※この作品はR-18です。

メス堕ち魔法少女の生活❤️全話エロイラスト付❤️   作:みなぽん

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メンヘラ魔法少女の復讐 白峰 氷華

白峰 氷華(しらみね ひょうか)

魔法少女名:アイシクル・ノクターン

年齢:18歳 / 身長:166cm

所属:国家魔法災害対策機構・関東方面登録討伐員

討伐ランク:B級(特定条件下でA級相当)

白銀の長髪と淡い青紫色の瞳を持つ少女。黒銀の軽装甲と二振りの魔法剣を操り、氷と斬撃を組み合わせて戦う。冥獣人に家族を奪われた過去を持ち、精神を患っている。抗精神薬を常用。

 

 

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白銀の魔法少女 — 冥界討伐録

第一話 いつもの街に、化け物が出た

 午前七時二十三分。

 東京都八王子市。駅から少し離れた住宅街にあるコンビニエンスストアで、白峰氷華はレジ袋を受け取っていた。

「百八十七円になります」

「……はい」

 小銭を三枚、トレーに置く。お釣りはない。

 袋の中身は食パンと牛乳、それから割引シールの貼られたサラダチキンだった。昨夜の討伐で左脚の装甲を損傷したため、修理代を考えると、今月は食費を削る必要がある。

「ありがとうございました」

 店員の女性が笑顔で頭を下げた。

 氷華も小さく会釈する。

 コンビニを出ると、秋の朝の空気が頬に触れた。通勤する会社員、自転車で走る高校生、犬を連れて散歩する老人。いつもと変わらない街だった。

 駅前の交差点では、通学途中の小学生たちが、昨夜のテレビ番組について騒いでいる。

「ねえ、昨日の魔法少女見た?」

「見た見た! なんか剣でババーンって!」

「本物の討伐って、あんなにかっこいいのかなあ」

 氷華は聞こえないふりをした。

 自分が出演した映像ではない。そもそも、彼女はテレビに出たことすらなかった。

 昨夜の討伐で得た八万四千円は、アプリ上ではすでに確定している。しかし、振り込まれるのは現場確認と報告書の審査が終わってからだ。

 それまでの生活費は、手元の預金から出すしかない。

 スマートフォンを取り出す。

画面には、魔法少女アプリの通知が表示されていた。

 《討伐報酬の振込予定日:10月27日》

「三日後か……」氷華は呟き、スマートフォンをしまった。

 その瞬間だった。

 駅前の大型ビジョンが、突然、砂嵐のようなノイズを映した。

 画面が真っ暗になる。

 交差点の信号機が一斉に消えた。

 そして、街のスピーカーから、耳障りな警告音が鳴り響いた。

『緊急事態。緊急事態。八王子市北部において、冥界侵蝕反応を確認しました。周辺住民は直ちに屋内へ避難してください』

 誰もが足を止めた。

 警告音がもう一度鳴る。

『これは訓練ではありません。繰り返します。これは訓練ではありません』

 次の瞬間、道路の向こう側で、路線バスが急ブレーキをかけた。

 キィィィッ、と金属が擦れる音が響く。

 バスの前方、横断歩道の真ん中に、何かが立っていた。

 最初、それは大きな犬に見えた。

 しかし、犬にしては脚が長すぎた。

 胴体は痩せ細っているのに、腹部だけが異様に膨らんでいる。灰色の皮膚は水にふやけた紙のように垂れ下がり、その下で黒い筋肉が蠢いていた。頭部には眼球がない。代わりに、鼻から額にかけて裂けた大きな穴があり、その奥で無数の歯が動いていた。

 口ではない。顔そのものが、縦に裂けているのだ。

 怪物は、バスを見ていた。

 いや、見ているように思えただけだった。

 顔の裂け目から、湿った呼吸音が漏れる。

 ブシュッ、ブシュッ、ブシュッ。

 次の瞬間、怪物の腹が膨らんだ。

 濡れた皮膚の下で何かが暴れ、腹部の中央に新たな口が開いた。そこから、白い触手のようなものが何本も伸びた。

 一本が、バスのフロントガラスに突き刺さった。

 ガラスが砕け散る。悲鳴が上がった。

 怪物は、まるで紙袋でも破るように、バスの前面を引き裂いた。

 運転席にいた男性が、シートベルトに絡まったまま宙吊りになる。怪物の触手がその身体に巻きつき、バスの外へ引きずり出した。

 男性の靴が片方、道路に落ちた。

 それを見た瞬間、交差点にいた人々が一斉に逃げ出した。

 誰かが転ぶ。誰かが泣き叫ぶ。

 自転車が倒れ、買い物袋が破れ、道路にオレンジが転がった。

 氷華は立ち尽くしていた。

 ほんの数秒前まで、そこには日常があった。

 通勤途中の会社員がいて、学校へ向かう子供がいて、バスを待つ老人がいた。

 そして今、彼らは逃げ惑っている。

 怪物は、逃げる人間を追い始めた。

 その脚は、走るというより、地面を這いずるように動いていた。だが、速かった。異常なほど速かった。逃げ遅れた女性の背中に触手が伸びる。

 氷華は駆け出した。

「伏せて!」女性が振り返る。

 氷華は彼女の肩を掴み、歩道側へ突き飛ばした。

 直後、触手が彼女のいた場所を薙ぎ払った。

 アスファルトが砕ける。

 氷華は額にに指を押し当てる。

「吹けよ銀閃の風!魔法少女、アイシクル・ノクターン。」

 銀色の光が身体を包み込んだ。

 黒銀の装甲が形成され、長い銀髪が風に舞う。両手に二振りの剣が現れた。

 魔法少女、アイシクル・ノクターン。

 彼女は怪物と人々の間に立った。

「……こっちを見なさい」

 怪物の顔が、ゆっくりと動いた。

 眼球のない穴が、彼女を向く。

 腹部の口が開いた。

 無数の歯が、音を立てて噛み合わされる。

 氷華は剣を構えた。

 怖くないわけではない。

 吐き気がした。脚が震えた。今すぐ逃げ出したいと思った。

 それでも、彼女は退かなかった。

「討伐対象を確認。……交戦を開始します」

 アプリが自動的に対象を識別した。

《冥獣:腐食種》

 《暫定識別名:グラトニー》

 《危険度:C》

 《推定報酬:120,000円》

 《注意:接触による霊力侵蝕の可能性あり》

「十二万円……」

 氷華は一瞬、数字を見た。

 そして、すぐに画面を閉じた。

「安いわよ」彼女は走った。

 *

 最初の斬撃は、怪物の右前脚を切断した。

 黒い体液が噴き出し、道路に飛び散る。液体が触れたアスファルトから、白い煙が上がった。

 怪物は悲鳴を上げなかった。

 代わりに、腹部の口が大きく開いた。

 氷華は後方へ跳んだ。直後、白い触手が数十本、弾丸のように射出された。

 一本が肩の装甲を掠めた。

 警告音。

 《右肩部装甲:損傷》

「っ……!」氷華は着地と同時に、剣を交差させた。

「雪華障壁!」

 銀白色の結界が展開する。

 触手が結界に激突し、何本かが弾き飛ばされた。しかし、すべてを防ぎきることはできなかった。

 一本が左腕に巻きつく。

 装甲の表面が黒く変色した。

 霊力が吸い取られていく。

「離れなさい!」

 氷華は左手の剣を振り、触手を切断した。

 だが、その隙に怪物が突進してきた。

 巨体が迫る。

 氷華は横へ跳んだが、完全には避けきれなかった。

 肩がぶつかり、身体が道路へ叩きつけられる。

 肺から空気が抜けた。視界が白くなる。

 耳鳴りがした。

 起き上がろうとしたとき、目の前に怪物の顔があった。

 裂けた穴の奥で、無数の歯が動いている。

 臭い。腐った肉と、排水溝と、濡れた土を混ぜたような臭気だった。

 怪物の腹部が開く。触手が伸びてくる。

 氷華は左手の剣を突き出した。

 触手が刃に巻きついた。

 そのまま、剣ごと引っ張られる。

「くっ……!」

 

 

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触手が剣を離さなかった。

いや、一本ではない。切断したはずの先端から、新たな細い触手が二本、三本と分裂し、氷華の身体に絡みついていく。

「あっ…!」

左腕に巻きついていた触手の先端が、装甲の継ぎ目を縫うように滑り込んだ。黒銀のプロテクターを押しのけ、柔らかな内側の生地をこじ開ける。

冷たく濡れた感触が、太腿の内側を這い上がる。

「いやっ…!」

スカートの裾から侵入したそれは、吸い付くような粘り気で下着の布地を押し込み、最も敏感な秘所へと触手の先を押し当てた。

びくんっ、と身体が跳ねる。

同時に、胸元の装甲の隙間からもう一本が入り込んでいた。脇腹を通り抜け、ブラジャーのカップの中へ滑り込むと、まるで生き物のように乳首に巻き付いた。

「くぅっ…あふっ…!」

ぬめる感触。触手から滲み出る黒い体液が、直接肌に触れた瞬間だった。

腹部の奥から、熱いものが込み上げてくる。

これは痛みではない。

痺れるような、甘い熱だ。

身体の芯が溶かされるようだ。血管を駆け巡る血液が、一瞬にして沸騰したかのように熱くなる。

視界が揺れた。

思考が泥のように濁っていく。

《警告:霊力侵蝕率上昇》

《侵蝕属性:催淫》

《精神汚染度:急速上昇中》

アプリの警告音が遠く聞こえる。

脚の力が抜けていく。剣を握る手から力が逃げていく。

太腿の間で蠢く触手が、濡れた下着ごと秘裂をこすり上げる。ぬるりとした体液が布地を浸透し、秘所のひだに染み込んでいく。

「はぁっ…あっ…だめっ…」

胸の触手が乳首をきつく締め上げながら、先端で乳輪をなぞる。黒い体液が白い肌に広がり、汚していく。

熱い。身体が熱い。

抗わなければならないことはわかっている。けれど、身体の奥が疼いて、力が入らない。

怪物の顔が目の前にある。

無数の歯がカチカチと音を立てて笑っているようだった。

腹部の口が大きく開き、さらなる触手が氷華に向かって伸びてくる。

そして、怪物の股間から、ひときわ太い触手が伸びる。生殖器だ!

このままでは、心も体もちんぽに支配されて負ける。

快楽に堕ちてしまう!ぬぷぷぷ、、彼女の敏感な部分におぞましい肉槍が侵入した。

「はうっ!いやぁああああーーーーーーーーーーーー!」氷華の口から、自分でも信じられないような声が漏れた。

絶叫だった。

しかし、それは悲鳴で終わらなかった。声の終わりに、甘い響きが混じっていた。

脳が白く染まる。

身体の奥で何かが弾けた。怪物の体液が内壁を侵蝕していく。

侵蝕率が右肩上がりに上昇していく。

《精神汚染度:78%》

《精神汚染度:83%》

《精神汚染度:91%》

《警告:限界を超過。討伐者としての機能喪失の危険性》

氷華の銀色の瞳から、光が消えかけていた。

思考が溶けていく。温かい。心地いい。

身体の奥の疼きが、ゆっくりと快楽に変わっていく。

このまま。このまま流されてしまえばいい。

意識が沈んでいく。

彼女の唇から、言葉が漏れた。

「…あ…あたし…負け…」

 

 

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その時だった。目の前の怪物が、横から吹き飛んだ。

轟音。アスファルトが割れ、怪物が電柱をなぎ倒して路地の壁へ叩きつけられた。

氷華の身体から触手が一斉に引き抜かれる。

暴力的な快楽が突然途切れた。

身体が震える。ずぶ濡れの下着と装甲が冷たい朝の空気に触れた。

視界の端で、何かが着地した。黒い魔法少女服に二丁拳銃

見覚えがある。

いや、見たことがある。何度も。

テレビで。アプリの通知で。

そして、昨夜のテレビ番組で、小学生たちが興奮して語っていた、あの映像で。

「大丈夫?」声は若かった。

少女が、氷華に手を差し伸べていた。

「…あなたは」

「魔法少女、ガンスリンガール」少女は笑った。「着くのが遅くなってごめん」

その笑顔はあまりに明るく、あまりに眩しかった。

氷華は、自分の身体が汚れていることが、恥ずかしくなった。

*

ガンスリンガールは振り返った。

視線の先で、壁に叩きつけられた怪物がゆっくりと立ち上がっていた。腹部の口が再び開き、触手が伸び始める。

「この子は私がやる。あなたは避難して」

氷華は立ち上がろうとした。

脚が震えた。太腿の内側が熱く、下着が張り付いている。体液の粘り気がまだ残っている。

「…まだ、やれる」

「無理しないで」ガンスリンガールの声は優しかった。「装甲の損傷もひどいし、侵蝕値も限界でしょ。ここからは私がやる」

「…でも」

「お願いだから」

少女の声が、少しだけ硬くなった。

「これ以上、誰も死なせたくないの」

氷華は言葉を飲み込んだ。

彼女は振り返り、怪物に向き直った。

右手にデザートイーグル、左手にベレッタ現れた。

輝くその武器は、路地全体を照らした。

「冥獣グラトニー。識別コードC-0247」

少女の声から、優しさが消えた。

「とっとと消えて」

次の瞬間、彼女は消えた。

いや、消えたのではない。

速すぎて見えなかっただけだ。

金色の光が路地を駆け抜け、怪物の腹部に突き刺さった。

爆発。

怪物の巨体が、光の粒子となって砕け散った。

戦闘時間、二秒。

「…はやい」

氷華は呆然と呟いた。

自分が倒せなかった相手を、二秒で。

自分が必死に命を懸けて戦っていた相手を、まるでゴミでも処理するように。

ガンスリンガールは振り返った。

「ねえ、あなたアイシクル・ノクターンだよね」

「…そうよ」

「登録ランク、B-plus。昨年度の討伐数、四十二件。被害拡大防止率、平均以上。事故率、ゼロ」少女は、氷華の顔をじっと見た。

「でもね」ガンスリンガールは言った。「あなたのやり方、怖いな」

「怖い?」

「だって、死に場所探してるみたいなんだもん。いつか死ぬよ」

その言葉は、真理だった。

氷華は何も言えなかった。

少女は屈み、地面に座り込んだままの氷華にいった。

「立てる?」

「ええ、1人で大丈夫よ」氷華は答えた。

 

⭐️フラッシュバック

自宅は、もぬけのからだった。

 

氷華が鍵を開け、玄関のドアを押し込むと、日常の匂いがした。

洗剤の微かな甘さ。父の愛用していた新聞の紙の匂い。

しかし、人の気配はなかった。

靴箱の上に、妹の上履きが転がっている。もう1年以上も、その上履きを履く者はいない。

氷華は靴を脱がず、廊下を歩いた。

リビングのドアを開ける。

テーブルの上には、四人分の茶器が並べられたままだった。父の新聞。妹の教科書。母の眼鏡。全てが、あの日のままに残されていた。

 

——あの日のフラッシュバックは、いつだって予告なくやってくる。

 

その時、氷華の視界からリビングの景色が消えた。

 

代わりに浮かんだのは、一年前の夜の光景だった。

 

 

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冥獣の群れが街を襲った夜。

父は妻と子供を守るために玄関で立ち塞がった。その身体は壁に叩きつけられ、首が不自然な方向に曲がっていた。「氷華!妹を連れて逃げなさい。」母親は娘たちを守るために、自らの指を差し出し肉の防波堤となった!そして入り口付近でゴブリンの大群に輪姦されていた。

愛する夫の亡骸の前で催淫され、無様によがり狂っていたのだ。

氷華はその頃は、まだ魔法少女ではなかった

妹の悲鳴が聞こえた。二階から響いた、あの細い声。

氷華は階段を駆け上がった。しかし、妹の部屋のドアは開かなくなっていた。冥獣の侵蝕が壁を変質させ、ドアを歪ませていた。

ドアを殴り、蹴り、叫んだ。

「お母さん!お姉ちゃん助けて!」

妹の声がした。隙間から恐ろしい光景が見えた。ぬらぬらとした肉の塊のような冥獣に包まれるようにして、妹の幼い体が犯されていた。

小さな乳首を舐め回され、未成熟な性器にに容赦のない挿入を受けていた。

助けてと、何度も何度も、その声だけが繰り返された。

氷華がようやくドアを破壊し、部屋に飛び込んだとき、そこには既に誰もいなかった。

部屋は荒れ、窓ガラスが割れ、夜風が吹き込んでいた。ベッドのシーツが引き剥がされ、床には黒い体液の跡が蔓のように這っていた。地面を引きずられた跡が、黒い体液共に続いていた

その奥に、冥獣人ゼノンは立っていた。

人の形をしていた。だが、人の形を模倣した何かだった。肌の色は灰色。顔には目がなく、口の代わりに裂け目が走っている。冥獣の上位個体。人の言葉を解し、人の絶望を喰らうもの。

ゼノンは、氷華を見下ろしていた。

「ああ、もう1匹いたか?」

ゼノンは言った。

声は穏やかだった。信じられないほど穏やかだった。

 

 

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氷華の身体に、ゼノンの手が触れた。

灰色の冷たい皮膚。人の形をした異物。

断片的にしか覚えていない。

薬が、その記憶を曖昧にしてくれている。

しかし、身体は覚えている。

ゼノンの指が、氷華の内側を開いた。

ゼノンの体液が、氷華の身体に注がれた。

熱い。溶けるように熱い。

身体の芯が、焼かれるようだった。

声が出た。叫び声か、喘ぎ声か、分からない声が出た。

ゼノンは、その声を聞いて、また笑った。

すべては、1年前の忌まわしい記憶だ。

 

その時の感覚が、抗精神薬と共に蘇る。

抗精神薬が、理性の柵を緩める。感情の流れを止める。

その代わり、身体の感覚が鋭敏になる。

薬がもたらすのは、感情の麻痺ではない。

感情と感覚の境界を溶かすことだ。

 

氷華の手が、無意識に身体を這っていた。

スカートの裾を捲り上げる。

下着の布地に指が触れる。

そこは、まだ濡れていた。

グラトニーの体液が乾ききっていない。粘り気が残っている。

指が、その粘りを押し込むように、下着の中へ滑り込む。

 

「あっ…」

声が漏れる。

薬のせいにする。

薬のせいだから。

薬が、身体を熱くしている。

薬が、感覚を鋭くしている。

 

指が、秘裂をなぞる。

ぬるりとした体液が指に絡みつく。

グラトニーのものか、自分のものか、分からない。

分かりたくない。

 

ゼノンの指を思い出す。

灰色の冷たい指。

「ガキのくせにいやらしいメス豚め」

その言葉が、耳の奥で反響する。

指が、敏感な蕾を押し開く。

「くっ…うぅっ…」

身体が反る。

薬の浮遊感と、身体の熱が混ざる。

思考が溶ける。溶けて、泥になる。

その泥の中で、ゼノンの顔が浮かぶ。

目のない、裂け目の顔。

あの顔が、氷華を見下ろしている。

 

「あたしを…犯した…」

指が奥へと進む。

内壁が指を締め付ける。

「…憎い…」

言葉が、嗚咽に変わる。

「…憎い…よ…ゼノン…」

指が動く。

内壁を擦る。何度も、何度も。

身体の奥が疼く。あの時と同じ、熱く、甘い疼き。

声が漏れる。抑えられない。

「あ…ああ…いぐぅうぅ…」

涙が出る。

薬のせいにする。

薬のせいだから。

涙が頬を伝い、首筋を濡らす。

リビングの静寂が、氷華を包む。

誰もいない家で、氷華は一人、身体を壊す。

無力な自分を呪いながら

指が、果てしなく動く。

身体は熱く、心は冷たい。

ゼノン。

その名前を、何度も反芻する。

憎しみが、快楽と混ざる。

薬が、その二つを区別できなくする。

氷華は、天井を見上げた。

母の眼鏡が、テーブルの上で光る。

そのレンズに映る自分の顔は、笑っているようにも見えた。

泣いているようにも見えた。

あたしは、まだここにいる。

息をして、食事をして、戦って、傷ついて、汚されて、それでも、ここにいる。

私が壊れたら、父のこと母と妹のことを、誰が思い出すのか。

壊れたら、ゼノンのことを、誰が憎むのか。

「…あたしは、魔法少女だから」

声に出す。

薬に蝕まれた頭で、どうにか紡ぐ。

「…だから…戦う…」

指が、最奥を掠める。

「イク❤️イク❤️」

身体が跳ねる。快楽が、波のように押し寄せる。

その波に、悲しみとやるせなさが溶けていく。

氷華は、ソファに横たわった。

天井の染みが、涙で滲む。

抗精神薬のボトルが、床に転がった。

錠剤が、数粒こぼれる。

その一つ一つが、氷華の命のようだった。

飲み込んで、溶かして、消えていく。

消えないものは、何もない。

消えないものは、憎しみだけ。

「…ゼノン…」

名前を呼ぶ。

その名前が、喉に刺さる。

抜けない、棘のように。

 

⭐️魔将ゼノン

 

現場は地獄絵図だった。

 

倒壊したビルの瓦礫の山。その中央に、三人の少女が横たわっていた。

彼女たちが纏っていたはずの魔法の衣装は引き裂かれ、白濁液にまみれた全裸の肢体が晒されている。

目は見開かれたまま光を失い、口元には絶望の形相が張り付いていた。

命の精気を根こそぎ吸い尽くされた廃棄物。

 

氷華は吐き気を催した。

彼女たちも戦っていたはずだ。守るために。生きるために。

それがこの有様だ。

 

瓦礫の頂上に、「それ」は座していた。

人の形をした灰色の影。

顔には目がなく、口の代わりに裂け目が走る。

冥獣将ゼノン。

 

「あ……あ……」

喉から空気が漏れる。

恐怖と屈辱。一年前のあの夜が脳裏に蘇る。

父の首が折れる音。母の悲鳴。妹の名前を呼ぶ声。

そして自分自身の身体を貫く、あの冷たい指と熱い体液。

 

「ゼノォォォォンッ!!」

叫びと共に氷華は駆け出した。

銀色の剣を構え、魔力を込める。

討つ。必ず討つ。

この憎悪の対象を。

 

銀色の残像が走る。

渾身の斬撃がゼノンの首元へ迫る。

 

しかし。

カィンッ!

乾いた音が響いた。

剣はゼノンの皮膚に傷一つ付けられず、弾かれた。

「遅い」

ゼノンの手が動く。

見えない。

風圧が顔を叩くと思った瞬間、氷華の身体は宙を舞っていた。

ドォォォンッ!

ビルの壁に叩きつけられる。

肺の空気が強制的に排出される。

咳き込みながら体勢を立て直そうとするが、ゼノンは既に目の前にいた。

 

「久しぶりだな、メス豚」

その声。穏やかでいて冷酷な響き。

一年前と全く変わらない。

 

ゼノンの指先が氷華の胸元に触れる。

バチィッ!

魔法少女スーツが弾け飛んだ。

銀色の装甲が紙切れのように剥がれ落ち、黒いインナースーツも一瞬で引き裂かれる。

何も纏わぬ全裸の身体が、冷たい夜気に晒される。

 

「いっ……!」

腕で身体を隠そうとするが、ゼノンの視線がそれを許さない。

贪欲な瞳がなくても、その裂け目から滲み出る欲望が肌を舐め回すようだ。

 

「さて」

ゼノンが氷華の髪を掴み、無理やり顔を上げさせる。

「お前も命を吸い尽くしてやろうか?あの三人のように」

視界の端で、精気を吸われ干からびた少女たちの遺体が見える。

あんな風になる。

全てを奪われ、ただの肉の塊として朽ちていく。

 

「いや……いやだ……」

恐怖が全身を震えさせる。

足がすくむ。息ができない。

あの時と同じだ。何もできなかったあの時と。

 

「服従しろ」

耳元で囁く。蛇が吐信するような音。

「そうすれば命だけは助けてやる。ワレの家畜として生かしてやる」

冥獣人への服従。

それは絶対的な屈服。

全てを捧げること。

しかし、死ぬよりはマシなのか?

いや、死んでもいいのか?いやだ。生きたい。

死んでもゼノンを討ちたいという思いとは裏腹に、死への恐怖が彼女を支配する。

 

「……わかっ……た……」

震える声。認めたくない言葉。

しかし身体は言うことを聞かない。

膝が折れる。

「脱げ」

「はい!ゼノン様、だから、命だけは」へつらうように笑い服を脱いだ

冷たいアスファルトに跪く全裸の魔法少女。

 

 

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ゼノンの下半身から、醜悪な一物がせり出してくる。

灰色の皮膚に覆われた、脈打つ肉塊。

腐臭と濃厚な麝香が混じったような異臭が鼻をつく。

「ほら しゃぶれメス豚」

ゼノンは髪を掴んだまま、その先端を氷華の唇に押し当てた。

ねっとりとした感触。生温かい粘液。

 

屈辱で顔が熱くなる。

こんなこと。こんなことをするなんて。恥知らず!恥知らず!恥知らず!

でも逆らえば死ぬ。

あの三人のように。

 

氷華は震える手でゼノンの腿に触れた。

冷たい肌。口を開く。

逃げ出したい本能と、生き残るための理性がせめぎ合う。

パクッ。

口に含んだ瞬間、強烈な味が舌を侵した。

苦くて臭い。でもどこか甘美な麻薬のような味。

頬が内側から押し広げられる。

ゼノンは容赦なく奥まで押し込んできた。

「んぐっ……うぅっ……」

嗚咽が漏れる。目から涙が溢れる。屈辱と絶望。

口いっぱいに広がる冥獣将の味。

これが「生きる」ということなのか。

 

ゼノンは満足げに喉を鳴らした。

「いい顔だ。その屈辱に歪む顔が見たくてな」

氷華は目を固く閉じた。

口の中で蠢く肉塊を感じながら、ただただ恥辱に耐えることしかできなかった。

 

「ん…ぐっ…っ!」

喉の奥まで押し込まれた異物が脈打ち、膨張する。

ゼノンの手が氷華の後頭部を強く押さえつけ、逃げる隙間を与えない。

ドクン、ドクン、と鼓動のような振動が口内で広がる。

「飲み込め」

冷徹な命令と共に、灼熱の体液が喉の奥へ吐き出された。

「っ…!?…んぐぅぅぅぅっ!!」

粘り気のある液体が食道を滑り落ち、胃の中で熱く広がる。

異臭と共に強烈な催淫効果が体内を侵食していくのが分かった。

視界が明滅し、全身が痺れる。

抗えない熱が下腹部から湧き上がり、無理やり立たされた理性の柵を内側から壊そうとする。

 

「んはっ…ぁ、げほっ…!…はぁ…ぁ…」

口から溢れ出した体液と唾液が白い胸元を伝い、硬直した乳首を汚す。

恥辱で顔を真っ赤に染め、涙と涎で顔面をぐちゃぐちゃにしながら、氷華は荒い息を吐くことしかできなかった。

 

「そのまま、立て」

ゼノンは、よろめく氷華の細い腰を片手で掴み上げた。

「ひゃっ…!?」

足が宙に浮く。

まるで人形のように軽々と持ち上げられ、背後からゼノンの巨大な身体に押し付けられる。

股間に、硬く熱くなった楔が押し当てられた。

 

「いやっ、やめて…!」

焦燥と恐怖で必死に身を捩るが、ゼノンの腕は万力のように強く、全くびくともしない。

濡れて赤く充血した秘所に、容赦なく先端が押し込まれる。

「あぐっ…!?…ああああああああっ!!」

寸分の隙間もなく貫かれた瞬間、肺の空気が全て吐き出された。

内壁が無理やり押し広げられ、奥の奥まで突き上げられる激痛。

しかし、その痛みすらも飲み込んだ体液の効果で、すぐに激しい快楽へと変換されていく。

「あああっ、や、やだぁ…!こんなの、おかしくなる…!」

両足を空中でばたつかせ、無様な声を上げる。

ゼノンは氷華の反応を無視して、激しく腰を打ち付け始めた。

ズンッ、ズンッ、と重い音が響くたび、脳髄が揺さぶられるような感覚に襲われる。

 

「ひっ、ああっ、んんっ!?」

「お前の身体は正直だな。中で吸い付いてきているぞ」

耳元で嘲笑う声。

悔しい。認めたくない。

でも、身体の奥から湧き上がる快感が、思考を白濁させていく。

グラトニーの時とは比較にならない、質量の違う快楽の奔流。

抵抗する理性が、熱と痛みと快楽の波に呑み込まれていく。

 

「や、やめっ…あぐっ、そこ、だめぇぇっ!!」

「ほら、もっと啼け。貴様の無様な姿を見せろ」

ゼノンの激しいピストン運動が加速する。

繋がり合った部分から結合音と共に、淫らな水音が響き渡る。

氷華の意思とは裏腹に、張り詰めた乳首が刺激され、身体がびくんびくんと跳ねる。

 

「ああっ、あ、あ、あああっ…!ダメ、イク、イっちゃうぅぅぅぅっ!!」

「くっくっく、堕ちたな」

絶頂の悲鳴を上げながら、氷華の身体が大きく反り返った。

限界まで張り詰めた弓のように震え、そして力が抜けていく。

ゼノンの腕の中で、完全に快楽に屈服した無様な姿が晒されていた。

まさに、絶望的な状況の中で

「離しなさい!」

 

凛とした声が、破壊された街に響き渡った。

 

瓦礫の向こうから駆けつけたのは、金色の光を纏う魔法少女ガンスリンガールだった。

二丁の銃を構え、ゼノンを真っ直ぐに狙い撃つ。

その瞳には強い怒りと決意が宿っている。

 

「…チッ、S級のハエが来たか」

ゼノンは腰を振るのを止め、不愉快そうに舌打ちをした。

まだ繋がったままの体勢で、氷華の身体を盾のように引き寄せる。

 

「動くなよ」

ゼノンの鋭い爪が氷華の喉元に突き立てられた。

少し力を入れれば頸動脈を切り裂ける距離。

「氷華さん!」

少女は叫んだ。銃口はゼノンの眉間に向けられているが、指は引き金を引けない。

撃てば、弾丸はゼノンの頭を貫く前に、氷華の身体を引き裂いてしまう。

「さあ、どうする?このメス豚ごと私を撃ち抜くか?」

ゼノンは嘲笑い、氷華の胸を鷲掴みにした。

勇気があるなら叫びたい。この冥獣人ごと私を撃ち殺せと!しかし、現実はそうはいかなかった

「ひっ…!」氷華は縋るような目で少女を見た。

助けてほしい。生きたい。その一心で口を開いた。

 

「お願い…!助けて…!」

 

少女の顔が歪む。信じられない言葉が次々と氷華の口から溢れ出す。

 

「見殺しにするの!?私を!?」

「やめて!撃たないで!私が死んじゃう!」

「お願い!銃を下げて!見逃して!」

無様だった。

先程までのプライドも意地も、死の恐怖の前では塵芥に等しかった。

自分が助かるためならば、目の前の少女をどれだけ困らせても構わないとでも言うように、彼女は泣き叫んだ。

 

「…氷華さん」少女の声が震えていた。

絶望と失望。軽蔑、、。自分が助けようとした相手が、自分を助けてくれと懇願しながら、同時に自分を追い詰めている。引き金が引けない。

 

カチャリ。

少女の力が抜け、銃口が下を向いた。

「賢明な判断だ」

ゼノンは満足げに笑った。

 

 

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次の瞬間、ゼノンの影から触手が伸びた。狙いはガンスリンガール。

武器を下ろした無防備な身体に、触手が絡みついた。

「あっ…!?」

少女の両手が拘束され、身体が宙吊りにされる。

強引に脚を開かされ、魔法少女のスーツが引き裂かれた。

純白の肌に灰色の触手が巻き付く。

 

「やめて!離して!氷華さん!」

 

「…ごめんなさい…ごめんなさい…」

氷華は目を伏せた。

自分のせいだ。自分が命乞いをしたせいで。

でも見たくない。見たくない。

ズブッ!

湿った音が響く。

少女の悲鳴が夜空に突き抜けた。

 

「いやああああっ!!」

 

太い触手が少女の秘所を犯していく。

未経験の狭い腔内を無理やりこじ開け、容赦なく奥までねじ込まれる。

「あぐっ…うぅっ…!やだ…やだぁ…!」

激痛と共に催淫効果のある体液が注ぎ込まれ、少女の抵抗が弱まっていく。

 

「いい声だ。こちらの小娘とは大違いだな」

ゼノンは喉元の爪を離し、代わりに氷華の耳元で囁いた。

「お前のせいだぞ。お前が命乞いをしたから、この少女は犯されている」

「ちが…う…」

「聞こえないふりか?よく聞け。この嬌声はお前の罪の音だ」

 

目の前で繰り広げられる光景。

自分と同じように触手に貫かれ、身体をよがらせる魔法少女。

その苦痛に満ちた顔が、「なぜ助けてくれなかったの」と訴えかけているように見えた。

「ああっ…あっ…んんっ…!」

少女の声が悲鳴から、甘い響きへと変わり始める。

催淫の侵蝕。抗えない快楽。

彼女もまた、泥沼へと引きずり込まれていく。

氷華は耳を塞いだ。

「あたしのせいじゃない…あたしは…生きたかっただけ…」

 

言い訳が口から溢れる。

でも心の中でわかっていた。

自分の弱さが、誰かを壊した。

それでもなお、彼女は動けなかった。

ただ震えながら、自分の身を守ることしかできなかった。

 

ゼノンの腰が動くたびに、灰色の尻が氷華の視界を塞いだ。

ガンスリンガールの足を大きく、開かせて、ゼノンの大きな尻が弾むようにピストンしていた

ぶつぶつと、醜く揺れる陰嚢。深く貫く陰茎、肉と肉がぶつかる湿った音。

少女の喘ぎ声と混ざり合って、耳障りなリズムを作り出す。

「ああっ…あっ…やだ…やだぁ…!」

ガンスリンガールの声が泣いている。

催淫に蝕まれ、抵抗する力を奪われていく。

 

ゼノンは完全に油断していた。

目の前の獲物に夢中になり、背後の無様な魔法少女など忘れている。

氷華のことなど、もう脅威として認識していないのだ。

あの時と同じように。

メス豚は怖気づいて動けないと、そう思っている。

 

だが。

 

氷華の手は、氷の剣を握っていた。

震えていた。指の関節が白くなるほど強く握りしめていた。

恐怖で歯が鳴る。涙で視界が滲む。

それでも、指は剣を離さなかった。

「あたしの…せいで…」

少女が犯されている。

あたしのせいで。

あたしが命乞いをしたから。

あたしが弱かったから。

目の前で、ゼノンの陰嚢が揺れる。

ぬるり、と汗と体液で光る灰色の皮膚。

その下に、あいつの力の源がある。

冥獣将の生命力が、そこに詰まっている。

 

剣の先端に、力を込める。

残っている魔力の、全てを。

震える手の、神経の、筋肉の、全てを一点に。

「…意気地なしでごめんね」

 

小さく呟いた。誰に向けた言葉か分からない。

少女へ。死んだ家族へ。それとも自分へか。

そして、突き刺した。

ドブッ、鈍い音が響いた。

剣の先端が、ゼノンの陰嚢を貫いた。

 

「ガァァァァァァッ!!?」

 

ゼノンの雄叫びが夜空を裂いた。

今まで穏やかだった声が、初めて獣の咆哮に変わる。

腰の動きが止まる。触手が止まる。

ガンスリンガールの身体から触手が一斉に引き抜かれる。

 

「お…お前…!!」

ゼノンが振り返る。

その顔の裂け目が、激痛で歪んでいた。

目がないはずのその穴が、氷華を凝視している。

 

だがもう、氷華の目は震えていなかった。

 

「逃がさない」

ゼノンが後退る。

氷華は剣を引き抜かず、そのまま身体ごと飛び込んだ。

二人が絡み合い、瓦礫の上を転がる。

 

「離せ…!離せこの…!!」

ゼノンの爪が氷華の肩を裂く。血が噴き出す。

痛みが走る。だが構わない。

剣を抜き、突き刺す。

脇腹へ。

「ガッ…!」抜いて、突き刺す。

胸へ。

「ぎっ…!!」抜いて、突き刺す。

顔へ。裂け目の奥に、剣がめり込む。

「あの時…!」

突き刺す。

「お母さんを…!」

突き刺す。

「妹を…!」

突き刺す。

「あたしを…!!」剣が黒い体液で濡れていく。

ゼノンの動きが緩くなっていく。

灰色の皮膚がところどころ裂け、中から黒い筋肉が露出している。

「お前ごとき…が…」

ゼノンの声が弱々しく響く。

「お前ごときが…この私を…!!」

「あたしだよ」氷華は言った。声が掠れる。涙で声が濁る。

「あたしが…白峰 氷華が、アイシクル・ノクターンが!あんたを殺す」

 

剣を振り下ろす。

また振り下ろす。もう動かなくなったゼノンの身体に、何度も。

魔法少女らしい勝ち方ではない。美しくもない。凛々しくもない。

ただひたすらに、無様に、泥にまみれて、恨みを晴らす。

 

「ゼノン…ゼノン…ゼノン…」

名前を呼びながら、突き刺す。もう返事はない。

ただ肉が裂ける音だけが響く。

 

剣を持つ手が止まらなかった。

ガンスリンガールが力なく彼女の腕にしがみついてくるまで、氷華は突き刺し続けた。

 

「…氷華さん…もう…」

少女の声が、遠くで聞こえた。

「もう…死んでるから…」

 

氷華の手が止まった。

剣が、ズブリと黒い体液の中に沈む。

目の前には、原型をとどめない肉塊が転がっていた。

かつて冥獣将ゼノンだったもの。

一年前の夜、氷華の全てを奪ったもの。

「…あたしが…殺した…」膝が折れる。

瓦礫の上に座り込む。

血と体液にまみれた手を見る。

 

「…あたしが…あっはは、ははぁはあああーーーーーーーーー!」

声が出た。笑い声か、泣き声か、分からない声が出た。

 

魔法少女アイシクル・ノクターン。

暫定ランクB-plus。討伐数四十二件。

事故率ゼロ。今日の討伐報酬は、冥獣将ゼノン。

報酬額は、未確定。

アプリが震える指で報告を送信する。

《討伐対象:冥獣将ゼノン》

《討伐報酬:確定待ち》

《特記事項:ガンスリンガールと共同討伐》

画面の光が、涙で滲む。

「…やった…あたしが…やった…」

氷華は空を見上げた。夜空に星が見える。

いつか母と見た、あの夜の空と同じ星だった。

 

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