ポケモン世界でどこまでやれるか 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
ヤマブキ大会から1ヶ月、大会賞金全額を格闘ジムでポケモンの育成と身体強化に充てた結果、ベンチプレスが120キロ持ち上がるくらいには力をつけ、ポケモン達の平均レベルも62レベルまで上がっていた。
「トシアキさん、なんで皆こんな便利な施設を使わないんですかね? 効率的にレベル上がりますし···」
「まずビギナーの子達は金持ちじゃないと金が無い。君だって優勝していなかったら約1ヶ月毎日通うってのは出来なかったはずだよね」
「ええ、そうですね。それは確かに···」
「ノーマルクラスもビギナークラスと同じように資金力に差があるから通えても1週間に1度で、調整目的が多いね。で、スーパークラスになるとスポンサーが人によっては付くけど、チームで動くことが多いんだ」
「チームですか?」
「まずチームを統率する人···リーダーだね。次にポケモンを育てるのが得意な人···ブリーダー。最低2人居ればチームになるけど、控えポケモンの管理をする人···ボックス管理人だったり、料理を作ることでポケモンの経験値を上げたりできる料理人、大会スケジュールや各種調整をするマネージャーみたいにプロのチームとして動くのが一般的なスーパー以上···プロトレーナーと呼ばれる人々の役割だね」
「じゃあノーマルまではアマチュアってことっすか?」
「そうだね。ポケモンのジムとかだとジムトレーナーはだいたいスーパーかハイパークラス、僕みたいにジムリーダー代行ができるのはだいたいハイパークラスだね。で、ジムリーダーはハイパークラスの上澄みかマスタークラスって感じかな。チームを全く作らないマスタークラスの人も居るけど、基本はこんな感じかな」
「なるほど···ありがとうございます」
「まぁまずプロに上がるためのスーパークラスへの昇格は同一リーグでバッチを8つ集める必要があるから、残り4つ、頑張ろうか」
「今のレベルだとどこまで行けそうですかね」
「バッチ8つの目安が平均70レベル、スーパークラスへの昇格はノーマルクラスの大会での優勝か、セキエイリーグのアマチュアの部でベスト8は···だいたい80レベルかな。まあでも前後するから安全マージンを取りたいなら90レベルは欲しいかな」
「レベルの上限ってありますか?」
「いや、無いね。ただ無限に上がり続ける訳では無いよ。チャンピオンクラスでも250レベルくらいだし、最強と言われたガラルのチャンピオンのマスタードさんの相棒が現在確認されている中で最高レベルの300レベルに唯一到達していたハズだよ···こう言っちゃなんだけど、滅茶苦茶長生きするポケモン···カントーだとキュウコンとかは150を超えるとレベルアップが無茶苦茶し辛くなるね。逆に長くても25年と言われている虫ポケモンとかはその分早くレベルアップするよ」
「ただ150辺りからはただ経験値だけを追い求めるやり方はポケモンの調子を崩してしまうんだよ。ハピナストレーニングも100レベル以降はポケモンの成長や寿命のバランスが崩れるから禁止されていたりするよ」
「中には薬物を使ってドーピングしている選手もいるらしいけどね···困った困った」
結構重要な情報をトシアキさんが教えてくれた。
確かにゲームじゃないし、生き物なんだから上限なんてのは無いわな。
それにテレビで見ていてある程度知ってはいたけど、プロとなると前世のテニスプレイヤーとかの個人プロスポーツ選手みたいな扱いになるんだな。
言っちゃ悪いがポケモンが商売道具で、トレーナーが選手、サポーターが周りを固めるのがテニスプレイヤーやゴルフプレイヤーのそれに滅茶苦茶近い。
年収とかもそれに近いらしい。(チャンピオンとかは十数億の金が入るとも聞く)
そりゃ皆なりたいわけだ。
まあトシアキさんみたいにトレーナーをしながら仕事にも繋がるみたいなのも多いだろうし···どうなるにせよポケモンを操る技量が豊富のほうが将来有利になるだろうし···
キバナやナンジャモみたいにインフルエンサーとして稼ぐか? (錯乱)(まだキバナもナンジャモもジムリーダーになってない時代というかスマホロトムも無いです)
とりあえず将来の事はおいておいて、トシアキさんに、お礼を言って、ハナダシティに向かって旅立つのだった。
残金が10万円を切ったので、寄り道せずにハナダシティに向かい、金策も兼ねて久しぶりにコンテストに挑む。
前回のリベンジに燃えるキレイハナの雑草君が出たがっていたので、コンテストに出す。
花吹雪と月の光で月光を演出しながら蝶の舞で踊るという惚れ惚れする演技で、前回は1次審査で落ちたが、今回は突破し、2次予選に進んだ。
2次審査はコンテストバトルであり、美しく戦いながら戦闘不能にするか、相手の持ち点を減らせば勝ちである。
2次審査に進んだのは4名。
俺の相手は金髪ポニーテールの女の子だった。
「ピカ君頑張って!」
ピカピカとピカチュウが出てくる。
対するこちらはキレイハナの雑草君である。
正直コンテストはビギナークラスやノーマルクラスが分かれてないのでレベル差がもろにでてしまう。
こちらは美しく魅せるためにムーンフォースを指示し、ピカチュウは影分身でスカしてくる。
しかし、花吹雪で全体攻撃をするとピカチュウは吹き飛んで戦闘不能になってしまった。
「ぴ、ピカ君!」
戦闘不能でこちらの勝利。
俺はレベル的に初心者トレーナーだろうなと思い、ピカチュウのトレーナーに傷薬を渡して早く治してあげなと言った。
「あ、ありがとうございます!」
とお礼を言われ、会場は拍手に包まれた。
決勝戦は相手はブースター、こちらはキレイハナとタイプ相性は不利だが、火炎放射を居合い切りで断ち切る演出が決まり、一気にポイントがこちら有利に傾いた。
そのまま花吹雪で壁を作りその間に月の光で回復を入れる。
ブースターは再び火炎放射で花吹雪の壁を燃やそうとするが、燃える花吹雪に月の光の演出が、幻想的な光景を作り出し、こちらは体力を回復しながら相手のポイントを削る。
そこからムーンフォースで月の光とのコンボも決まり、タイプ相性でブースターはピンピンしているが、ポイントを削りきり、判定で勝利に持ち込んだ。
「優勝はヒデノリ選手です!」
初リボンをゲットして賞金10万円も受け取る。
ホクホク顔でコンテスト会場を後にすると、2次審査で戦った金髪ポニーテールの子と再び出会った。
どうやら活動資金がショートしてしまい、一か八かのコンテストに挑んだが負けてしまい、今日は野宿を覚悟して、公園にテントを張ろうと場所を探していたらしい。
「せっかくだから食事も奢るし、ポケモンセンターで泊まらないか? 金だすから」
「い、良いんですか?」
「もちろん。助け合いだろ?」
そう言って食事に誘った。
彼女の名前はミキ、トキワシティ出身で2ヶ月前に出発したらしい。
手持ちは相棒のピカチュウのピカ君、化石から復元したオムナイトのオム君、ディグダのディグ君の3匹らしく、ニビジムはなんとか突破したが、ハナダジムに苦戦してしまい、アルバイトも鈍臭くて上手くいかず資金がなくなってしまったらしい。
「あうう、私要領悪くて···ただ大家族で10歳になったんだからって追い出される形で旅に出されてしまって···」
「大変だったね···うーん、俺も金がそこまであるわけじゃないからなぁ···」
「あ、あの···もしよかったら私を抱かないかな? その代わり援助を頂きたいのだけど···」
「俺はそれでも良いけど、そんな簡単に貞操を売って良いのかい?」
「ヒデノリさんのコンテストバトルをしている時凄いかっこよかったですし、あ、あの···傷薬渡してくれた時に···その···ほ、惚れてしまって···」
「···泊まる場所はホテルにしようか」
「え?」
「ポケモンセンターでやるわけにはいけないだろ。俺もやる気になったわ。愛し合おうぜミキ」
「は、はい!」