星夏:
ある日突然性別が変化してしまった元男性(TSっ娘)。
一人称は「俺」。
本名は「時村 星夏(ときむら せいか)」、あだ名は「せーちゃん」。
アリスとハルは幼馴染。
アリス:
星夏のことが大好きな幼馴染男子。
丁寧口調、一人称は「私」。
本名は「有栖川 邦彦(ありすがわ くにひこ)」。
ハル:
星夏のことが大好きな幼馴染女子。
快活で素直、一人称は「ボク」。
本名は「外峰 ハル(そとみね はる)」。
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「――だから、なんべんも言わせるな。俺は男だ! ……性自認的にはっ」
「私も同じく!」
「この女装野郎がよ……」
「ボクは女だよ! 今ズボンはいてるけど」
「……なんかややこしくなるから黙ってろ、ハル」
「でも絶対似合いますよ、これ」
「今のせーちゃんにピッタリだよねぇ」
「朝からヒトんち押しかけてきたと思えば……なんだよこの服、フツーの男はそんなフリフリ着ねえの!」
「…………」
「…………」
「なんだよ二人で顔見合わせて――待て、なんだそのフリップ」
「クラスの男子への街頭アンケートです」
「街頭じゃねーだろ」
「『もし女の子になったらどんな服を着てみたい?』――結果はですねぇ、ご覧の通り」
「メイド服、水着、チャイナ、女子の制服……以下略! 『思いつかない』とか『いつも通りでいい』ってヒトはねー、なんとわずか二人でした!」
「おかしいよこのクラス……」
「……『女装』は男にしかできない最も男らしい行為、という説もありますよ」
「今のオレじゃ『女装』にならねーだろ、肉体的には女なんだから」
「でもさっき『俺は男だ!』って言ってたよねー」
「ねえ?」
『俺は男だ!』『俺は男だ!』『俺は男だ!』
「いつ録ってたんだよ!? なんらかの法律に触れるだろコレ」
「ばば、ばっよえ〜ん」
「連鎖ボイスか!!!!」
「キャッキャ」
「キャッキャ」
「ハイタッチすな!!!!」
「せーちゃんのツッコミも様になってきましたね」
「これなら芸能界でもやっていけるよ!」
「……黙る。もうツッコまないからな」
「では、せーちゃんをボケにしましょう」
「なんでだよ」
「じゃあボクが!」
「いやいや私が」
「…………」
「じー」
「じー」
「いやダチョウ倶楽部しねーから。じゃあ俺が、とかならねーから」
「では閑話休題といたしまして」
「いたさねーから」
「えー! 着て着て着て着て、かわいい服着て着てぇ〜!」
「五歳児かよ……」
「じゃあ私は大人っぽく」
「せんでいい」
「こほん――……星夏、どうしても駄目かな?」
「っ……耳元やめろ、無駄にイケボ発揮すんな……っ」
「ひそひそひそひそ……」
「〜〜〜っ……や、やだ……くしゅぐったぃ……っ」
「……『着る』って言ったらやめてあげます」
「ずるっ……! 大人げなっ――」
「……ふーっ」
「〜〜〜〜〜!!!」
「せーちゃんお耳弱いよねぇ……――かわいいね♡」
「〜〜〜っ」
「おっと――腰の力、抜けてしまいましたね。……かわいい。両足で立てなくなるくらい、もっと可愛がってあげたくなります」
「っ、はぅ……や、やだ、耳ちゅーするのやだぁ……っ」
「声までふにゃふにゃでかーわいい♡ ……よしよし、もーっといっぱいかわいくなって、もーっとたくさん可愛がられようね――っと」
「ふにゃあ」
「………………――はい、あっという間に」
「甘ロリせーちゃん、完成〜! セロリちゃんだね」
「さて、そろそろ正気に戻ってもらいましょうか。さん、にー、いち……」
「……はっ、俺は一体」
「せーちゃん、鏡見て、すがたみ」
「姿見? …………え」
アリス『うそ、これが自分……!!? たっぷりのフリルにゆめかわな色合い、ふんわりスカートのロリィタ衣装を着こなす目の前の美少女が、俺……!!?』
「勝手にアテレコすんなっ」
「あ痛っ」
「てへぺろウザ……」
「……でもせーちゃん一瞬、自分の姿に見とれてなかったー?」
「見惚れてない」
「目が釘付けになってましたよ?」
「なってない」
「「どっ」」
「ムカつく……」
「まあ仕方ないですよ、だってこんなに可愛いんですから」
「ねー」
「脱ぐ。着替える」
「それ背中チャックですよ」
「せーちゃん一人で脱げる? 身体固いじゃん」
「てめ……図ったな」
「観念してください? 今日は一日お揃いコーデでいっしょに映えスポット巡りですよ、小道具も用意してきたんですから」
「写真いっぱい撮って、おいしいスイーツも食べて、最高の一日にしようね!」
「俺は出かけな……っ、ちょ、アリス持ち上げんな! 降ろせ、俺の意思は――!!?」
「せーちゃんのお財布とか色々まとめといたから、一緒に持ってくね!」
「助かります」
「話を聞けーーーー!!!!!」