬんっ?」

「ぬんっ」

「You can do it!」

 

 道行く人からの声援さえも、今の彼女には届かない。

 

「…………はえ?」

 

 なんて妄想を繰り広げていると、背後から声をかけられた。手に買い物袋を下げた女性が笑顔で彼女に話しかけてきた。絹にも見覚えがある顔だった。

 

「あ、あれ? も、もしかして、おばさん、ですか?」

 

 絹の言葉に女性は頷いた。

 目の前にいる女性は、彼の母親だった。少し皺は増えているが、昔見た明るい笑顔は相変わらずだった。

 そして彼女の方も絹のことを覚えていたらしく、『昔よりも可愛くなって』と、微笑みながら絹の全身に目を走らせた。過去の彼女しか知らない者からすれば、彼女は一段と可愛くなったと思うだろう。

 

「そ、そんなことないです。い、いえ、本当に」

 

 絹は謙遜としつつ、褒めれたことに恥ずかしそうに笑った。

 

 

 

「(…………で、何事もなく家に入れました)」

 

 そんなこんなで色々あって、最悪な事態が起きるはずもなく、絹は無事に家に上がることが出来た。とりあえずの安堵として、一息を着く。

 そして目の前では、ぐったりとした彼がベッドで横になりながら、苦しそうな表情で絹に話しかけていた。

 今日の授業はどうだったか、千春は元気にしているか、相変わらずのこたんに夢中になっているのか等々、大半は千春のことを訊いていた。

 

「うん、千春は元気だよ。シカ部のみんなと一緒につっちーのお世話とか、のこたん先輩のお世話とか、いつも通りにしてるよ。あ、けど、あなたのことも心配してて、昼間もため息が多かったかも」

 

 彼は『そっかぁ、早く会いたいなぁ』と深いため息を漏らした。熱も高いため、一言一言を話すのも苦しそうな様子だった。

 

「大丈夫、今日はシカ部に遊びに行くのは辞めて、こっちに来るって言ってたから。先生からの要件が終わったら連絡するって言ってたよ」

 

 良かった、と彼は言葉を漏らす。迷惑をかけちゃったかな、と付け加えた。今にも死にそうな弱々しい声だが、千春が来ればすぐに元気になるだろう。

 

「(か、彼の部屋、久々に来たけど……)」

 

 数年ぶりということもあって、彼の部屋の中は、記憶にあるものとは少し違っていた。昔は、当時流行していた子供向け番組のおもちゃとか、生き物や乗り物の図鑑が置かれていたのに、今はそう言うのはなく、実にシンプルで、よく言えば模範的な高校生の一部屋になっていた。

 

「(あ、鹿グッズ。彼も貰ってたんだ)」

 

 そんな部屋だからこそ、棚に並べられた鹿グッズが余計に目立っていた。これらは全て千春からプレゼントされたものであり、印鑑ケース、木彫り、ぬいぐるみ、ツノWiFi等々、1つ1つを丁寧に飾っていた。

 中にはのこたんそっくりな皮(?)らしきものもある。千春のことだから、ネットショッピングか何かで出品されたものを購入し、彼に渡したのだろう。その時の彼の言葉と、返事を聞いて目を輝かせる千春の姿は、容易に想像できた。

 

 そういえばと、絹の頭にふとした疑問が浮かんだ。

 

 千春は結構な頻度でここに遊びに来るらしいが、一体何をしているのだろう。2人のラブラブっぷりからして、勉強だけのためではないのは間違いない。

 では、勉強以外で一体何をしているのか……1つの答えが導き出された途端、絹は内心で顔を赤くしながら頭を大きく横に振るい、下品な妄想を振り払った。善治だったら、叫んでいるようで叫んでいないという某有名絵画のような作画とポーズを取っていただろう。

 

「あ、そうだ。今日はのこたん先輩からお見舞いに鹿せんべいを貰ったよ」

 

 そう言うと、絹は鹿せんべいを取り出した。

 彼は一礼を入れて、体を起こそうとした。ご丁寧に、寝間着にシカ部のTシャツを着ていた。

 

「だ、ダメだよ。安静にしてないと。それに、鹿せんべいは口の中の水分を──」

 

 絹は立ち上がり、彼を寝かせようと手を伸ばす。

 

「あ」

 

 しかし運悪く、彼女は立ち上がった瞬間に体のバランスを崩した。柔らかな優しい色をした髪、その中でも伸ばした一部の髪がふんわりと靡く。絹は体にもふわりとした浮遊感を感じながら、そのまま前のめりに倒れ込んだ。

 

 ぶにゅっ

 

「あぅ」

 

 倒れた彼女の体は彼に覆いかぶさり、彼の顔は絹とベッドに挟まれる姿勢になった。ぶにゅっと絹の巨乳が潰れる音が耳元に届く。

 

「あ、ああああああ、ご、ごごごごめんなさいい!」

 

 絹は立ち上がろうとするが、姿勢のせいでバタつくだけで、なかなか起き上がれない。

 

 ぶにゅっ、むぎゅっ、もぎゅっ、むぎゅっ

 

 その間にも、彼の顔は彼女の胸にもみくちゃにされ、さらに口を塞がれてしまっているために呼吸ができず、柔らかさと苦しさに悶えた。

 

「ふぅ…………あ」

 

 ようやく起き上がれたと思った時には、彼は既に気絶していた。体温が上昇したせいか、顔が茹でダコように真っ赤になっていた。絹の豊満なものに潰され、すっかり茹だってしまったようだ。

 

「あ、だ、大丈…………」

 

 言い切る前に、絹は口をぽかんと開けたまま固まった。

 

 彼の股間部が異常に盛り上がっていたのだ。

 

 それも、タオルケット越しにでも分かるくらいに、モッコリとした尖山がそこに勃っていた。

 

「え、え……これ…………まさか」

 

 口に出さなくても分かる。

 思春期を迎えた女子高生な彼女にも、今目の前でモッコリしているものが何なのかは、すぐに理解できた。そしてその原因が自分にあることも。

 

 もしもこの惨状を千春に見られたらどうなるか。

 顔を真っ赤にして倒れる彼、屹立する下半身のモノ、そこにいる自分。

 これは完全に事故現場として見られてもおかしくはない。

 

「(ど、どどどどうしよぉぉぉぉぉ!)」

 

 またもや最悪な事態を想像してしまい、アワアワと絶望的な表情で焦る絹。両目から涙を滝のように流し、今にも浮きそうになっていた。

 

 このままでは、魘されている彼の体を弄び、あわよくば自分から寝取ろうとしたと、千春に勘違いされてしまう。

 そうなったら、自分は友人の恋人を取ろうとした泥棒狸として学校中に晒されて、最終的に生徒会役員としての責任を追求されて学校を追い出される。

 

 そして路頭に迷った挙句、狸みたいな丸々としたお腹を持ったおじさん達にその身を捧げて、エッチなビデオを撮影されて、おまけに素人すぎて大した視聴数を稼げずに埋もれていくに違いない。

 

「な、なんとなしなきゃ……!」

 

 そんな有り得もしない最悪な結末を避けるため、絹は辺りを確認した。だからといって何か解決策に繋がるものが見つかるわけもない。幸いなのは、つい先程、彼の母親が所用で外出したことだろう。少なくとも、ナニかを目撃される心配はない。

 

 せめて千春が来るまで、それまでに彼の興奮が収まってくれれば良いのだが、ビンビンに蠢いている様子からは萎える気配は全くない。

 

「ど、どうしたら」

 

 絹はまごまごとさせていた手を、自身の胸に当てた。

 

 男の子のアソコが勃起した時、どうすればいいのか、絹も知らないわけではなかった。

 けれど、そういうことは本来恋人同士でやるものであって、果たして彼女がやっていいことなのだろうか。

 ましてや、友人の彼氏のものを扱くだなんてことは。

 

 でも、彼の顔は苦しそうにしている。

 魘されているのもあるが、自分がうっかり胸を押し付けたせいで、扱くこともままならない状況の中で性的に興奮してしまい、今も苦しんでいる。

 

「…………うん。私がやらなくちゃ」

 

 絹は体を震わせながら深く息を吸い込み、吐き出す。そして手をきゅっと握り、ある決意を固めた。

 

 男の子なものを扱いた経験なんてない。

 しかし、苦しんでいる彼を放っておけるはずがなかった。全ては自分の責任。なら、自分がどうにかせねばならない。躊躇っている暇はない。

 

「大丈夫、何とかするから」

 

 苦しむ彼に声をかけながら、絹はタオルケットに恐る恐る手を伸ばすと、そーっと捲りあげた。

 体温のせいもあって、捲った瞬間にむわっとした空気が外に漏れた。

 予測していた通り、彼の下半身は、ズボンに大きな山を作っていた。

 ズボン越しだというのにハッキリと勃っていることが分かるそれを、絹は初めて目にした。

 

「(おっきい……男の子って興奮するとこうなるんだ)」

 

 絹は唾を飲む。

 

「(これって、私が胸を押し付けたから、こうなったんだよね)」

 

 男の子というのは、老若問わずおっぱいが好きである、というのはよく聞く話である。彼女も〇学生時代は、体つきの関係でよく周りの男子からエッチな目で見られていたこともあった。

 

「(やっぱり、私が何とかしなくちゃ)」

 

 改めて責任を痛感した絹は、勇気を振り絞るように左手をぎゅっと握りしめる。そして一息つくと、両手を彼のズボンを掴み、パンツごと思いっきり引っ張った。

 

「あ…………」

 

 遂に現れたモッコリの正体。

 ズボンによって押さえつけられていたそれは、解放されると同時にその身を振りかぶり、天井に向かって根っこから反り立つ。ぶら下がる2つの玉は思っていた以上に大きく、彼の獣っぷりを証明するように種が詰まっている。

 また、毛の手入れを出来ていないのか、陰毛が生い茂るように生えていた。

 

「……お、おっきい」

 

 初めて男性の一物の全容を目にした絹は、その姿に思わず愕然としたまま硬直する。

 

 千春同様、絹もそういうエッチな画像を見た事がないわけではない。しかし実物で見るのは初めてで、そんな初めてな彼女でも、血管を浮き上がらせながら脈を打つ彼の肉棒が巨根と呼ばれる部類に入ることは目で見ても分かってしまった。

 

「ち、千春は……これで何度も」

 

 絹は唾を飲み込む。

 

 あの日、虎視生徒会長が忘れ物を取りに生徒会室へ戻った際、絹達は目撃してしまった。

 

 灯りを消した室内の中で、嬌声を上げながら体を重ね合い、淫らに交わる2人の姿を。

 

 幸い、会長が即座に扉を閉めたため、シカ部の1年に見られることはなかった。そしてあの件は、生徒会及びシカ部の間で極秘として処理された。その後は言わずもがな、2人は顔を真っ赤にした虎子と根子からおろついたお叱りにもならないお叱りを受けた。

 

 しかし絹は覚えていた。否、忘れることなど出来なかった。

 

 薄暗い部屋の中、千春に覆いかぶさっていた彼の雄のような腰使いを、ずるりと千春の陰部から這い出た長いモノを。抜けた瞬間に千春が発した、甘い声を。

 

 蕩けるような雌顔を晒した、仲の良い幼馴染の姿を。

 

 そして今、それは目鼻の先にある。

 

 一際黒い表面に、ずるりと剥けた皮膚。

 

 ソーセージの何倍も太く、そして20cm定規では測りきれないほどの長さ。

 

 鉤爪のように鰓を広げた亀に似た頭部。

 

 彼の股間部から姿を現した陰茎は、まさにデカチンと呼ぶに相応しい勃(た)ち姿をしていた。

 

「(んん、あれ、どうして……お腹が、あつい…………)」

 

 猛々しい獣を前にして、絹のお腹の奥底にあるものがきゅぅっと締め付けられた。いや、キュンっと疼いたと言った方がいいかもしれない。まだ雄の味を知らないお腹の部屋が、本能的に雄のモノを求めているのだ。

 

「(どうしよう……見てて、凄く恥ずかしいのに……)」

 

 早く舐めたい、舐めて舐めて、ベトベトにして、彼の味を確かめたい。絹の脳味噌の端から湧き上がってきたものが、徐々に彼女の思考を桃色に支配していく。

 

 彼女は今、人生で初めて目撃した男の肉棒に対して性的な興奮を覚えていた。

 目元はとろんと溶けて、口内は唾液の糸を引いている。

 唇から涎が出そうになる。

 頭頂の跳ねた癖毛はきゅるんと畝り、瞳は妖艶に煌めいている。

 ショーツに包まれた未開通な膣穴が『じゅんっ』と濡れるのを感じた。

 

「はぁ、はぁ、あっ、ぁ♥」

 

 気がつけば、左手が自身のスカートの中へ潜り、ショーツ越しに陰部の輪郭をなぞっていた。恥唇で作られた渓谷を指で這わせ、時折敏感な恥粒をツンっとつつく。その度に、絹は湿り気のある吐息とともに嬌声を漏らした。

 余った右手は、自然に右胸を掴み、制服の上から揉みしだいている。皺ができるほどにもみくちゃにしながら、乳頭辺りを指先で押し突く。

 

「あ、こ、こんなこと……んっ! ……してる、場合じゃない…………んっ♥」

 

 このままオナニーを続けたい気持ちを抑えながら、絹は肉棒の尖端へ顔を近づけた。陰部特有の独特の匂いが、ぷっくりと膨らんだ亀頭からに漂ってくる。それは鼻がもげてしまいそうな匂いなのだが、今の絹には涎を垂らすほどの珍味のように感じた。

 

「あ、あぇ……」

 

 絹は少しずつ、肉棒に近づく。眉根を弛め、愛おしいものに触れる時のように目を細めながら、唾液で濡れる舌を伸ばした。

 

「…………れろっ♥」

 

 そして舌先が根元に付着したところで、絹は上へとひと舐めした。苦い。臭い。けれど、美味しい。どんなお菓子よりも、ご飯よりも、美味しい。これがキノコだったら、何個でも食べれたのに。

 

「んちゅ、れろっ、れぇ……!! れろっ♥」

 

 1度舐めたら最後、絹の舌は動きを止めずに、そのまま彼の肉棒を屠り始めた。

 彼はこんなに大きくて、こんなに苦くて、こんなに美味しいものをずっと股間にぶら下げていたのか。自分と話している時も、こんなものを隠していたのか。そう思うだけでも、絹の陰部は蜜で濡れた。

 

「れろっ♥んちゅっ、んぅ……! はっ……! あむっ♥」

 

 両手で根元を掴み、揺れないように支え、舐め上げる。時々キスでマーキングをし、側面をしゃぶって肉感を味わう。たまに鼻先が当たると、じんわりとしたものが鼻をくすぐり、意識を朦朧とさせる。

 

「んっ、はむっ……♥」

 

 無我夢中でしゃぶりつく彼女のねっとりとした粘着音が室内に響く。れろん、と下から上に向かって何度も舐め上げ、亀頭にキスを交わして、蛇のように舌先をチロチロと畝らせて鈴口を弄った。

 

「んっ、あぇ、ふっ♥(これであってるかな……?)」

 

 自身のやり方が間違っていないか、彼を苦しめていないか、残った理性で絹は彼のことを気遣う。

 上目で彼を見る。呻き声は上げているものの、少しだけ気持ちよさそうに喘いでいるようにも見える。現に苦い汁が尖端から溢れて、彼女の舌肉に生臭い味を伝えていた。

 

「早く終わらせないと、千春が来ちゃう……」

 

 残り時間は数十分しかない。早く終わらせて彼を楽にしてあげたい。彼の中に溜まっているぷりぷりとしたものが飲みたい。そうでないとこのうずうずは収まらない。

 絹は急ぐように、蕩けた口をあーっと大きく開いた。

 

「あー…………んっ♥」

 

 パクリと亀頭を包み込む。その大きさ故に、口で含むのも精一杯だった。しかし、絹は口元を止めず、そのまま根元に向かって頭を下げた。

 

 ぢゅぷぷぷっ…………♡

 

「ふぐっ、ぐふっ……!」

 

 彼の陰茎は口に含むには大きすぎる。しかし、絹は負けじと飲み込み続けた。顎が外れるギリギリまで口を開けて、全体を包む。

 

「ふっ、んふっ……! ふっ、ふぐっ♥」

 

 そして始まった、絹の人生で初めてのフェラチオ。

 口の中全体に、肉棒特有の味と匂いが広がり、眉間に皺を寄せる。

 

「んっ、んちゅっ、ぢゅる♥」

 

 しかし、彼女は口元を一切休ませず、頭を上下に揺らして肉棒を扱いていく。鰓を張ったカリ裏から肉棒の根元まで、呑み込むように包んでいく。もう一度言うが、彼の陰茎はデカチンの部類に入る大きさと太さを持っており、普通の女性でも口淫で全体を扱くのは不可能に近い。

 

「ぉぇ♥んぇ♥んぐっ♥」

 

 しかし、絹はそれをしてみせた。咽頭を塞ぐことも厭わず、喉の奥まで呑み込み、根元にキスを交わす。

 嗚咽をしながら、亀頭を喉奥まで呑み込む。

 このまま胃袋まで呑んでしまおうと思わせるほどに深く、深く肉棒を加える。

 そして、寸前のところで頭を引き上げ、柔らかい頬肉でずるりと肉杭を擦り上げて、竿全体をベトベトに濡れそぼらせた。

 

「ぉ、ぅふっ……! ぅぅ……! んぇっ……!」

 

 今にも吐きそうな声を喉から洩らしながら、絹は彼のモノをしゃぶり続けた。頭と共に長く伸ばした顔横の髪を揺らし、とろとろな瞳に淫猥さを孕ませながら、両腿を擦り合わせて自身の肉貝に走る疼きに悶々とする。

 

 さらには根っこを掴んでいた指で輪を作り、竿を上下に扱き始めた。

 唾液と苦汁のミックスされたものが塗りたくられたおかげで、彼女の手は滑らかな動きをしながら硬いものを手淫していく。

 肉の詰まった杭の中は凸凹としており、凹凸のある感触が手の平に伝わる。

 

「んっ、ふぐっ……! んむっ♥」

 

 ぢゅる、ぢゅぽっ♡ぢゅぷっ♡

 

 唾液でコーティングされた男根と口肉が擦れ合い、淫猥な水音が鳴り響く。頭が上がると、肉茎がぬるりとしたボディに光を跳ね返しながら現れる。そして下げると、彼女の喉の奥の奥まで滑り込む。

 

 絹は耐えきれず、両手で彼の玉袋を優しく掴み、マッサージをするように揉み始めた。硬いけど、少し力を入れれば潰れてしまいそうな子種の詰まった玉は、くにくにと揉めば揉むほど彼の口から呻き声を吐かせる。

 

 悪夢に魘されるような彼の姿に、絹は後ろめたさを感じつつ、一種の嗜虐心を湧かせた。心の優しい彼女にとって、こんな気持ちが湧いたのは、生まれて初めてだった。

 

「んぢゅ、れろっ……! ぢゅる! んんっ!」

 

 1度目覚めた欲望は止まることを知らない。

 絹はひたすら肉茎を扱き、玉袋を揉み続けた。彼の息が荒くなろうと、自分の手がベトつこうと、喉からくぐもった声が洩れようとも、口淫を止めなかった。

 

 途中、肉茎全体が熱を帯びたのを感じた。それが何を意味するのか、絹は本能的に察することが出来た。だからこそ、頭をより速く動かし、口元をよりきつくさせた。

 

 ────びゅぐるるっ! 

 

「んんんんぅぅぅっっっ!?!?!? ………………んんんっ♥」

 

 遂に吐き出される熱いもの。待ち望んでいたそれ。

 亀頭先から吐き出されたねっとりとした塊は、勢いをつけて絹の口内へと飛び出した。

 病で寝込んでいたのもあって、暫く自慰行為を行っていなかったのだろう。びゅるりと排出されるその量は、通常の彼が一日に射精する精液量を超えていた。

 

 ドピュッ!! ドピュルッ!! ドビュゥッ!! 

 

 そんな有様なので、絹の口内はすぐに白濁液で満たされ、頬をパンパンに膨らませた。あまりの多さに涙が溢れてくる。

 

「(す、凄い量……苦くて、臭くて、吐きたい……でも)」

 

 もし一滴でも零せば、千春と彼にバレてしまう。

 そう思った絹は唇を肉竿に密着させたまま、ゆっくりと精液を飲んでいく。

 

「んっ、んっ、んっ♥」

 

 喉奥にぶつかってくる分も、口内に満たされている分も、頬袋に溜まった分も、全てをゆっくりと、ゴクゴクと喉を鳴らしながら呑み込んでいく。喉越しのある塊が、食道にへばりつきながら胃袋へと落とされていく。

 

 更に絹は肉茎を奥へと呑み込み、根元まで咥え込んだ。雑草のように生える陰毛の群れに鼻先を埋め、顔を歪ませてしまいそうな独特の匂いで鼻腔を満たす。匂いは脳まで届き、意識を薄くさせた。

 

 ぬ………………ぷんっ♡

 

 脈動が落ち着いたところで、絹は頭を上げて肉棒を口から抜いた。新鮮な精液が落ちないように、口先を尖らせたまま、頬に陰毛を付けさせながら、ゆっくりと。

 

「んっ…………あっ、んくっ」

 

 口内に残った精液を舌肉で混ぜ混ぜにして、くちゅくちゅと音を立てながら味わう。この苦さ、ぷりぷりとした新鮮な食感、生臭い風味。初めての精液の味に、絹は舌鼓を鳴らした。

 

「(どうしよう……もっと飲みたい。ぷりぷりでおいしいせーえき、もっと欲しい。でも、これ以上は彼が苦しいかもしれないし、途中で千春が来たら大変なことになるかも)」

 

 桃色の欲望と微かな理性が衝突し合い、更なる白濁液を搾り取るか葛藤する。

 だがしかし、そんな彼女の悩みなど知った事ではない彼の無意識な性欲は、時間も経たないうちに肉杭をあっという間に充血させて、元の巨塔の姿へと戻した。

 

「(あ、まだ元気そう……良かった♥)」

 

 表情では彼の絶倫ぷりに目を剥きつつ、内心では再び扱けることに歓喜した。本人は気づいていないが、今の彼女は恍惚としたニヘラ顔を浮かべている。理性に勝ち目はなかった。

 

 しかし、どうしようか。口でやるのもいいが、それではなんだか物足りない。

 もっと、自分も気持ちよくなれて、彼も気持ちよくなれる方法はないだろうか。

 

 そう思っていると、脳裏に1つの案が浮かび、同時に彼のことについて回想する。

 

 過去に絹は、不注意で起きた衝突事故で彼に胸を鷲掴みにされたことがある。その時は先にぶつかった自分が悪かったと謝ったが、その後の千春と彼の間に流れた不穏な空気に罪悪感を感じ、いつも通りネガティブ思考をフル回転させていた。

 

 しかし一方で、彼女は胸に残る彼の手の平の感触を気持ちいいとも感じていた。時折自分で触っては、つんとした刺激に声を漏らし、また揉んで欲しいと思っていた。

 

 今思えば、あの日から彼女は彼のことを『そういう意味』で意識していた。本当はもっと前からそんな気持ちがあって、あの一件で自覚しただけなのかもしれない。

 

 彼のことを千春一筋な真面目で一途な人だ、なんて思いながら、その矢印が自分にも向かないだろうかと密かに考えたことも何度かあった。

 

 神社へ初詣に出かけた時は、普段のように3人で話す中、たまに初々しい恋人のように肩を寄せ合う2人に暖かい目を向けた。向けながらも、チクリとしたものが心を啄いていた。

 

 生徒会長と手伝いをしてくれた彼の3人で体育倉庫に閉じ込められた時は、外に出られないことに絶望し、死を覚悟しつつ、このまま彼との関係がラブコメ的な展開になればいいのにと思っていた。どうせなら、彼の方から自分を求めて来ないかな、襲ってこないかな、なんて思ってしまった。

 

 体育祭の時、かつて友情を育んだという野生クマと再会した彼が泣きながら抱き合っているのを見て、自分もああやって抱かれてみたいと思うこともあった。帰り道で彼が千春とキスをしているのを見た時は、相変わらずな光景に微笑みつつ、正直、羨ましかった。

 

 虎子の妹・餡子の前でぽこぽこと踊っているところを彼に見られた時は、恥ずかしさのあまり介錯も頼まず、颯爽と腹を切ろうとして焦った彼に止められた。そんな中で、このまま彼とくっついた状態で時が止まればいいのにと思った。

 

 もしもあの時、千春が彼と口を聞かなかった1週間のあいだに自分が告白をしていたら、『もしかしたら』も有り得たのではないかと、友情が崩れるかもしれない邪な考えが過ぎることもあった。

 

 けど、全ては虚しく過ぎ去った。そして彼は、千春と初めてを交わした。誰もいない生徒会室で、快楽を共有し合っていた。

 

 結局、彼は絹と初めて出会った時から千春に夢中だった。

 

 たとえあの時、その前、その後、いつ告白をしていたとしても、彼は絶対に絹のことを振っていた。

 

 千春のためなら命を落とすことも厭わない彼の精神は、多分、死んでも変わることはないだろう。

 

 絹自身もそれでいいと思った。ダメダメな幼馴染の自分に優しくしてくれる彼女が幸せなら、自分の気持ちは抑えてしまおう。ずっとそう思ってきた。

 

「けど……だから、今だけは」

 

 絹は上半身に身につけている服を順に、両手で器用に脱いでいく。ベストを脱ぎ、スカーフを引き抜き、セーラー服のファスナーをあげる。

 そして手を交差させるようにしてセーラー服の裾を掴むと、そのまま上にあげた。

 

 瞬間、ブラジャーに包まれた大きなたわわがその身をふるりと揺らして現れた。

 

 ブラトップでは支えきれず、包めないほどの彼女の巨乳は、高校生にしては大人びた色っぽい下着に包まれていた。

 絹は制服を床に落とすと、両手を後ろへ回し、ブラホックを一つ一つ外していく。

 

 ──ぷるんっ

 

 そして全てのホックが外れた瞬間、彼女の大きな乳がブラジャーから零れ落ちた。ブラ紐を肩から降ろすと、彼女の薄い色をした乳頭と乳輪が顔を見せた。

 

 まだ誰も吸ったことのない隆起は汚れひとつない。高校生の中では大きい類に入る2つの果実。

 

 勿論、このような裸姿は同じ女子にしか見せたことがない。

 

「(確か、おっぱいで挟んだ方が気持ちいいんだっけ)」

 

 どこぞの知らない誰かさんから拾った性知識をもとに、絹は両手で自身の豊乳を持ち上げた。重みのあるそれは、普段の生活ではちょっぴり不便だと感じていた。けど、こうして彼のモノを挟むことができる。それだけでこれを持っていた意味があったのだと思った。

 

「えっと、ぅん」

 

 絹は両側から豊乳を寄せ合うと、腰を曲げて位置を調整し、下乳の狭間に亀頭先を押し当て、そのまま胸を下ろした。

 ずりゅりゅ、という擦れ合う音が鳴り、彼の肉茎が汗で蒸れた淫谷の間へと呑み込まれた。ふわふわとした柔らかな乳肉の感触が、肉茎の竿を包み込んだ。あまりの快感に、眠る彼も思わず喘ぎをしてしまった。

 

「あっ、熱い……おちんちんって、こんなに熱くなれるんだ」

 

 胸に挟まれた肉茎の熱さ、口で感じるのとは少し違う、火傷をしそうな錯覚を与える表面温度と血管の脈を打つ感覚。それら全て、絹の乳海の中で感じることができた。

 

「……んぇっ♥」

 

 絹は舌先をだらりと垂らすと、巨塔故に胸の谷間から飛び出した肉茎の先端部分に、唾液を垂らしていく。それは透明な糸を引きながらゆっくりと落下し、コーティングをするように彼の肉杭を包んでいく。

 

 …………にゅぷっ、にゅぷっ♡

 

 たっぷりとぬるぬるになったところで、絹は両胸を動かし、肉茎を擦り始めた。

 

「んっ、んぁ……い、いたく、ない、かな?」

 

 応えるかのように、彼は魘されながら小さな声を上げる。

 絹は両手で下乳を持ち上げ、根元から尖端にかけて、肉茎を絞るように乳袋を動かす。やわらかでもちもちとした彼女のたわわは、唾液で濡れた一物を撫でるように擦り上げ、沈めるように谷間でもみくちゃに扱く。

 

 ぬちゅっ、ずりゅっ、ぬちゅ♡

 

「は、あっ、あっ♥」

 

 肉茎が絹の豊乳に押し揉まれる卑猥音が股間部で奏でられる。優しい弾力を持つ肉の海に包まれているためか、肉竿は浮き出た血管で激しく脈を打つ。

 たまにふるふると揺れる乳頭同士が擦れ合い、彼女は悲鳴をあげた。

 

「はぁ、はぁ、ふぁ♥」

 

 絹は下乳を持ち上げている指に力を入れる。

 1本1本が順番に表面に沈み、胸の形を変えさせ、肉茎をさらに圧迫する。

 

「おちんちん、んっぁ、凄く、固くて、んっ! ……♥」

 

 両手で乳袋を左右から押し潰し、肉棒を挟み潰す。肉筒の中に詰まったスポンジ状の組織が圧縮され、絞り出されるように精液の残滓が尖端口から溢れてくる。

 

「んぇ、れろっ♥」

 

 絹は舌先を伸ばし、溢れ出た精液を絡めていく。ひと舐めずつ、口の中へ運んで嚥下する。そして舐め終えたあとも、絹はそのまま舌肉を使って亀頭を舐め続けた。勿論、パイズリはしたままで、擦る度に頭をはみ出す肉茎を味わう。

 

 ぬぷん、たぷんと重みのあるものが落ちる音と脂肪がふるふると波を作って揺れる音が重なり合い、1つの合作音となって部屋に奏でる。

 

「んちゅ、んれぇ♥れろっ……っ!」

 

 ぬぷっ♡ぬちゅっ♡ずりゅんっ♡

 

 亀頭を螺旋を描くように舐め上げ、深い鰓の溝にも先っぽを這わせる。ただでさえ敏感な箇所を攻めているというのに、絹は追い討ちをかけるように、豊乳を交互にずらして扱いていく。

 左右の乳房が上下それぞれに違う方向に揺さぶられ、隆起した先端についた薄色の乳頭を乱れ動かす。

 その動きに巻き込まれるように、挟まれた肉茎はぎゅるりとあらぬ方向へと無理やり曲げられそうになる。勃起した状態の一物にとってはこの上ない快感なようで、彼の体温は病とはまた別に上昇した。

 

 ずりゅんっ♡ずりゅっ♡にゅるっ♡

 

「んふっ、はむっ、んぢゅ、ぢゅる! ぢゅるる! んぅっ♥」

 

 勢いは更に増し、交互に揺れる胸が陰茎をずるりずるりと擦りあげる。何時でも受け止めて良いように、亀頭を口の中へと咥え、舌先をレロレロと畝らせる。

 

 彼の悪夢に魘される彷徨とともに、肉茎が一瞬、熱された鉄のように熱くなる。

 ぎゅるりとカーブする乳肉を押しのけて、その身を真っ直ぐに反り立たせる。

 

 ────びゅぐるるるっ! 

 

「んっ……………………♥」

 

 それは彼の快感が頂点に達したのを意味しており、肉茎は絹のものに包まれながら、尖端から白濁液を吐き出した。

 2発目だが、その勢いは先程と変わらず、多量だった。

 吐きたくなるような苦味と生臭いものが口内のあちこちに飛び散る。しかし、絹は呻くこともなく、眉間に皺を寄せることもなく、細めた瞳で優しく受け止め、ゆっくりと呑み込んでいく。

 

「(美味しい。苦くて、栗の花みたいな匂いで、でも、熱くてとろとろしてて、牛乳みたいにほんのり甘くて……口の中で蕩けてる♥)」

 

 ゴクリ、ゴクリ、という音がまた鳴る。しかし、今度は落ち着きを纏っていて、一飲みする度に絹の喉が蠢く。

 さらに残滓がないように、彼女は手に力を入れて、左右から肉棒をぎゅうっと挟む。すると予想通りに尿道に残っていた分が搾り出され、ぴゅるりと口の中へ飛び出した。

 

「ん……」

 

 谷間との間にねっとりとした糸を引きながら、絹は唇を離す。

 

「あーっ♥」

 

 そして誰にも見せる訳でもないのに、その場で口を開いた。

 精液は彼女の舌肉全体にまとわりついている。赤い表面に、粘ついた濁り色のミルクが絡まり、一部は糸を引きながら胸上に垂れ落ちた。しかし粘り気が強いせいか、殆どは彼女の舌に留まっていた。

 

「…………んっ♥」

 

 唇を塞ぎ、残ったものを一飲みで嚥下する。とろりとしたこれは、本来届くべき場所には行かずに、胃液に溶かされてしまう。それは、あまりにも可哀想なことではないのか。

 

 絹は腰を上げながら、たわわから肉棒を引き抜く。

 胸の上に垂れた精液を指で絡めると、彼女は口の中へと運ぶ。

 

 やっぱり勿体ない。やっぱり欲しい。お腹の奥底でキュンキュンと疼く場所にこれを注ぎ込みたい。

 

 絹の頭は桃色一色に染められていた。

 彼が友人の恋人であるという罪悪感すら忘れて、彼女は肉茎と精液欲しさに陰部をじゅん、と濡らした。

 

 幸い、千春からの連絡はまだない。彼とこうしていられるのは、おそらく今日くらいしかない。この先、精液を飲むことも、受け止めることもできないだろう。

 

 絹は指先で頬に付いた陰毛を摘み、ぺろりと舌なめずりをすると、邪魔なタオルケットを床に落とす。

 

 彼が少しの寒さに眉根を顰めるのを目にしながら、「ねえ、知ってる……たぬきって、繁殖力が強いんだよ。1度に何匹も産んで……へへへ♥」と言った。

 

 完全に性欲に溺れてしまった絹は、溶けきった表情を浮かべながら、眠る彼に見せつけるようにスカートの両端を掴んで捲りあげる。

 ぐしょぐしょに濡れたショーツは、最早下着の意味を成していないほどに蜜がたっぷりと染み込んでいた。

 

 このまま彼と交わって、既成事実を作ってしまおう。そしたら自分は彼と一緒になれる。一緒になれば、毎朝、殻の入ってない卵かけご飯を作ってあげて、その後は夜まで子作りに励もう。

 そして可愛い子狸をぽこぽこ産んで、日野南高校1クラスを軽く埋めるくらいの大家族を築こう。

 そうすれば、将来のシカ部の部員も補充できる上に、兄弟みんなで生徒会役員になることだってできる。

 お父さんとお母さんに孫を沢山見せてあげられる。

 それで生涯子どもを作り続けて、最後は100人の大家族を作って、みんなで例のアレを踊ろう。

 沢山思い出を作って、一緒に大往生しよう。

 

 いや、それだけじゃない。このまま千春を待ち伏せして、一緒に彼と交わって、幼馴染2人で仲良くお嫁さんになろう。

 そしたら蟠りはない上に、1人では出来ないあんなことやこんなことをやれる。それはきっと、今以上に気持ちいいに違いない。子どもをたくさん産んで、一緒に未来のシカ部部員を作ることだってできる。

 

 でも、まずは2人だけでじっくり味わいたい。

 

 普段なら発想しないような恐ろしい妄想が、彼女の思考を支配した。

 

「あ、んっ♥」

 

 絹は彼の股間部に跨ると、そのまま腰を下ろした。萎えた肉棒に陰部をグリグリと押し当て、前後に腰を振ってマッサージしていく。丁度裏筋の辺りに、肉貝が擦られている。

 濡れそぼったショーツの表面は、ぬるぬるとした粘液が染み出している。おかげで縦唇の輪郭はより明確になり、陰茎の裏側を愛撫しながら、自分自身もその擽ったさに喘ぎ声を洩らした。

 

「はぁ、は……あ……あん……あぁ……っ!」

 

 両手で自分の胸を鷲掴みにし、まさぐるように揉みしだく。親指と中指で乳輪を挟みつつ、人差し指で乳頭をコリコリと弄りながら、下半身をクネクネと動かす。誰かに教えて貰ったわけでもないのに、彼女はこうすることで自分も彼も気持ち良くなれることを既知していた。

 

「ふんぅ、熱い。へへ、また熱くなってる♥」

 

 肉棒に血が巡り、再び熱と硬さを帯び始めていくのを、絹はショーツを間に挟みながら感じ取る。

 

 むにゅっ、むにゅっ♡

 

「ふぅ、ぁ、ふぁんっ♥」

 

 濡れた下着にぴっちりと貼り付いた陰部。

 肉貝と陰核が浮き出ており、肉棒裏を淫谷に挟みつつ、ぬるりと滑らせる。

 

「ふぁ、んっ♥ほら、硬くなーれ硬くなーれ♥」

 

 彼女の腰使いと耳に染み込むような甘い声掛けに、肉茎はみるみるうちに充血を始め、鉄のように固まっていく。黒い皮膚の中にたっぷりと肉が詰まっていき、遂には先程と同じ屹立した姿へと変わった。

 

 勃起した肉棒は彼女の陰部をぬるりと滑り抜けて立ち上がり、臀の谷間に密着した。肉付きのある尻肉で出来た深い谷は、今にも彼のモノを扱いてしまいたいと波を打つ。

 

 しかしそれはダメだ。なぜならこれから肉棒を貪るのは尻ではなく、蜜を作り出す穴なのだ。

 

「あんなに出したのに、まだこんなにバキバキになれるんだ」

 

 彼の底を知らない精力に驚きつつ、絹は股下に手を伸ばし、ショーツの底をずらした。ズレた瞬間に、恥谷からねっとりとした愛液が垂れ落ちた。

 彼女のモノは既に準備が完了していた。完了しすぎて、早く寄越せと要求するように蜜穴をひくつかせて愛液を垂涎させていた。

 

「いただきます♥」

 

 混ざって、交わって、吐き出して、気持ちよくなって、幸せな家庭を築く。性的な意味でのポジティブ思考を開花させながら、絹は腰を降ろした。

 

 ──ぐちゅんっ! 

 

 それも少しずつではなく、ずぷりと。

 

「あ……あぁあぁぁあぁ!?」

 

 未開通な肉道に、熱々な黒い異物が勢い良く挿入される。ピッタリとくっついた肉壁が押し広げられ、堅強な形状が刻まれる。

 電撃のような刺激が全身に駆け巡り、絹は背中を仰け反らせて叫んだ。

 

「あっ、あっ♥」

 

 しかし千春の時とは違い、処女を護っていた膜が破れる音はそれほどせず、キツキツながらも優しく肉幹を抱擁した。

 

「あ、あっ……♥あっ……♥あちゅい……♥」

 

 雄の味を知らないのは当然のことなので、彼女の蜜壷は初めての肉茎に肉壁を締め付け、根っこからもぎ取ろうとする。しかし、彼の硬直したものはそう簡単に千切ることなどできるはずもなく、逆に溶けてしまいそうな熱が彼女の壷全体に伝わり、彼女の内側を蕩けさせた。

 

「(奥、届いてる。ちんぽの先っぽ、お腹の奥、突っついてる♥)」

 

 奥深くにある性感帯を突かれながら、絹は腹部を撫でた。今この中には、彼のモノが収まっている。初めて咥えるというのに、自分の肉壷は前から知っていたかのように迎え入れている。

 試しに指で腹部を押してみる。ぷにっとした柔らかさの奥で、硬い感触を感じ取った。間違いない、これは彼のモノだ。それが分かるだけでも、絹の頭は卑猥一色に染まり、欲情を駆り立てた。

 

「(私、彼と繋がってるんだ♥)」

 

 うっとりした視線の先では、彼が突如走った快感に彷徨を上げていた。きっと今頃、女性と気持ちの良いことをしている夢を見ているに違いない。

 

「んっ、あぁ……あ゛……あっ!」

 

 絹はゆっくりと腰をあげると、そのままおろし、流れるように上下に揺らす。

 

「ふぁ、はぁんっ、あっ! ……んぁぁ゛っ! (痛い、痛い、お腹、裂けそうっ)」

 

 破瓜による痛みが少なかったとはいえ、やはり初めては初めて。男のモノを初体験している媚肉の中、膣穴にはそれ相応の痛みが走っていた。

 

「(でも、気持ち良い♥思っていたよりも、ずっと気持ちよくて、体が溶けちゃう♥)」

 

 それ以上に、絹の蜜壷には甘い痺れに包まれており、肉棒が動く度に絹の全身に快楽が駆け巡る。

 

 ぢゅぷっ、ぶぽっ、じゅぽっ♡

 

「んぉ゛っ♥お゛っ♥あぁ♥」

 

 彼女の揺れる腰に合わせて、肉筆が膣穴を出入りする。縦唇は離すまいとその唇を閉じて、じゅろろろとしたえげつない擦れ音を立てながら密着する。

 

 じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ! ぢゅぷっ! 

 

 また、彼女が腰を上げる度に、結合部からたっぷりと溜まっていた愛液が漏れ出していた。

 彼のことを意識した時からずっと溜まっていたように、泉から湧き出る湧水のように流れていく。清くない代わりに酸っぱさと淫欲を含んだ粘着質なそれは、絹が腰を打ち付けるとぱちゅんと弾け、飛沫になって飛び散った。

 

 ぱちゅんっ♡ぱちゅんっ♡ぱちゅんっ♡

 

 尻が腰に打ち付けられ、ぷるぷると肉を震える。彼女も同様に、膨れた先端が奥のGスポットを突き上げるのに合わせて喘ぎ、愉悦に舌先をたらりとさせた。

 

「はぇ、はへぇ♥あぉ゛んっ♥んぅぅ゛♥」

 

 絹はくねらせた腰使いで、蜜壷内に収まる肉茎をぎゅるりと捻じる。硬いそれが曲がることは早々ないが、代わりに無数の肉襞の先が皮膚を舐め上げ、全体を擦りあげる。

 

「へぁっ、あぁ♥んぅぁ゛♥(んぁ゛♥いいっ♥んぉ゛ぉ♥あぇっ♥)」

 

 ばちゅっ、ばちゅっ、ばちゅ、ばちゅ♡

 

 口端を緩め、眉を垂れさせ、愉悦に浸った笑みを零す。

 思考までもが雌の嬌声を上げてしまう。

 甘酸っぱい蜜が泡立ち、陰部で弾ける。

 

「(んぉ゛、いぐ、いぐ、いく゛ぅぅぅんんんんっ!! ♥)」

 

 ぷしゅぅっ♡

 

 亀頭先がコツコツとポルチオを突き上げ、絹は小さな絶頂を迎えた。秘穴から少量の潮を噴き出し、彼の茂みを濡らす。

 

 しかし腰使いは止まらない。小さな絶頂を繰り返しつつも、彼女は快感を求めて腰を振り続けた。

 

「んはっ! あっ、んぅ……っ、ふぁっ、っ、あっ!」

 

 カリを引っ掛けるために造られたような、輪っかのような肉襞の多い構造をした彼女の中は、深い鰓に引っかかり、引き抜かれると同時にずるりと抉られるように愛擦される。

 

「んっ、おっぱい、あちゅい♥」

 

 上下にぶるんぶるんと撓む豊乳に疼いた熱が籠り、絹は耐えきれずに再び鷲掴みにして1人で揉みしだく。

 興奮した彼女の乳頭は固く勃起し、外に向かってピンと立っている。それを指先で摘み、くにゅりくにゅりと潰した。このまま母乳を噴き出してしまいそうな幻覚に襲われた。

 

「ふぁっ、あっ、あ、起きた?」

 

 陰部に走る痛みと快感、耳に染みる女性の喘ぎ声、軋むベッドと沈む身体。

 いくら口淫と胸淫に搾られても眠り続けたとはいえ、そんな状態で彼が目を覚まさないはずもなかった。

 

 彼は目を開けて早々に絶句する。朦朧とする意識の中、ぼやけた視界には、つい先程まで自身を心配してくれた幼馴染の婬奔な姿が映っていたのだ。しかも、自分のモノを下の唇で咥え、卑猥に音を鳴らしながら腰を振っていた。

 

「あっ、ふぁっ♥どう、かな? 気持ちいい? ♥」

 

 絹はニヘラ顔で訊ねた。

 普段から優しくて、けどドが付くほどのネガティブな彼女は今、両胸をコリコリと弄りながら自分と交わっている。

 これは夢だと思い、けれど夢だとしても、千春以外の女性と交わるなんてダメだ。そう考えた彼は『やめろ』という言葉を吐こうとした。

 

 むぎゅうぅぅっ♡

 

 しかしその前に、絹は体を倒し、両胸を彼の顔に押し付けた。ぷにゅんとした柔らかさを持つ2つの豊乳が彼の顔全体を包み込み、蒸れる谷間を鼻に埋めさせる。むわむわとした匂いが彼の奥を通り抜け、頭を白く茹でさせた。

 

「えっへへ♥ほら、大好きなおっぱいだよ~」

 

 絹は甘い声で彼に話しかける。モゴモゴと悶える彼を逃がさんと、両腕で頭を固定し、逃げられないようにする。

 

 むぎゅっ♡むにゅっ♡むにゅんっ♡むにゅっ♡

 

「はい、たくさん飲もうね〜♥」

 

 苦しむ彼に、絹は強引に乳頭を口元に押し付ける。

 圧迫する両胸、息のできない状況、薄れゆく意識。尚も流れる快感。

 そんな状況もあって、彼は口に無理やり押し込められた乳頭を吸わないわけにはいけなかった。

 

 ちゅぅっ、ちゅうっ♡ぢゅうっ、ぢゅうっ♡

 

「んぁ、く、擽ったいっ♥はぁんっ♥赤ちゃんみたい♥」

 

 両乳房がぢゅうぢゅうと音を立てながら吸われ、乳首から彼の口内の熱と歯の噛む感触が伝播する。

 絹は赤子のように授乳する彼のテクニックに母性を湧き上がらせながら腰を振り続けた。

 

 じゅぷっ♡じゅぼっ♡ぶぼっ♡

 

 彼女が前のめりになったことで、肉棒も上に反れるように曲げられ、腰側の性感帯を刺激する。

 ぴゅるると鈴口から飛び出た我慢汁が肉壁に貼り付き、摩擦とともに塗り広げられる。

 

「ふぁ、あぁん♥(あれ? また気絶しちゃった?)」

 

 気がつくと、彼はまた顔を真っ赤にしながら目を回して気を失っていた。ならこれは好機と、絹は腰振りを速め、胸圧を強くした。

 

「ふぁ、んぁ、っ、あっ……あっ、んは……っ! へへ」

 

 肉と肉が激しくぶつかり合う音、蜜が水気を帯びて飛沫する音、そして彼女の耽る声。部屋の中は艶やかな空気に包まれる。

 

 刹那、彼の肉茎がぶるりと震え、硬さを増した。それがどういう事なのか、流石の彼女も分かる。

 

「あっ、ふぁ♥出して♥せーえき♥おにゃかの中、どぴゅどぴゅしてぇ♥赤ちゃんたくさん孕ませてぇ♥」

 

 アクメ顔を晒しつつ、絹は己の性欲に任せて叫び、腰振りをより強くした。

 

 ぱちゅっ、ぱちゅんっ、ぱちゅんっ、ぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっ♡

 

 

 ────ぐちゅんっ♡

 

 

「んあ゛ぁあぁああぁぁ゛あぁあっ♥」

 

 深い一撃と共に、亀頭先が子宮口とキスを交わし、狭い入口をググッと開けて、中へと侵入する。

 

 ────ドクンッ! ドクンッ! ドプンッ! 

 

 そして3度目となる射精を迎え、鈴口から濃厚な精液が迸った。

 濃密な雄のミルクは、まだ子どもを孕んだこともなければ、穢れすら知らなかった子宮を白濁に染めていく。勢いに任せて奥をべチャリと汚すと、広がるようにじんわりと、タプタプと溜まっていった。

 

「あっ、ああっ、あっ(出てる♥せーえき、たくさんでてる♥どぴゅどぴゅ脈を打って、私のこと、妊娠させようとしてる♥赤ちゃん、孕んじゃうぅ♥)」

 

 頭を白くさせながら、絹は恍惚としたアヘ顔を浮かべた。両腕はがっちりと固定し、彼の顔を離そうとしない。

 

 びゅぷっ、どびゅっ、びゅぷっ、びゅるるっ! 

 

「(え、へへ、止まんない……体、溶けちゃう)」

 

 長く腹に溜まっていた感情が、精液と共に溶けていく。精液は歯止めが効かないかのように、子宮をパンパンに満たしていった。

 

「このまま、ずっとこのまま……」

 

 びゅぐんっ♡

 

「ん゛お゛ぉ♥」

 

 千春が来るということも忘れて、絹は彼と繋がり続けた。脈動が終わるまで、ずっと。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 日野南高校2年、生徒会所属の燕谷千春はスカートを揺らしながら蒸し暑い外を歩いていた。

 この道は彼の家までの帰路である。既に何度も通っているため、裏道から隠れた近道まで、彼女は知っている。

 

「(どうしよう、遅くなっちゃった)」

 

 千春は表情をそのままに、内心でソワソワとしていた。

 本来、放課後はシカ部に寄らずに、絹と共にそのまま彼の家にお見舞いへ向かうはずだった。

 

 しかし運が悪いことに、担任の教師に呼び止められてしまい、30分ほどの時間をくってしまった。

 さらにその後、のこたんがまたもや奇跡的なものを起こしてしまい、偶然居合わせてしまった千春は、カメラを構えてその神々しい姿を写真数百枚に収めた。

 その結果、予定よりも大幅に遅れてしまったのだ。

 

「(絹、大丈夫かな。怒ってないかな)」

 

 今頃、彼の家で1時間近く待たされている幼馴染のことを考える。一応、今から向かうという連絡は入れたが、彼女から返信は来ていない。普段から温厚で怒ることなんてない彼女だが、果てしてどうなのか。

 

 一抹の不安を抱えながら、千春は彼の家に到着した。

 確か、1時間前に届いた絹からのメッセージでは、おばさんは外出中とのことだった。

 

 千春は合鍵をドアの鍵穴に差し込んで回し、中へ入ろうと扉を引いた。

 

「……あっ」

「……絹?」

 

 開けた先では、先にお見舞いに来ていた絹が靴を履こうと、つま先を床にトントンと蹴っていた。あからさまに今から家を出ようとしていた。

 

「つ、つばめ? お、おお、終わった?」

「さっき、連絡したけど……」

「ご、ごめんね。急いでたから確認できてなかった」

 

 なにか様子がおかしいと、千春は小首を傾げた。ネガティブになるとおかしくなるのはいつものことなのだが、それとはまた違っていた。

 

「今から……どこか行くの?」

「あ、う、うん。きゅ、急用で家に戻らないといけなくなっちゃった」

「そうなの……?」

「あ、彼だけど、部屋で寝てるよ。ち、千春に早く会いたいって言ってた」

「……そっか……」

 

 いつもの絹とは少し様子が違う、どこか焦っているようだった。

 

「ご、ごめん! 急いでるから! ま、また明日!」

「……うん、また」

 

 絹は何度も頭を下げながら、逃げるように急ぎ足で玄関を飛び出した。彼女の背中を見ながら、千春は違和感を覚えつつ、中へと入る。

 

「なんか……変……」

 

 制服も1度脱いだかのように着崩れていて、肌もツヤツヤしていた。

 髪もなんだかテカっていた気もする。

 お股もきゅっとさせて、まるでおしっこを我慢しているかのようにも見えた。

 彼女の体臭もなんだか鼻をツンとするように酸っぱかったような。

 そして、普段の何倍も色っぽく見えた。まるで1発やらかした後の女性のような、妖艶さが漂っていた気がした。

 

 そんないつもと違う絹の姿に疑問を持ちつつ、千春は家にあがり、彼の部屋の扉ノックして開けた。

 開けた先では、ベッドで上半身を起こしている彼がいた。室内には花の香りが漂っており、千春の鼻を擽った。

 

「久しぶり……元気……?」

 

 訊ねられた彼は頷き、咳が殆ど収まったこと、熱もだいぶ下がって、明日には学校に行けるかもしれないことを伝え、久々に千春に会えたことを喜んだ。

 その表情はどこか疲れながらも、スッキリとしたような爽やかさがあった。

 

「絹ならさっき帰ったよ…………うん、元気そうで良かった」

 

 千春は表情を崩すと、ほっと胸を撫で下ろして彼の横に座る。

 

「……なんだか、スッキリしたみたいな顔してる……何かあった?」

 

 小首を傾げる千春に、彼は熱が下がったからだと答え、誤魔化すように笑った。

 

 彼が作り笑うのも無理はない。絹の胸に揉みくちゃにされて気絶した挙句、彼女とセックスをする夢を見ていただなんて、その夢を見てから身体の怠さが取れただなんて、話せる筈がなかった。

 

「えっと……遅れてごめん……実は、その……のこたん先輩の写真を撮ってて……遅くなっちゃった」

 

 俯き気味に謝る千春に、彼は手を振って顔を上げるように伝えた。そして、いい写真が撮れたかを訊ねた。

 

「うん、沢山撮れた……見る?」

 

 彼は頭を縦に振る。

 千春はカメラを取り出すと、メモリーに収められたのこたんの奇跡的な写真を画面に映し出した。

 

 神々しさを纏いながら、ツノダさん率いる日野動物園から逃げ出した鹿仲間達の頭上で奇跡を起こすのこたん。

 

 周りにいる見物客にファンサのポーズをして見せ、何人かをノックアウトさせるのこたん。

 

 その直後、どこからともなく流れてきた花粉によって季節外れの花粉症を発症し、春同様に一瞬でモコモコになってしまったのこたん。

 

 火だるまならぬモコだるまになったせいでくしゃみが止まらず、ツノセレブを求めながら大量の鼻水を蜘蛛の巣のように学校中に撒き散らすのこたん。

 

 鹿達からも振り落とされ、万事休すと判断し、そのまま液化して溶けのこたんになり、何とか花粉から逃げようとするのこたん。

 

 直後、月1のマタギに運悪く遭遇してしまい、全力で逃走を図るのこたん。

 

 まさにのこたんエクストラパックのような写真の数々が収められていた。確かにこんな奇跡の連続のような光景に遭遇してしまっては、のこたんガチ推しの千春が黙っていられるはずがない。

 

「それで……のこたん先輩の逃走も手伝ったから……余計に遅くなっちゃった」

 

 またも落ち込みそうになる千春に、彼は心配ないと伝えた。寧ろ、千春が楽しそうにしていて良かったと話し、彼女の頬を赤くさせた。

 

「うん……」

 

 モジモジとしながらチラチラと視線を向ける千春。彼がどうしたかと訊ねると、彼女は「……ひ、久々に……」

 

「隣……座っていい? ……あなたがいなくて、寂しかったから」

 

 潤んだ上目を向ける彼女に、彼はドキリとしながら、自身の隣に1人分のスペースを空けた。千春は制服姿のままベッドに腰を下ろし、彼の隣に下半身を寝そべらせた。風邪が移るがしれないと言うと「……大丈夫……」と返し、彼の肩に頭を任せた。

 

「おばさんが来るまで……しばらく、一緒にいてもいい……?」

 

 彼女の頼みを断るはずもなく、彼は千春の背中に腕を回して抱き寄せて身体をくっつけた。蒸し蒸しとした湿気が立ち込める中を歩いたのもあって、制服には汗が染み込んでおり、彼の肌に湿った感触を与える。

 

「に、匂い……少し、酷いかも」

 

 汗臭さを気にする千春。しかし彼は気にすることなく、彼女の匂いを嗅いだ。汗臭さの中に、ほんのりとした彼女の匂いが漂ってくる。実に数日ぶりの彼女の匂いに、彼は思わず息を漏らした。

 

「……もう」

 

 匂いを嗅がれるなんて恥ずかしい、そう思いながらも、彼が身体を撫でる感覚が心地よくて、千春は目を細めながら、されるがままに匂いを嗅がれた。

 

 この数日間、彼と手を繋ぐことも、キスをすることも、声を聞くことも、顔を見ることもなかった。いちばん酷い状態の時に逢いに行くのは彼に悪いし、連絡を取るのも彼が辛いだろうと判断したからだ。

 

 しかし、たったの数日しか離れていただけなのに、千春はまるで、もっと長い間会えなかったかのような寂しさを感じていた。それは表情にも現れており、帰宅した彼女を見て、兄が虐められたのかと勘違いを起こしてしまうほどに憂鬱になっていた。

 

 だからこそ、こうして久々な彼とのスキンシップに心も体も蕩けさせていた。このまま1日、ずっと隣に居たいとも考えている。

 

 彼が千春に夢中なのは当然だが、千春もまた、彼に夢中になっていた。彼が少しずつ膨れ上がらせていた想いは、彼女の心にも影響を与えていたのだ。

 

「(けど、もし他の子が告白してきたら、どうするんだろう)」

 

 ふと、千春の頭に、先ほどとは別の疑問が浮かんだ。

 

 彼らが付き合っていることは、身内や友人、生徒会メンバー、松本先輩と遠藤先輩など、親しい人間は認知しているが、他の生徒には特に話していない。おそらく大半は知らないだろう。

 

 もしも、他の女子が彼に告白をしてきたら、彼はどんな返事をするのだろう。そんなものの答えは当然決まっているし、勿論、彼が浮気をするだなんて疑っているわけではない。だが、ちょっぴり不安になった。

 

「(でも、絹だったら……)」

 

 幼馴染で、同じ高校に通っていて、親しい友人の狸小路絹。

 もし彼女が実は彼のことが好きだったら。

 そして自分と付き合っていることを知った上で告白するのなら…………それはそれで嬉しいと思った。

 

 彼女となら、お互いに気兼ねなく彼とイチャイチャできる。3人で手を繋いで歩いてみてもいい。優しくてまじめで、にぱっとした笑顔が素敵なあの子となら、一緒に暮らしたい。

 

 それに、エッチなことも2人でなら色んなことがやれる。2人で彼の大きなモノを舐めて、仲良く汚れることだってできる。

 

 赤の他人なら兎も角、相手が絹なら喜んで受け入れたい。そして、3人で仲良くのこたんのカフェでも開いて、末永く幸せに暮らそう。

 

「(いっそのこと、絹から襲ったり……そんなこと言ったら、流石に怒られちゃうかな)」

 

 何やら考え込む彼女を見て、彼は声をかける。千春は「なんでもない……」と答えた。

 

 その時、彼の腹から何かが聞こえた。ぐうぅ、という気持ちの良い音が室内に響き、彼の胃に空腹感が襲った。

 彼は、朝から怠くて何も食べれていなかったと話し、絹から貰った鹿せんべいを食べようと手を伸ばした。

 

「あ、待って……ちょっと貸して」

 

 千春は彼から鹿せんべいを受け取ると、1枚だけ取り出し、数回割って、細くなった欠片の端っこを口に咥えた。

 そして彼に顔を向けて、「……ほうはっへはへほ(こうやって食べよ)?」と誘った。

 

 彼は生暖かい唾を飲み、風邪が移ると話す。それを承知した上で、千春は首肯した。

 

 恐る恐る、彼は反対側を咥える。そしてバリバリと、細長い某お菓子のように、両端から食べていく。そんなことが鹿せんべいで可能なのかは気にしてはならない。

 

 バリバリと、途中で割れないように、ひと口ひと口を丁寧に齧っていく。2人の顔が近づき、息が顔にかかる。

 

「んっ…………」

 

 食べ切った時、2人の唇が触れ合う。

 

「ちゅ、んっ…………」

 

 離れることはなく、2人はそのまま唇を重ね合う。お互いの舌先を挿入し合い、咀嚼し柔らかくなった鹿せんべいを混ぜる。甘い味と苦い味が混ざり合い、珍味となって口の中に広がり、やがて喉奥へと流れていき、嚥下する音と共に胃袋へと沈んでいく。

 

「……美味しかった?」

 

 火照る千春に、物足りない彼はもう一度口付けを交わした。

 押し付けるように唇を塞ぎ、彼女の体を抱きしめて逃げないようにする。

 千春は嫌がる素振りを見せず、受け入れるように抱き返した。そしてそのまま、溺れるようにベッドに沈んだ。

 

 その後、家族が帰宅するまで、彼は彼女とあっはんうっふんなことをした。

 

 そしてその夜、善治はいつもより乙女な表情をする妹に萌えつつ、会話から彼とそういうことをしたのを察し、案の定、吐血してぶっ倒れた。

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

「………………」

 

 2人がイチャイチャしているその頃、絹は帰り道を揺れながら歩いていた。足元が覚束ず、今にも躓いてしまいそうなほどにフラフラしており、どんよりとした黒い雰囲気を纏っていた。

 

「…………やっちゃった」

 

 ボソッとした呟きが、空気中に虚しく消える。

 

 彼女はやらかしてしまった。性的に興奮してタガが外れていたとはいえ、友人の彼氏を食ってしまった。しかも同意もなく、病で魘されて身動きが取れない状態の彼を、そのまま欲望に任せて一方的に蹂躙してしまった。

 

 さらに最悪なことに、彼女は逃げ出してしまった。正気を取り戻した彼女は、目の前に広がる惨状と自身の脳内に刻まれた彼との性行為に奥歯を鳴らし、すぐさま後処理を行った。そして逃げようとしたところで鉢合わせした千春に、用事ができたと嘘をついてしまった。

 

 そんなこともあって、彼女は現在、やらかした罪の重さと逃げ出してしまった罪悪感に押し潰されそうになりながら帰路を進んでいた。

 

 普段なら豊かな想像力を存分に発揮しているのだが、そんな気力すら湧かない。

 

 人は、本当に何かをやらかした時、不安とか焦りとか、そういうのを考えることもなく、ただ『ああ、やっちゃった』とその場では絶望する。そしてしばらくして、罪悪感に潰されそうになるのだ。まさに今の彼女のように。

 

「あ、狸小路さん……て、なんかすっごい負のオーラが出てるんだけど」

「ヌンっ? おーい! ……聞こえないみたいだねー」

『我、花粉ぞ』

「ぬんっ?って、ぬわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「またか」

 

 知り合いからの呼び掛けすら届かず、絹は消えかけの灯火のようにゆらゆらと体を揺らめかせる。

 なんであんなことをしたのか。もともと自分が彼のモノを勃起させてしまい、それを鎮めるために扱いたはずだった。それがいつの間にか自分が楽しんでしまい、ついには交わってしまった。

 

「(どうしよう、もう千春に顔向けできない。明日からどうやって生きていこう)」

 

 絹は涙を流しながら、すんっと鼻を鳴らした。

 いつバレるか分からない。けど、いつかはバレてしまう。そうなったら、彼女との間に修復不可能な溝が生まれてしまう。どのみち、彼女の仕出かしたことが消えることはない。この先、どんな未来が待っているのだろうか。

 

「……あ」

 

 不意に、絹は腹部に熱を感じた。多量に吐き出された彼の精液は、今もここ(子宮)に残っており、タプタプと波を打ちながら小さな部屋で泳いでいる。

 

 絹は腹部に手を当てる。

 

 さっきまで、彼の大きなモノがここに収まっていた。熱くて硬くて、自分の中を抉る肉茎の刺激に、絹は心の底から快感を得、肉浴のままに溺れていた。あの時だけは間違いなく、彼と繋がり、性のままに溶け合った。

 そしてその証でもある彼の濃厚なものが、今もここに溜まっている。口の中にも胃袋にも、そしてここ(子宮)にも。そう思うだけでも、汁だくに濡れたショーツに隠された蜜穴はきゅうっと締まった。こんな時でも、彼女の体は正直だった。

 

「………………」

 

 絹は無言のまま、お腹に当てた手の指を曲げてぎゅっと拳を握った。

 

 この時、彼女が胸の内で何を考えていたのか、何を覚悟したのか、それは誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 数年後、とある若い男女が日野市内にカフェをオープンした。

 

 店内は新商品を造り続けているのこたん関連のグッズと鹿せんべいで埋め尽くされており、後にご近所さんや一部のマニア、日野動物園の動物達の間で人気を博すことになる。

 

 そしてその店では毎日、笑顔と涙と鼻血とネガティブ、そして子ども達のぽんぽこが絶えなかったらしい。

 

 

 

 

 

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