歓楽異人街 ~絶滅の危機に瀕した魔族が人間相手に風俗店を経営した結果~ 作:うた野
─OPEN─
やあ、いらっしゃい。
あんたさんは初めて見る顔だねえ。誰かの紹介かい?
うん、そうサ。あんたさんが聞いた通り、想像している通りだよ。
別に珍しくもないだろう? 人間の世にもこういう店は溢れてるはずサ。
なに、緊張する事はない。そういう遊びの経験があるならそんな怯えた顔をしないでドンと構えていなよ。
魔界だ天界、人界だのとそんな所属は此処では関係ない。保護すべきだの尊重すべきだの侵略すべきだの、世間が『異人』の扱いをどう叫んでいようと此処では意味はない。
そういうのは叫びたい奴が叫んで、応えたい奴が応えればいい。うちらには関係のない話サ。
一文なしの冷やかしってわけでもないだろう? 払うものがあって、その気があるならあんたさんは客。うちらはもてなす側でそちらはもてなされる側だ。
──うん、それでいい。お客さんに怖がられてちゃどうしようもないからね。
まあその為にうちが此処に居るんだけど。うちに怯えて逃げるようならそれまで。
どれだけ取り繕っても『異人』である事は隠せない。けどこうしてうちと談笑できりゃあ大丈夫サ。なにせうちのキャストの中にはうちより恐ろしい見た目の奴はいないからね!
さて、それじゃあお客さん、入り口にあるうちの案内板は見た?
そりゃ結構。それで? 誰か気になる子は居たかい?
ふむ、紹介されたとはいえ初めてじゃあ想像も付かないか。いやいや無理もないサ。
そうさねえ、今はわりとみんな空いているよ。その中でおすすめするとすれば──うん、この娘かね。
見た目もそうおどろおどろしくない、人間にも受け入れやすいだろう?
それに積極的……じゃない娘は基本的にうちにはいないが。この娘は初出勤だが攻めも受けもどちらもこなせる万能型だ。
あんたさんは王様みたいにじっとしてるだけでもいいし、獣みたいに欲望をぶつけてもいい。そのどちらでもこの娘は喜んでくれるサ。
……はい、かしこまり。それじゃあすぐに案内するよ。
その横の扉に入って階段を上がっておくれ。そこで娘が待ってる。
ああ、代金はここで前払いだ。……はい、確かに。
──それじゃあ一名様ご案内。歓楽異人街、異人専門風俗
人相手では味わえない至上の快楽をどうぞご堪能あれ。
◇◆◇◆
フロントから指名が入ったとの報せが部屋に置かれたパネルに表示される。『メイド』は鏡の前でくるり。スカートがふわり。
異人である事を如実に示す茶色の狼の耳が頭の上でぴくぴくと、犬の尾がスカートの穴からぶんぶんと震えていた。
優れた聴覚が捉える、この扉の向こう、階段を上がる彼女の『ご主人様』の足音。
待ちきれず、けれど凜々しく。そう自らに言い聞かせて彼女は扉を開く。
「──お待ちしておりました、私のご主人様」
階下でご主人様は目を丸くしていた。人ではないその異形にか、それとも人とは思えない美貌にか。
ご主人様の容姿は中肉中背で取り立てて醜いわけでも整っているわけでもない。
メイドの内心、自分でも気付かない心の奥底にほんの僅かな落胆が生じていた。人間が魔族の男と比べて脆弱である事は知っていたが、こんなにも細く、脆そうなのかと。
「お手を失礼しますね」
小走りに階段を駆け下り、ご主人様の手を取る。メイドと比べれば大きな手。しかしたくましいとはいえない、想定していた男の手よりも華奢な感触。
「あ……はい」
おどおどとは言わないまでも気の抜けた返事。
ご主人様はされるがままにメイドに手を引かれ、階段を上がる。
「ご指名ありがとうございます、ご主人様。私はソシエといいます。あ、ご主人様とお呼びして良かったでしょうか?」
「う、うん……」
ご主人様にも人の風俗店を利用した経験はあった。初々しさはまだ残るがソシエのスキンシップに狼狽える様子はない。
案内された部屋の内装も人界のラブホテルの一室と大差なかったこともその一因だろう。
「え、と……君はなんて種族なの?」
「『キキーモラ』でございます。もしかして私の容姿が気に入りませんか?」
部屋の扉を閉め、改めてしげしげとソシエを眺めるご主人様に不安そうに尋ねた。
人の世と異なる世が合わさって数年、未だにそれぞれの世界の交流は深いとは言えない。
けれど人間と異人、種族は違えど共通する点は多い。性欲もその一つだ。だからこそこの異人歓楽街 九重塒は人の世界で隠れながら、それでも発展を遂げた。だが種族の違いはやはり存在する。
その最たるものが彼女たち魔族──魔物娘の容姿だ。大小の差異はあれど人に近しい姿を持ちながらも決して人ではない。
たとえばキキーモラであるソシエには人にはない獣の耳と尾が存在し、たとえば応対を担当していた彼女には隠れていたが、下半身は蛇に近しかった。
魔物娘に忌避感を持つ者は大抵、九重塒に辿り着く前の道程で踵を返すが、中にはいざその段に至って拒絶を示す者もいる。
ひょっとするとご主人様もそうなのかもしれない、とソシエは不安を隠して問う。
「ち、違うよ。ただ少し気になっただけで……あの、よろしくお願いします」
ソシエは瞳を輝かせ、花が開くような笑顔を浮かべた。
この九重塒に在籍する魔物娘たちは人に興味を持ち、近づこうとしている者たちだ。人の世に馴染めずとも一人の客が受け入れてくれる事は喜びに違いない。
「ありがとうございますっ。今日は精一杯ご奉仕させていただきますね♪」
キキーモラは魔界において奉仕種族である。キキーモラたちにとっては奉仕する事が悦びであると本能に、遺伝子に刻み込まれている。
異人歓楽街の設立に関わった魔王の命で九重塒に配属されたソシエたち一部のキキーモラたちもそうだ。たとえ魔王のような高貴なる者でなくとも、奉仕は喜びである。
だから彼女たちは人間に対する偏見はない。誰であれ傅き、仕える対象に違いないのだ。
「それではご主人様、服をお脱がせします」
まずは上着から、丁寧に預かるとハンガーに通して壁のフックへとかけていく。
ベッドへと促され、ジーンズとソックスを脱がされればあっという間にご主人様は下着姿へと変わる。
「シャワーはお浴びになられますか?」
「え、浴びなくてもいいの?」
「はい♪ 私の身は清めてありますし、ご主人様さえよろしければ」
九重塒において魔物娘の性質的NGがない限りは即尺、即プレイは基本コースである。
「……じゃあ、このまましてもおらおうかな」
そういう事なら、とご主人様は欲望に正直になる事を選択した。
短い会話の中、わざとらしさを感じさせないソシエの本心からの奉仕を気に入ったのだろう。
「かしこまりました♪ それでは下着も失礼いたし、ます、ね……?」
跪き、ソシエはご主人様の下着を下ろした。
──歓楽異人街は魔王の助力によって、否、政策として人界に設立された。その理由は何故か。
未だ人界では知られていない事だが、魔族は危機に瀕していた。魔王に匹敵する地位にあり魔界において一国を率い、他種族との外交を絶っていたはずの淫魔王率いるサキュバスの反乱である。ある時、年齢も種族も見境なくサキュバスたちは魔族の男たちを犯し始めたのだ。
人間と性欲は共通していると述べたが、魔族の男は人間の男と比べると性欲が薄い。それは彼らにとって女とは性の捌け口よりも自らの力を示す為に侍らせる所有物としての面が強いからだ。
元々性欲の薄い男たちはサキュバスの手練手管によって籠絡され、子孫を残す為に必要な子種のほとんどを吸い尽くされた。
このままでは遠くない未来、精をサキュバスに独占され他の魔族は滅ぶ。
その危機を脱する為、人の精を利用する為のこの歓楽異人街なのだ。
「こ、これが……男性器、なんですか……?」
既に隆起を始めていたご主人様の男性器を目の当たりに、ソシエは震える声で尋ねる。
──しかし人という脆弱な種族の精を取り込む事に難色を示す者も多かった。
よってまだ幼く、特に魔族の男の性的対象とならないような若い娘たちが辛うじて精の残った男たちを集め、熟れた女たちの手で男を悦ばす技術を実演を見て学なせた後でこの異人街へと派遣された。
けれど今日、このご主人様が初体験となるソシエの知識にこんな男性器の姿はなかった。
雄々しいという形容がまさに相応しい、そそり立った肉棒。脈打つ浮き上がった血管。鼻を刺す栗の花の臭い。そのどれもがソシエにとって初体験の衝撃だった。
「はっ、はっ……っ!」
知らず知らず、ソシエの口が半開きに開かれ、唾液が溢れ出す。
目の前のちんぽから目が釘付けのまま逸らせない。
「ど、どうかした……?」
ご主人様は心配そうな声音でソシエを案じるがそれは嘘だろう。だってこんな男性器を、いいやこれにそんな知的な名前は相応しくない。これはちんぽだ。女性器に対する男性器などではなく、女をメスに変えるおちんぽ様だ。そんな凶悪なちんぽを持つ者に優しさなどあるはずない。
(し、知らないっ。こんな男性器、研修じゃ見たことない……♥)
女を、雌を犯す。皮が半被りのまま今でも一目でそうと分かる形状。さながら鞘から抜き放たれようとしている剣そのものだ。
「すーっ……はっー……♥」
「うっ、鼻息があたって……」
荒々しい鼻息が亀頭をくすぐり、ご主人様のちんぽは敏感に反応を見せた。
(うそ……まだおっきくなるの……!? か、皮が触ってもないのにひとりでに……剥け、ちゃったぁ……♥)
魔族の男性器は外部からの刺激を抑える為に全て皮を被り、性交の時にのみ男が自分の手でその皮を剥く。
しかしご主人様ちんぽは誰の手も借りず、勃起の力だけでその全容を露わにしたのだ。
「あっ、あっ……♥」
「……あの、舐めて……くれる?」
触れないのは焦らしと羞恥プレイの一種か、そう考えたご主人様はおずおずとそう告げた。
「はひっ! すいませんっ、し、失礼いたしましゅ……!」
ご主人様の言葉にどうにか意識を取り戻し、ソシエは下から支えるように玉袋に両手をそえた。
(玉袋がこんなにずっしりしてる……♥ これが全部精液の重さ……♥ これを……このちんぽを、今から私の口で、舌で……♥)
他者に仕える種族柄、内心の恍惚を微塵も表に出さずに営業スマイルを貼り付けてソシエはゆっくりと露わになった亀頭に口づけた。
「ちゅっ……♥」
(キス♥ ちんぽにキス♥ 最初はお口とお口でって教わったのに私、ちんぽに一番にキスしちゃったぁ♥)
初々しい恋人たちがするような触れるだけのキス。だかその口づけはソシエの導火線への火付けだった。
一度走り出した火は止まらない。瞬く間にソシエの中に眠る雌へと到達する。
「じゅっ、じゅるるる! ぐっぽ、ぐぽっ! ずぅるるるるるっ!」
「うっ、あぁ……!」
何度も反復した伽の段取りなど既に消し飛んだ。重要と教わった緩急も駆け引きも忘却し、ただ雌の本能に従いご主人様のちんぽへとしゃぶりつく。
ちぎれんばかりに犬の尾を振り乱し、心を満たす幸福感をもっともっとと求めて口奉仕を続ける。
(ちんぽ♥ おちんぽ♥ 人間様のご主人様のおちんぽ様ぁ♥ これ……っ、しゅきぃ……!)
ソシエは初めての人間のちんぽを相手に即堕ちだった。だがそれも無理からぬ事だと他の娘も頷くだろう。
魔族の男の短小包茎男性器しか知らない女が人間の極太ズル剥けちんぽを前にすれば当然だと。
生理周期の間が人間と比べて圧倒的に長い魔物娘も人間のちんぽを前に即座に子宮が子作りの為のベッドメイキングを始めたという話もキャストの間でまことしやかに囁かれていたが、あれは真実に違いないとソシエは発情した頭の片隅でぼんやりと思った。
「ずっ、ずっ! ずぅるる! ぢゅううううううう!」
「うっ、くっ、魔物のフェラ……えぐいっ……!」
比較的人間に近い外見のソシエは確かにビギナー向けだが、フロントで言われた通り、これだけのテクを持ってるなら満足できそうだとご主人様はちんぽをさらに固くしてソシエの口奉仕を受け入れる。
本能に従った魔物娘の奉仕は魔界で教育されたテクなどより遙かにご主人様に快楽を提供していた。
(よだれっ、止まらない♥ 首振り、止められない♥ ちんぽ味わうのやめられないっ♥ 性奉仕でこんなになるなんて知らなかったよぉ♥)
ソシエの内心など知らないご主人様は激しさを増す口奉仕に危機感を覚えた。
このままではすぐに射精してしまう。一方的に責められ、前戯だけで即イキする。
それは男としてのプライドが許さない、とメイド服の下でもはっきりと主張するソシエの豊満な乳房に手を伸ばした。
「ずるるるるっ! じゅぽっ、じゅぽっ! ぶちゅっ、ぶっ──んんんん゛っ!?」
反応は明確だった。奉仕に夢中でご主人様の手が近づいている事など気付かなかったソシエは無防備におっぱいをわしづかみにされる。
それだけでビクン! と体が大きく跳ね、口からちんぽが離れた。寸前まで激しいバキュームを続けていたせいで唇から涎が飛び出し、じゅぽんっ、と音が響く。
「んあああっ! きゅうううんっ! ごしゅっ、じん、さまぁ♥ おっぱい♥ そんな激しくぅ♥」
商売女相手にしか経験のないご主人様は女を悦ばせるテクに特別優れているわけではない。絶頂寸前にメイド服の上からただ苦し紛れにおっぱいを揉みしだいただけ。
けれどそれだけで人間ちんぽ相手に完全発情状態となっていたソシエを即イキさせるには十分だった。
「俺だけ、気持ちよくなってちゃ悪いと思って……!」
絶頂に体を跳ね上げた事でソシエのおっぱいも跳ね、さらにご主人様の手が届きやすい位置へと変わる。
それを逃す手はないと人間以上、想像以上だったソシエのおっぱいの感触を堪能した。
「ねえ、君も脱いでよ。メイド服もいいけど、こんなにデカいおっぱいを生で見れないなんて損だからさ」
「脱ぐっ♥ 脱ぎますから♥ だからおっぱいいじめるのやめ、てぇっ♥」
華奢な手などと感じたご主人様の手はソシエを絶頂からいつまでも逃してはくれない。どころか乳首を探り当ててぐりぐりと執拗に責め、絶頂に絶頂を重ねさせる。
営業スマイルを貼り付けたままでいられるはずもない。ソシエはだらしなく、そしてみっともなく歪んだトロ顔を曝け出していた。
「あ、ごめん。……でもそんな無理に演技しなくてもいいよ。ちょっと揉んだだけで大げさに喘いだりしてくれなくても、君みたいなかわいい子とエッチ出来るだけで十分興奮するからさ」
「え、演技なんて、そんな……♥」
それはガチイキしているとは露とも知らないご主人様の優しさだったが、ソシエにとっては残酷な宣告だ。
「そ、それにこれでちょっとだなんて……」
(確かに服の上から触られただけだったけど、それならご主人様の手で直接触れられたら……♥)
想像しただけで軽い絶頂に襲われ、震える手でソシエはエプロンの結びを解く。それだけであっさりとエプロンは床に落ちる。ご主人様も察しながら内側に手を入れる余裕がなかったが、案の定メイドエプロンの下はスカートだけで上着は何も身につけてはいなかった。
半裸メイドエプロンというコスチュームを脱がすのは勿体なく感じたが、それを上回るだけの価値がソシエの裸体にはあった。
スカートも落ち、生まれたままの姿となったソシエの臀部から伸びた犬の尾。コスプレなどではないソシエの体の一部。綺麗だ、とご主人様は素直にそう感じた。
「下着、履いてないんだ……」
(あっ♥ 見てるっ、私の裸をご主人様が見てる♥ こんなに食い入るみたいな熱い視線初めて……♥)
ご主人様の熱視線にソシエの子宮がきゅんきゅんと疼く。
腰掛けていたベッドの中心に移動したご主人様の手招きのまま、ソシエも這うように四つん這いの姿勢でベッドに上がった。
「ねえ、抱きしめていい?」
「ご主人様のお好きに……♥ ソシエの
「じゃあ」
ベッドの上で膝立ちになったソシエを下から、顔をおっぱいの谷間に突っ込むようにご主人様が抱きしめる。
獣臭さはない。人間の女と同じか、それ以上の甘い匂いがご主人様の鼻腔を刺激した。
(お腹にちんぽ押しつけられてる……っ。さっきまで私のお口でご奉仕してたぬちょぬちょちんぽ、お腹で拭かれてる……♥)
灸治療のようにじんわりとちんぽから伝わる熱が広がり、子宮に、雌の部分に届く。
油断すればまた絶頂してしまいそうな所で、キキーモラとしての奉仕を忘れるわけにはいかないと踏み止まり、あやすようにご主人様を抱きしめ返し、おっぱいに埋まる頭を撫でた。
「……よ、よーし、よーし。甘えん坊なご主人様……♥」
魔物娘たちにとって個々人の感情はあれど、九重塒は魔族、魔界の生命線だ。
たとえ未知なる快楽、感情に侵されようと自らに課せられた種の存続という崇高な使命を与えられた以上、
「ふーっ♥ ふーっ♥」
たとえ無意識にちんぽをお腹に擦りつけていても。
「うっ、ちんぽぐりぐりしないで……」
「ご主人様……♥ キス、しましょ? 今度はちゃんとお口とお口で……♥ 習った通りしっかりしますから……♥」
耐えきれず埋めたおっぱいから顔を離してソシエを見上げるご主人様の唇に狙いを定め、研修内容を脳内で反復する。
まずはついばむようにあっさりと。次は舌で唇を撫でて、次で少しだけ舌を入れる。焦らすようにすぐに離して、その次で舌をからませる熱烈なキス。段階を踏んで順番に、男をその気にさせる。
「──ぶっちゅううううううううう♥」
だがソシエが行ったのは貪るようなキスだった。無様に腰を前後にかくかくと空振りしながら性欲のままにご主人様の口内を犯す。
「はっ♥ はっ♥ はっ♥ はい、キスしましたぁ♥ もういいですよね♥ もうちんぽでいいですよね♥」
「うわっ」
ご主人様をベッドに押し倒し、跨がる。尻尾がベッドを叩いてスプリングをぎしぎしと揺らす。
ちんぽを完全発情したぐちょぐちょまんこに擦りつけながら恍惚とした表情を浮かべていた。
「あはぁ♥ やっぱりおっきぃ♥ ご主人様のちんぽ♥ 女を犯す形♥ 素敵ですぅ♥」
「積極的、だね……っ」
「ご主人様、入れよ? もうちんぽ入れよ? ねっ、準備万端抵抗ゼロのバリアフリーまんこに入れちゃお? ねっ♥」
ちんぽをまんこの入り口に固定し、ご主人様に許可を求める。メス犬である事は最早疑いようがないが無許可に挿入するような逆レイプ駄犬には奉仕種族のキキーモラとしてなるわけにはいかない。
(早くっ♥ 早く入れたい♥ ご主人様の凶悪ちんぽぶっ刺したい♥ もう待てなんて出来ない♥ 早く♥ 早くっ♥)
「うん、俺も入れたい……っ!?」
「んっ、ああああああああんっ! 来たぁ♥ ご主人様ちんぽ来た♥ 発情まんこにいらっしゃいませぇ♥」
ぷしっ、と挿入した瞬間にまんこが歓喜の潮を吹き出した。
処女に対しての希少価値など存在しない魔界での研修でとっくに破瓜は終えている。魔族の矮小男性器を想定した研修しか受けていなかったにも関わらず、ソシエのまんこはあっさりとご主人様のちんぽを受け入れた。
「っ、まんこきつっ……」
「ああっ、私の発情まんこ、嬉しくてご主人様ちんぽハグしてるっ♥ 人間の恋人同士みたいにぎゅっとハグしてるぅ♥ 好きっ♥ ご主人様好きっ♥」
ぎちぎちっと締め付けるソシエのまんこは人間と変わりないが、名器である事は疑いようがなかった。形状とちんぽを決して逃がさない締め付けの貪欲さが合わさり、ご主人様が今まで挿入したどの女よりも、どのオナホールよりも精を搾り取ろうという意思が感じられた。
「振るっ♥ 腰ふりふりしますねっ♥ ソシエの獣まんこでいっぱいご奉仕っ♥ あっ♥ あんっ♥ あおおんっ♥」
ご主人様に覆い被さり、おっぱいを眼前で揺らしながらの腰振り。
男なら誰もが夢見るような至福の光景にご主人様は満悦だ。
「ぱんぱんっ♥ ぱちゅぱちゅっ♥ あーっ♥ ちんぽ好きっ♥ ご主人様ちんぽにご奉仕大好きっ♥ ご主人様も好きっ? ソシエまんこ気持ちいいですかっ? あっ、あっ♥」
「っ、気持ちいいよ……! 最高だっ」
「んふーっ♥ 嬉しいっ♥ もっと気持ちよくなりましょう♥ 知らなかったですっ♥ 習ったのは交尾の前まででっ♥ 交尾がこんなに気持ちいいなんてっ♥」
「ははっ、当たり前じゃないか……! 男はかわいい子とするセックスが一番気持ちいいんだからっ!」
「おお゛っ♥ しゅごっ♥ ご主人様のぱんぱんっ♥ 私よりも力強くてっ♥ あたましびれるっ♥」
ソシエの腰を掴み、ご主人様自ら下からの突き上げを開始する。
魔族の男との性交は女性主導の騎乗位が基本。キキーモラのような獣に近しい種族によっては後背位がそれに次いで多いが、どちらも女側が動く事に変わりはない。
男に主導権のある性交というのは多くの魔物娘にとって大きなカルチャーショックを与えるが、それも今のソシエのようにすぐに快楽で上書きされる。
「お゛っ、お゛っ、あっ♥ だめっ♥ ばかになるぅ♥ あたまのなかまっしろになって♥ きもちいいことしかのこらないっ♥」
縋り付くようにご主人様の胸にへたりこみ、力が抜けてもうソシエの意思では腰を動かす事は出来ない。
魔界ではそんな女はいない。自ら腰を振り、男を射精まで導かなければ二度目の機会など与えられはしないし、そもそも腰が振れなくなる程の長時間繋がっている事はまずない。
魔族の男性器は包茎である事の他に往復時間の短縮する為に短小、効率を上げる為に早漏である事が特徴として挙げられるからだ。
魔王含め、魔物娘たちは人間の男の性欲を甘く見ていた。リサーチ不足とそんな男が居るわけがないという先入観、故に人の男を知った魔物娘たちが快楽に狂うのは当然の結果だった。
「んぎっ!? 乳首まで虐めら゛れ゛る゛♥ もっとっ、もっどぉ゛♥ ご主人様の好きに
使ってください゛ぃ゛♥」
「ふっ、ふっ……魔物娘が滅茶苦茶淫乱だってのは本当だったんだな……!」
ご主人様にもう遠慮はない。心根の優しいご主人様は商売女相手にも気遣いを忘れなかったが、それが無用だと気付いたのだろう。
指が沈み込むようなデカ尻を掴み、情け容赦のない突き上げを続ける。
「ああ゛っ♥ ごめっ、ごめんなさいっ♥ 淫乱メイドでごめんなさい♥」
「体勢変えるぞっ、犬みたいに犯してやるからな!」
「きゃうん♥ あっ♥ だめっ♥ 逆らえない♥ メスには絶対に逆らえない体勢っ♥」
後背位へと体勢を入れ替えられ、ソシエは身と尾を震わせる。
シーツを握りしめながら
「これっ、ちんぽ深い゛ぃ! 絶対届いちゃいけないところまで届いて゛る゛♥ 子宮口こじ開けようとして゛る゛♥ んぐぅ♥ たくましいご主人様ちんぽ無理♥ 絶対勝てない♥ メスに生まれたら逆らおうなんて思えないよぉ♥」
一突きごとに潮を吹いてシーツとご主人様を汚しながら種族の存続の事など忘れて初めての快楽だけの交尾を味わい尽くす。
「ふぎっ♥ ぴぎぃ♥ わうんっ♥ お゛う゛っ♥ あおお゛お゛お゛ん♥ ちんぽふくらんでる♥ だめっ♥ まって♥ いまびゅーっ♥ ってされたらぜったいだめ♥ すごいのクるから♥ ばかになりゅから♥」
「もうなってるだろ! 出すからな! 思い切り叩きつけてやるから受け取れよ!」
「──んぎぃぃぃひいいいいいいいい! きたぁ♥ 特濃ご主人様ざーめん♥ 一番奥でちんぽ爆発してる♥ びゅー♥ びゅーっ♥ あ゛ー♥ ざーめん、子宮に響く゛ぅ゛♥ 堕ちた♥ ソシエの雑魚まんこ、ご主人様に屈服しましたぁ♥」
ソシエにとっては永遠にも思えた射精を終え、ゆっくりとご主人様がちんぽを抜いた。名残惜しげに吸い付くまんこを振り切り、どろどろと逆流するザーメンを眺めながらベッドに座り込んだ。
「あー……すっげぇ出た」
「あひゅ♥ おふっ♥ えへっ……♥ 獣交尾しゅご……♥ んひっ♥」
「ねえ、浸ってないで掃除してよ」
「ひぎゅっ♥ します♥ しますからっ♥ 尻尾乱暴に掴まないでっ♥」
どうにか体を引きずり、座り込むご主人様のちんぽへとソシエが辿り着く。
お掃除フェラも基本プレイ、ソシエも研修を受けている。射精していただいたちんぽに対する感謝と労りの心を忘れない。そうすればまた後日に二度目の情けをいただける可能性があるのだと厳しく教えられた。
「お射精お疲れ様です♥ 頑張って下さったちんぽ、綺麗にします♥」
「うん、よろしく」
◇◆◇◆
「それじゃ掃除してもらってる間に休めたし、もう一回しよっか」
「え……?」
「射精は当然無制限でしょ? 時間はまだまだ残ってるし、後二回はやりたいな」
「ちょっ、ちょっと待って……♥ 一日に三度も交尾なんて知らない♥ そんなの絶対壊れちゃう♥」
「俺って早漏みたいだからへーきへーき。ソシエはかわいいから、延長してもいいし。もう勃起しちゃったから」
「うそ……本当にまたおっきくなってる……♥ ほ、本当にしちゃうんですか♥ 二度目の交尾♥ またずんずんたくましいちんぽでソシエの雑魚まんこ犯しちゃうんですか♥」
◇◆◇◆
「あ゛ー♥ あ゛ー♥ 本気だったぁ♥ 本気で二回目交尾♥ 遠慮無用の本気交尾♥ おお゛♥ しぬっ♥ ちんぽに殺される♥」
「イク♥ またイクっ♥ 5、4、3、あ゛♥ イク゛っ♥ フライング♥ むり♥ カウントむり♥ もうずっとイッてる♥ 奥突かれる度にガチイキしてるの♥」
「尻尾掴まれてモノ扱いの獣交尾♥ 最高です♥ もうご主人様だけのメスになってる♥ 魔族の粗チンなんかもう目に入らない♥ ご主人様ちんぽにぴったりの穴になっちゃいました♥」
「んひっ♥ あひっ♥ ひっ♥ ひっ♥ 孕んでる♥ 絶対これ孕んでる♥ 二度目なのにざーめん濃すぎるぅ♥ 満席♥ もう卵子満席なのに♥ 精子が卵子取り合ってる♥」
「ぎっ♥ ぐっ♥ あがっ♥ 抜かずの三回目♥ ちんぽに感謝する暇ない♥ ちんぽにお疲れ様しなきゃなのに休んでくれない♥ ご主人様ちんぽ働き者すぎですぅ♥」
「妊娠確定なのに贅沢まんこの締め付け止まらない♥ ごめんなさい♥ 子作りじゃなくてきもちーことすきな贅沢まんこでごめんなさいっ♥ ちんぽに媚び媚びのあざといまんこでごめんなさい♥」
「四っ、回目ぇ♥ 嘘つきぃ♥ 全然萎えない♥ 余裕の四回目ぇ♥ もうこれっ♥ 交尾♥ 一生分通り越して来世分まで交尾してるっ♥ いい♥ 来世先取り交尾♥ まんこもあたまもこわれていいから交尾しゅる♥ ごしゅじんさまとちんぽさまと交尾ぃぃぃいい゛い゛♥ んほおおおおおおお♥」
◇◆◇◆
濃厚すぎる四回目の交尾を終え、ようやくご主人様はソシエのぐちょぐちょのまんこからちんぽを抜いた。
「あー気持ちよかったぁ」
「あっ♥ あへっ♥ えへへぇ♥」
ベッドに倒れ伏し、ぴくぴくと痙攣を繰り返すソシエにはもう感謝のお掃除をする余裕などなさそうだ。
部屋の壁に埋め込まれたパネルを見ると残り時間が後二十分ほど残っているが、シャワーを浴びて終わりかな、と満足げに頷く。
溜まっていた精を吐き出したし、ソシエも満足してくれたようだ。勿論ご主人様自身も。
愛おしげに意識が朦朧としたソシエの頭を撫で、先にシャワーを浴びていようかと思案する最中、ふと気付く。
「……あ、そういえば顔を見ながらは最後までしてなかったっけ。すぐにバックにしちゃったからなあ」
緩みきってだらしない顔を晒すソシエだが、それでも尚整った顔立ちの美しさは損なわれていない。
心優しいご主人様は鼻フックやギャグボールを用いたプレイの良さは理解出来なかったが、確かに綺麗な人はどんな表情も美しい。これならそういうプレイがしたくなるのも分かる。
「せっかくだから恋人みたいに正常位でのセックスもしておきたいよな」
「あへぇ……?」
ごろんとソシエの体を転がし、股を開いた仰向けの姿勢を取らせる。
これまで魔物娘と関わる機会のなかったご主人様は知らなかった。魔界で正常位のセックスをする文化がない事を。
そしてキキーモラたちにとってその姿勢が何を意味するのかを。
「ぇ……? ……あっ♥ あっ♥ きゅううううん……♥」
転がされた衝撃に意識を取りもどしたソシエは自分の置かれた状況を理解し、今日一番の甘えた鳴き声を発した。
「待って♥ だめ♥ この格好はほんとにだめっ♥ お腹丸見えの服従ポーズ♥ これで犯されたらむり♥ もうご主人様に逆らえない♥ 一生ご主人様だけのメスになっちゃうから♥ お仕事なんて出来なくなる♥ ご主人様の事しか考えられなくなるぅ♥」
「大げさだなあ。人間にとっては一番無難な体位だよ?」
「んひぃ♥ 人間のオスすごい♥ メスをいっつもこんな無防備ポーズで犯してるのっ♥ でも分かる♥ 人間のたくましいちんぽさまにはメスなら誰でも降伏したくなるっ♥ 何もかも忘れて全部捧げたくなっちゃうよぉ♥」
両手を上げ、股を開いた降伏姿勢。自分がご主人様には絶対に敵わない存在である事を示すポーズ。
これで終わり。心も体も完全に一人のご主人様の屈服メス堕ち。使命も誇りも投げ捨てた事の証明だった。
「犯して♥ 全部曝け出した服従ポーズでご主人様のちんぽさま受け入れさせて♥ ご主人様が一番のご主人様だってソシエのまんこと心に覚え込ませてくださいっ♥」
「っ……リップサービスも大概にしろっ!」
しかし人間であるご主人様にはその真意など分かるはずもない。
しつこすぎる降伏宣言とあざとすぎる媚びセックスアピールに馬鹿にされてるような気さえして、今日一番の勢いでちんぽでまんこを串刺しにした。
「おっごぉ!!! ぴぎっ♥ ひぎっ♥ ちんぽさま一番奥までキタぁ──♥」
これが後背位だったならいくら快楽に溺れていても騙しきれない痛みをソシエは感じていただろう。
けれど今は正常位。ご主人様の全てを受け止めるメスとしての姿勢。ご主人様が与えて下さるものは全て快楽、感じるのは恍惚しかない。
「お゛っ♥ お゛っ♥ ひぐぅぅぅうう゛♥ ひーっ♥ ひーっ♥ んぎっ♥ あひっ♥ 終わった♥ お仕事終わりましたぁ♥ 誰にでも傅く職業メイドからご主人様だけのメスメイドに昇格ぅ♥ んっ♥ ぶちゅ♥ ちゅーっ♥ キスぅ♥ お口と子宮口で誓いのキスぅ♥」
「このっ、どうせ次の客にも同じ事言うんだろっ! 奥の奥まで犯して俺のちんぽの形覚えさせてやるからなっ」
「言いません♥ ご主人様以外のちんぽなんてもう二度と目に入りません♥ 心も体もご主人様だけのものだからっ♥ え゛ぅ♥ ちんぽピストンはげしっ♥ 大好き♥ ご主人様大好きぃ♥ ご主人様だけでいい゛♥ 何もいらにゃい♥ ご主人様だけでいいのぉ♥」
両足をご主人様の腰に絡ませた大好きホールド。もうご主人様に組み伏せられ一生逆らえないソシエの精一杯の意思表示だった。
「言ったな! 俺が最初で最後のお前の客だからなっ! 絶対に他の男とヤるなよ!」
「やりません♥ ご主人様ちんぽ知っちゃったから♥ 無知まんこに覚え込まされちゃったから♥ もういっぱいです♥ 頭もまんこもご主人様だけでっ♥ いっぱいだからぁ♥ おう゛っ♥ わうんっ♥」
たとえその言葉を信用できずとも男として興奮しないはずはない。
ご主人様のピストン運動はより一層激しさを増していく。
「いぎっ♥ あぎゅ♥ しゅごっ♥ 絶頂止まらない♥ 屈服メスまんこ雑魚すぎぃ♥ 覚えさせられてりゅ♥ ちんぽに合わせた条件反射絶頂♥ 馬鹿まんこに覚え込まされてりゅ♥ 覚えましゅ♥ 一突き一イキ♥ 学習しましゅううううう♥」
「おらっ、おらっ!
「きてっ♥ とどめの中出し♥ 妊娠確定まんこでっ♥ 祝福ざーめん♥ 受け止めりゅ♥ 受け止めましゅ♥ んひぃぃぃいいいい♥」
やがてその瞬間が訪れる。
嬌声と荒い息づかいで満ちた部屋に一瞬の静寂。
それは最大の絶頂前の前兆。
「──ぉほ……♥ ぁっ♥ ──んおおおおおおぉぉぉ゛ん゛♥ きたっ♥ ざーめんキタっ♥ イク゛♥ イぐ゛ゅううぅぅぅん♥ イって♥ イって♥ またイくっ♥ ちんぽさまからざーめんラブレター子宮に投函かんりょー♥ 検閲通さず速達ぅ♥ 満席卵子に到着しましたぁ♥ んお゛お゛お゛っ♥ ひっ──♥ あお゛っ♥ あへぇっ♥ イき゛ゅううううううぅぅぅぅん♥ んほぉぉぉん゛♥♥♥」
「ふー……ふーっ……すげっ、絞られる……!」
「ざーめん止まりゃないっ♥ ガチイキ止まりゃないっ♥ お゛っ♥ 好き♥ ご主人様好きぃ♥ ごめんなしゃいっ♥ ご主人様より気持ちよくなってごめんなしゃいぃ♥」
「最後の一滴まで……! 作り置きしてた精液全部出してやるっ……! ソシエのまんこが気持ちいいからだぞっ!」
「うれひぃ♥ ご主人様も気持ちいいんでしゅねっ♥ わたひだけじゃにゃいんでひゅねっ♥ 両思いっ♥ 両思い絶頂♥」
「ああそうだっ! イけ! もっとイケ……!」
腰がびったりと押しつけられたまんこから逆流した精液が逃げ場を失い、ソシエの膣内で踊る。
精子一つ一つを体内で感じている錯覚を覚えながら、ソシエの絶頂は終わらない。
「おお゛お゛お゛ん♥ すきすきすきすきぃ♥ ごしゅじんさまだいすきぃぃぃいいいいいんっ♥」
終わりの見えない絶頂、だがそれもやがて終わりを迎える。
最後の一滴をぶるるっと吐き出し、ご主人様はちんぽを引き抜いた。
ごぽぉ♥ と濃厚な精液がまんこから溢れ出し、シーツを汚す。そんな量の精を吐き出した事にご主人様自身驚きながら、大きく息を吐いた。
同時に部屋のパネルから終了十分前を告げるアラームが鳴り響いた。名残惜しいが時間だ。もう精も残ってはいない。
「あへへぇ……♥」
ソシエは意識を完全に手放し、痙攣を繰り返している。ピロートークを楽しむ余裕もなさそうだ。
「シャワー浴びるか」
幸せそうな表情で気絶したソシエの頭を撫で、風邪を引かないように暖房を入れてからご主人様はシャワールームに向かった。
その後ろ姿からは頼り無さなど感じない。女をメスへと変えた、やりとげた男の背中だった。
◇◆◇◆
やあお疲れ様。どうだった……って聞くまでもないって顔だね。
いやいや満足してもらえたならよかった。ところでソシエはどうしたんだい? 時間通りだけど、連絡がなかったからね。
成る程、あの娘は気を失っちゃったのかい。そいつはすまないね。
どうだい、時間があるなら本人に詫びを入れさせるよ。きっとあの娘もあんたさんを見送りたいはずサ。
ありがとう。それじゃちょっとこっち、フロントの中に回ってきておくれ。あんたさんも入り口に立ってたんじゃ落ち着かないだろう?
ん、ああ。驚いたかい? うちは下半身がこっちで言う所の蛇に近くてね。このナリじゃ客は望めないから受付に回ってるんだ。
心配しなくともお客さんに乱暴したりしないから安心しておくれよ。
ソシエに全部出さなかったら指名してたかも? あははっ、嬉しい事言ってくれるねえ。
あんたさん、良い男だ。本当、人間ってのは面白いねえ。うちらと違って肌の色ぐらいしか個体差がないのに、いろんな人間がいるもんだ。
みんながみんな、あんたさんみたいだったらうちらの未来も明るいねぇ。
なんだい、客入りの心配かい? まあ確かに人の店と比べたら売り上げは落ちるけどねえ。
実はリピーターのお客さんもそう多くはないんだよ。あんたさんみたいな新顔がほとんどサ。
いやいや悪い話じゃないよ。うちに来なくなるって事はいい人を見つけたって事だからね。まあ確かにうちが合わなかっただけかもしれないが。
……けどねえ、きっとあんたさんももううちには来ないよ。ずっとフロントでお出迎えとお見送りをしてると顔を見れば分かるもんサ。
おっと、ソシエが起きたみたいだ。すぐに下りてくるってサ。
今の話かい? 気にする事も気に病む必要もない。うちは祝福するとも。自分の事みたいに嬉しいのサ。
──やあソシエ、キキーモラともあろうあんたが随分な体たらくだねえ。お客さんに一人でシャワーを浴びさせるなんて。
すまないねえ、許してあげておくれよ。この娘も何分初めてだらけで苦労したんだろう。
──だとさ。優しいご主人で良かったね、ソシエ。
さて、最後に一つ質問をして、この密時はおしまいだ。
そう身構える必要はないよ。お客さんには決まって訊くのさ。
商売はおしまいだけど、さてどうするね?
──この娘をお持ち帰りするかい。旦那さん?
─CLOSE─
小話①
人界と魔界が繋がった後に襲名された現魔王様はロリ。
繋がる前に一度、偶然人界に迷い込んで心優しい人間に助けられて、この政策を実行した。